このセカイで愛していたのは、7コメント

1 蒼緯 id:E6cP9D0.

2012-07-10(火) 12:18:14 [削除依頼]

「誰が僕を愛していたの?」
  • 2 蒼緯 id:E6cP9D0.

    2012-07-10(火) 12:20:54 [削除依頼]

    こんにちは。
    櫻散れと同時進行で更新して行こうと思う蒼緯です。
    駄作駄文で申し訳ないですが(汗
    読んで頂ければめっちゃ嬉しいです。
    ちなみに主人公の一人称は女の子にも関わらず、僕ですがあまり気にしないで下さいw
  • 3 蒼緯 id:E6cP9D0.

    2012-07-10(火) 12:39:50 [削除依頼]

    其の壱

     ある知り合いは言った。

    「出逢ったことは運命みたいな物なんだから、人とは誰でも仲良くならなきゃ損だよね」

     ある知り合いは言った。

    「仲良くなった所で何の利益も生まれない。人間関係は自分を劣化させるだけだ。なるべく人と付き合わない方が自分の為だ」

     さて、如何しよう。


     僕はどっちを信じれば良い?
  • 4 蒼緯 id:E6cP9D0.

    2012-07-10(火) 12:50:32 [削除依頼]

     僕には欠陥がある。
     二年前――中学一年生の時の記憶が何一つないのだ。
     何があったのか、その間の出来事は全く知らない。

    「唯にゃん、おっはー」

     教室に足を踏み入れた僕に話し掛けて来るのはクラスメイトの久木かなた。茶色の髪に着崩した学ラン。
     見る人は皆思うだろう。だいぶグレてるな、と。

    「はいはい、おっはー」

     そんな軽くてバ.カそうな彼に素っ気なく返事して僕は席に着く。
     けれど、彼は懲りずに席までやって来た。

    「唯にゃん、元気ないねー」

    「そう言う久木氏は元気だね」

    「あはは、そう?」

     朝っぱらこのテンションは見てるだけできつい。ガンガンに照っている太陽を目にしているみたいで。

    「久木氏、邪魔だからどっか行って」

    「俺は唯にゃんに用があるんだよ」

     用?用なんて珍しい。

    「じゃあ、何?三十字以内に纏めて答えて」

    「唯にゃん、俺と付き合って下さい」

    「――――――何に?」

     わざと惚けて見せる僕。
     付き合う意味なんて分かっていたのに。

    「俺の彼女になって、って意味」

    「わー、凄いね。僕、久木氏に告白されてるの?」

     久木氏はこんなんだけど、顔は中々整っていて、世間的にはカッコ良い部類に分類されるくらいだ。

    「イエス。唯にゃんは俺に告白されてるんだよ」

    「そっか。じゃ、ごめんなさい」

     瞬.殺で断れば、久木氏はガッカリと言った様に肩を落として溜め息を吐く

    「マジかー」

    「何?オーケーするとでも思ってた?」

    「思ってた」

     随分と自意識過剰な男らしい。
  • 5 蒼緯 id:E6cP9D0.

    2012-07-10(火) 13:00:32 [削除依頼]

     落ち込む久木氏の横を無言で通って行く男子生徒がいた。
     名前は浅間ゆうり。
     女っぽい名前なのがコンプレックスらしく、絶対に名字でしか呼ばせない。

    「お、おー、浅間っち、おっはー」

     タイミング良く顔を上げた久木氏とばっちり目が合ってしまった浅間氏は嫌そうな顔をする。

    「朝から嫌な奴と会ってしまった」

     元々、口数が少ない浅間氏はあまり人と会話したり接しない。
     本人曰く、面倒だからとか。他にも無駄だとか言ってたけど。

    「聞いてよ、浅間っち。俺、唯にゃんにフラれたー」

     久木氏の言葉に浅間氏は微かに反応した。
     如何してだろう。

    「どうかした?浅間氏」

     ぴったり動かなくなった浅間氏に話し掛けて見る。

    「――別に。あの日とは違うんだなと思っただけ」

     意味分からないんだけど。
     チラリと隣の久木氏を見るけど、彼は何故か真面目な顔をして浅間氏を見ていた。
     どうなってんだ、これ。

    「ね、如何言う意味?」

    「教えてやろうか」

     ニヤリと微笑んだ浅間氏。

    「うん。どうぞどうぞ」

    「それはな――」

    「ちょっとストーップ!浅間っち、唯にゃんに何言うつもり何だよ」

    「ん、コイツが知りたがってることに決まってるだろ」

    「――言ったら、俺、お前を許さないからな」

     珍しく二人は睨み合う。
     浅間氏はともかく普段から和やかでふわふわとしている久木氏が睨んでいるのは初めてかも知れなかった。
  • 6 蒼緯 id:A7Cx27R1

    2012-07-10(火) 17:38:58 [削除依頼]

     そもそも、如何してクラスで浮いている僕が人気者の久木氏と普通に喋っているのか。
     振り返れば、全ては久木氏からだった。

    「早見さん」

     三年になって間もないある昼休み。
     一人で本を読んでいると向こうから話し掛けて来たのだ。
     その時は大変驚いた。

    「早見さんって唯って言うんだね。唯にゃんって呼んで良い?」

     積極的で気さくで明るくて、軽くて。
     好感は持てたのだけど、あまり信用出来ない相手だと僕は思った。

    「何それ。急に馴れ馴れしいんだけど」

    「じゃ、友達になれば良いんじゃない?」

    「え」

    「友達になれば、馴れ馴れしくてもおかしくないじゃん」

     久木かなたは変わっていた。
  • 7 蒼緯 id:A7Cx27R1

    2012-07-10(火) 17:46:52 [削除依頼]

     それからはずっと唯にゃん唯にゃんとやって来ていい加減迷惑している。
     だけど、それを何処かで待っている自分もいて。

    『唯にゃん、おはよ』

     って、声を掛けてくれるのを。
     実際、彼をいると少し安心する。会ってまだ三ヶ月も満たないのに。

    「唯にゃん?」

    「――、」

     我に返ると久木氏が僕の顔を覗き込んでいた。その距離五センチ。めちゃくちゃ近い。

    「何?」

     なるべく動揺を表には出さずに僕は返事する。
     久木氏はニコリと笑って答えた。

    「一緒に帰ろ」

    「そ、そもそも、僕達は友達じゃないんだよ」

    「そ?俺は友達だと思ってるけど。ね、浅間っち」

     僕の斜め後ろの席で教科書等を鞄に入れていた浅間氏は急に話を振られ驚いていた。そりゃそうだろう。

    「もう今日はお前とは喋らないと思っていたが」

    「そうはいかないんだなー、これが」

    「知るか。帰るから」

     鞄のファスナーを閉じ、今にも教室を出て行こうとする浅間氏。

    「なら、三人で帰ろうよ」

     浅間氏の左腕をがっちり掴んで久木氏は笑った。
     本当にこの男の行動力には驚くばかりだ。よく空気も読まずに突っ走れると。

    「俺等、友達でしょ」

     そう言う久木氏の顔は何故か切なげで――。
     如何してそんな顔をするのか、僕には分からなかった。

     この時までは。
コメントを投稿する
名前必須

投稿内容必須

残り文字

投稿前の確認事項
  • 掲示板ガイドを守っていますか?
  • 個人特定できるような内容ではありませんか?
  • 他人を不快にさせる内容ではありませんか?

このスレッドの更新通知を受け取ろう!

ログインしてお気に入りに登録すると、
このスレッドの更新通知が受け取れます。

最近作られた掲示板

お気に入り更新履歴設定

お気に入りはありません

閲覧履歴

  • 最近見たスレッドはありません

キャスフィへのご意見・ご感想

貴重なご意見
ありがとうございました!

今後ともキャスフィを
よろしくお願い申し上げます。

※こちらから削除依頼は受け付けておりません。ご了承ください。もし依頼された場合、こちらからの削除対応はいたしかねます。
※また大変恐縮ではございますが、個々のご意見にお返事できないことを予めご了承ください。

ログイン

会員登録するとお気に入りに登録したスレッドの更新通知をメールで受け取ることができます。

お気に入り更新履歴設定

お気に入りはありません
閲覧履歴
  • 最近見たスレッドはありません