ボクの理論。25コメント

1 茶魔 id:E3tZVbg1

2012-06-10(日) 17:01:07 [削除依頼]
主な登場人物

折原希美(おりはらのぞみ)
平迫中2年4組。どちらかといえば上の部類に入る女子。
今どきな感じと思われているが、本当はそうでもない。

安達和泉(あだちいずみ)
平迫中2年3組。地味目だが、個性的な性格をしている。
嫌いなのは無神経な男子。

ではスタート↓
  • 6 茶魔 id:jzVk.K/1

    2012-06-12(火) 21:00:48 [削除依頼]
    *碧さま*
    ありがとうございます!
    やる気が出たので続き頑張って書きます^^*
  • 7 茶魔 id:Rg40ZT90

    2012-06-16(土) 14:28:07 [削除依頼]
    「希美じゃん。やっぱ見に来たんだー」
     廉が笑いながら言った。
     廉の他にも、廉を取り巻く4,5人の男子たちが安達和泉を囲んでいる。
    「希美、ちょうど良いところに来たな。女子からも言ってやれよ。俺ら全員こいつが嫌いだって」
     えっ・・・?私は安達和泉のことなんて何も知らない。知るはず無い。クラスも違うし、話したことも無いのだから。
     でもここで私が分からないなんて言ったら?きっとクラスのみんなに嫌われる。中学生活が壊れる。
     そうなるくらいなら・・・
     私は自然とまっすぐに安達和泉のほうへ向かっていた。そして言い放った。
    「あたしたち女子全員、あんたのこと見ててむかつく。嫌いだから」
  • 8 茶魔 id:Rg40ZT90

    2012-06-16(土) 14:29:44 [削除依頼]
    更新サボっててすみません><
  • 9 茶魔 id:Rg40ZT90

    2012-06-16(土) 14:38:02 [削除依頼]
     安達和泉はまっすぐに私のほうを見すえていた。
     私より少し背が高い。真っ黒な目だ。きれいな目。
     でも私は言ってしまった。何も知らないこの人に。
    「ナイス、希美ー!一緒に帰ろーぜ」
     廉の声がする。私は一刻も早くこの場から逃げ去りたかった。
    「うっ、うん」
     私は逃げようとした。その時――
    「はじめまして」
     私にだけ聞こえるような声で、安達和泉は確かにそう言った。
     信じられない。
     たった今、「嫌い」と言ってきた人に、はじめましてなんて。
    「希美ー!早く来いよー」
    「っうん」
     私は急いで走り去った。
     心に残ったものは罪悪感しかなかった。
  • 10 茶魔 id:dwg7QFq0

    2012-06-17(日) 12:47:00 [削除依頼]
     次の日。
     私は安達和泉に謝ろうと思っていた。
     何ていうか、このままじゃ、私の良心が跡形もなく消え去ってしまうような気がしたからだ。
     場所は、廉やクラスメイト、できれば同学年の人がいないところ。やっぱりハブになるのは怖いから。
     でもそんなところどこにあるんだろう。
     私はその日一日中そのことばかり考えていた。
     何も出来ないままいつもの放課後になる。
    「希美、一緒に帰る?」
     友達に誘われた。そこに廉がやってくる。
    「ダメー!今日は俺と帰ろ」
    「ゴメーン、今日先生に呼び出しくらってさー」
    「ウソ、希美が?珍しー」
    「けっこうかかると思うから、明日一緒に帰ろ?」
     とっさのウソで何とか逃げた。
     廉と友達が帰ったあと、私は急いで安達和泉を探した。
  • 11 茶魔 id:dwg7QFq0

    2012-06-17(日) 12:59:24 [削除依頼]
     まずは2年3組。安達和泉のクラス。
     人が一人残っていた。
     まずい。あの子はよく安達和泉と一緒にいる伊藤亜衣(いとうあい)。大人しくて地味目だが、顔は相当可愛いことで少し有名な子だ。
     安達和泉が私のことを愚痴っていたら、私は逃げられてしまう。
    「あの、折原さん。何か用ですか・・・?」
     突然敬語でオドオド話しかけてきた。
    「えっと、安達和泉ちゃんいる?」
     呼び出し口調になっていないことを祈りつつ、なるべく気さくな感じで言った。
    「いっちゃんなら、屋上で絵を描いてると・・・思います」
     本当に控えめな子だ。安達和泉も良くこんな子相手に仲良くできるものだ。
    「ありがと。・・・あと同い年なんだから敬語使わなくて良いよ」
     私はそう言い残して屋上に向かった。
  • 12 茶魔 id:dwg7QFq0

    2012-06-17(日) 13:09:10 [削除依頼]
     屋上に行くと、安達和泉はそこにいた。
     ジャーペンで風景画を描いているようだ。
     話しかけづらくてたまらない。
     でもダメだ。勇気を出して声をかけなくちゃ。ほら・・・
    「折原さん、どうしてそこに立ってるの?」
     私はビクッとした。こっちを振り向いてないのに、どうして私だって分かったんだろう。
    「今、どうして分かったんだろうって思ったでしょ。簡単だよ。誰かが来たと思ったけど振り向いて知らない人だったら恥ずかしいから、鏡を使っただけ」
     すごい。何て不思議な人だ。これが噂に聞く気味の悪さ。少し分かった気がする。
    「えっと、安達さん・・・昨日はゴメンね。何も知らないくせにあんなこと言って」
     初めて安達和泉が振り返った。そして笑って言った。
    「話すなら私の隣に来て。嫌なら良いけど」
     私は安達和泉の隣に座った。
  • 13 茶魔 id:dwg7QFq0

    2012-06-17(日) 13:33:09 [削除依頼]
     昨日の昨日、嫌いと言った人、しかも一昨日までは知りもしなかった人の隣で二人きりで話すなんて、今までの人生で一度も無かった。
    「安達さん、本当にゴメンね・・・やっぱり怒ってるよね」
    「見て、飛行機雲。あれここから計ったら何センチなのかな」
    「本当はそんなこと無いから・・・」
    「やっぱり定規じゃ足りないか。まして空で計ったら何メートルなんだろうね」
    「・・・安達さん」
    「いつか飛行機雲が地球を覆っちゃうかもね」
    「安達さんっ!」
     この人は全く人の話を聞いていない。
    「いや、ちゃんと聞いてたよ」
     まただ。私の心はすぐ読まれてしまう。
    「一つ目、私は怒ってない。
     二つ目、それは良かった。
     三つ目、何?」
     あまりに人を小馬鹿にした答え方に、私は頭に血が上った。
    「そう怒らないで・・・
     ちゃんと折原さんの話は聞いてる。
     折原さんに悪意が無いことはよく分かってるよ」
    「安達さんて不思議すぎるよ」
    「そうかな?知らない人に嫌いって言うほど不思議ではないけど」
    「うっ・・・許してよ!」
    「はははっ、怒ってないよ」
     なんだかおかしくなって笑ってしまった。
     伊藤亜衣がこの人に心を許した理由が少し分かった気がした。
  • 14 茶魔 id:dwg7QFq0

    2012-06-17(日) 13:49:23 [削除依頼]
     一通り笑ったあと、また真面目に話を戻した。
    「安達さんは何で怒らないの?悔しくないの?」
    「悔しいとかそういう問題じゃないよ。私だって嫌いなものはある。折原さんの彼氏みたいな無神経な男子とかね。だからって私が無神経な男子好きになれって言われて怒られても困るだけだしね」
    「ちょっ、やめてよ。私だって好きで付き合ってるわけじゃない」
    「じゃ、何で?」
    「えっ?いや、告白されたから断る理由も無いよなーと思って」
    「ふーん、それであんなポンコツ野郎と」
    「安達さん、結構言うね・・・」
    「無神経な女子だから」
     また笑ってしまった。彼氏の悪口言われて笑うなんてこっけいだけど。
     まだ知り合って30分も立たないのに、私は安達和泉が好きになった。
     サッパリしていて、無口で無愛想に見えるけど本当はとても面白い。何より悪口に嫌味が無い。
    「安達さん」
    「何?」
    「怒ってない?」
    「何回目?怒ってないよ!」
     今度は二人で笑った。
     こうして私たちは友達になった。
  • 15 茶魔 id:33JCu9V.

    2012-06-18(月) 17:30:40 [削除依頼]
    「なんで・・・なんで?
     何で和泉があんな子と・・・
     和泉は私のものでしょう?」
     新しく芽生えた友情を、涙を流しながら見る瞳があった。
    「私には何も出来ない・・・
     和泉がいなくちゃダメだもん・・・」
     その影は走ってその場を立ち去った。
  • 16 茶魔 id:33JCu9V.

    2012-06-18(月) 17:57:34 [削除依頼]
     ここ数日、私はいつものような生活を送っていた。
     クラスメイトたちの悪口を聞いて、いつものように適当に相槌を打つ。ウンザリするけど、放課後があるから我慢できた。
    「希美、部活終わったらダッシュで教室行くから。待ってろよ!」
    「うん、頑張って」
     廉が走って部活に向かうと、私も走って屋上へ向かう。
     和泉に会いに行くために。

     いつものように話しているとき、こんな話題になった。
    「和泉、なんで私と廊下ですれ違ったとき挨拶しないの?」
     何気なく聞いた一言だったけど、和泉は突然ビクッとした。
    「・・・」
    「和泉?」
    「・・・住む世界が違うから。希美ちゃんが私と話してたら、希美ちゃん、嫌われるでしょ」
    「えっ、そんなこと・・・」
    「見て、飛行機」
    「ねえ、和泉」
    「光ってる」
    「和泉っっ!!!」
     大声を出すつもりは無かったけど、自然と大声が出てしまった。
     さすがの和泉も少し驚いている。しばらくすると、深呼吸をして言った。
    「独占欲の強い子だから」
    「え?」
    「とにかく希美には言えない」
    「なにそれ、意味分かんない・・・
     友達じゃん・・・」
    「言えないことがあっちゃダメ?」
    「分かった。いず・・・安達さんがそう思ってるなら友達やめよう」
    「そんなこと言ってな「じゃあ言ってよ!!!」
     これには自分でも驚いた。こんなに隠し事されるのが嫌なことなんて。言いすぎてしまった。
    「ごめん、って思ってる」
     和泉が口を開いた。
    「え?」
    「友達だもん。分かるよ」
     和泉は笑った。私は眼の奥が熱くなった。もしも・・・この友達をなくしたら?
    「ごめんね和泉。急に攻め立てて・・・友達・・・やめないで・・・」
    「ううん。攻められて当然だって思ってる。私そういう子が好きなんだもん」
    「なにそれ」
    「人間らしくて」
     そしてしばらくうつむくと、小さな声で言った。
    「質問の答え。きっと時期に分かるよ。なるべく分かってほしくないけど」
     和泉は意味ありげにつぶやいて、また空を見た。
    「飛行機飛んでっちゃった」
  • 17 茶魔 id:33JCu9V.

    2012-06-18(月) 18:00:29 [削除依頼]
    誤字発見!
    和泉は希美のことを「希美ちゃん」と呼んでいます。
    「希美」ではありません。
    すみませんでした!
  • 18 碧 id:jf812Tx1

    2012-06-19(火) 15:04:58 [削除依頼]
    わあー(*´▽`*)
    進んでるーー!

    和泉ちゃん好きだわー!
  • 19 茶魔 id:gbcVzHR/

    2012-06-19(火) 18:51:24 [削除依頼]
    *碧さま*
    読んでくれてたんですか!ありごとうございますー!
    和泉好きですか?嬉しいです^^*
    更新頑張ります!
  • 20 茶魔 id:gbcVzHR/

    2012-06-19(火) 18:52:28 [削除依頼]
    書き込みで感想とか書いてくれたら嬉しくて飛びます←
  • 21 茶魔 id:NdrmwzV/

    2012-06-21(木) 15:51:47 [削除依頼]
     和泉が恐れていた事態は案外早くやってきた。
     その日も廉が部活に行ったあとの放課後、急いで屋上へ向かおうとしていた。
     2年3組の前を通るとき、まだ和泉がいることに気づいた。
     和泉のほかにもう一人。伊藤亜衣だ。伊藤亜衣と和泉は何か話している。
    「いっちゃん、また屋上行くの?」
    「・・・うん」
    「何で?」
    「希美ちゃんが待ってるから」
     私はサッと隠れた。私の話をしている。緊張で心臓がバクバクいった。
    「そっか。いっちゃんは亜衣よりあいつのほうが好きだもんね」
    「そんなことないよ」
     私は一瞬目の前が真っ白になった。
    「二人とも同じくらい好き」
     良かった。でも素直に良いとは思えなかった。
    「亜衣が一番だったのに・・・よりによってあいつ?」
    「亜衣ちゃん・・・」
    「亜衣はいっちゃんが一番なのに」
    「でも・・・」
    「・・・別に良いよ。もう・・・」
     とうとう伊藤亜衣は泣き出してしまった。
     和泉が慰めている間に、私は急いで屋上へ向かった。
     何も知らなかったふりをして。
  • 22 茶魔 id:NdrmwzV/

    2012-06-21(木) 19:15:53 [削除依頼]
     屋上で風にあたりながら、私はいろいろなことを考えた。
     
     伊藤亜衣は私のことが嫌いに違いない。――どうして?
     和泉は私と伊藤亜衣を同じくらいに思っている。――なんで?
     帰れば良いのに私はこうして屋上に来ている。――どうして?なんで?

     ふいに足音がして振り返る。
     でも来たのは和泉ではなかった。
     そこに立っていたのは伊藤亜衣だった。
  • 23 茶魔 id:NdrmwzV/

    2012-06-21(木) 19:29:56 [削除依頼]
    「伊藤さん・・・」
    「折原さん」
     小さい身長に大きなたれ目。いつも大人しくてオドオドしている伊藤亜衣だが、今はまっすぐに私のほうを睨んでいる。
    「折原さんとは全く親しくないので敬語で話します。
     いっちゃんに、安達和泉に関わらないでください」
    「伊藤さ・・・」
    「聞きたくない!!」
     いつ亜衣の大きな声は今まで聞いたことが無かった。それだけにすごく驚いた。
    「・・・です。聞きたくないです、あんたみたいな悪口人間の言葉なんか。
     いっちゃんの悪口言ってたのも聞きました。私の悪口も」
    「えっ?」
    「とぼけないで!・・・下さい。
     いっちゃんは優しいから許したふりしてるけど、本当はすごく傷ついたはず。
     それを許されるのが当然みたいにまだ悪口続けてる。
     私は折原さんが大っっっっ嫌いです!!!」
     知らなかった。
     私は無意識のうちにどれだけの人を傷つけていたんだろう。
     悪いのは私だけだ。
     伊藤亜衣は全く悪くない。
     謝って許されるはずが無い。
    「・・・とにかくもういっちゃんには近づかないで。・・・下さい」
     私は去っていく伊藤亜衣の姿を、ただ呆然と見るしかなかった。
  • 24 茶魔 id:lnIA8fH0

    2012-06-22(金) 20:40:32 [削除依頼]
     あの日から屋上に行っていない。
     不思議と和泉とは廊下ですれ違うことも無かった。伊藤亜衣はすれ違っても目をそらすだけだった。
     それなのにまだクラスメイトたちは悪口を続けている。私の心がどんなに揺れても、周りの環境は変わらない。
    「そういえばさー、1週間くらい前に廉たち、安達和泉いじめるとか言ってなかったっけ?」
     背中がゾクッとした。
    「あれどうなったの」
    「いじめたにはいじめたんだけどよ、あいつ全然いじめがいが無い。マジでクズ」
    「で、思ったんだけどさ、安達和泉にいっつもくっついてるあのチビ。あいついじめよーぜ」
    「伊藤亜衣?」
     私は緊張のあまりにそこにいる感じがしなかった。
    「ウジウジしててむかつくじゃん。あいつなら簡単に泣きそうだしw」
    「廉がいじめれば一発だよねwだってあいつ廉にお熱だしw」
     えっ?どういうこと?
     伊藤亜衣は廉が好き?
     私はがたっと立ち上がった。
    「伊藤亜衣は廉が好きなの?」
  • 25 茶魔 id:lnIA8fH0

    2012-06-22(金) 20:57:19 [削除依頼]
    「あれ、そっかー、廉と希美はラブラブだもんねー」
     クラスメイトの利香がニヤニヤしながら言ってきた。
    「教えてあげるよ。伊藤亜衣は廉のことが好きで小学校のときに告ったんだけどフラれたのw」
    「いやいやフラれただけじゃねーよ。こいつふったことウワサにして広めたんだぜ」
    「あれはウケただろw」
    「廉ヒドーw」
     全てが解けた。伊藤亜衣が極端に私のことが嫌いな理由も、和泉が伊藤亜衣の前で私と関わらなかった理由も。
     だけどどうすれば・・・
    「希美もあいつ嫌いでしょ?」
    「・・・うん」
     またやってしまった。

     放課後、屋上に行くわけにもいかず、足取りも重く昇降口に向かった。
     下駄箱のくつを取り出しかけたとき、何かが落ちてきた。
     紙の裏には「安達和泉」と書いてある。和泉からの手紙?
     表を見ると、大きな字でこう書かれてあった。
    「友達」
     私は手紙を握り締め、屋上へと走った。
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