君に…恋、しちゃったんだ。23コメント

莉奈、ありがと！

「鈴〜！早くして！」
「ちょっとまって！今行く。」
あたし、早川鈴は、
親友の浅田実香（あさだみか）
といつものように部活に行く途中。
「いつも遅いよ！」
実香ちゃんはちょっと怒り気味。
「ごめ〜ん！」
あたしたちは体育館へと向かった。

部活が大好きなあたしにとって、
とても楽しみな時間だった。

部活も終わり、
帰り道。
また実香ちゃんと一緒に帰っていた。
すると突然、
紙が飛んできた。
拾ってみると、[神田隼人]
名前が書かれた紙だ。
「ごめん、ありがと！」
男バスの神田先輩が
笑顔で紙を受け取った。
ドキッ
神田先輩の笑顔は
あまり見たことがない。
だからドキドキしたと
思っていたんだ…。

翌日、
朝練で神田先輩に会った。
何故かすごく緊張する。
先輩は友達と楽しそうに昨日の笑顔で…笑った。

神田先輩はバスケがすごくうまい。
でも自分では全然うまいと思ってなくて…
そういう性格、あたし好きだな。
…何でだろう。
今日、神田先輩がカッコよく見えて、
仕方がないよ…。

あの日から、
いつの間にか神田先輩を
目で追っていた…。

好きなわけじゃ…ないのに。
あの笑顔見るたび、
ドキッとしちゃうの…。

そんなある日の移動教室の帰り、
神田先輩のクラス３-１も
移動教室だったみたいで、
廊下は人がたくさんいた。

その中で１番に見つけた…
神田先輩の姿。

あたしは最近３-１の時間割を
ちょっと覚えちゃったみたい。
これってストーカーかな？

あたしと実香ちゃんはクラスのみんなとは違う階段で
教室の戻ることにした。
神田先輩と同じ階段で…
実香ちゃんは何も知らないから不思議に思っていた。

ついていったのがいけなかった…
あんなことを言われるなんて思っていなかった…。

おもろいわ〜

おもしろいよこれ！

ｍａｔｏｂａさん
ありがとうございます！
先輩の意外な性格っていう小説も書いているので、
よかったら見てください！
ちょっと長いけど…。

ｍａｔｏｂａさん
ありがとうございます！
先輩の意外な性格っていう小説も書いているので、
よかったら見てください！
ちょっと長いけど…。

ミスった(^_^;)

次の日
いつものように学校に行った。
「鈴〜！」
誰かに呼ばれ、振り向くと、
実香ちゃんがあわててきた。
「実香ちゃん、どうしたの？」
「鈴、ヤバいよ…。」
「え…？」
実香ちゃんは真剣に言うから、
ホントにヤバいんだと分かった。
「先輩が…。あ、待って。
　佳奈ちゃんが来てから話す。ちょっと待ってて。」
そのまま、実香ちゃんはあたしをおいて
佳奈ちゃんを呼んできた。佳奈ちゃんとは、松井佳奈のことで、
神田先輩とメールしたりして、
協力してもらっている。
そういえば、実香ちゃんに、
神田先輩が好きだって昨日話したの…。
「鈴！連れてきたよ！」
「あのね、鈴。昨日メールしたの。神田先輩と。
　それで、最近早川さんと毎日会うんだ。って言ってて、
　昨日は付いてきたって行ってたんだけど…。鈴昨日言ってたじゃん？
　移動教室で会ってついていったって。
　あと、クラスの男子が待ち伏せしてるって言ってたらしいんだ。
　どうすればいいかな…ってメールが来たの。」

　

「…え。」
「待ち伏せしてるってあのときじゃん？
　音楽室のちょっと前で待ってた時。」
何も言えないあたしに実香ちゃんは言った。
どうすればいいかな…って
絶対迷惑に思ってるよね。

キーンコーンカーンコーン

予鈴が鳴ってしまったので、
教室に戻ることにした。
２人もそれぞれの教室に戻って行った。

昨日、ついて言ったこと、知ってたんだ…。
どうしよう。
３-１の男子にも言われてるんだ…
神田先輩に会えないよ。

給食のときも、
さっきの話がショックすぎて
パン半分しか食べれなかった。
いつも神田先輩に会えると楽しみにしていた
昼練も、今日は行くのをやめた。

今日からはテスト前のため、部活がないのが
すごくうれしかった。
だってきっと部活に行ったら
神田先輩にあってしまうから集中出来ないもん。

「どうしたらいいかな…。」
という先輩のメールの言葉が頭から離れない。
「鈴ちゃん？元気ないね。」
クラスの友達にそう言われても、
答えることすらできなかった。

今日は１度も神田先輩と会わずに帰った。
明日も、会いたくないよ…。

翌日、
会いたいときは会えないのに、
会いたくないときはあってしまうものだ。

朝学校に行く途中
信号で一緒になってしまった…。
最悪
あたしははじっこのほうに行き
なるべく近づかないようにした…。
でもきっと、先輩はあたしの存在に気付いていた。

「次、移動教室だよ？」
「…うん。」
わかってた。移動教室だって。
でもね、今行ったら、
きっと神田先輩に会ってしまう。
もう、時間割、覚えちゃったからわかるんだ…。
「行こ？」
もうあと３分で授業が始まるから
さすがにいないだろうと思い行くことにした。

階段を下りている途中、
下の階のほうから話し声が聞こえた。
この声…神田先輩だ。
でも、この階段からじゃないと、きっと授業に遅れてしまう…。
あたしは覚悟して、階段を下りた。
「おっ、隼人！いるよ。」
神田先輩の隣の人があたしを見ていった。
「は〜や〜と！」
「ヒューヒュー！」
みんなが神田先輩をひやかす。
全部、あたしのせいだ。
その時、神田先輩と目があった。
あたしはとっさにそらして、走って階段を下りた。
はぁ、完全に嫌われたよね…こんな態度。