消しバト!22コメント

1 おはよう id:LF/2hzV0

2012-06-15(金) 22:31:13 [削除依頼]
 俺は消しゴムだ。
何の変哲も無い、ただの消しゴム。
名前? 消しゴムさ。いまのところな。
当分変わることはなさそうだ。

俺の持ち主は、地味で目立たない奴だ。本ばっか読んでて友人がいない。

こいつの消しゴムで良かったと思えることが、二つある。

一つ目は消すことが少ない事。紙に擦られるのは結構痛いんだ。

二つ目は筆箱だ。
小五にもなるとほとんどの奴は袋型を使っていやがるが、あれは文房具にとって
地獄らしい。鉛筆は折れるし、消しゴムは汚れるし最悪だ。
それに比べて俺の持ち主の筆箱は快適だ。

箱型の、少学一年生用だからな。
  • 3 おはよう id:LF/2hzV0

    2012-06-15(金) 23:29:35 [削除依頼]
    ハウスが揺れて俺は目を覚ました。今日も八割の確率で退屈な日になるだろう。
    言っておくが、ハウスとは筆箱のことだ。俺の他に定規など十二名が生活している。
    ハウスの連中も目を覚ましたようだ。鉛筆達の声が聞こえて来た。
    「おいノッポ、起きろ」
    「起きてるよチビ」
    二人の会話を聞いてると、罵り合っているように聞こえるがそんなことはない。ただ
    名前がノッポとチビなだけだ。
    そのとき、聞き馴れない声がした。
    「み、みなさんおはようございます!新入りの、えっと……」
    珍しいことに、どうやら俺達の寝ている間に新入りが来たようだ。
    「サーティーン」
    どこからか低い轟きのような声がした。
    「えっ?」 
    戸惑っている新入りに、俺は親切に教えてやった。
    「あんたの名前はサーティーンだ、新入り。マスターがいうんだから絶対だ」
    マスターとは、今ハウスの中で最も古株の、鉛筆削りだ。
    新入りはみんなマスターに名前をもらうのだ。俺の名もチビもノッポもマスターがつけた名だ。
    「おはよう、サーティーン。これからよろしくな」
    俺達はそれぞれに歓迎の言葉を述べた。
    「はい!みなさん、よろしくお願いします!」
    俺は考えを改めた。今日は楽しくなりそうだ
  • 4 おはよう id:LF/2hzV0

    2012-06-15(金) 23:30:30 [削除依頼]
    しくった
  • 5 おはよう id:LIXpE5o/

    2012-06-16(土) 00:10:08 [削除依頼]
    ハウスの揺れが止まった。学校に着いたようだ。
    俺は蓋が開くのを今か今かと待っていた。
    なぜかって?そりゃ、まぁ、サーティーンがどんな奴か気になってな!
    ハウスには必要そうな文房具は全て、揃っているんだ。だから、どんな文房具かなっ
    て気にしてるだけさ。別に声がかわいかったからじゃないぜ?
    実際かわいかったけどな。

    ハウスが机に置かれる音がした。もうすぐだ!ハウス全体が緊張感に包まれる。他
    の奴らも気になっている様だ。

    遂に……!蓋が開かれた。
    俺はサァッと入り込む白い光を頼りにサーティーンを探した。
    「あっ!」 
    俺は思わず声を上げてしまった。

    サーティーンは右下の方にいた。その正体は、

    手付かずのビニールの包装。それに守られた真っ白な肌。そう、それはまさしく……

    新品の消しゴムだった。

    「みなさん、あんまりじろじろ見ないでください……!」
    一瞬にして彼女は、ハウスのアイドルになった。
  • 6 おはよう id:LIXpE5o/

    2012-06-16(土) 00:51:14 [削除依頼]
    マジ、天使。
    俺の頭に最初に浮かんだ言葉だ。
    あんまり白い目で見るなって。ホントかわいいんだよ?
    とはいえ俺も複雑な心境だった。消しゴムが増えたということは、消すことが多く
    なることが、予想されるからだろう。
    消しゴムも使えばいつか無くなる。寿命が縮まったと宣告されたようなものだ。

    俺はその日の午前を悶々として過ごした。心なしか消す回数が増えた気もした。

    給食後の昼休み。俺にとってもう一つの重大なニュースが、ハウスの外から
    聞こえてきた。
    「明日から消しバト大会やるらしいぜ」
    「知ってる。クラス全員参加だろ?」
    消しバト大会……、全員参加だと?俺も参加しないといけないのか?
    消しバト。それは消しゴムを机の上に乗せ、順番に指ではじいて誰が最後まで
    落ちないでいられるかを競う野蛮なゲーム。

    「神作もでるよな?」
    さっきの声だ。神作は俺たちの地味の持ち主の名前だ。頼む、ノーと言ってくれ!
    「一応でるよ。……まぁ、すぐ負けるけど」
    俺はがっくりとうなだれた。あの野蛮なゲームに出るしかないのか。
    待てよ?消しゴムならもう一人……。
    ゆっくりともう一人の消しゴムのほうを見る。サーティーンがこっちを見つめていた。
  • 7 おはよう id:LIXpE5o/

    2012-06-16(土) 16:49:47 [削除依頼]
    いやいや。
    サーティーンを巻き込む訳にはいかない。
    彼女が他の消しゴムとぶつかるなど、この俺が許さない。俺だってまだ、触れて
    ないんだ。ダメダメ。
    「消しゴムさん」
    「はぃ?」
    突然サーティーンに話しかけられ、俺はなんともまぬけな声を出してしまった。
    「こほん。なんだ?」
    「消しバトって何ですか?」
    やはりこの質問か。彼女は新入りだから消しバトを知らないのだ。
    「消しバト。それは、消しゴムを机の上に置き、指ではじいておはじきの様に
    消しゴムをぶつけ、最後まで机の上に残っていたら勝ちというゲームだ」
    親切な俺は"消しゴムをぶつけ"という部分を強調していってやった。間違っても
    おもしろそう、などと思われたら大変だからだ。
  • 8 おはよう id:KvENhbk/

    2012-06-19(火) 23:00:02 [削除依頼]
    「え?ぶつけられるんですか?」
    俺の思惑通り、サーティーンは消しバトに恐れを抱いたようだ。ここで俺が頼もしい所をアピールする。
    「大丈夫だ、サーティーン。俺が出るから君は心配しなくていい」
    「ほ、ホントですか!」
    実際に消しゴムを選ぶのは神作なんだが、俺は自分が選ばれると確信していた。
    サーティーンは包装がとられていない。つまり神作は彼女を使うつもりが無いって
    ことだ。あくまでも予備ってこと。だから彼女は選ばれない。
    この自説に満足して俺は寝ることにした。サーティーンもいつの間にか寝てし
    まっていた。
    ハウスの中はなかなか快適空間だから俺達はよく居眠りをする。だから一日で
    合計約十四時間は寝ている。

    俺はうとうとし始めた。サーティーンと出会ってからの思い出が、頭の中を
    ぐるぐる回る。そのうち見たことの無い場面が、頭の中に浮かんできた。

    サーティーンが泣いている。
    彼女は小さな声でなにか呟いている。
    「私のせいだ……。私のせいだ……」
    俺はそれは違うと言おうとするが声が出てこなかった。
    そこへ、どこか聞き覚えのある深い響く声がした。 
    「気をつけろ……」

    そこで急に場面が途切れ、夢だったことを知った。
  • 9 野良猫 id:bMO2jG..

    2012-06-19(火) 23:14:24 [削除依頼]
    面白いですね!
    続き楽しみにしています(^^)
    更新ファイトです!←
  • 10 おはよう id:fgdZQQT0

    2012-06-28(木) 20:25:53 [削除依頼]
    ハウスが揺れて目が覚めた。
    今日は消しバト大会の日だから、残念ながら平穏な日常を送れる確率は0%だ。
    「起きろよ、くそチビ」
    「何度も言うな、もやし小僧が」
    ノッポとチビも起きたようだな。あいつら、本当に仲良いのかなぁ?

    そんなのんきな事を考えている場合じゃない。今日は消しバト大会。俺は今日の
    勝負で勝てるだろうか。
    いっそのこと、負けた方がいいのか……。

    そういう事を考えてる間に学校に着いてしまった。すでにハウスの全員が起きていた。

    ハウスに漏れ聞こえてくる外の喧騒は、いつもの音量の三倍はありそうだ。人間だ
    けじゃなく文房具の声も多く聞こえてくる。
    みんな喋っている内容は同じだ。
    今日の消しバト大会で誰と誰が当たるのか。その事で話題は持ちきりだ。

    はっきりいって、対戦相手はどうでも良い。ただ、一つ確信している事がある。


    俺は勝つ。
  • 11 おはよう id:fgdZQQT0

    2012-06-28(木) 20:31:53 [削除依頼]
    野良猫さん。しばらく更新しなくてすいませんでした。
    更新頑張りますので、これからも読んで頂ければ幸いです。<(_ _)>
  • 12 おんぷ♪ id:w/8yeQv.

    2012-06-29(金) 16:56:01 [削除依頼]
    おもしろいです!

    小学校でも、はやってました!
    なんか消しゴムがかわいそう!
    袋の筆箱、地獄なんですね・・・。
  • 13 おはよう id:4pOUjfb0

    2012-07-03(火) 22:57:38 [削除依頼]
    昼休み。

    俺は机の上に置かれていた。いつもの茶色の机ではなく、赤茶色の机の上だ。
    俺は冷静に状況を把握した。この机は、どうやら神作の机よりも滑りやすいようだ。
    ところどころ、ニスの層の厚い部分もある。そこだけ少し段差があるようだ。

    「初めまして〜。エレナです、よろしくお願いしま〜す」
    俺の思考は、机の反対端から聞こえる声に中断された。俺の考え事を邪魔するとは、
    失礼な奴だ。
    声の方角に目をやると、すでに対戦相手が来ていた。

    今、流行のアイドルがプリントされたカバーを着た、可愛らしい消しゴム。これ
    が俺の対戦相手か。なかなか可愛らしい消しゴムじゃないか。

    しかし、所詮ミニサイズの消しゴム。体格の大きい俺なら楽勝だぜ。

    審判はクラスの中心人物の男子。俺たち消しゴムの位置を調整してから合図を
    掛けた。

    「準備OK? じゃあ、スタート!」
  • 14 おはよう id:4pOUjfb0

    2012-07-03(火) 23:06:32 [削除依頼]
    おんぷ♪さん
    コメントありがとうございます。
    小学校で、はやっていたんですか!
    中学校ではやった僕達って幼稚だ……。
    遅い更新ですが、がんばります!
  • 15 おんぷ♪ id:hpb4lex0

    2012-07-03(火) 23:12:51 [削除依頼]
    いえいえ。
    中学校でもまだはやっています!
  • 16 米粉パン id:ISqHuNB/

    2012-07-06(金) 18:53:48 [削除依頼]
    僕もやっているんですが、(中学)違うところは
    僕のほうではシャーペンでカスタマイズするところですかね・・・。
  • 17 おはよう id:6z4y7NN0

    2012-08-08(水) 14:59:48 [削除依頼]
    >>16 こっちの学校では画鋲をぶっさしてました。今考えると哀れな消しゴム達ですね。 先攻は相手側だ。先攻の最初の一撃は相手に当ててはいけないので、後攻は 以外と有利だったりする。 相手は無難に真ん中へ弾いく。撃たれても落ちないようにする作戦だ。 しかし、これが失敗して机の端側に近いところに止まった。この動きで 俺は相手が初心者だと見切った。 チャンスだ。 次に奴を落とせば勝てる。頼むぞ神作! 神作の手が俺の後ろに来る。そうそう、慎重に狙って。今だ! 神作の指がしなる。どんどん俺に迫ってくるのが、スローモーションで見えた。 「いってぇ!」 強烈な一撃。俺はものすごい勢いで飛び出し、吸い込まれるように アイドル消しゴムにアタックした。 正直、俺は弾かれた時の痛みとくるくる回る視界で気持ち悪くなっていたが、 最後のぶつかる瞬間、頭を働かせた。そして、奇跡を成し遂げた。 「あれ、何で落ちなかったんだ?」 「明らかにスピードオーバーだったはず……」 数少ない野次馬が首を傾げているのを、俺は神作に回収されながら聞いていた。 そう、あれはスピードオーバーだった。なにせものすごい勢いだったのだから。
  • 18 おはよう id:6z4y7NN0

    2012-08-08(水) 15:44:55 [削除依頼]
    ハウスに戻るといつもの風景。真っ暗だから当たり前だが、その暗闇が俺に
    いつも通りという安心感を与えていた。
    俺は今日の試合を振り返った。
    相手がミスしたおかげで勝てた試合だが、俺は今、勝ち負けよりも気に
    なっていることがある。
    それは相手にアタックするときの事、

    くるくる回転しながら俺は、勢いが早すぎると思った。それで、ぶつかる寸前に
    閃いた。頭の通過点に厚い二スの層があることに気づき、動く訳の無い体を
    全力で反らせようとしたのだ。
    するとなんと本当に動き、摩擦でスピードをおとすことができた。
    自分で体を動かすことができないという消しゴムの、いや、文房具の宿命を
    覆したのだ。
    この立派な功績は誉められるべきだ。サーティーンに報告しよう。と思ったが
    急に疲れが出てきて、報告はまた明日にする事にした。
    俺はハウスの仲間と同じようにいつも通りの昼寝を開始した。
  • 19 りおなめこ id:u8A7vjL0

    2012-08-08(水) 15:56:31 [削除依頼]
    消しゴム目線…!
    なんて大胆なんだ!
    面白いですね
    頑張ってください!
  • 20 おはよう id:nwStRbX1

    2012-08-10(金) 22:19:23 [削除依頼]
     「すごいですね!」
     サーティーンが驚きと賞賛の目で俺を見つめた。その瞳に俺はメロメロになってしまった。
     今朝、起きてから、授業が二限目の体育に突入するまでずっと、俺は昨日の勝利感動秘話をサーティーンに熱く語っていたのだ。
     サーティーンは聞き上手で、特に最後の締めの、奇跡を起こした部分では最高のリアクションをしてくれた。

    それくらい誰でもいえるって? 

    それはいわないでくれ。


    「本当に体を動かせたんですか?」
    「ああ。本当だぜ。なぜなら毎日体を鍛えてるからな」
    これは真っ赤な嘘だ。鉛筆のチビとノッポが嘘つくなよ、と睨んでくる。
    俺は邪魔するな、と視線を飛ばした。
    サーティーンは怪訝な顔をしている。
    「でも、消しゴムさんが鍛えてるのみたことありませんよ?」
     ノッポとチビがニヤニヤとこっちを見ている。俺が言い返せないと見て、喜んでるんだろう。しかし、こっちにも手がある。
    「それは当たり前だ。俺は字を消す時にトレーニングしてるんだからな」
    「そういうことですか……」
    サーティーンの顔が少し曇った。そうか。サーティーンはまだ一回も字を消したことがないんだ。
    ちょっと悪いこと言っちゃったかな。
  • 21 おはよう id:nwStRbX1

    2012-08-10(金) 22:41:48 [削除依頼]
    「でも、消すのってスゲー痛いんだ。おすすめしないな」
     俺は慰めようと思って声を掛けた。
    「それに汚れちゃうし、左右対象じゃなくなって妙に気になるし」
    「そういうの気にする方なんですか」
     クスッと笑ってサーティーンが言った。
    「そう見えない?」
     俺がおどけて言うと、サーティーンは、見えないですよ、といってまた笑った。
     サーティーンが笑った顔は可愛くて俺は生きてて良かったと思った。
    「じゃあ、私にもお話させてください」
     「えっ、なにを?」
    いきなり言われて面食らったが、そういえば、これまで俺はサーティーンの話を一度も
    聞いたことがなかった。
    「私の今までの生活の話です」
    そして、サーティーンが語り始めた。
  • 22 おはよう id:nwStRbX1

    2012-08-10(金) 22:48:10 [削除依頼]
    >19 ありがとうございます。 確かに消しゴム視点から書いた作品は僕は某マンガ位しか知りませんね……(笑) 亀よりも遅いなまけもの更新ですが、見守っていてください<(_ _)>
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