そんな彼女の嘘と本当の境界線7コメント

1 藍架 id:Ss.zUMl1

2012-06-28(木) 10:24:47 [削除依頼]


 本当はただの悪足掻き。
 けれど、堕ちていたくないから、わたしは真っ暗な闇の中で必死に探す。
 微かな希望の光を。
  • 2 藍架 id:o0QyQ6N0

    2012-06-28(木) 10:41:05 [削除依頼]

    序章 繰り返す世界

     「ね、そー言えばさ、この席って誰か座ってたよね」
     「言われて見れば、そうだった様な――でも、良いんじゃない?まだ来てないんだし」
     「ま、いっか」
     影が薄い。
     時に損をするが、別にそれほど困る事はない。
     現在進行形で座る席のないわたしは腕を組んで教室の窓際で棒立ちしていた。
  • 3 藍架 id:o0QyQ6N0

    2012-06-28(木) 10:44:45 [削除依頼]

     「あははっ、マジで?」
     「その時の沢渡の顔ったら、ホントなかったわ」
     「ははははっ」
     わたしは大きく溜め息を吐く。
     授業開始のチャイムまで十分。
     この状態が後十分も続くと言う事だ。心底面倒臭い。
     チラリと直ぐ横の窓際の席に目を向けると、クラスメイトである男子生徒が机に突っ伏して寝息をたてていた。
     幸せそうな奴。いかにも誰からも愛されていて、今まで酷い目等遭っていない様な。そんな感じがした。
     もう彼の背中が全てを物語っていた。
     こう言う人間はこれから先も不幸を知らずに平然と生きていくのだ。
  • 4 藍架 id:o0QyQ6N0

    2012-06-28(木) 10:54:30 [削除依頼]

     「ふ……良いねぇ、そんな幸せで」
     ポツリと声を漏らす。
     どうせ、熟睡している彼には聞こえないだろうが。
     「……何処が?」
     返って来るはずのない声が直ぐそこでした。
     少し驚いて視線を下に向けると、彼は机から顔を上げてわたしの方をジッと見つめていた。
     目が合うと言う行為はあまり好ましくない。わたしは咄嗟に彼から視線を逸らす。
     「お前、今、俺の事幸せとか言った?」
     「そ。言ったよ。なーんの苦労もしてないんでしょ?」
     「人を見た目で判断して欲しくねーな、神楽坂杏」
     「ふふっ、『あん』じゃなくて、『きょう』何だけど」
     間違いを指摘すると、彼は怪訝そうな顔をした。
     「変わってんな。普通は『あん』だろ」
     「変わってて結構。あなたは何だっけ。沢渡だっけ」
     「あんなバカじゃねーよ。天羽。天羽梓」
     「ぷっ、梓?ホントに?女みたいな名前だね」
     「知るか。文句あるなら俺の親に言ってくれ」
     気分をだいぶ害してしまったらしい。彼の不機嫌そうな顔がやけに目につく。
     「それで、お前は何でそこに突っ立ってんの?」
     「分からない?わたしの席は誰かさんが占領してるんだよ」
     彼はわたしの席の方を見る。ちゃんと何処の席が把握していたのが意外だった。
     「退けって言ったら、向こうも退くんじゃないか?」
     「結構よ。そんな面倒臭い事。それにね、わたしはあまり人と関わりたくない主義なの。今だってあなたと喋っているけど、本当は喋りたくないんだから」
     「あーそうですか。なら、もう話し掛けねーよ」
     以上で会話終了。
     たった少しの会話だったかも知れないが、わたしにとっては一日でする会話の量だった。
     今日はもう喋らない。
     そう言う“決まり”、だから。
  • 5 藍架 id:o0QyQ6N0

    2012-06-28(木) 11:02:42 [削除依頼]

     天羽梓と縁があるらしい。
     放課後、偶然下駄箱で出会う。
     勿論、わたしは何も話さないが、向こうは当たり前の様に話し掛けて来る。
     「よ、神楽坂杏」
     今度はちゃんと『きょう』だった。
     微笑んでわたしは返事した。
     「どうも、天羽梓くん」
     「へえ、お前、笑えるんだ」
     「失礼ね。何?感情等全て抜け落ちてる欠陥品だと思ってた?」
     「それに近い事を考えてたのは確か」
     ああ、そう。
     お互い話すのは今日が初めてだって言うのにズバズバと思った事を言ってしまう。
     このパターンは良くない。
     フラグが立ち掛けている。
     クラスで孤立している空気系の女子生徒と同じく孤立している居眠り常習犯の男子生徒。
     嫌な予感がした。
     折角、“今度”は上手くやろうとしてたのに。
     「なあ、神楽坂杏」
     「何?」


     「今回は俺が代わりになってやるよ」


     その彼の――天羽梓の言葉の意味が如何言う意味か、そんなの考えなくても分かる。
     言葉通り、今回の“ルート”の被害者に天羽梓は自ら志願したのだ。
  • 6 藍架 id:o0QyQ6N0

    2012-06-28(木) 11:03:43 [削除依頼]

    登場人物


    神楽坂杏 kyo kagurazaka


    天羽梓 azusa amaha
  • 7 藍架 id:o0QyQ6N0

    2012-06-28(木) 11:09:40 [削除依頼]

    第一章 彼の思いとは裏腹に

     世界は繰り返している。
     もうこれで七十八回は同じ六月二十七日をぐるぐると繰り返している。
     こんな事を誰がしているのか。それともこれは自然現象で起こっているのか。
     わたしには分からない。
     ただ、自ら命を捧げる――自.殺と言えるが、わたしは六月二十日。それをした。すると、次の朝、わたしは何故か生きていて、そして日付が六月二十一日と繰り返していたはずなのに一日進んでいた。
     これで分かる。
     わたしが自.殺すれば、世界は繰り返さずに一日進んでくれるのだ。
     けど、繰り返していると自覚しているのは少なくてもわたしだけ。
     他の人間は普通に何の違和感を感じる事もなく毎日を初めて迎える様に生きている。
     おかしい。わたしがおかしい?嫌、違う。他の人間達がおかしい。
     こんなに同じ毎日を繰り返して。何が楽しい?如何して笑う?
     だから、わたしは今日も屋上から飛び降りる。
     痛い目に遭うのは何時もわたしだけど。
     自分の手で一日を進めてやる。
     それは全て無駄な事なのかも知れないけど。
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