浮動喫茶店8コメント

1 アシベ 新!停滞し日々回転す id:/Iyl0641

2012-09-09(日) 00:11:41 [削除依頼]
「いらっしゃいませ」
夏の陽光は何処までも暑く、眩しい。 高層ビルの窓ガラスはギラギラと反射し、コンクリートで出来た道路は赤く焼かれる。
どこもかしこも渋滞していて、道という道は人々ですし詰めだ。 子供の泣き声や、車のクラクション、男の怒鳴り声。多種多様な雑音で満ちている。
そんな忙しく回る街の中に、その喫茶店はあった。
_Floating Shelter_ 
そう英語で書かれた、空色の看板は蔦が少し絡まっていて、少し古風な雰囲気を出していた。 看板は太陽に照らされ、白く輝く。

「はじめまして。 私はこの喫茶店の主。
名前は宇宙と言います。
ここは浮動の喫茶店。さぁ、御注文をどうぞ」
喫茶店の美しい店主がふわりと微笑んだその瞬間、何か別世界的物語が忽然と始まった気がした。
  • 2 アシベ 新!停滞し日々回転す id:/Iyl0641

    2012-09-09(日) 10:05:51 [削除依頼]
    はじめましての人ははじめまして。
    アシベともうします。
    ここで書いている『拒絶』と同時更新で進めていきます。
    ジャンルは現代ファンタジーです。
    よろしくお願い致しますm(_ _)m


    ちなみに、看板の名前はとある曲からつけました。
  • 3 紅桜 id:qlh9E/G1

    2012-09-09(日) 10:14:05 [削除依頼]
    ファンタジーですか!
    私、そういう話大好きです!

    これからもがんばってください☆
  • 4 アシベ 新!停滞し日々回転す id:/Iyl0641

    2012-09-09(日) 10:28:18 [削除依頼]
    紅桜s
    (´;ω;`)ブワッ
    第一コメントありがとうございます!!!!!!!!!!
    頑張ります!!!!!!!!!!

    ではのすい
  • 5 アシベ 新!停滞し日々回転す id:/Iyl0641

    2012-09-09(日) 12:13:33 [削除依頼]
    第一頁『理想の本』

    『だるい。たるい。 何もしたくない、何もかもつまらん。 皆さんの中の誰か一人、僕の代わりに死.んではくれませんか。』
    閉ざされた部屋の中から、誰か少年の心の声が聞こえてきた。 その誰かの声は何の覇気も力もなく、ただただ脳内を気だるく這いずっていた。
    誰の声なのだろうか。
    家の外では痛いくらい真っ白なお日様が、モーニングライトを展開しているというのに、声のしたその部屋はどのドアも窓も閉じられていて、光すら遮断されているじゃないか。
    ああ、彼の閉ざした家の前では、鼻を優しくくすぐるあたたかな外の風さえも、部屋の中へは入れず、コンクリート上をクルクルと回っていた。

    (ああ、僕は一体何をやってるんだ?)
    呟いても、誰の耳に届くわけでもない。 酷く寂しい。 僕の視界は真っ暗で、まるで眼だけが宇宙空間を漂っているようだ。
    今、この小さな部屋には色々な機器やら漫画やらゲームやらが乱雑と置かれているだけで、他には纏まりを欠いた紙がそこら中に散らばってるだけだ。
    なんて汚く淋しい部屋だろう。 そろそろこんな空間から抜け出したい。 ここにあるもの全て、昔は宝物だったものも、今では灰色に染まって動かない。
    (昔は違ったんだ。 昔・・・昔は・・・)
    目に入るもの全て、鮮やかな色で添えられ、僕にたくさんの夢を見せてくれた。 時間が経って、色落ちしてきたのか。
    頑張って元の色に戻そうとしても、ムラが気になるし、素人が徹夜でつけた色はクソみたいに汚かった。やがて色をつけることもなくなる。今や色は薄く混ざりあって、混沌とし、そして行き着く果てにはグレー一色だ。
    死という夢を見せてくれた現実も色褪せている。 死ぬなんてそんな勇者みたいなことはさ、痛くて出来やしないよ。
    昔死.のうとしたことが何度かあった。 それなりに覚悟はあった。 全てから逃げたかった。 そしていざ、死と直面すりゃ手も足も出なかった。ガタガタガタガタ震えて、「マナーモードかよ」と、自分を抱きしめるのに精一杯だ。
    グダグダと生きて、ついには学校も登校拒否して、もう僕は一体何をしたいのだと、自問自答してきて。
    世界では毎日毎日事件が起こってるというのに、僕の周りじゃ何も起きやしない。
    今現在過去未来。 この先も、何年後も何十年後もずっとそうに決まっている。 僕はこの先、何もない毎日の中、何もせずに生きて、家も娯楽もなくすのだろうな。
  • 6 アシベ 新!停滞し日々回転す id:/Iyl0641

    2012-09-09(日) 15:23:56 [削除依頼]
    (たまには外へ出てみようか。)
    外へ出て、何か暇を潰したい。 僕は今、そんな気分だった。
    僕は学校には行っていないが、外へ一歩も出ないわけではない。ただ、支度するのがすごく面倒だけども。
    (ほら、あれだ。外へ出ると無意識に金を使ってしまうじゃないか?だから僕はあんまり外へは出たくないんだ)
    そんな言い訳をしても、誰が聞くわけでもないがとりあえず考えてみる。僕の思考は常に駆動していて止まることはないのだ。
    少年はタンスを開け、適当に服を取りだした。 半袖半ズボンで黒を基調としたものだ。
    それを着ると、少年は不快そうに眉を寄せた。
    (・・・あれ、何か埃臭いな)
    すんすんと臭いを嗅いでみる。 埃臭い。 少年は仕方なく、無臭のファブリーズを使って臭いを消した。

    (ああ、さて・・・何処へ行こうか)
    外へ出て、金を使ってしまうのはサイフを持っているからだと、少年は理解していた。 だが、その理解とは裏腹に少年のポケットには黒いサイフが顔を覗かせている。
    部屋から出て、家のドアを開け、外へ向かう。
    瞬間、夏の陽射しがパッと少年に降り注いだ。 少年は(眩しい・・・)と心の中で言い、顔をしかめながらも足取りは何時ものだるそうなものとは違っていた。

    「暑い・・・暑過ぎる」
    手の甲で額の汗を拭うと、僕は辺りを見回した。 近くに店がないか確認しているのだ。
    右。 けたたましくクラクションの鳴る道路の向こうに、一つの店を視認する。
    大きな窓ガラスから中が覗ける。 どうやら喫茶店の様だ。 カフェっぽいイメージがある。
    (ちょうど腹も減ってたし・・・入ってみるか)
    少年は信号を渡り、店の外観を近くで見てみた。
    _Floating Shelter_
    そう書かれた看板は、眩い陽光で輝いている。 そして、薔薇の蔦が二三本纏っていた。
  • 7 アシベ 新!停滞し日々回転す id:ilF2vmN1

    2012-09-12(水) 07:25:01 [削除依頼]
    少年が今から入ろうとしている店は、古風なイメージの喫茶店だ。
    (Floating Shelter・・・?フロアチング センターって読むのだろうか?どういう意味だろ・・・)
    読み方を華麗に間違え、少年は店の中へと入って行った。
  • 8 アシベ 新!停滞し日々回転す id:zYvY.Qz/

    2012-09-25(火) 04:47:31 [削除依頼]
    カランカラン 店の扉に付いている金色のベルが鳴る。 少年は(それらしいな・・・)と一言心の中で呟いた。
    「いらっしゃいませ」
    カウンターに立っている美しい女性が席へ案内する。 女性はどっちかというと綺麗な部類で、暖かな橙色の長い髪の毛を一つに束ね、肩にかけていた。目の色は翡翠。とてもウェイトレスの制服が似合う。
    「ご注文がお決まり次第、御呼び下さい。」
    メニューを渡され、女性がカウンターの方へ戻っても、少年は女性に釘付けだった。やがてハッとし、店内をゆっくり眺めるくらいには慣れる。
    店の中は清潔で美しく、ちょっと古風なイメージがある。外観も中もまさに喫茶店という感じで、ウェイトレスの女性もそれらしい。
    ふと、店の奥へと続く扉の隙間から、こちらを覗いている一人の子供に気付く。あちらは暗くてよく見えず、性別は分からない。だが、身長的にまだ子供なのだろうと、少年は推測していた。
    「・・・」
    少年がこちらに気付くと、子供は扉から離れ、奥へと行ってしまった。
    「御注文は御決まりでしょうか?」
    にこやかに訊ねるウェイトレス。 少年はさっきから色々なことに気をとられ、全くメニューに目を通していなかった少年は慌ててメニューを見る。
    「す、すみません・・・ちょっと待ってください・・・」
    引きこもりだが、高校生男子にしては情けない声で返すと、女性は「分かりました」と言いカウンターへ戻った。
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