14のロケット5コメント

1 渚 id:uK4rkuD1

2012-06-14(木) 21:59:43 [削除依頼]
 ねぇ、良かったら少し協力してくれないかな?
 僕が“宇宙”に帰るのを。
  • 2 黙者 id:kcfuXfT.

    2012-06-24(日) 14:55:29 [削除依頼]
    prologue.

     始めは流れ星だと思った。
     紅い夕焼け空を切り裂いた“それ”は、僕の家に近い森の中に落ちていったんだ。
     いつもと変わらない、自転車で行く帰り道の事。梅雨の季節にしては珍しい、よく晴れた日だった。それでも、半袖の制服を着ている身には、まだほんの少しだけ、夕暮れが肌寒かったけれど。
     友達とは途中で別れて、あれを見た時は、僕一人だけだった。
     流れ星にしては、なかなか消えない。こんな流れ星なら何十回でもお願い事が出来そうだ。
     隕石? それとも、ミサイルとか?
     僕は次第に、不安になってきて、同時に気持ちも高ぶっていった。
     でも、不思議な事に、何も音が聞こえない。
     隕石にしろミサイルにしろ、もっと凄い音がしそうなものなのに。
     やがてそれは、森の中に落ちていった。音もなく、爆発もしないで。
     森からは、煙も上がっていない。
     一体、何だったんだろう。
     目の錯覚?
     いや、そんな風には見えなかった。
     僕は腕時計を見た。まだ五時過ぎか。
     ……少しぐらいなら、いいか。
     僕はペダルを踏み込み、その森へと進路を変えた。
     
  • 3 黙者 id:kcfuXfT.

    2012-06-24(日) 15:26:55 [削除依頼]
    第一話 ハロ

     元々山を切り拓いて出来た住宅地で、周りには森もいくつか残っていた。公園の裏に自転車がぎりぎり入れるような細い道があって、そこから森に入ることが出来た。多分、昔この住宅地を作るときに使われていた物の名残りだと思う。
     カラスが、三回鳴いた。
     舗装されていない道になり、進むのが困難になったので、僕は自転車を留めた。ここから先は自分の足だ。昔よくこの辺りで遊んでいたから、土地感には自信があった。木々の湿った優しい匂い。そういえば、ここに来たのも久しぶりだなぁ。なんだか懐かしい。
     でも、これ以上日が落ちるとなると、少しやばいかも。
     (たしか、この辺りだったよなぁ)
     見回してみたけど、“あれ”らしきものは見あたらない。それどころか、何かが落ちた痕跡とか、それすら見あたらない。木が折れているとか、焼け焦げた臭いがするとか。破片とかも。何にもない。いつも通りだよ、と言わんばかりに。
     (やっぱり、ただの見間違いだったのかな……)
     服を少し汚しただけで、結局無駄になってしまったようだ。
     僕は少しがっかりして、来た道を戻り始めた。家に帰って、帰りが遅くなった理由をどう言い訳しようか考えながら。
  • 4 黙者 id:kcfuXfT.

    2012-06-24(日) 16:05:52 [削除依頼]
     夕日が更に傾いて、赤みを増していた。それが木漏れ日となって土に落ちる。綺麗だった。これを見れただけでも、此処に来た理由がありそうだ。そう思えてしまうほどに。
     少し歩いて、僕は再びさっきの小さな道に戻った。
     ん。
     おい。
     何してるんだ、あいつ?
     そこには、留めてある僕の自転車を興味津々に見たり触ったりしている、一人の少年の姿があった。何だか見慣れない白い服を着ている。
     「ちょっと!」
     僕は叫んだ。すると彼は振り向いて、こちらを見つめた。空みたいに青い瞳をしている。外国の子だろうか。僕と同じ14才ぐらいか、少し幼い感じに見えた。でも、誰だろうと関係ない。
     「それ、僕の自転車なんだけど」
     「ジ……テン……シャ?」
     彼は僕の言葉を真似るように言った。あ、もしかして、日本語が分からないのかも。近所に引っ越してきて、一人で遊んでいて、此処に迷い込んだのかもしれない。その可能性はありそうだ。
     「あぁ……、えっと……」
     無意識に手を動かしながら、何とか意志を伝えようと試みる。習いたてのつたない英語を駆使して、頭の中で必死に文章を組み立てる。あいにく、英語は一番苦手な科目だった。
  • 5 黙者 id:kcfuXfT.

    2012-06-24(日) 17:00:02 [削除依頼]
     「その……、イットイズ、マイバイク! ソゥ——」
     頑張ってそれらしい英語を捻り出していたが、間もなくその必要がなくなった。
     「ふぅん、これは“ジテンシャ”っていうんだ?」
     彼が、ごく普通な日本語でこう話しかけてきたからだ。
     「え? あぁ、そ、そうだよ!」
     思いがけなかったので、少し驚いた。それが声にもいくらか表れてしまった。
     「ジテンシャ、ジテンシャ……。ねぇ、これって何に使うの?」
     「そりゃ、それに乗って移動したり、物を運んだり……。って、そうじゃなくて、それ僕のだから——」
     「なるほど! つまり、これは乗り物なんだね!」
     彼は目を輝かせながら言うと、再び自転車に顔を戻した。いや、そうだけどさ……。
     自転車がそんなに珍しい物なんだろうか? こいつが何処の国から来た人間だろうと、普通自転車ぐらい知ってると思うのだけれど。
     「僕のジテンシャ、壊れちゃったんだ……」
     「え?」
     「直すの手伝ってくれない?」
     「いや、もう遅いしさ、家に帰らないと……。とりあえず、今日は家まで押して帰ったら?」
     腕時計を見たら、もう六時半を回っていた。
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