雪糸 = 時雨 × 霙5コメント

1 李浬* id:P.BRmUr0

2012-11-18(日) 16:03:21 [削除依頼]



そこの君.


『雪糸』って、知ってる?


冬にしか視られない、雪の糸.


まるで蜘蛛の巣のように細くて、


雪のように白くて、


太陽のように虹色に輝くんだって.


それはね―……


恋人達にしか、視えないんだって.
  • 2 李浬* id:P.BRmUr0

    2012-11-18(日) 16:28:52 [削除依頼]



    「何よそれ……差別じゃないの」


    風が薫る、爽やかな5月のこと.


    「え、そこに突っ込む?」


    私―……藤崎 哀莉は、友達の香川 癒真に突っ込んだ.


    「だって、私達には視えないってことでしょ? それって完全な差別じゃないの」


    どこかずれている癒真の言い分に対し、私は常人がまず最初に突っ込むであろうところを述べた.


    「いやいや、まず恋人にしか視えないってところに突っ込むでしょ!
    『私達に視えない、差別じゃん』って、ずれてるよ」


    「わ、私だってそんなこと思ってたわよ」


    癒真はつんでれのようにそっぽを向きながら言った.


    「癒真、そんなことしても可愛くないよ? もっと鏡視ようね」


    「………哀莉、ちょっと殴ってもいいかしら」


    そんな他愛もない話をする私達に、黒板に何か書き終えた担任が手招きをした.


    私達は担任の手招きが視界に入るとそのまま担任の許へと行った.


    担任は何やら怒っているらしい.


    「やっぱり授業中に話すのはまずかったのかな?」


    「そうね. でもまあ、大丈夫でしょ」


    小声で会話を交わすと、私達は担任に向き直った.


    永久歯の抜けた痕がある担任は、クラスのみんなにも聞こえるように話した.


    「授業中に話していいと思ってんのか? お前等のせいでどれだけこいつ等が迷惑してると思ってんだ」


    別に、みんな担任の授業なんて聞いてないと思うし、それほど迷惑はしていない、寧ろ感謝してると思う.


    私達のお蔭で嫌な授業がとまったのだから.


    私達は担任の長い説教など聞いておらず、「こんな長い説教で担任のほうが迷惑をかけている」等と思いながら立っていた.


    「これからは気をつけろよ. 次は無いからな」


    「次が無いのなら何があるんだ」と心中で突っ込みながら私達は席に戻った.


    その後の授業ももちろん聞いておらず私達は喋っていた.
  • 3 李浬* id:P.BRmUr0

    2012-11-18(日) 16:51:40 [削除依頼]



    私達は咲浦高等学校の二年生だ.


    組は4組あり、昔から知っているのは3人ほどしか存在しない.


    その理由は、この学校は一般入試合格率が35%ほどしか無い難校だからだ.


    その学校に私達は受かり、今ここに存在している.


    癒真もその知人の一人であり、仲がいいと言うわけでは無いがつるむようになった友達だ.


    私の親友と呼べる人間はこの学校より3段階ほど程度が低い学校に通っている.


    私が誘ってみたが、あっさりと断られた.


    理由が解らなかったのでその親友にわけを聞いてみたところ、どうやら私は頭がいいらしい.


    自覚は無いのだが、親友が言うのならそうなのだろう.


    そして親友はそんな私を羨み尊敬しているらしい.


    そのような話をされ、結局肝心な理由は聞けなかった.


    そんな説明を心中に浮かべながら私は少し焦げた卵焼きを口に入れた.
  • 4 李浬* id:nFB9CpP1

    2012-11-29(木) 21:48:34 [削除依頼]



    ……む. 予鈴だ.


    私の現状などどうでもいいとでも言っているように容赦無く予鈴は響き渡った.


    私はまだ半分ほど残っているご飯を口に頬張りながら教科書を机の中から引っ張り出した.


    もぐもぐと食べ続ける私を余所に、他のみんなは知らぬ顔で予習復習を黙々と始めている.


    私は少々寂寞とした感情を感じながらも無理矢理ご飯を飲み込み予習を始めた.


    間もなく現国主任の教師が教室に入って来ていつもの退屈な授業が幕を開けた.


    私はもちろん聞いてなどおらず、また癒真と他愛もない話を繰り広げていた.


    「そういえば、哀莉の恋愛話って聞いたことないわよね」


    好きな異性などいるはずもない私だが、ここは敢えて冷静に答えた.


    「話してないからねー」


    すると癒真は私が一言も口にしていない言葉を勝手に口にした.


    「えっ!? ってことはいるの!?」


    そこは私も必死で訂正.


    「いるわけないじゃん!」


    そして私は話を逸らすように「癒真にはいるの?」と聞いた.


    すると癒真は誤魔化しにはまってくれたようで普通に答えてくれた.


    「私? もちろんいるわよ. 話してなかったかしら?」


    「話されてないよ. 話して!」


    私はもう私の恋愛話に戻らないように癒真の話に耳を傾けた.


    「他校なんだけど……粟野 愁って名前なのよ. 頭がすっごいよくてね……でも、運動は苦手みたいで」


    癒真は頬を赤く染め、粟野 愁を思い出して丁寧に話してくれた.


    どうやらその人のことを想うだけで恥ずかしいようで、何とも聞き取りずらい話し方だった.


    「それでね……愁は中学の時の友達で……一緒に遊びに行ったりもしたのよ! しかも、2人でね」


    そのあとの会話は惚気話…自慢ばかりだった.


    だから、適当に聞き流して置いた.
  • 5 李浬* id:nFB9CpP1

    2012-11-29(木) 21:49:37 [削除依頼]



    ……む. 予鈴だ.


    私の現状などどうでもいいとでも言っているように容赦無く予鈴は響き渡った.


    私はまだ半分ほど残っているご飯を口に頬張りながら教科書を机の中から引っ張り出した.


    もぐもぐと食べ続ける私を余所に、他のみんなは知らぬ顔で予習復習を黙々と始めている.


    私は少々寂寞とした感情を感じながらも無理矢理ご飯を飲み込み予習を始めた.


    間もなく現国主任の教師が教室に入って来ていつもの退屈な授業が幕を開けた.


    私はもちろん聞いてなどおらず、また癒真と他愛もない話を繰り広げていた.


    「そういえば、哀莉の恋愛話って聞いたことないわよね」


    好きな異性などいるはずもない私だが、ここは敢えて冷静に答えた.


    「話してないからねー」


    すると癒真は私が一言も口にしていない言葉を勝手に口にした.


    「えっ!? ってことはいるの!?」


    そこは私も必死で訂正.


    「いるわけないじゃん!」


    そして私は話を逸らすように「癒真にはいるの?」と聞いた.


    すると癒真は誤魔化しにはまってくれたようで普通に答えてくれた.


    「私? もちろんいるわよ. 話してなかったかしら?」


    「話されてないよ. 話して!」


    私はもう私の恋愛話に戻らないように癒真の話に耳を傾けた.


    「他校なんだけど……粟野 愁って名前なのよ. 頭がすっごいよくてね……でも、運動は苦手みたいで」


    癒真は頬を赤く染め、粟野 愁を思い出して丁寧に話してくれた.


    どうやらその人のことを想うだけで恥ずかしいようで、何とも聞き取りずらい話し方だった.


    「それでね……愁は中学の時の友達で……一緒に遊びに行ったりもしたのよ! しかも、2人でね」


    そのあとの会話は惚気話…自慢ばかりだった.


    だから、適当に聞き流して置いた.
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