LOST LAND LUCK44コメント

1 雛宮紫陽花 id:i-jouu5IO0

2012-08-17(金) 16:59:35 [削除依頼]
「これもまた、巡り合わせ」
  • 25 雛宮紫陽花 id:i-6PzQCio.

    2013-01-05(土) 19:34:05 [削除依頼]
    「これくらいでいいでしょうか。まだ少し湿っていますが、それは後でドライヤーを使って乾かしましょう。あまり遅くなると、料理が冷めてしまいます」
     タオルを取り、マナはニコリと微笑む。かつての父のようなその姿に、アリスの顔に少し笑みが零れた。
    「はい。ありがとうございました」
     マナに手伝ってもらったお陰で、もう水が滴り落ちない程度に髪は乾いていた。
    「いいえ、お構い無く」
     アリスの様子に、マナも満足したようである。タオルを畳んで帽子の中にしまうと、ドアを開きお先にどうぞ、とアリスに促した。彼の紳士的な態度に慣れてきたアリスは、ありがとうございますと礼を言い部屋を出る。マナは照明を落とすと、ドアを閉めた。
    「さて、行きましょうか。ネルが準備をして待ってるはずです」
    「あっ……」
     そういえば、ネルの事をすっかり忘れていた。きっとあの子の事だ、一人で皿やコップを用意して、大人しく二人がやってくるのを待っているだろう。
    「悪い事しちゃったな……」
     ガランとした食卓に一人座っているネルを想像して、少し可哀想になった。
    「大丈夫ですよ、ネルはそんな事で人を悪く思うような子じゃありません」
     しかし、ラビリオに対してはハッキリと「嫌い」と言い切ったのであるが。マナの頭には、そんな事は全く残っていないようだ。
     ダイニングに入ると、案の定ネルが一人椅子に座っていた。テーブルにはサラダやローストチキン、スープが並べられ、それぞれの席にはナイフとフォーク、皿や赤い飲み物が注がれたグラスがセットしてある。これを全て、ネルが一人で準備したのだろうか? そもそも、誰がこの料理を作ったんだろう?
    「ごめんね、ネルちゃん。遅くなっちゃって」
    「いい。気にしてない」
     そんな口調で無表情にそう言われても、あまり説得力がない。きっと喋り方に抑揚がないのも、表情が乏しいのも、ネルの意図した事ではないだろう。せっかく可愛らしい容姿なのに、勿体ない事だ。
     マナに席を勧められながらそんな事を思っていると、何処からか腹の虫が豪快に声を上げたのが聞こえた。アリスではない。マナはそういった事にならないよう注意を払うはず。という事は、容疑者は自動的に残り一人に絞られる。
    「……お腹空いた」
     口をへの字に曲げてぼそりと呟くネルに、アリスとマナは静かに笑った。
    「ごめんね、ネルちゃん」
    「さて、そろそろ頂きましょうか」
     最後に席に着いたマナがそう言うと、三人揃って手元のグラスを掲げた。
    「では、今日一日お疲れ様。乾杯」
     乾杯、とアリスとネルが復唱し、グラスを合わせる。透き通った音が響き、中の赤い飲み物が揺れた。
     ――これ、何だろう?
     ワインだったら飲めないな、と思い、匂いを嗅いでみる。酒の匂いはしない。代わって、甘いブドウの匂いが鼻をくすぐった。
    「ブドウジュース?」
     首を傾げながら呟くと、
    「ええ、そうですよ」
     マナは当然と言うように答えてグラスを置いた。ネルが飲んでいるものも、おそらく自分と同じブドウジュースだろう。
    「じゃあ、マナのは……」
    「みんなと同じですよ」
    「え?」
    「私、お酒は飲めないので」
     てっきりマナのワインに合わせてブドウジュースが入れられたとばかり思っていたが、どうやら違うらしい。ワインくらい嗜んでそうだが、意外である。
  • 26 雛宮紫陽花 id:i-6PzQCio.

    2013-01-05(土) 19:35:51 [削除依頼]
     ブドウジュースを一口飲むと、甘酸っぱい香りが口いっぱいに広がった。甘味が強く不思議な風味もするが、とても美味しい。
    「アリス、何か取りましょう」
     何がいいですか? と言って、マナが皿を取る。
    「じゃあ、サラダをください」
     アリスはマナの近くに置いてあるサラダを指した。レタスやトマト、キュウリなどが乗っており、彩りも鮮やかである。マナはトングを使ってサラダをよそうと、アリスに渡した。
    「はい、どうぞ」
    「ありがとうございます」
     すると、今度はネルが皿を掲げた。
    「ネルのも」
     取って、とマナに皿を差し出し、じっと見つめている。マナはニコリと笑みを浮かべ、分かりましたと言ってサラダをよそってやった。皿を受け取りサラダをモグモグを頬張るネルは、さながら小動物のようだ。アリスもフォークでレタスとトマトを刺し、口に運ぶ。
    「……美味しい!」
     思わず大きな声を出してしまったが、そうもしたくなるほど美味しかった。レタスのシャキシャキとした触感やトマトのみずみずしさから、新鮮な野菜を使っている事が分かる。さっぱりしたドレッシングが絡められており、それらの味をさらに引き立てていた。
    「お口に合ったようで、よかったです」
     マナが安心したように言う。彼はブドウジュースを一口飲み、薄切りのバゲットを一つ取った。バターを塗り、口に運ぶその仕草すら、気品があるように見える。
     アリスは目の前にあるスープを飲んでみた。コンソメスープがベースで、キャベツやニンジン、鶏肉なんかが煮込まれている。これもまた、格別に美味しい。
    「とても美味しいです。これ、誰が作ったんですか?」
    「マナ」
     尋ねると間髪入れずに答えが返ってきた。しかも、答えたのは尋ねたマナではなく、ネルだ。それも、予想外の答えで。
    「……え?」
    「マナが作った」
     アリスが間の抜けた声を漏らすと、親切にもう一度繰り返す。だが、アリスにはそれが信じられなかった。というのも、マナが料理をしそうにないというのがあるし、こんな広い屋敷を持っているのだから、シェフの一人や二人雇っているだろうと思っていた。
     アリスが目をぱちくりさせながらマナを見る。今度はローストチキンを解体していた。
    「マナって、料理するんですね……」
    「はい。料理、というより、色々作るのが好きなんです。帽子屋もそんな感じで始めました」
     ちなみに、お茶会に出したお菓子も私が作ったんですよ。マナは楽しそうに言った。
  • 27 雛宮紫陽花 id:i-6PzQCio.

    2013-01-05(土) 19:37:54 [削除依頼]
     料理が楽しみだから、シェフを雇っていないのだろうか。しかし、シェフだけでなく、その他使用人なんかも全く見当たらないのだ。
    「あの、使用人の人たちとかは?」
     アリスはローストチキンをよそってもらいながら尋ねる。
    「いません」
    「えっ?」
     この大きな屋敷に、使用人がいない? 一人も?
    「強いて言うなら、ネルが使用人のようなものです」
     そう言われ、思わずネルに視線を向ける。ネルは特に気にする様子もなく、ローストチキンを味わっていた。この子が一人で屋敷中の掃除などをしているのだろうか?
    「まあ、掃除といっても、ここと廊下、あとは浴場と客間などの部屋くらいです。あとは洗濯やら、家事の手伝いですね」
     それでも、結構な労働になると思うのだが。それに、こんな小さな子供を酷使するなんて……ネル本人は気にしていないようなので、それは口に出さないでおくが。
    「じゃあ、私の部屋もネルちゃんが?」
    「ああ、いえ、その、アリスの部屋は違います」
     マナがすかさず否定に入る。が、何やら歯切れの悪い返答だ。そういえば、部屋の事を彼に尋ねようと思っていたのだった。もしかしたら、この事と関係あるのかもしれない。
    「あの、私の部屋って、前に誰かが使っていたんですか?」
    「はい、まあ、一応……」
     マナは変わらず笑みを浮かべているが、何だか少し様子が変だ。ネルもそれに気が付いたのか、口をリスのように膨らませたまま真っ直ぐマナを見つめている。
     何か隠しているのだろうか。それも、一緒に暮らしているネルにさえ教えていない事が。それを明かすため、アリスは核心を求める質問をする。
    「それって、マナの……」
     言い掛けた時、何かが窓に激突した。アリスは驚いてビクリと肩を跳ね上げ、ネルも大きな目を見開いて驚きを表している。マナだけは平然としており、立ち上がって窓を開けた。
    「キャタルピアに送った鳩が帰ってきたようです」
     つまり、それはお茶会の時に書いた手紙の返事という事だろう――アリスを元の世界に戻すのに、協力するか否か。
    「……お返事は?」
     ドキドキしながら答えを待つ。キャタルピアとラビリオ、二人の協力がなければ元の世界には帰れない。もしダメだと言われてしまえば、帰る術はなくなってしまうだろう。
    「それが……」
     次の言葉で、全てが決まってしまう……アリスは祈るような気持ちでいっぱいだった。
    「鳩が窓にぶつかってしまい、気絶したようです。戻って来れないみたいなので、拾ってきますね」
     ――……はい?
     マナは早足でダイニングから出ていった。言われた事が半分も頭に入らず、あまり理解できていないまま彼が立ち去ってしまい、アリスは呆然とする。
    「窓閉めてたから、鳩さん、落っこちちゃった」
     見兼ねたネルの分かりやすい説明により、アリスはようやく何が起こったのか分かった。
     ――それならそうと、早く言ってくれればよかったのに……
     無駄にドキドキしてしまい、損した気分だ。もはや自分の部屋についての疑問など、全く頭から吹っ飛んでしまったアリスである。
  • 28 雛宮紫陽花 id:i-6PzQCio.

    2013-01-05(土) 23:14:36 [削除依頼]
     しばらくすると、マナはぐったりした鳩を手に戻ってきた。死んではいないようだが、ぴくりとも動かない。それを見たネルはマナの下に駆け寄り、鳩を受け取った。席に戻ると膝の上に乗せ、よしよしと体を撫でる。
    「怪我はしていないようですから、休ませてあげてください」
     マナが言うと、ネルはコクリと頷いた。
    「さて、キャタルピアからの返事ですが……」
     手紙を開きながら、アリスの方に向き直る。今度こそ、自分の運命が決まるのだ。アリスは手を握り、ギュッと力を込める。
     一通り手紙を読むと、マナはこちらに目を移しニコリと微笑んだ。
    「もちろん協力する、との事です。アリスに会いたいので、明日こちらに来るそうですよ」
     ――よかった……
     ホッと息が零れた。不安から一気に希望に変わる。
    「さて、後はラビリオからですが……まあ、彼にはもう一度送ってみましょう。ついでにバニラにも、明日のお茶会のお菓子を頼んでおきましょうか」
     マナがそう言うと、ネルは嬉しそうに何度も頷いた。それを承諾と取ったマナは、帽子から便箋とペンを取り出し手紙を書き始める。
    「ネルちゃん、バニラって?」
     聞き覚えのない名前が出たので、アリスはこっそり聞いてみた。
    「お菓子屋さん。ラビの妹。とっても可愛い」
     口元が僅かに上がり、少し笑っているように見える。実際、この子の口調からはバニラに対する親しみが感じられた。ラビリオの妹、と言っていたが、どうやら兄妹で正反対の印象を持っているらしい。
    「ネルちゃんはバニラって子が好きなの?」
    「うん。とっても可愛いくて、とっても優しくて、好き」
     目を輝かせてそう言われると、アリスもバニラに会うのが楽しみになってきた。一体どんな子なんだろう……街で見たラビリオと同じく、白い髪に赤い瞳なのだろうか? 背はどれくらいだろう? 色々考えていると、手紙を書き終えたマナが立ち上がった。
    「ネルの好きなベリータルトを注文しておきました。よかったらお茶もどうぞと書いておきましたので、明日はしばらくここにいるでしょう」
     帽子から鳩を二匹出すと、お茶会の時と同じように手紙を括り付ける。そして、また二匹に行き先を教えると、窓から飛ばした。鳩は暗い夜の闇にあっという間に飲み込まれてしまった。
    「ラビ、返事しない?」
     ネルがマナに尋ねた。マナは苦笑しつつ、はい、と答えて席に着く。
    「忙しいのは分かりますが、やはり返事くらいしてほしいものですね」
     困り顔で呟くマナに、アリスは何だか申し訳ない気がした。自分はこうして何もせず、ただ助けてくれるのを待っているだけでいいのだろうか?
  • 29 雛宮紫陽花 id:i-6PzQCio.

    2013-01-05(土) 23:16:13 [削除依頼]
    「アリス、どうかしましたか?」
    「ふぇ?」
     アリスが顔を上げると、マナが首を傾げてこちらを見つめていた。自分はローストチキンが刺さったフォークを持ったまま、固まっていたらしい。
    「あ、いえ、その……」
    「何かお困りですか? よかったら聞きますが」
     いちいち気に掛けてくれるマナの親切に、本当に申し訳なくなってくる。ここに来てから、彼には全てを世話になっていた。自分にできる事、すべき事は何だろう――この人の役に立つ事じゃないか?
     アリスは決心して、口を開いた。
    「あの、何か手伝わせてください。掃除でも洗濯でも、お料理でも何でもします」
     すると、マナは驚いたように目を見開いた。
    「そんな、いいんですよ。あなたは客人であって、使用人ではない。客人に仕事をさせる訳にはいきません」
    「でも、お世話になってばっかりで……元の世界に戻る方法を探してくれてるし、部屋も服も全部与えてもらって、何もしないなんて、できません」
     ハッキリと、自分の気持ちを告げた。マナはそんな事を言われたのが意外だったのか、しばらくきょとんとしてアリスを見つめていた。そして、次第に柔らかな笑みを浮かべる。
    「……あなたのようなしっかり者の娘を持って、ご両親は幸せでしょうね」
     ボソリとそう呟くと、
    「では、アリスは今日からここの家族です」
    「……え?」
     予想していた答えとは大分違う言葉に、アリスは困惑した。いきなり家族、と言われても、あまりピンとこない。
    「家族であれば、手伝いをしてもらうのも当たり前です。ですから、アリスにはネルのお姉さんになってもらいます」
     どうですか? とマナはアリスとネルに提案した。ネルは黙ったまま何度も首を縦に振り、賛成の意を示す。心なしか、バニラの話をしていた時のように、口角が持ち上がっているように見えた。そして、期待の眼差しをこちらに向ける。
     ――お姉さんか……私、ずっと妹だったからなぁ……
     ふと、自分の一つ上の姉を思い出した。性格も全然違うし、小さい頃からよく喧嘩もした。だが、何かあれば一番に駆け付けてくれたし、誰よりも髪を褒めてくれたのも彼女だった。彼女は自分を愛してくれるし、自分も姉が大好きだ。それは今でも変わらない。
     ――お姉ちゃんみたいにはなれないかもしれない。でも……
    「ネルちゃん、私がお姉ちゃんでいいかな?」
     待ち望んだアリスの言葉に、ネルはまた、何度も頷く。
    「アリス、ネルのお姉さん」
     嬉しそうな顔でそう言ったネルに、アリスも何だか晴れやかな気分になった。そんな二人に、マナは満足したように微笑みかける。
    「よかったですね、ネル。ところで、アリスには何をお願いしましょうか?」
     何か、得意な事はありますか? と尋ねられ、少し首を捻って考える。
    「料理が好きですけど、得意かどうかは……」
    「では、アリスには食事係をしてもらいましょう」
     意見する間も与えられず、速攻で決められてしまった。
    「ええっ、でも、本当にちゃんと作れるか……」
    「大丈夫ですよ。さすがに全部を一人に任せてしまうのはいけませんから、私も手伝います。ああ、朝は私が作りますので」
     昼と夜はお願いします。そう言われてしまえば、そうするしかないだろう。
    「……分かりました。お料理、頑張ります!」
     こうして、アリスはこの屋敷で食事係を担う事になったのだった。
  • 30 雛宮紫陽花 id:i-6PzQCio.

    2013-01-05(土) 23:18:35 [削除依頼]
     夕食が終わってから、アリスは部屋に戻り、髪にドライヤーをかけていた。すでに大体は乾いていたが、きちんと乾かさなければ髪が傷んでしまう。かといって長く当てすぎてもいけないので、様子を見ながらブラシをかけていた。
     と、そこにトントンとドアをノックする音が響く。アリスはドライヤーを止めて、どうぞとドア越しに声をかけた。
    「あら、ネルちゃん?」
     そこにいたのは、屋敷の主人ではなく、つい先ほど兄弟と認定されたネルであった。手には大きなカゴを持ち、その中にはタオルやらシーツが入っている。
    「どうしたの?」
    「洗濯物、ある?」
     そう聞かれ、アリスは先ほどシャワーを浴びた時に脱いだ服や、使ったタオルを脱衣所から取ってきた。
    「今から洗濯するの?」
     ネルは首を横に振る。
    「明日の朝、する」
    「へえ、そうなんだ」
     明日の朝の為に、今から準備をしているらしい。確かにマナが言っていた通り、働き者のようだ。
     カゴに脱いだ服やタオルを入れると、ネルはおやすみ、と言って部屋から出ていった。アリスもおやすみ、と返して廊下まで見送る。可愛いし働き者で、良い子だなぁ、などと思っていたアリス。あんな小さな子も自分に出来る事を精一杯やっているんだ。自分も明日からは家事の手伝いをしよう、と心に決めた。
     時刻が午後九時を回った頃、アリスはマナの言い付け通り部屋に鍵をかけて、ベッドに入った。いつもはまだ遅くまで起きているが、ここでは特にない。それに、勝手に屋敷を歩き回って迷うといけないので、早めに寝る事にした。寝転がると、近くの窓からは満天の星空が見えた。その中に、黄金色の満月が美しく煌めいている。
     ――ここでも、月とか星って見えるんだ……
     アンダーランドという俗称から、空に星なんて見えそうにないと思っていた。だが、空は元の世界となんら変わらない。太陽は照るし、月は輝く。一体どうなっているのだろうか……それはアリスにも、他の誰にも分からない事である。
     ――さて、明日は早く起きてみんなの手伝いをしよう。そういえば、チェシャと遊ぶ約束してたんだっけ。家に連れてってくれるって言ってたけど、どんな家なんだろう?
     迷い込んでしまった不思議な世界だが、親切で心優しい人たちがいた。そして、彼らは見ず知らずの自分を快く受け入れ、救いの手を差し伸べててくれた。それだけでも、アリスにとっては本当にありがたかった。彼らとの生活にはまだ慣れそうにないし、不安な事もある。だが、何より明日が楽しみであった。
     ――明日は何があるんだろう?
     きっと、今まで見た事もないような世界に出会えるだろう。アリスは期待に胸を膨らませながら、夢の世界へと沈んでいった。


    第一話 迷い込んだのは END
  • 31 雛宮紫陽花 id:i-6PzQCio.

    2013-01-05(土) 23:24:52 [削除依頼]
    第一話がやっと終わりました。約4ヶ月放置ですからね、いけんかったわ。 まだ話が始まったばかりですが、まさか一話で2万字越えるとは思いませんでしたよ。これから先、どうすりゃいいんだよorz >>2にも書いた通り、ベースは「不思議の国のアリス」なので、最初くらいはアリスっぽく穴に落ちてみようかと。それからはまあ、原作ガン無視のカオスな感じになっていくので、期待はしないでください。 書きながら伏線がたくさん出てきてしまい、これを全て回収できるのか不安になってきました。まず回収できるまで続けなければいけませんね、頑張ります。 しかし、未だにキャラの半分が名前しか出てきていないというね。一応、みんな名前もきちんと考えていますので、紹介させて頂きます。現状登場したキャラはほぼアリスから取ってきたんですけどね。 アリス=ロストライン →アリスはそのまま。名字は「lost(迷う)」と「line(線)」から。道に迷う的な感じ。正直なところ、lineに道という意味があると思い込んで付けたので、後で調べて愕然としました(((( チェシャ=リードット →チェシャはそのまま。名字は「lead(導く)」から。森の案内人なんで。 マナルカトル=ディストピア=ヴェルゼバニッシュ →帽子屋要素皆無ww 何か不思議な人っぽく、無駄に長い名前にしました。略してマナと呼ばせたかったんですよね。真ん中のディストピアは、「ディストピア・ジパング」という曲から取りました。 ネル=ニーシャ →ヤマネです。よく寝てるそうなんで、「寝る」からネルになりました。名字は適当。何か語呂がよかったんで。 きっとマナの本名をきちんと覚えてる人はいないだろうと思います。チェシャもネルも多分覚えてない(笑) 年末にみんながどんどん更新するんで、便乗して更新してみましたが、変な箇所が多々あると思います。そこについてはやんわり指摘してあげてください。 一応、今までの話をまとめておきます。 序章 >>3 第一話 迷い込んだのは >>6+11+13-30 第二話からは、やっと名前が出たキャラが姿を現しそうです。最初の彼も、ようやくここから出番な予定です。予定は未定← 見てくれてる人がいるかは分かりませんが、とりあえず次も頑張りたいと思います。
  • 32 雛宮紫陽花 id:i-H4y9L5K1

    2013-02-01(金) 18:52:36 [削除依頼]
    第二話 白い兎と赤頭巾


     眩い光が顔を照らす。温かくも少し鬱陶しいそれを避けるため、アリスはほとんど無意識に寝返りを打った。すると光の温もりは後頭部へ移り、また眠りの中へ落ちていく……
    「アリス、アリスーッ!」
     ドンドンと遠慮なしにドアを叩く音と、自分を呼ぶ声に、アリスは驚いて飛び上がるように体を起こした。せっかく気持ち良く眠っていたのに、一体誰だろう?
    「ねぇアリス、起きてる? 約束通り迎えに来たよーっ!」
     よく声を聞いてみれば、それは昨日会った少年であった。
    「んぅー……チェシャ?」
     目を擦りながらドアの向こうにいるであろう少年に呼び掛けると、ドアを叩く音がピタリと止む。そして、嬉々とした声が聞こえてきた。
    「うん、僕だよ! 迎えに来たんだ! だから、開けてっ!」
    「んー……ちょっと待って」
     アリスはベッドから降り、欠伸をしながらドアへ向かった。鍵を開けてドアを開くと、その瞬間――
    「おっはよう、アリスッ!」
    「きゃあっ!!」
     いきなり抱き付かれ、小さく悲鳴を上げる。声の主――チェシャはというと、アリスの体にしっかり抱き締め、頬や頭に顔を擦り付けていた。
    「ちょ、ちょっと! 何っ!?」
     あまりに急の事に、アリスは慌ててチェシャを押し退けた。同じ年頃の男の子に抱き締められ、その上頬擦りまでされるとは、初めての経験である。アリスは自分の顔に熱が集まるのを感じた。
    「何って、迎えに来たんだよ! 昨日言ったでしょ、朝迎えに来るって!」
    「そ、そうじゃなくて! 何で抱き付いたりするの!?」
     赤い顔でチェシャを睨み付けるアリス。起きたばかりで少し乱れた髪が、彼女の今の心情を表しているようにも見えた。
     チェシャはアリスの言葉を受け、キョトンとして金の目を見開いた。そして、ニコリと笑みを浮かべる。
    「何でって、好きだからだよ」
     それを聞いたアリスは、もはや完熟トマトにも負けないほど顔を真っ赤にしてしゃがみ込んだ。下を向いて、顔を隠すように膝を抱える。
    「えっ、どうしたのアリス! お腹痛いの!?」
    「違うわよっ、バカ!」
    「ええっ!?」
     チェシャは完全に困惑しきっていた。彼はただ、挨拶代わりのスキンシップと、質問への返事をしただけ。……少なくとも、本人はそう思っている。それなのにアリスには跳ね除けられ、顔を合わせてもらえず、あまつさえバカと言われてしまった。さすがにショックである。
    「アリス、ごめんね。僕、嫌な事しちゃった? 顔上げてよ、ね?」
     アリスと同じようにしゃがみ込み、宥めるような口調で話し掛けるチェシャ。すると、アリスは少しだけ頭を持ち上げた。
    「……恥ずかしくないの?」
     ポツリと聞こえきたのは、チェシャにとっては以外な言葉だった。
    「え?」
    「抱き付いたり、好きとか言ったりして、恥ずかしくないわけ?」
     そこまで聞いて、チェシャはようやくアリスの言いたい事が分かった。――何だ、嫌われた訳じゃないんだ。
    「全然。だって、全部本当だもん」
    「……バカ」
     アリスが顔を上げた。まだ少し顔が赤い。チェシャは彼女が顔を合わせてくれた事に安心し、立ち上がった。
    「アリス、ご飯食べに行こう。マナが今作ってるからさ」
     そう言って、アリスに手を差し出す。
    「……うん」
     アリスはその手を取らないまま立ち上がった。そして、足早にダイニングに向かう。チェシャは少し寂しそうな表情をしたが、微笑みを浮かべて彼女の後ろについて行った。
  • 33 夢梅 id:sjhRpqv1

    2013-02-01(金) 18:56:25 [削除依頼]
     
     
    お邪魔します、夢梅です。
    気になる題名をクリックしたら…前におっしゃっていらしたアリスものですよね//
    素敵過ぎて飛びました←

    更新がんばってください、応援してます!*
     
  • 34 雛宮紫陽花 id:i-H4y9L5K1

    2013-02-01(金) 22:52:57 [削除依頼]
    夢梅さん>
    どうもです。
    そうです、こいつです(笑)
    ホントは可愛らしい感じにしたかったんですが、如何せんウチには可愛いらしいふんわりしたモノは書けないようです。
    飛びましたてww どういう事なのww

    ありがとうございます。ホント嬉しいです。更新頑張りたいと思います。
  • 35 雛宮紫陽花 id:i-QpuWqIs1

    2013-02-02(土) 12:27:46 [削除依頼]
    「マルチポストERROR」とやらで続きが書き込めません(´・ω・`)
  • 36 雛宮紫陽花 id:i-jqsCLMi/

    2013-02-05(火) 14:35:19 [削除依頼]
     ダイニングでは、マナがキッチンに立ちフライパンを振るっていた。ネルはフォークやらカップを並べ、朝食の用意をしている。
    「おはようございます、アリス。眠れましたか?」
  • 37 雛宮紫陽花 id:i-jqsCLMi/

    2013-02-05(火) 14:47:25 [削除依頼]
     マナが顔だけこちらに向けて尋ねた。燕尾服とシルクハットはなく、ワイシャツにエプロンというラフな格好だ。
  • 38 雛宮紫陽花 id:i-jqsCLMi/

    2013-02-05(火) 14:52:26 [削除依頼]
     チ.ラリと見えたフラ.イパンには、ソーセ.ージがたくさん乗っている。別のコン.ロには深めの鍋と、湯気を上げるやかんがあった。
  • 39 雛宮紫陽花 id:i-jqsCLMi/

    2013-02-05(火) 14:54:55 [削除依頼]
    「はい、ぐっすり眠れました」
     途中で起きる事もなく、日が昇るまでしっかり睡眠を取る事が出来た。寝起きはあまりよくなかったが、今は頭もサッパリ醒めている。
     マナはそれならよかった、と言って、フライパンを傾け、皿にソーセージを移した。すかさずネルがそちらに向かい、その皿をテーブルに持ってくる。
    「マナ、何か手伝おうか?」
    「あ、私も何か」
     忙しく動くネルを見て、チェシャも何かしなければと思ったようだ。それはアリスも同じである。
    「そうですね。ではアリス、向かって右の棚からポットを二つ出してください。チェシャは紅茶とココアを。ネル、卵を四つ持ってきてもらえますか?」
     スープの味付けをしながら、マナはテキパキと皆に指示を出す。アリスたちはその通りにそれぞれのものを探した。
     アリスは向かって右にある棚を開くと、そこにある食器の美しさに思わず息を飲んだ。どれも丁寧に手入れされているのか、滑らかな陶器の表面にはくすみ一つない。カップやポットには、花や植物の絵が描かれたもの、金で細かな装飾が施されているものなどがある。ワイングラスも色が付いているものや、模様が彫られているものがあった。どれも一様に高そうである。昨日の夕食の時はマナの料理にばかり目が行っていたが、食器自体もかなりのものである事が、その道にそれほど詳しくないアリスにも分かった。
    「アリス、一番右のが紅茶用だよ。二つ飛ばした白い奴が、お湯を入れとく奴」
     棚の扉を開いたまま固まっていたアリスに、チェシャが後ろから声を掛けた。ハッと我に返ったアリスは、二段目の棚にある一番右のポットを恐る恐る手に取った。落とさないよう、慎重に胸元まで下ろし、ゆっくりテーブルに置く。すると、その様子を見ていたチェシャは声を上げて笑いだした。
    「な、何よ!」
    「だって、そんなに慎重にティーポットを運ぶ人なんて、見た事ないもん」
    「割っちゃったら大変でしょ! 凄く高そうだし……」
     弁償なんて、とてもじゃないが出来ないだろう。それ以前に、人の家の物を壊していいはずがない。
    「大丈夫だよ。僕なんて、お皿は十枚くらい割ってるから」
     笑顔でそんな事を暴露したチェシャに、アリスは呆れ顔で尋ねる。
    「……それ、悪いと思ってる?」
    「うん。だから、ちゃんと買って返したよ」
     そんなに高いのじゃないけど。そう付け加えて、チェシャはポットに紅茶の茶葉を入れた。
  • 40 雛宮紫陽花 id:i-jqsCLMi/

    2013-02-05(火) 15:03:17 [削除依頼]
    >>36-39 エラーのため、ぶつ切りにして投稿しました。結局NGワードだったようですが、複数個あったようでカタカナに半ピリオドを乱れ打ちしたら投稿できました。 読みづらくてすみません。>>37>>38は段落分けするつもりはなかったんですが、NGワード捜索の都合上分けさせてもらいました。 投稿を続ける事が出来そうです。
  • 41 雛宮紫陽花 id:i-jqsCLMi/

    2013-02-05(火) 15:49:37 [削除依頼]
    すみません、やはりここでの小説投稿はもう止めようと思います。 というのも、次の投稿内容にもまた同じエラーが出ました。 またぶつ切りにして投稿するのは見栄えも悪いし、何よりその作業が非常に疲れます。それに、何がNGワードなのかサッパリ分からないんですよ。>>38を見てもらえば分かると思いますが、普通に読んでNGとされる言葉はありません。次の投稿内容もそんな感じです。しかも、今度はいくらピリオドを打っても投稿できない。成す術がない。 もう本当に、携帯へし折りたい気分です。ウチの作品の何がいけないんですか? 何が引っ掛かるんですか? 誰か教えてください。教えてもらっても、もうこの作品を更新する気はありませんが。 こんな意味の分からない状況になって、自分が苦労して作った作品が書けなくなるとか、泣けてきますね。他の作品は投稿できるのに、何でこの作品だけ投稿できないんだ。 この作品は、別の所で書いていこうと思います。なので、このスレは下げてください。 応援してくださった方がいるか分かりませんが、今までありがとうございました。
  • 42 二番機 id:oLevgmO/

    2013-02-05(火) 16:27:51 [削除依頼]
    キャスフィ小説板の為にも、どうか諦めないでください。 調べてみたら、>38のNGワードは「コン.ロに」でした。
  • 43 雛宮紫陽花 id:i-jqsCLMi/

    2013-02-05(火) 21:55:33 [削除依頼]
    二番機さん>
    キャスフィ小説板の為を思うのであれば、ウチより上手い人や人気のある人の方を盛り上げてさしあげてください。

    書き込みボタンを押す度にエラーが表示されるのは、自分の作品が全否定されているようで精神的に苦痛です。何とか書き込みが出来て、よし次に行くぞ、と思ったら矢先のこれですから、かなりダメージを受けました。もうここでこの作品を更新をする気にはなれません。

    それに、もう辞めると宣言したんです。自分で決めた事を簡単に覆すような人間にはなりたくありません。

    あなたの気持ちを踏み躙るような事をしてしまい、本当に申し訳ないと思います。ごめんなさい。色々ありがとうございました。
  • 44 二番機 id:oLevgmO/

    2013-02-05(火) 22:23:22 [削除依頼]
    分かりました。
    こちらこそ、いきなり失礼なお願いをしたようで申し訳ないと思っています。あなたの気持ちを尊重します。

    大丈夫、このセカイはあなたの作品を否定しません。
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