歩く。40コメント

1 真咲*´Å`*SEKAI NO HAJIMARI id:.yo4lPx1

2012-11-17(土) 16:37:32 [削除依頼]
「ねぇ、私たち次いつ、会えるの?」

「会おうと思えば会える、必ず」

「だから泣くなよ、来海」

「そんなこと言ってるけど、裕喜も泣いてるよ」

「ははっ」
      
「笑ってるけど翼も泣いてるし」

「ま、こんなことになったらだれでも泣けちゃうよね」

「でも、僕たち、すごく頑張ったよ」
          
「どれも、乗り越えてきたよな」

「あと、もうちょっとで全部、乗り越えるのかな?」

「そうだね…」

「俺ら成長したから」

「うん。いつまでも、これからも、     
    お互いの幸せを願い続けるからね」
  • 21 DS*SEKAI_NO_HAJIMARI id:yk36KGh.

    2012-12-23(日) 17:41:18 [削除依頼]
    「ちょっ、ちょっと…!!」

    焦る私は言葉を発することしか出来なかった。
    この不思議な時間。
    光はなんでこんなことをっ…!!

    「なぁ…俺、お前のこと好き」

    …へ??
    私の焦りにこれまた追いうちをかけてきた。

    「お、お前って…??」

    私は小6の女子の名前を思いつくだけ言った。
    すこしずつ声が小さくなっていった。

    「ぷっ…」

    光が笑いだした。
    そのあいだもずっと手を離すこともなく。

    「わ、笑わないでよっ!!」
    「だって来海がさー…。俺はお前、来海が好きなんだ」

    光は私を指さし、好きという言葉に
    力を入れてもう1度言った。

    「好き」

    私にとって、初めての告白。
    少女マンガに出てくる、ヒロインのようには可愛くない、私。
    それでも、そのヒロインと同じように
    リンゴの顔になってるんだろうな…。
    真っ赤な真っ赤なリンゴ。
  • 22 DS*SEKAI_NO_HAJIMARI id:yk36KGh.

    2012-12-23(日) 18:22:19 [削除依頼]
    今にも、貧血になりそうなのを耐えた。
    ましてや、何故にこんなイケメンくんが私のことを…!?

    「…え。本気??」

    リンゴのように真っ赤でも、
    可愛さはリンゴに勝てないほど、ブサイ.クな顔だろうな…。
    心からそう思うほど筋肉が固まってるぜ。

    「本気」

    その言葉、たった3音の音の声が力強くお腹に響いた。
    そして、光は上目遣いに私を見つめてくる。
    その、澄んだ瞳にはウソはないように見えた。
    びゅお〜、っと風が2人の間をすり抜けていく。
    そういえば、今日は今年1番の冷え込みらしいね。
  • 23 DS*SEKAI_NO_HAJIMARI id:/bUa.HD1

    2012-12-24(月) 00:38:17 [削除依頼]
    「聞いてる??」

    そう言うと、光は右手を私の左耳の横らへんにおいた。
    その顔は少し笑っていて、幼く見えた。

    「聞いてる…」

    うつむき、光のスニーカーを見つめた。
    赤と黒と白とかの絶妙な色のバランスで、
    出来ていたスニーカーだった。
    かわいい、と思った。
    どうやら、私の好きなブランドらしい。
    関係ないことで頭を埋め尽くそうとする自分がいた。
    不意に気配を感じて上を見上げると、
    今度は光の左手が私の右耳の横らへんにあった。
    壁と光に挟まれた…。
    ってことを今更、気づいた。
    気づくのが遅すぎた…。
    逃げられない。
    そう確信できた。
    今すぐ、走って逃げたいのに。
    足がすくんでる。
    寒いはずの私の首筋には汗が1つ落ちた。
  • 24 DS*SEKAI_NO_HAJIMARI id:bMUERL2/

    2012-12-26(水) 01:17:55 [削除依頼]
    少しだけ、光の目を見よう。
    そう思って上を向いた。
    でも、あったのは光の顔。
    近すぎるほどの。
    ポーッとしていたら、ふと、
    唇にあたたかくてふんわりとしたものを感じた。

    ……ん??

    くちび…!!

    「…る!?いっ、嫌ぁ!!」

    私は自分の声じゃないような声を出し、
    光の胸板を力いっぱいに押して走った。
    ----いつのまにか、泣いていた。
  • 25 DS*SEKAI_NO_HAJIMARI id:bMUERL2/

    2012-12-26(水) 01:32:14 [削除依頼]
    あれから、頭の思考回路が止まって
    無我夢中に走っていたみたい。
    とりあえず、公園に。
    ブランコに手をかけた。

    近所からは晩ごはんのいいにおいが漂いはじめている。
    そのにおいを鼻に吸い込むと、ぐうっ、と少しお腹がなった。
    キィーキィーと自分のこぐ、ブランコの音が耳に届く。

    「帰らなくちゃ…。でも、帰りたくない」

    呟いたつもりの声は思ったより、公園に響いた。
    少し涙でカピカピになった、肌をこすった。

    あと、ちょっとだけ…。
    また、ブランコをこぎだした。

    「あ、れっ!?…来海??」

    子どもたちのいない公園に大きな声が響いた。
    しかし、この公園、よく音が響くなぁ…。
  • 26 DS*SEKAI_NO_HAJIMARI id:bMUERL2/

    2012-12-26(水) 01:52:31 [削除依頼]
    …って誰!?
    暗闇で顔がよく見えない。
    黒い影がどんどん大きくなって見えてくる。
    さっきの光の件があるから…。
    こわい。
    そのことを1番に思った。
    自然とブランコを握り締めて、目をギュッとつぶった。

    「来海だろ…?大丈夫か??」

    嗅ぎ慣れた、好きなにおいの柔軟剤の
    香りが鼻に入ってきた。
    その香りは裕喜から香る、柔軟剤。

    「ひ、裕喜…??」

    おそるおそる目を開くと、口角をキュッと
    あげて優しく微笑む、裕喜がいた。
    でも、黒いふちのメガネをかけていた。

    「うん、裕喜だけど。どうした??
    こんな時間にここにいるなんて」

    そう言って、裕喜はメガネを外した。
    もうちょっと、見ておきたかったなぁ…
    と思いつつ、その行動を止めなかった。
    だって、メガネを外した顔には、心配そうにしてくれる顔と
    安心させようとしてくれる笑顔が見え隠れしてたから。
  • 27 DS*SEKAI_NO_HAJIMARI id:3SX69Ri.

    2012-12-27(木) 02:06:01 [削除依頼]
    「裕喜…。メガネ、似合う…」
    「だろ??塾帰りなんだよ。ま、イケメンの俺がな…!!」

    裕喜の声が途切れ、見るものが伸びて見えた。

    「来海…泣いてんの!?」

    え…?
    あ、私、泣いてるんだ。
    無音で、私の目からは涙が溢れた。

    「ひっ、ひっく!!裕喜ぃぃ…」

    震える声で名前を呼んで、震える腕を伸ばして抱きついた。
    もう、嫌がられたり、嫌われてもいいと思った。
    自分勝手な考えだけど、今の私には“人間不信”に
    なってしまうことを阻止しなければならなかった。
  • 28 DS*SEKAI_NO_HAJIMARI id:MVIba741

    2012-12-28(金) 01:47:19 [削除依頼]
    「昨日は、ほんとにごめんっ!!」

    目の前には光が頭を深々と下げている。
    ここは下駄箱。
    わざわざ、5年のところまで光は来てくれたみたい。
    隣には裕喜がいる。
    ちょっと、まだ、怖かったから裕喜の袖口を少しだけつかんだ。

    「いいよ、もう。怖かったけど」

    空っぽに笑う。
    周りではヒソヒソと何事だと言わんばかりに視線が突き刺さる。

    「ごめん。こんなんじゃ足りないよな…。
    でも、本当に最悪なことした」

    頭をぽりぽりとかきながら、うつむいている。
    きっと、もう、目を合わせることないな、って思った。
  • 29 DS*SEKAI_NO_HAJIMARI id:MVIba741

    2012-12-28(金) 01:53:59 [削除依頼]
    「まぁ、ね」

    1つ、息を吸い、私は頭を下げた。

    「ごめんなさい」

    私のこの言葉は無駄に光に衝撃を与えた気がした。

    「そりゃそうだよな!!ありがとうな。喋ってくれて」

    光は無理に笑顔をつくった。
    痛々しく思った。

    “ドンッ”と音がした。
    光を見ると、一歩、下がっていた。
    光が驚いたように裕喜を見ていた。
  • 30 DS*SEKAI_NO_HAJIMARI id:MVIba741

    2012-12-28(金) 17:50:57 [削除依頼]
    「これは俺の怒り。光に対してのな。
    本当だったらボコボコにしてやりてえけど、
    光だからなんか出来ねーっつうか」

    裕喜がそう言い、光が笑った。
    笑いごとじゃねーよ、と裕喜が怒る。
    それ、一理あるな。

    「ごめん、ごめん。ありがとな、裕喜。
    俺も自分を殴りたいと思ってたから思わず」

    口元に手をそえ、くくっと笑っていた。
    すると、その手をゆっくりと下ろし、切なげな目の光を私は見た。
    やっぱり、目を見ても合うことはなかった。

    光が裕喜の肩に手をのせ、何か囁いた。
    裕喜は少しにこやかだった。
    残念ながら私には1つも聞こえなかった。
    でも、悪い話ではなさそう。

    「じゃあな」

    光はくるっと私たちに背を向けた。
    片手をあげ、ひらひらとさせ、軽快に光は歩いていった。
    私たちはその、だんだんと小さくなる背中をただ、訳もなくながめた。
  • 31 DS*SEKAI_NO_HAJIMARI id:pDUSIFF0

    2013-01-02(水) 07:15:51 [削除依頼]
    それからというもの、翼には光のことは
    なんか言えずに卒業式を迎えた。

    いつもならストーブ、なんてものを付けない体育館。
    でも、今日は特別な日。
    ストーブの熱気やら、親が来るとき特有の暑さが体育館を包む。
    その体育館に用意された、パイプイスに
    全員が座り、卒業式が始まるのを待つ。
    パイプイスがひんやりとしていて冷たい。

    誰かに肩をトンッとされ、
    振り向こうとすると、ほっぺに指が当たった。
    というより、食い込んだ。
    こんなことをするのは、裕喜しかいない。

    「ちょっと、何すんのよ」

    完全に振り向くと、裕喜は私の席の真後ろだった。
    そんな裕喜に真正面から言い方放った。
    すると、キョトンとした表情をみせた。

    「いいじゃん。ていうか、来海が不安そうな顔するからさぁー」
    笑顔になり、そういうことをさらっと言いのける裕喜がすごい。

    “じゃ”と付け加えて私の体をくるっと前に向かせた。
    私は呆然とつつかれた頬を右手でおさえていた。
  • 32 DS*SEKAI_NO_HAJIMARI id:GC8DG4e.

    2013-01-03(木) 02:04:12 [削除依頼]
    私、そんな顔をまた、してたんだ。
    あれから、光には会うことなかったし。
    まあ、無理もないか……。

    裕喜って優しいよなー。
    自己中だと思われがちだけど、何気にフレンドリーで、
    誰とでもすぐ、仲良くなっちゃうし。
    私しゃ、裕喜が羨ましいよ……。

    すーっと頬に涙がつたった。

    「大丈夫ですか??」

    突然の声にびっくりしたものの、柔らかな声の持ち主のほうを見た。
    それは、隣にいた5年生の男の子で、
    どこかミステリアスな雰囲気のある子だった。
    でも、心配してくれるなんていい子だなぁ……。

    「ありがとう。大丈夫」

    涙を拭った。
    にこっと笑って“良かった”と彼は呟くと前に向き直した。
    私も彼と同じように前へ向いた。

    背筋を伸ばし、遠くを見つめる彼に
    心の中でもう一度、“ありがとう”と言った。
    そして、後ろの裕喜にも。
  • 33 DS*SEKAI_NO_HAJIMARI id:mLbEXAz.

    2013-01-17(木) 00:09:28 [削除依頼]
    卒業式はリハーサル通り進み、もう、フィナーレになった。

    「ありがとうございました!!」

    卒業生の大きな声、頭を下げている姿が目に映る。
    お家の方の席では、涙ぐむ人がほとんど。

    熱気のせいで赤い顔で号泣する子。
    今にも泣き出しそうな子。
    ここでは泣きたくないと意地を張って唇を噛む子。
    卒業生からはそんな表情がうかがえた。

    すると、急にその顔がぼやけた。
    光が長く見えた。
    熱気で熱い頬を触ると、少しぬれていた。

    「う……ひっ……ひっく」

    私はできる限り、声を押し殺した。

    背中には背中をさすってくれる柔らかい手。
    隣を見ると、さっきの男子が
    優しく微笑みながら、前を向いていた。
    手は私の背中で。
    安心する……。

    「ありがとう」

    小さくかすれた声でつぶやいた。
    私は背中をさすられながら、声を押し殺して泣いた。
  • 34 DS*SEKAI_NO_HAJIMARI id:KJXJ56/0

    2013-01-19(土) 00:44:59 [削除依頼]
    私の呼びかけも無事終わり、卒業式は幕を閉じた。
    外には雪がふわふわとちらついていた。

    「さっむ……」

    廊下で呟いた声は寒さに吸い込まれたような気がした。

    「卒業式んとき、アイツと何話してたんだよ」
    「え??」

    ほっぺたには裕喜愛用のポケットカイロ。
    あったかぁい……。
    カイロを受け取り、裕喜の言葉に応えようと、口を開いた。
  • 35 DS*SEKAI_NO_HAJIMARI id:KJXJ56/0

    2013-01-19(土) 00:54:11 [削除依頼]
    「アイツって……?」
    「来海の隣にいた、5年のアイツのこと!!」

    あぁー、あの子か。
    優しいあの子の顔が分かったとたん、浮かんできた。

    「別に??泣いてたら、優しく接してくれた」
    「……ふーん」

    あれっ?
    ご機嫌斜めですか、裕喜さん。
    私、なんかまずいこと言った??

    そんなことを思っているうちに、卒業生が廊下を歩いてきた。
  • 36 DS*SEKAI_NO_HAJIMARI id:KJXJ56/0

    2013-01-19(土) 23:25:02 [削除依頼]
    __お詫び__
    えっと、とても大きな間違いをしましたw

    卒業式のときに出てくる、「5年生」は
    「4年生」でした!!

    同じ学年なのに知らないのは変ですね;;
    申し訳ありませんでした!!
    では、引き続き、更新していきます*
  • 37 DS*SEKAI_NO_HAJIMARI id:7XYoFjn.

    2013-01-26(土) 00:56:23 [削除依頼]
    ずらずらと並んで歩く卒業生。
    どこか表情は明るかった。

    なかには、“わーわー”と他の学年に
    ちょっかいを出されている人がたくさん。
    そのなかの1人が光と翼。

    聞き慣れている2人の声は遠くからでも私の耳に届いた。

    「光、今度会うときは俺、5年」
    「んー、そだな。俺とサイ2つも離れてたんだな」

    どこかで耳にした声のあとは光の声。
    サイと呼ばれる子は少し笑っているみたい。

    光の声はどんどん近づく。

    「来海ー!!」

    光の声が私を呼ぶ前に翼が私の名前をほぼ叫んでいた。
    小走りで私の元へ駆け寄ってくるなり、
    髪の毛をわしゃわしゃとしてきた。
    私より背が高くなって、上からの手。
    “うわぁ……ボッサボサ”と、
    呟く翼はまるで自分はやっていないという言葉。
    同情の声……だな。

    「来海」

    今度は、光が翼と同じように私の元へ駆け寄る。
    ただ、違うところは私の頭を見るなり吹き出していたけど。

    「何よ、2人して」

    ちょっと毒を吐く。
    腕を組み、わざと大袈裟に怒ったフリをする。

    隣ではそんな私たちを見つめる裕喜。
    私の手には、まだ、カイロが入っている。

    「ていうか、ありがとう」
    「へ??」

    急なお礼に考える余裕もなく、ふわりと包まれた。
    光のにおい。

    怖くても何も変わらない。
    変わらなかった。

    卒業生が去ったあとの廊下は始めより寒かった。

    ボサボサの髪は光が直していてくれた。
  • 38 真咲*´Å`*SEKAI NO HAJIMARI id:p4hh0BX/

    2013-03-03(日) 16:42:59 [削除依頼]
    >1 【プロローグ/再】 >2 【ご挨拶】 >5+6+7+8+12+13+14+16+17+18 【好】 >19+20+21+22+23+24+25+26+27+28+30+31+32+33+34+35+37 【光】 >36 【お詫び】
  • 39 真咲*´Å`*SEKAI NO HAJIMARI id:p4hh0BX/

    2013-03-03(日) 16:48:57 [削除依頼]
    【CAST】

    瀬野 来海―せの くるみ

    名田 裕喜―なだ ひろき

    佐藤 翼―さとう たすく

    。*。*。*。

    滝口 雄―たきぐち ゆう

    神無月 光―かんなづき ひかる

    宮崎 彩―みやざき さい
  • 40 真咲*´Å`*SEKAI NO HAJIMARI id:p4hh0BX/

    2013-03-03(日) 16:52:29 [削除依頼]
    __【お知らせ】__

    私は、今、『  ツキビト』と掛け持ち中でございますw
    なので、これは書きためしております。

    まあ、読者様はこんな駄作をお読みになられないので
    ほっとしております。

    更新は、カメさんになりますゆえ、お知らせいたします!*
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