『俺の命をあげるから、キミのココロを俺にください』19コメント

1 Nekomine id:F/8tzBi/

2012-08-05(日) 18:30:38 [削除依頼]

春は、毎年訪れる。
美しく咲き誇る草花とともに。

病院ですごして、5年めの春。
そして、キミと出会って一年と半年。

俺は春が嫌いだ、出会いの季節でもあるし、
別れの季節でもある。
別れるとか、それっきりもう会えないのが、
辛くて……何もかも投げ出したくなる。

逃げることしかできない俺。

そんな、自分も嫌いだ。
  • 2 Nekomine id:F/8tzBi/

    2012-08-05(日) 18:36:43 [削除依頼]

    この何も無い病室で生きてきて、5年。
    そして、たくさんの太陽をあびた小さな
    花が咲いて、一年と半年。

    そして、どんどんせまる…俺の最後。

    俺の病気は、病名不明。
    救いようのない俺の命。

    あと何回か発作がおきれば、
    さすがにヤバいらしい。
  • 3 Nekomine id:F/8tzBi/

    2012-08-05(日) 18:46:05 [削除依頼]

    薬でなんとかもたせてる体はボロボロ。
    でも、俺の命は、ある女の子の笑顔で
    保たれているのも、事実だ。

    俺の名前は、柚木彼方(ゆうき かなた)。
    たぶん今年で17歳だと思う。
    カレンダーはみない。
    みても、予定なんてないから。

    そして、俺の向かい側で寝てるのが、
    あったかい、向日葵みたいな笑顔の
    持ち主。
    名前は、天宮夜空(あまみや よぞら)。

    一年半前、俺しか居なかった病室に
    入り込んできた。
    心臓の病気らしい。
  • 4 Nekomine id:F/8tzBi/

    2012-08-05(日) 18:52:10 [削除依頼]

    窓側に位置している俺達の居場所は、
    ながめがよくて、風が気持ちいい。

    『夜空、気分はどうだ?』

    これは、毎日俺が口にするセリフ。
    言わないと、なんかきがすまない。

    「悪いよ、とーってもね」

    返ってくる言葉は悪いことばっか。
    3日に一度のペースで発作がおこる彼女は、
    毎日気分がすぐれない。
  • 5 Nekomine id:F/8tzBi/

    2012-08-05(日) 19:01:24 [削除依頼]

    でも、ある時間帯になると、彼女は
    笑顔になる。

    夕方だけ。
    先生が許してくれている、散歩のじかん。

    「ねー彼方、桜って満開のときと、
    散るとき、どっちが好き?」

    『満開』

    「どーして?」

    『散るとか……そーゆーの、嫌いだから』

    「ふーん。私はねぇ、散るとき!
    だって私ににてない?
    心臓も、もうじきとまっちゃう
    と思うし」

    『治らないのか?』

    彼女はだまる。
    俺は無神経だな。
    頭にぱっとうかんだことを
    すぐ口にしてしまう。
    それが俺の悪癖。
  • 6 Nekomine id:F/8tzBi/

    2012-08-05(日) 19:10:19 [削除依頼]

    『ごめん』

    「いいよ、話す」

    長い沈黙のあと、彼女は話はじめだ。

    「私の病気はね?心臓の移植が必要なの。
    でもね?心臓のどなーなんてみつかりもしない。
    もう何年もまってるけど、みつからないの。
    私は、もう長くはないらしいの。
    もっと……もっと!女の子らしいことを…
    いっぱい、いっぱい、したかったよ!
    こんな体に生まれてこなければさ、
    今頃友達もたくさんつくって……
    そして、恋……とかもさ……」

    彼女は涙をためる。
    そして流す。
    俺には、どーすればいいか、わからない。
  • 7 Nekomine id:F/8tzBi/

    2012-08-05(日) 19:21:01 [削除依頼]

    「ねぇ彼方……どーして?どーして私なの?
    なんで…なんで!?もっと楽しいこといっぱい、
    いっぱい、したかった!でもっ、もう無理なの
    何年も続く闘病生活。
    治りもしないのに、医者は笑顔で
    治りますよってっ!……そんないつわりの
    言葉ばっか並べてなにが……
    なにがそんなに楽しいのよ!!
    ……ゴホッゴホッ…、うっ…あ……
    く、くる…し……」
  • 8 Nekomine id:F/8tzBi/

    2012-08-05(日) 19:31:45 [削除依頼]

    発作。
    俺達にとって、それはとても苦しいもの。
    発作がおこったときは、声もだしにくく
    なるし、おまけに体も自由にならなくなる。
    どんなにあがいても無駄。
    それは、苦痛に繋がるだけ。
    助けを呼ぶにも、呼べないこの苦しさ。
    誰も気付いてくれはしない。
    たとえ、それに気づいたとしよう。

    『おい!大丈夫か!?……清水先生を
    呼びに……』
  • 9 Nekomine id:F/8tzBi/

    2012-08-05(日) 19:43:29 [削除依頼]

    人は、目の前で息苦しく倒れこむ
    人に向かって、大丈夫でもないのに
    “大丈夫?”ときいてしまう。
    どうしてだろうか?
    知る予知もない。
    そして、そばを離れて助けを
    呼ぼうとすると、人は
    “行かないで!そばにいて!一人にしないで!”
    と、苦しくて声も出ないというのに
    こればっかりは、口にする。

    そばに居ても、俺には何もできねってのっ!
  • 10 Nekomine id:F/8tzBi/

    2012-08-05(日) 19:52:55 [削除依頼]

    「おねがい……そばに、いて?ね?」

    苦しいくせに笑いやがる。
    頼む……笑うな、笑うなよ!
    べつに気持ちがわからないわけじゃない。
    もしこれが最後だったら、
    誰もそばいに居てくれないまま、
    死んでいくなんて、嫌だから。
    でもな?わかってくれよ!
    まだ、大丈夫だから、
    まだ、まにあうから。
    発作なんて、3日一度のことだろう?
    薬とか飲んで点滴とかすれば、
    おさまったじゃないか。

    俺は夜空の背中をさすってあげてから、
    夜空を抱き上げた。
  • 11 Nekomine id:F/8tzBi/

    2012-08-05(日) 20:10:56 [削除依頼]

    やっぱり、一人にしておけない。
    だから、キミを抱き上げたまま
    清水先生のもとに急ぐ。
    本当は、走っちゃいけない。
    走ったりなんかしたら、発作に繋がる。
    でも、今回は特別。
    キミのために、走る。

    清水先生のもとに行くにも、距離がある。
    普通の人には短く感じるだろうが、
    俺達には、とても長く感じるんだ。

    なんなら出歩くなと言いたいだろうが、
    散歩ぐらいしないと、身体がなまって
    しまう。
    おまけにストレスも。

    走っていると、どんどん苦しくなるのが
    わかる。
    苦しさを押し込めて、走る。

    『……まってろよ夜空、もう少しで
    清水先生の、ところに……つくからなっ!』

    その直後、真っ白なナース服を着た
    女の人が、両腕をひろげて、急いでいる
    俺達の道をふさいだ。
    それと同時に、ナース服を着た女の人が
    大声で叫ぶ。
  • 12 Nekomine id:F/8tzBi/

    2012-08-05(日) 20:33:39 [削除依頼]

    「コラッ!!彼方君なになはしってるの!?
    また発作がおこってもいいの!?
    あなた、今すごく危険な状態だって
    わかってるでしょう?
    それでも、如月先生は夕方の散歩だけ
    許してくれてるの。
    あなたには、その優しさがわからないの!?」

    わかってるさそんなの。
    自分が一番よくわかってる。
    でもさ?
    俺の腕の中で、夜空が苦しんでいるんだ。
    俺には、これくらいしか、してやれない。
    せめて、のこりわずかな時間をのばして
    やりたい。
    こんなにも、一生懸命生きているんだから。

    でもさ?看護師さん。
    夜空前では……夜空の前ではさ?
    俺の身体のこと、言わないでくれよ。
    夜空には悪いけど。

    そして、俺は、看護師に言い返す。
    まっすぐな目で。

    『夜空の前で、俺の身体のこと話さないで
    ください!俺、急いでるんです!
    夜空がまた発作をおこして……だから、
    今清水先生のところにっ』

    ベシッ

    看護師さんは、俺に近付いて、
    目に大粒の涙を浮かべながら
    俺の頬を平手で殴った。

    その顔は、本気で子供を心配した
    母親のような顔だった。
  • 13 Nekomine id:F/8tzBi/

    2012-08-05(日) 20:49:31 [削除依頼]

    「あなたねぇ!他人の事よりまず
    自分を大切にしなさい!!
    人の心配するのは、その次よ!」

    今の俺が、自分を大切にしたところで、
    何になんだよ!?
    先も見えないまま、生きていく毎日。
    なんのまいぶれも無く、死が自分に
    おとずれることへのこの恐怖。
    あなたには、わかりますか?

    「それと、清水先生は今日出てて
    いらっしゃらないわ。
    まず、夜空さんを病室に連れ
    て行きましょう?
    いつもの、点滴用意してきますね。
    それと、薬も。
    彼方君、夜空さんをお願いしますね?
    それと、走っては行けませんよ?」

    看護師さんは人が変わったように
    話しはじめた。
    俺の夜空に対する思いが少し、
    届いたのかもしれない。
  • 14 Nekomine id:F/8tzBi/

    2012-08-05(日) 21:00:08 [削除依頼]

    それにしても、清水先生が留守?
    嘘だろ?
    看護師さんはいつものやつを
    持ってきてくれるといったが、
    今日の夜空の発作、何処か違うんだ。
    俺は医者じゃないから、詳しいことは、
    わからないけど。

    そう考えてるうちに、いつの間にか
    病室についていた。

    『着いた……。夜空、大丈夫か?』

    本日二度めの“大丈夫”。
    大丈夫じゃないのは見ればわかるけど…。
    夜空は、首を左右にふる。

    それを見計らって、俺は彼女をベットに
    寝かせた。
  • 15 Nekomine id:F/8tzBi/

    2012-08-05(日) 21:24:06 [削除依頼]

    すると、看護師さんが息を切らせてきた。

    「彼方君、夜空さんを寝かせてくれて
    ありがとうね。……さてと、夜空さん?
    少しチクッとしますよ?」

    俺は、頭に浮かんでいるモヤモヤを
    看護師さんにうちあけた。

    『……看護師さん。夜空の今日の発作、
    なんかいつもと違うんだ。』

    看護師さんは驚いた顔で返答する。

    「ち、違って、どう違うの?」

    『上手くいえないけど、なにかが違う。
    それは、確かだ』

    「わかりました、清水先生はもう少ししたら
    戻ってくると思うから、その時、
    みてもらいましょう」

    よかった。

    『お願いします』

    すると、看護師さんの表情が和らぐ。
    なんというか、こう、満点の笑みで。

    「彼方君すごく夜空さんのことを大切に
    思っているのね。こんなに夜空さんを
    心配して……幸せ者ね、夜空さん。
    それでは、何かあったらナースコール
    よ?」

    『わかりました』

    夜空の方に目をやると、さっきよりは
    落ち着いたようだ。
  • 16 Nekomine id:F/8tzBi/

    2012-08-05(日) 21:38:54 [削除依頼]

    『ドナー……か』

    彼女はドナーがみつからない限り、
    助からない。
    確かに、心臓のドナーなんて、簡単に
    みつかるわけは無いだろう。
    みつからなかったら、彼女には死がせまる。

    それにくらべて、俺はどうだ?
    何の病気だかわからない……病名がわかる
    彼女が、治る方法がある彼女が、少し、
    羨ましく……いや、憎く感じた。
    俺の病気についてわかるのはただ1つ。

    とても危険な状態で、あと何回か発作が
    おこったら、それが、俺の最後。
    あー、かなしいね。

    時間がたち、清水先生がきた。
  • 17 Nekomine id:F/8tzBi/

    2012-08-05(日) 22:08:34 [削除依頼]

    》あ、すみません。
    気付いたら、ズラズラ長々とかいてました。

    初めまして、超未熟な14歳
    “Nekomine ”と申します (b・ω・d)
    これが初投稿です♪
    まぁ、この小説はコンクールに出すために
    書いているものです!

    一人で書いていると、ところどころ、
    こんなんで大丈夫かな?
    って思うところが多々あります!

    そこで、みなさんに読んでもらって、
    ご感想などを書き込んでもらえれば、
    とても、嬉しいし、
    何より支えになります (。pω-。)

    こんな私ですが、よろしくお願いします。

    では、人物紹介がまだでしたね?
    ながくなるんで、少し
    時間をいただきますね♪
  • 18 Nekomine id:F/8tzBi/

    2012-08-05(日) 22:37:49 [削除依頼]

    〜人物紹介〜

    主人公

    柚木 彼方 【ゆうき かなた】

    性別:男
    歳 :17
    身長:172?
    性格:不思議でつかみどころがない。
       
    小学校6年生の時に
    病名不明の病にかかる。
    そして、同じ病室に入院してきた
    女の子、夜空に少しずつ心ひかれていく。


    ヒロイン

    天宮 夜空 【あまみや よぞら】

    性別:女
    歳:15
    身長:154?
    性格:強がりで、さみしがりやで、鈍感

    9歳の時に重い心臓病だと、
    医者に告げられる。
    ドナーがみつからないかぎり
    夜空の命はたすからない。


    》みたいな感じですww

    ストーリーの説明もしたい
    ところですが、説明苦手なので
    読んで、さっしていただければ
    幸いですwww
  • 19 Nekomine id:F/8tzBi/

    2012-08-05(日) 22:50:05 [削除依頼]

    あ、感想は、小説準備・感想板の
    “Nekomine感想部屋”
    まで♪

    ご感想、お待ちしています
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