「黒鳩」 タナカヒロシ4コメント

1 タナカヒロシ id:i-Lnjd1.v/

2012-07-27(金) 07:55:37 [削除依頼]
深い闇は人を寄せつけない。今や誰一人として足を踏み入れようとしないこの山の頂で、黒鳩が不気味に羽ばたいた。
  • 2 タナカヒロシ id:i-Lnjd1.v/

    2012-07-27(金) 07:57:15 [削除依頼]
    「なぁ、黒鳩って信じる?」
    また山下の都市伝説が始まった、呆れながら栗野は、
    「どうだろうな」
    とテキトウな返事をした。明確に言えば、「黒鳩」は都市伝説などと言うべきではないのかもしれない。実際に存在していたのだから。ここで言う山下の黒鳩は、黒い鳩を指すのではなく、それに関連する出来事を総称したものなのだろうと、栗野は解釈していた。世間もそれらをまとめて「黒鳩」と呼んでいる。山下は黒鳩については異常なまでの感心を持っていて、ネットで検索して新しい噂を入手しては何やら自慢げにこの話題を持ち上げてくる。山下は話を続けた。
    「でもさ、政府が立ち入りを禁止しているってことは、やっぱりいるんじゃないのか?アレが」「馬鹿言え」
    「じゃあ、何だよ」
    「興味ない。何かあるんだろ。どちらにせよ、俺達には関係のないことだ」
    そう。平凡に暮らしている俺達には関係のないことなのだ。政府は「あの事件」が行った二十年前から必死に黒鳩について調査をしているという噂だが、政府から国民へ黒鳩の情報が流されることはない。だから、マニアなんかは変な想像を働かせて、「黒鳩」という二文字で空想の世界をつくりあげて喜んでいる。
  • 3 タナカヒロシ id:i-Lnjd1.v/

    2012-07-27(金) 08:13:24 [削除依頼]
    それはメディアも同じことだった。「黒鳩」。それは謎に包まれていて、同時に恐怖の象徴でもある。真実など誰にも分からない。そのために見解も様々なのだ。
    二十年前、ある山でイベントが開催された。それはいたってシンプルな、いわばゲームと呼べるものだ。山の頂にある金塊をめぐる争奪戦。ルールなど存在しない。いちはやく山頂にたどり着いた者がその金塊を手に入れることができる。何千人もの参加者が募り、イベントは開催された。そして、事件は起こった。参加者のおよそ九割が謎の死を遂げたのである。全員でなかったことが唯一の救いであったのかもしれない。そのおかげで事件に関する有力な情報を入手することができた。山から降りて来た生存者の姿は血にまみれていたという。酷く動揺していて、二十年経った今でも、ショック状態が続き、普通の生活がままならない者さえいるという話だ。生存者は口を揃えて言った。
    「一体、何が起きたのか全く分からない」
  • 4 タナカヒロシ id:i-Lnjd1.v/

    2012-07-27(金) 17:44:47 [削除依頼]
    俺の人生と黒鳩は、無関係。・・・・・・だと思っていた。
    山下が狂い始めたのは一週間前のことだ。それは山下の父親が自,殺したことから始まった。山下の父親は自営業に失敗し、莫大な借金を残したまま自,殺した。山下は母親と二人、暗闇へと放り出されることとなってしまった。近くにある実家に身をおいたものの、借金が消えることはない。
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