烏の少女27コメント

1 なんなん id:/uaYpxB/

2012-11-16(金) 18:28:01 [削除依頼]
『人間のせいで、汚されたのよ。』

彼女は一人、呟いた。


町の所々にはえた大きな鉄塔からは
町の全てが見渡せた。


町も鉄塔も、夕日を浴びてオレンジにそまる。


彼女はそんな町を鉄塔から見下ろす。

歩道橋を渡る人も、その下を走る車も

彼女の存在には気づかない。


冷たい風に黒髪が揺れる。


彼女は息を少し吸い込んで

そして
鉄塔から飛び去っていった。


そして、夕日に染まる町へ消えていった。
  • 8 なんなん id:VCg4.IO.

    2012-11-17(土) 21:49:56 [削除依頼]

    いくら抱き締められても
    何も思わない。

    どんなに見つめられても
    困るだけ。

    てを繋いでも、何を言われても

    何も、何も、感じない。


    どんなに頑張っても
    誰も好きにはなれなかった。

    その事が悲しくて
    怖くて
    悔しくて。

    そんな苦しみを何度か味わう内に

    自分が普通じゃない。ということが当たり前になった。
  • 9 なんなん id:VCg4.IO.

    2012-11-17(土) 21:51:33 [削除依頼]
    ココさん
    ありがとうございます。

    一緒に頑張りましょう(`ω´)
  • 10 なんなん id:VCg4.IO.

    2012-11-17(土) 22:20:26 [削除依頼]

    『ではぁ、男女混合班、作ってくださいー。』

    ざわざわする教室のなかで先生の間延びした声がした。

    皆はのそのそ動きながら

    どうするー?
    とか
    めんどくさーい。

    とか
    いい始める。

    今年から始まった行事で、自分のすむ町について調べ
    発表するというものだ。

    由美は真っ先にきいの元へかけより
    女子のペアは見つかった。

    『何でわざわざ男女混合なんだろうね。』

    『だよねー。そもそもこの行事の意味すらわかんない。』

    『確かにー』


    由美と二人で、笑いあってると
    あの男と目があう。

    それを合図にしたのか、
    男はこっちへ足を向けた。

    あっちはあっちでもう男子のペアが決まっていた。


    ああ、
    アイツ。まだ諦めてなかったのか。

    しまった!と心のなかで舌打ちをした。

    これ以上めんどくさいアプローチをうけたり
    未練がましくされたら困る。

    男はどんどんこっちへ来る。
  • 11 なんなん id:VCg4.IO.

    2012-11-17(土) 22:39:44 [削除依頼]

    『班、決まってないなら組みませんか?』

    男が話しかけようとした瞬間、

    別の人が行方を阻む。

    少し低くて抑揚の無い声。
    大人しくて、余り人とかかわらない奴だった。

    それでもきいには天使に見えた。


    『いいよ!』

    思わず、元気な返事をしてしまった。
    由美も、頷く。


    『よかった。』
    静かな笑みを浮かべた。

    『もう一人の男子はあっちで寝てるから。』

    机に突っ伏して寝ている男子。
    たしか、授業中でもよく寝てる奴。

    それでもきいにとっては救世主だった。


    そうして

    由美ときい、
    稲村と国井のグループが完成した。
  • 12 ココ♪ id:3v80FDm1

    2012-11-17(土) 23:12:44 [削除依頼]
    ココでいいですよっ!
    あとためで!

    ココもためでいいですか??

    うんっ!がんばろー☆
  • 13 なんなん id:H7rBMHY1

    2012-11-18(日) 15:10:22 [削除依頼]

    ためでいいよ!

    お互いがんばろ(`・ω・´)
  • 14 なんなん id:LfpprPs1

    2012-11-19(月) 19:11:44 [削除依頼]


    家に帰る。

    汚くないが、質素なアパート。

    単身赴任の父と二人で暮らしているため
    実質独り暮らしのようなものだった。

    小さい頃に母と離婚し、姉を連れて何処かへ消えた。

    あんまり覚えてないし、興味もない。

    優しい父一人いれば、それだけで充分だった。

    離婚してから、父は小さいきいを精一杯可愛がり
    養ってきた。


    もう、母の事も姉の事も
    いなかったように、思い出すことさえしない。


    きいはスクールバックを玄関にポンっと置くと

    鍵をもって

    また外へでた。

    鍵以外の荷物は何も持っていかない。


    彼女はあの鉄塔へ向かった。
  • 15 なんなん id:LfpprPs1

    2012-11-19(月) 19:34:50 [削除依頼]

    鉄塔のした。

    見上げると、首がいたくなるほど高い。

    鉄塔は木々に囲まれていて、
    鉄塔の根元は周りは人から見えなかった。

    今日は雲が速い。
    ちらほら見える白が
    流れを速めた。


    彼女は無表情で鉄塔を見上げ

    すうっと息を吸い込む。


    そして、

    風が吹く。


    ざわめく木々。

    ザザザと木の葉が鳴る。


    ズズ。ズズ。

    大きな影のような、液体のような
    黒い何か。


    彼女の背から滲み出て
    大きな翼のようなかたちを見せる。

    しかし、翼というには余りに雑で
    粘土や絵の具のようにぐずり、ぐずりと
    動く。


    翼のような形をしたかと思うと
    今度は彼女の全身を包み込んだ。


    黒い繭のような、
    不気味で
    黒いなにかは渦巻きながら形を変える。

    黒い水滴のようなものが
    ピュッと地面に落ちる。
    それと同時にその水滴は黒い一枚の羽になった。


    ばさ、
    ばさ、


    彼女を包んだ黒い何かはギュルっと小さくなると、

    一羽の烏の姿となった。

    ちび散った黒い水滴が

    瞬く間に黒い羽となって地面へ落ちていく。
  • 16 なんなん id:1NuyhNJ/

    2012-11-20(火) 18:18:48 [削除依頼]


    丘のてっぺんの鉄塔に、
    一羽の烏が止まった。


    きいである。


    黒い艶やかな体に
    大きな翼。


    鉄塔から見える景色は
    いつもと変わらない。

    この場所からこんな景色を見ていると

    心が洗われるような気がした。

    煩わしいこと全て、忘れられる。

    身軽なこの体で、
    きいは何処へでも飛んでいける。


    人の持ち得ない力を持ち
    孤高の気持ちよさに酔いしれてしまう。


    きいは飛び立った。

    ばさ
    ばさ

    翼を動かし、建物にぶつかるスレスレを
    横切っていく。

    夕日が眩しく輝く。


    建物と建物の間に入ると
    強い風が吹き付ける。

    その風に乗って
    今度は高く登っていく。

    道には沢山の人が上を見ずに歩いている。

    誰もきいが見ていることを
    知らずに歩いていく。


    寂しいなあ。人間は。

    『飛ぶ』
    という自由を知らないまま生きていくなんて。

    カアッ! カアッ!

    鳴いてみると、何人かの人が此方を見るが
    特に気にすることもなく、
    また前を向いて歩いていく。


    つまらなくなって、今度は公園の方へ飛んでいく。

    余り広くないが
    遊ぶ所がたくさんあって
    小さい頃、よく父と遊んだ公園だ。


    周りは木々に囲まれていて
    真ん中には大きな原っぱがある。

    きいはそこに降りた。
  • 17 なんなん id:1NuyhNJ/

    2012-11-20(火) 18:33:11 [削除依頼]

    原っぱに着地すると、

    ベンチに見知った顔がいた。


    稲村だ。

    今日、グループに誘ってきた男子だ。

    ベージュのマフラーと縁の無い眼鏡。
    確かに稲村だ。

    だけどなぜここに?


    遠いせいか、そこによくいる烏だからか

    きいの存在は気づいてないようだった。

    公園はもう夕方のせいもあってか

    遊ぶ子供たちはもういない。


    公園にいるのは、稲村と
    一羽の烏だけ。

    稲村は飲んでた水筒をしまうと

    スクールバッグから
    黒い布袋を取り出した。


    何かズシリとしたものが入っているようである。


    中身は

    ハーモニカだった。

    鈍く輝くズシリと重いハーモニカ。

    とても稲村とは縁の無さそうな
    そんな感じがして

    きいは可笑しくなった。


    こんなとこで、

    もしかして毎日きてるの?


    面白いから
    演奏してるとこを見てやろうと

    稲村がハーモニカを吹くのを待っていた。


    夕日はもう、沈みかけ、

    木々に囲まれたこの公園は
    薄暗くなっていた。
  • 18 なんなん id:Mlttqru.

    2012-11-23(金) 21:18:21 [削除依頼]
    『きいー!ボールボール!!!』

    真っ直ぐ張った由美の声にビクッとすると

    高く舞う白いボールがきいの真上を通過する。


    『ほ!』

    少し反応が遅れたものの
    きいは思い切り跳んで、

    白いボールをグローブにおさめた。


    おお〜と周りの感嘆をよそにボールを投げる。


    今は体育の授業。


    今日もきいは絶好調の運動神経のように見えた。


    『今のジャンプ!凄いね!』

    クラスの女の子が声をかけてくる。

    『ドヤアー』
    わざとらしく胸をそらす。

    会話もそこそこにその子は持ち場に戻る。


    チラリ。

    稲村の方をみた。

    男子はソフトボールではなく、
    サッカーの試合をしている。

    先生は女子に付きっきりの事が多く
    それをいいことに男子は
    試合という試合をしていない。

    稲村も、友達と喋りながら
    軽く走っているだけだった。


    ―昨日の稲村、何か不思議だったな。
    いつもと違うと言うほど、
    きいは稲村と接したことがない。

    でも、何か稲村に意外なものを感じた。

    ハーモニカもそうだったし、
    それに、

    あの笑顔。

    あの時、
    烏の私を見て
    笑った。

    普段笑ってる所をあまり見ないからだろうか。

    ほんの少し。

    少しだけ、

    ドキリとした。気がした。


    『きいー!!ボール!速く!』


    また、由美に起こられてしまった。
  • 19 ココ♪ id:wcVJcz//

    2012-11-24(土) 12:01:39 [削除依頼]
    いつのまにかめっちゃ更新されてる!°∀°〃

    やっぱりおもしろい♪><♪
    頑張ってね^^
  • 20 ぽむ(・U・●) id:5wIlFaa0

    2012-11-24(土) 12:04:38 [削除依頼]
    お初です>>
    面白いですな( *´^`* )

    がんばって☆
  • 21 なんなん id:2QuY48U.

    2012-11-24(土) 15:45:14 [削除依頼]

    ココ♪さん
    有り難う(`・ω・)
    がんばります!

    ぽむさん
    読んでくれてありがとうございますm(__)m

    頑張ります!
  • 22 ココ♪ id:wcVJcz//

    2012-11-24(土) 15:48:48 [削除依頼]
    あ、ココでいいよお♪♪

    ココは「なんな」って呼んでいい?
    それか他にニックネームある??^^
  • 23 なんなん id:2QuY48U.

    2012-11-24(土) 16:04:12 [削除依頼]

    あの曲は何だったんだろう。

    懐かしいけど、どこで聞いたか思い出せない。

    暖かくて、明るくて、
    ハーモニカなんてよく分からないけど
    上手かったなぁ。

    鈍く輝くハーモニカの音色。


    『きいー!もう!速くこい!』

    由美がまたもや怒る。

    『あ、ごめん。』

    席をたち、由美達のいる班へ向かう。

    今は総合の時間。
    町を調べる行事の準備だ。


    勿論、班には稲村もいる。

    いつもの、クラスに溶け込むようにいる、
    静かな稲村だ。

    昨日演奏してた曲はなんだったのか。
    問いただしてみたかったけど
    あのとき聞いていたのはきいではなく、
    烏だ。

    間違っても
    昨日の事は聞けなかった。
  • 24 なんなん id:2QuY48U.

    2012-11-24(土) 16:05:45 [削除依頼]
    じゃあココで笑

    ニックネームは特にないかなぁ(´ω`)
    なんなでいーよ笑
  • 25 レン id:Tn/lKdP.

    2012-11-24(土) 17:13:46 [削除依頼]
    不思議な雰囲気のお話ですね!
    きいちゃん、鳥なんだ・・・´οωο`〃
    頑張ってください^ν^〃
  • 26 ココ♪ id:wcVJcz//

    2012-11-24(土) 17:24:45 [削除依頼]
    わああぁ\^^//
    ありがとーっっ°∀°〃
    なんなーっ♪♪
    頑張ってねーっ^^
  • 27 黒髪命 id:7FxEN1Q.

    2012-11-24(土) 22:56:23 [削除依頼]
    なんとなく、かぐや姫が思い浮かびました
コメントを投稿する
名前必須

投稿内容必須

残り文字

投稿前の確認事項
  • 掲示板ガイドを守っていますか?
  • 個人特定できるような内容ではありませんか?
  • 他人を不快にさせる内容ではありませんか?

このスレッドの更新通知を受け取ろう!

ログインしてお気に入りに登録すると、
このスレッドの更新通知が受け取れます。

お気に入り更新履歴設定

お気に入りはありません

閲覧履歴

  • 最近見たスレッドはありません

キャスフィへのご意見・ご感想

貴重なご意見
ありがとうございました!

今後ともキャスフィを
よろしくお願い申し上げます。

※こちらから削除依頼は受け付けておりません。ご了承ください。もし依頼された場合、こちらからの削除対応はいたしかねます。
※また大変恐縮ではございますが、個々のご意見にお返事できないことを予めご了承ください。

ログイン

会員登録するとお気に入りに登録したスレッドの更新通知をメールで受け取ることができます。

お気に入り更新履歴設定

お気に入りはありません
閲覧履歴
  • 最近見たスレッドはありません