彼らは婚約者!?9コメント

1 いる id:hMrsY7n/

2012-12-30(日) 10:33:45 [削除依頼]
今日は私にとって特別な日。

年に一度の誕生日である。

しかしそれは、私の運命を
大きく左右する出来事の始まりの日だった―。
  • 2 いる id:hMrsY7n/

    2012-12-30(日) 11:16:45 [削除依頼]
    「ん…」

    朝。

    私、眞白 純は太陽が眩しくて、
    嫌になりながら目を開けた。

    「お誕生日おめでとうございます、お嬢様」

    最初に飛び込んで来たのは見慣れた顔の―。

    「いやぁぁぁぁあああああっっっ!!!」

    私は大きな悲鳴を上げて、
    ベッドから飛び起きた。

    「ななな、なんで…壱也がいるの!?」

    「なんで、ですか…。
     しいて言うならお嬢様の寝顔が
     あまりにも可愛かったので、でしょうか…?」

    私の執事、壱也 千尋は、
    真剣な面持ちでそう答えた。

    ………コイツは…!!

    「何真面目に考えてんの!?
     誕生日になると毎年毎年毎ッッッ年!!!!!
     女の子の部屋に入るとかホントありえないから!」

    私がそう怒鳴りつけると、
    壱也はしょんぼりしてうつむく。

    「申し訳ありません…。
     普段は何とか我慢しているのですが、
     やはり誕生日となるとどうしても…」

    い、意味が分からん…!!

    「やはり私ではお嬢様の執事など無理ですよね…。
     いっそのことここで自害を…」

    そういって、どこから取り出したのか、
    銃を頭に向ける壱也。
    っていうか銃刀法違反じゃないの!?

    「待て待て待て!!!!!
     そこまでしなくてもいいから!!」

    「いやしかしお嬢様の執事として、
     私は全く役立たずで相応しくなどありません…。
     お嬢様のいない生活など、
     私に死ねと言っているようなものです故…」

    そういって、壱也はまた引き金を引こうとする。

    「ま、待ってってば!!
     壱也は役立たずなんかじゃないし、
     わ、私のたった一人の執事だから…」

    う…自分で言ってて恥ずかしい…。
    ちらっと壱也の方を見ると、
    蕾が満開に花開いたかのように、
    キラキラと輝きに満ちた笑顔で私を見ていた。

    「お、お嬢様…!!そのようなお言葉、
     私にはもったいないです…!!
     ですが、お嬢様のお役に立てるよう、
     私、これからも精一杯努力致します…!!」

    「よ、よろしくお願いします…?」

    なんだか分からない壱也の気迫に押され、
    私は何故か疑問系で小さく頭を下げた。

    と、視界にふと時計が目に入る。

    「………壱也」

    「なんでしょう、お嬢様」

    壱也は満面の笑みでそう言ったが、
    もはや私はその笑顔に何も感じない。

    「…なんで起こさなかったのよーーー!!!!!!?」

    大遅刻決定の誕生日。

    4月10日のことである。
  • 3 いる id:hMrsY7n/

    2012-12-30(日) 11:34:19 [削除依頼]
    「うぅ…誕生日に遅刻なんてひどすぎる…」

    私は壱也を部屋から追い出した後、
    急いで制服に着替えながらそう呟いた。

    「お嬢様」

    扉の奥から壱也の声が聞こえた。

    「…何よ」

    「実はですね、お嬢様のお部屋の時計が、
     狂っていたようなのですが」

    「っはぁ!?」

    私は扉をバンッと強く開け、
    そこにいた壱也を見た。

    「どういうこと!?」

    「私の腕時計を見ると、
     今はまだ7時前ですよ。
     お嬢様がいつもなら寝ている時間です」

    そういって、壱也は私に腕時計を見せた。

    「う、嘘・・・」

    私は床に座り込むと、大きくため息をついた。

    「………ところでお嬢様」

    「…何?」

    「その格好は私を誘っているのでしょうか?」

    私は即座に自分の格好を見る。

    外れかけのシャツのボタン。
    しかも急いでいたせいか、
    中にキャミソールを着るのを忘れていたようで。

    「き、きゃぁぁぁぁぁあああ!!!!」

    私は急いで部屋に駆け込み扉を閉める。

    みっ、見られた…!!

    うっ…しばらくまともに壱也の顔が見られないかも…。
  • 4 かなめ(>~<) id:FKbgsL0/

    2012-12-30(日) 11:39:17 [削除依頼]
    wow
    面白いね^v^

    更新待ち!

    ガンバレ〜
  • 5 いる id:hMrsY7n/

    2012-12-30(日) 11:54:23 [削除依頼]
    遅刻は免れたものの、
    一生癒えないであろう傷を心に負った私は、
    着替えを一応終えたものの、
    部屋から出ることを躊躇している。

    出たらそこに壱也がいるのは目に見えている。

    「うぅ…こうなったら…!!」

    私は、窓を開け、予備のローファーを履いて
    外へ飛び出した。

    雑草が生い茂っているが、
    もはやそんなこと気にしてられない。

    このまま学校へ行ってしまおうと、
    駆け出そうとしたそのとき。

    「お嬢様、どこへ行かれるんですか?」

    振り返ると、他でもない壱也が、
    笑顔で待ち受けていた。

    「なっなんで…」

    「17年間一緒にいるのに、
     お嬢様の行動パターンが読めないとでも?
     そんなの執事失格ですね」

    わ、私は壱也の行動パターンなんて、
    1ミリも読めないのに…。

    私ってそんなに単細胞なのかな…。

    私はあっけなく家に戻されて、
    その後壱也の用意した朝食を食べた…。
  • 6 いる id:hMrsY7n/

    2012-12-30(日) 11:58:59 [削除依頼]
    ▼かなめさん
    ありがとうございます!

    頑張りますねー^^
  • 7 いる id:hMrsY7n/

    2012-12-30(日) 12:37:38 [削除依頼]
    朝食のあと、その話は唐突に始まった。

    「お嬢様、今年の誕生日プレゼントですが」

    「え?」

    妙に壱也が真剣な顔で言った。

    誕生日プレゼント…去年は確か、
    ハワイの別荘だっけ…?
    全然行ってないっていうか、
    あんまりそういうのいらないんだけど…。

    「今年のプレゼントなのですが…実は…」

    壱也がなんかすごくためらってるんだけど、
    そんなに言いにくいことなのかな?

    「こ、婚約者、だそうです」

    ………今年は婚約者かぁー、へぇ………。

    「婚約者ぁぁぁああああ!!!?」

    思わず机を思いっきり叩いて立ち上がる。

    「ど、どういうことよ!?」

    「それがですね…」

    …壱也が話した内容はこうだった。

    大企業の社長をしているお父さんの実家は、
    もともとが昔からあるような古い家で、
    その家の仕来りが、17歳になったら婚約者を選ぶ、
    というものらしい。

    お父さんも、それで今のお母さんと結婚したそうで…。

    「でっ、でも、私そんなの無理よ!
     相手のことも知らないし、
     第一、結婚は好きな人としたいの!!」

    「大丈夫ですよ」

    壱也はそういって不適に笑う。

    「ど、どういうこと…?」
  • 8 いる id:hMrsY7n/

    2012-12-30(日) 12:45:41 [削除依頼]
    「お嬢様は好きな人と結婚出来ます。
     なぜなら、婚約者候補が6人もいるのですから」

    「ろっ、6人!?」

    「はい。好きな方と婚約を結ぶことが出来ます」

    「で、でも、知らない人となんて…む、無理!」

    「大丈夫です。今日選べ、というわけではございません。
     今日から1年間で結果を出せ、との言伝です」

    「1年って…で、でも嫌よ、そんなの!」

    「旦那様は、お嬢様に恋人がいらっしゃるなら、
     その方でも良いとおっしゃっておりましたが、
     今のお嬢様のご様子からして…」

    「う…、い、いないに決まってるでしょ…」

    痛いところを突かれて、私は言葉に詰まる。

    「というわけで、学校から帰宅されてから、
     婚約者候補の方を紹介致しますので、
     そのお覚悟でお願い致しますね」

    笑って壱也がそう言った。

    ありえない…こんなのが誕生日プレゼントなんて、
    全ッッッ然嬉しくないんだけど!
  • 9 いる id:hMrsY7n/

    2012-12-30(日) 14:44:24 [削除依頼]
    「…いってきます………」

    結局、婚約者の話は断れそうもないので、
    私はこれ以上何かいっても無駄だと悟り、
    諦めて学校へ行くことにした。

    「いってらっしゃいませ」

    満面の笑みで見送りに来る壱也に、
    私は妙な違和感を覚えて立ち止まった。

    「…壱也?」

    「なんでしょうお嬢様」

    「なんか今日機嫌良くない?」

    「いえ、別にいつもと変わりませんが」

    絶対嘘だ。

    いつも私が学校へ行くときになると、
    「お嬢様…行ってしまうのですね…」とか言って
    すごく残念そうな顔をしているのに。

    「もう、何かあるなら言ってよ…あ、
     もしかして、私が婚約者の人と結ばれて、
     執事離れするのが嬉しいとか?」

    そう言った途端、ピタリの壱也の動きが止まる。

    「し、ししし、執事離、れ…!?」

    壱也はなぜかガタガタと震えだした。
    どうやら違うらしい。

    「お、お嬢様!!いますぐ婚約など破棄しましょう!!
     いくら婚約者候補に私が入っているからといって、
     もしお嬢様が他の方を選ばれたら………あ」

    「………え?今なんて?」

    明らかに壱也がしまったという顔をしている。

    「ちょっと…どういうことか説明してくれる?」

    私は笑顔でそう言った。
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