紅い薔薇11コメント

1 帽子屋 id:GMYy/9p/

2012-09-17(月) 21:21:49 [削除依頼]
 遙か昔、神によって天界と人間界が創造された。そして神は天界に自らと天使を、人間界に人間と悪魔を住まわせる。
 光が覆う世界の影に、闇は確かに存在する。その2つを隔てる境目は余りに薄く、脆かった。

 いつかまた生まれ変わるならば、私はもう1度死.にましょう。

 
  • 2 帽子屋 id:GMYy/9p/

    2012-09-17(月) 21:35:57 [削除依頼]
    【はじめに 的な挨拶】

    どうしても我慢出来なくて立てちゃいました。
    今書いてるのを完結させるまで、我慢しようと思ってましたのに。
    ところで「はじめまして」または「こんにちは」。
    「こんにちは」の方にはあまり見て欲しくないです、恥ずかしい←
    でも見てくれたら嬉しいかm(殴
    「はじめまして」の方ははじめまして。
    帽子屋です。気軽に変態とでも呼んでください。

    誤字脱字はお手数でしょうが、教えて下さると助かります。
    雑談はなるべくこのスレでしたくないです。どっかのスレに誘ってください、喜びます。

    ではめちゃくちゃな挨拶でしたが、【あとがき 的な挨拶】がまともにできることを願って。
  • 3 帽子屋 id:GMYy/9p/

    2012-09-17(月) 21:39:04 [削除依頼]
    #1 少し汚れている方が美しいのでは 

     ここは人間界の遥か頭上、遠く高くにひっそりと存在する天界である。
     そこは、神と天使のみが暮らす世界。楽園とも言うべきか、「不」の付く言葉が無い程に平和と至福、ただそればかりである。しかし、当然皆が笑顔で快適に暮らしているかと言えば、驚いたことにそうではなかったらしい。
     天界の至る所に建つ望界塔に設置された望界鏡。人間界を監視する為の物であるのだが、錆び付いたそれを覗いては憂鬱そうに辺りを見渡す――そんな不自然な行動を繰り返す一人の女天使の姿が見られた。
     彼女の名はフィーネ。まだ人間界でいう、15歳といったものか。背中の中心辺りまで伸ばしきった優雅に煌めく金髪が、年相応には思えない落ち着いた上品さを醸し出している。
     どうもフィーネは、表情を曇らせたまま、指でくるくると自分の艶めく髪を弄ぶ、そんな仕草から察するに、何やらひたすら物思いにふけっているようだ。恐らく無意識であるだろうが、整った眉毛が眉間の方へと歪んでいた。
     やがて、溜め息と共にその紅くぽてっとした唇から言葉を漏らす。
    「退、屈……なんですよね」
     そして小さな肩を大仰に竦めてみせた。
     天界の外れにぽつんと建つこの望界塔。古ぼけて埃まみれで、もう何年も誰も訪れてないのだろう。無論、そんな薄暗い空間に放たれたフィーネの言葉に反応する者はいなかった。
     何が面白いのか、また望界鏡に目を戻す。フィーネの瞳に映るものは、何の変哲もない人間界の日常。更に具体的に言うと、東アジアに位置する四季の変化に富んだ海洋国――日本の都会だった。
     人々で賑わう大通り、立ち並ぶ店、飛び交う言葉、その全てがフィーネには魅力的に思えて仕方ないらしく、食い入る様に覗きこんでいた。
  • 4 日野中 澄 id:hOycHzW.

    2012-09-18(火) 01:17:23 [削除依頼]
    面白いですね。
    続きが気になります。

    初めまして^^
    日野中 澄と申します。
    どうかよろしくおねがいします<m(__)m>
  • 5 帽子屋 id:RxQhzXD0

    2012-09-18(火) 15:54:54 [削除依頼]
    >日野中 澄サン
    うはぁ、コメント有り難うございます(*^ー^)ノ
    すっかり諦めておりました←
    この喜びと感謝を、どう表現してよいのやら。

    いやいや、そんなご立派な者じゃないんで、どうかだなんて言わないでください。
    こちらこそ宜しくお願い致します。
  • 6 帽子屋 id:RxQhzXD0

    2012-09-18(火) 20:02:25 [削除依頼]
     暫く眺めた後、ふと思い出したかのようにフィーネは突如頭を持上げる。そして勢いよく立ち上がって窓際に駆け寄り、汚れきった窓から外を見ようと試みた。しかし、窓は埃にびっしりと覆われた上に、鍵が無い為開けることも出来ない。
     その美しく愛らしい顔付きに反して、小さく舌打ちすると、フィーネは仕方無く長い長い螺旋階段を駆け降り始めた。
     そして小刻みに足を動かすことに疲れた頃、やっと数時間前に自分が開いた扉に辿り着く。木材でできた扉は、ギギーッと不快な音をたてて再び開けられた。
    「あら、大変。また……ですね」
     これはフィーネの癖なのか、またもや誰にともなく呟いた。
     塔に踏み入れた時、まだ天辺にも登ってなかった太陽が今には消え去り、代わりにおぼろげな光を放つ月が夜空を照らしていた。
    「はぁ。また神様に怒られてしまいます」
     深く溜め息をつきながらも、フィーネの足取りは軽く、リズミカルにスキップしていた。
     彼女は今日、夕暮れ時に神のもとへ訪れるよう昨日の内に何度も何度も言い付けられていた。それもその筈、昨日も約束の時間を大きく遅れての登場だったのだ。
     それでもフィーネは、ふふっと笑い声を漏らし、何とも楽しそうに口笛を機嫌良く吹いている始末。本来神を恐れぬことは、良いことであるのか――恐れるべきであるのか――どちらにせよ、フィーネにとって全くもって興味の無いことであるのに違いはなかった。
    「少し急ぎますね、神様」
     フィーネはゆっくりと背中に翼を生やし、力強く神殿に向かって羽ばたく。秋の夜は風が冷たく、まもなく訪れるのであろう冬の匂いがした。
  • 7 帽子屋 id:Cm2hRA8.

    2012-09-19(水) 19:39:29 [削除依頼]
     さて、場面は移りここは神殿。青銅で造られた空間は、立ち入る者に神秘的な威圧感を感じさせる。
     そんな神殿の大広間には、繊細な装飾の施されたテーブルが置かれ、その両脇に並ぶ、ふんわりとした座り心地の良さそうなソファに2人の人物が腰掛けていた。何を隠そう、その2人とは神とフィーネである。
     フィーネより更に長く、腰に着くまでの銀の長髪。深く皺が刻まれた穏やかな表情。しかし老いているとは微塵も感じさせない鋭い眼光を、神は放っていた。
    「それで、フィーネ……わしの話を聞いていたのか?」
     今しがたフィーネが到着したところなのか、神は半ば呆れたように問いかけた。
    「御免なさい、神様。私……いえ、御免なさい」
     何かを言いかけたようだが言い淀み、ただ免罪符を繰り返す若い女天使。神はそんなフィーネを可笑しそうに見詰めるのであり、その声に怒りは感じられない。
    「あまり反省の色は見られんようじゃがのう、まぁ良い。しかしながら、フィーネ。昨日も言ったようだが、時はおまえだけの物ではない。それを忘れてはならない」
    「はい、神様。ところで今日は何の御用で?」
     返事も疎かに話題を変えるフィーネに、神は少し顔をしかめたが、言葉を続ける。
    「ああ、それじゃがな……率直に言おうかの。フィーネ、おまえも人間界に降りて貰いたい」
     思いもよらぬその言葉に、フィーネは微かに驚きを顔に現す。しかし、それは次第に綻び満面の笑みとなった。
    「なんと光栄なことでしょう。喜んで参ります」
    「喜んで行くような場所ではないと、私は思うのじゃが。何はともあれ、まずは有り難う。念のため確認しておくが、人間界に降りるということは、悪魔退治を努めるということになる。分かっておろうな?」
     神の顔には露骨な不信感が浮かべられていた。人間界というのは、汚くて「不」に溢れている――そういった考えが天界に住む人々の間に大きく広まっているのだ。
    「勿論です。いつ出発致しましょう?」
    「待て待て、急ぐことはない。おまえの都合の良いときで良いのじゃ」
     フィーネは少しの間、思案を巡らせたようだが結果、
    「では明日の正午にでも」
    と何とも渋い顔で告げた。
    「明日の正午じゃな。……くれぐれも遅れないように」
     最後の言葉に、フィーネは苦笑を漏らしながら返答した。
    「ええ、明日こそは必ず。では、私はこれで失礼してもいいですか?」
    「ああ、気をつけて。詳しいことはまた明日に」
     フィーネは最後に軽く一礼すると、くるりと踵を返し、振り向くことなく外へと向かった。神殿の中には、大理石の床にフィーネの靴が叩きつけられる、コツコツという乾いた音が響き渡っていた。

     
  • 8 帽子屋 id:sZTcWAj.

    2012-09-20(木) 20:00:38 [削除依頼]
     
     フィーネは帰宅する最中、またその後も空腹をも忘れ、ずっと考え込んでい
    た。そして、東から陽が顔を出し、空が朝焼けに染まる今も、フィーネはまだ眠りについていない。
     時々声に出しては、静かに頷いたり急に笑い出すなど、不審な行動を繰り返していた。
    「悪魔って確か、清水で退治するのでしたよね。神様はきっと、明日授けてくれるおつもりなのでしょう」
     もう何時間もこんな調子で、一向に眠たそうな素振りは見せない。とにかく人間界に降りるのが、楽しみで楽しみで仕方無いのだろう。
    「嗚呼、早く人間を間近に見てみたいです」
     夢見心地、彼女は今正にそんな感じである。一体何がフィーネの好奇心をくすぐるのか、まるで遠足の前日の幼児のようでしかない。雪のように白い肌であったが、頬だけが桃色に染まり、深い藍の瞳がきらきらと輝いていた。
    「まぁ、もうこんなに陽が。時が経つのは早いですね」
     窓から差す光に丁度今気付いたようで、大きな目を更に大きくさせる。そして、質素な部屋の隅に無造作に置かれた、小さな木製のベッドに腰を降ろした。
     そろそろ寝ようと思ったのだろう。休むことなく吹き続けていたすきま風に、初めて華奢な身を震わし、ぱっちりと目を開けながら布団に潜った。
    「お休みなさい」
     そう静かに囁き、フィーネはやっと瞳を閉ざした。外からは小鳥の囀りが、歌うように聞こえていた。
  • 9 ポンコロ id:XL6TRDI/

    2012-09-20(木) 20:04:44 [削除依頼]
    初コメッス!!
    新キャラの神降臨しましたが・・・書いてもいいですか?
  • 10 帽子屋 id:J9QwuzW.

    2012-09-21(金) 20:12:12 [削除依頼]
    >ボンコロさん
    コメント有り難う御座います。

    本当に有り難い提案ですが、実は頭とプロットの中でこの作品は完結してまして、こちらで決めた主要人物以外、登場させられる機会がどうもないんですよね。
    作品自体あまり長くはならないと思いますし。
    そんな訳でして、今回ばかりは御遠慮させて頂きますね。
    せっかくの御厚意を棒に降るような言動をとってしまい申し訳ないです。
    有り難う御座いました。
  • 11 帽子屋 id:J9QwuzW.

    2012-09-21(金) 20:18:26 [削除依頼]
     フィーネが眠りについて、数時間。規則的にすーすーと寝息をたてるその姿は天使そのもので、見る人に癒しを与える赤子を思わせた。
     しかし、もう太陽が真上まで登っているというのに、昨夜遅くまで起きていたことが祟ってか、まだ起きる気配はない。さほど良い夢を見ているのか、口元にはうっすら笑みが浮かんでいた。
     神との約束は正午。どうも過ぎてしまったようである。
     結局フィーネが目覚めたのは、それから約2時間後。太陽は既に沈み初めていた。飛び起きたフィーネの慌てようといったら、それはもう火が燃え移るかの勢いで、相当焦っていることを至極分かりやすく表していた。
    「どうしてこんなにも寝てしまったのでしょう。取り敢えずは神殿に向かいます」
     昨日の内に用意してあった食料や衣類を詰め込んだ鞄をむんずと掴みとり、飛び出すように家を出た。そこからは、神殿まで高速飛行である。
     向いくる風を体いっぱいに感じながらも、フィーネの耳にはひゅーひゅーという風の音が聞こえていた。

    「……こんにちは、フィーネ。良く眠れたかな?」
     それから少し後の神殿の広間には、昨日と全く同じ光景が見られていた。豪華な品のあるソファーに腰掛ける2人。それは若干の笑みを浮かべる神と、大きく肩で息をするフィーネであった。今フィーネが扉を開け放ち、飛び出て来たばかりである。
    「……っはぁ……す、すみっ……ま、せん」
     途切れ途切れに絞り出した言葉は、何を言ってるのか分からない。兎に角フィーネは広間までの通路や階段を駆けてきたことで、著しく体力を消耗していたのだ。
     そんなフィーネを見て、神はまた微笑を称える。
    「全く……少々人間界に向かわせるのに不安がある」
     神にとっては何の気もなしに、軽い冗談として発した言葉であった。しかし、フィーネはそれに異常なまでの反応を見せる。
     途端に背筋を伸ばし、
    「だっ大丈夫です! 二度と約束は破りません。御身に誓います。ですからどうぞ、その言葉だけは」
    と、凄い剣幕でまくし立てたのだ。
     お陰で神は、ひたすら目をぱちくりさせるばかりで言葉を返すことが出来ずにいる。
     
     
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