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今後ともキャスフィをよろしくお願い申し上げます。
※こちらから削除依頼は受け付けておりません。ご了承ください。もし依頼された場合、こちらからの削除対応はいたしかねます。 ※また大変恐縮ではございますが、個々のご意見にお返事できないことを予めご了承ください。
1 盛口 id:vt-v8cnAmo0
2012-12-10(月) 20:13:10 [削除依頼]男はネクタイを締め、スーツのシワを整え、ドアを少し開けると、振り返って一言。
「じゃあ、行ってくるよ」
少し待っても返事がないのを、特に気にも留める様子もなく、そのまま外へ出て行ってしまった。
玄関から丁度真っすぐ手前のリビングでは、ジャアジャアと水の音が立ち、カタカタと食器の音が聞こえる。中では今まさに蛇口から水を流し、泡立たせたスポンジで皿についた汚れを洗う、エプロン姿の女がいる。
無言でシンクに溜まった食器の全てを横の食器棚に返すと、蛇口を捻り、水を止め、手を振って水滴を払った後に、足元のタオルで軽く拭い、皿洗いを終えた。エプロンを外し、傍の机に放り置くと、隣の寝室へと向かう。化粧鏡の前に正座し、引き出しから化粧道具を取り出して、台の上に並べ立てる。それらを器用に使い分けながら、眉を染め、顔を塗り、爪を撫でる。
「安藤さんと何しよう」
女の頭はそれでいっぱいだった。精一杯のおめかしで、彼を喜ばせてやりたかった。それは妻であることを忘れたいがためでもあった。化粧を終えると、そのまま道具を片付けて、パジャマの胸ポケットから携帯電話を取り出した。そのまま彼−安藤−からのコールを待った。