俺達、正義の鬼華団!10コメント

1 めろ id:K2AffYP.

2012-05-23(水) 17:05:01 [削除依頼]
ラブコメシリアスです(笑
鬼の子達がなんとなくそんな感じで
街を守るお話になると思います^^
とりあえず、逆ハーです、多分←
コメディ:5割 ラブ:3割 シリアス:2割
な感じになるかなー、なんて。

楽しんでいただけると嬉しいです。
  • 2 めろ id:K2AffYP.

    2012-05-23(水) 17:12:57 [削除依頼]
    それは、私の17歳の誕生日に起こった。

    血の繋がった人なんて、
    みんなとうにいなくなっていて。
    自分の誕生日さえも忘れかけていた、
    そんな私だけの、孤独な世界。

    その日は、そんな世界が一瞬にして壊れた日―。
  • 3 めろ id:K2AffYP.

    2012-05-23(水) 17:32:53 [削除依頼]
    ♯1 出会う

    私は、真代 鈴(マシロ リン)。
    高校2年生、帰宅部。
    特にこれといった特技もなければ、
    成績だって中の中。
    ほとんど空気のような存在感で、
    友達はいない。

    私は、夕暮れの帰り道を、
    一人ぼんやりと歩いていた。

    「今日…4月…何日?」

    別に、今日の日付を思い出せなくたって、
    何も困ったりしないけど、
    私はふとそんなことを口にしていた。

    「…ただいま」

    家のドアをあけて、適当に靴を脱ぐ。
    しんとした部屋から、返事は返ってこない。
    まぁ、返事がしてきた方がおかしいんだけどね。

    私の家族。そんな人達は、
    もうとっくにこの世にはいない。
    父親は、私が生まれる前に死んでしまったらしい。
    母も私が13歳のころ、どこかに出かけたきり、
    帰ってこなくなった。
    …私は、捨てられたのかもしれない。

    母が残した財産は、どうしたのかというほど、
    大量に残っていた。
    今もなお、お金に困る気配は全くない。

    そして、それ以外の血縁者。
    私は、そのような人には一切会ったことがなかった。
    母にそのことを聞いたら、
    「私はあなたがいるだけでいいから」
    そう笑って、いつもはぐらかされていた。

    でも、その笑顔さえも、嘘だったのかもしれない。
    でなければ、私を置いていくことなんて、
    きっとなかっただろうから…。

    リビングに入り、重い教科書の詰まった鞄を投げ出し、
    ソファに座り込む。
    ふと、壁にかけられたカレンダーに目がいった。

    「…4月、15日…」

    なんとなく呟いて、視線を落とす。
    テレビでもつけようかな。

    そう思って、リモコンをとろうと、
    立ち上がる。
    すると、玄関の呼び鈴が鳴った。
    ピンポーンと、ありがちな音を耳にした私は、
    ため息をついて玄関に向かった。
  • 4 めろ id:K2AffYP.

    2012-05-23(水) 18:11:12 [削除依頼]
    ドアの前に立った私は、
    ためらいなく扉を開いた。

    あまり、人とは関りたくない。
    だから、呼び鈴が鳴ったときは、とても面倒だ。
    扉を開けても、私は視線を落として、
    相手の靴のあたりを見るようにしている。

    「…どなたですか」

    扉を開けた瞬間、私の目に飛び込んだのは、
    複数の靴。
    人間不信の私は、怪しさを感じて視線をあげた。

    先頭に立っていたのは、爽やかな青年。
    高校生くらい…かな。
    その後ろに、4人。
    どの人も高校生くらいに見える。
    そして、全員が共通して、
    どこかの制服のようなものを着ている。
    まず、学生で間違いないだろう。

    「…何の御用ですか」

    私は、先頭の彼の目を見て言った。

    「どうも、初めまして。僕は鬼華学園(キッカガクエン)
     高等部3年、緑川 霧人(ミドリカワ キリト)といいます」
    「え、あ…真代 鈴です…?」

    反射的に、名乗ってしまった。
    なぜだろう。この人には、有無をいわせないような、
    圧迫感というか、迫力がある…。

    「あぁ、やっぱりね。
     僕らは、君を迎えに来たんだ。
     今日、4月15日は、君の誕生日だから」
    「…誕生日…?誕生日…あ!」

    そういえば、今日って誕生日だったっけ。
    一緒に祝う人がいないと、つい忘れちゃうんだよね。

    「あはは、忘れてたの?まぁ、いいんだけど。
     本当は、僕らは去年のこの日に、
     君を向かえに来なければいけなかったんだ。
     でも、どこにいるのか分からなくてね…」
    「あの、迎えに来たって…」

    私は、彼に尋ねた。
    純粋に、知りたいと思った。
    この人達からは、悪意は感じられなかったから。

    「…じゃあ、話すね」
  • 5 めろ id:K2AffYP.

    2012-05-23(水) 18:33:59 [削除依頼]
    ♯2 知る

    私は、5人を家に上げて、お茶を出した。

    「まず、僕らの自己紹介から。
     僕の名前は、さっき言ったけど、緑川 霧人。
     鬼華学園という学園の高等部3年生で、
     生徒会長をしているんだ」

    そして、彼…緑川さんは、
    自分の隣に座っている、5人の中では一番背の低い、
    前髪を両サイドに分けた、
    メガネを頭に乗せた男の子を見た。

    「なんですか、その視線は。
     名乗れってことなら、言われなくてもやりますよ」

    彼はクールに緑川さんに答えて、
    私の方を見た。

    「俺は、橘 祐馬(タチバナ ユウマ)です。
     鬼華学園高等部1年で、生徒会副会長をやってます」

    彼がそう言って、軽く頭を下げた。
    私も、あわてて頭を下げる。

    緑川さん、橘くんと、自己紹介が右回りに進む。
    3番目の彼は、切りそろえられた前髪と、
    後ろの高いところで小さく縛った髪に、
    5人と同じ制服のなかに、帽子つきのパーカーを着ていた。

    「あ、僕の番ですか?桃条 薫(トウジョウ カオル)です。
     鬼華学園高等部1年。覚えておいてくださいね?」

    そういって、彼はいたずらっぽい笑みを浮かべた。
    この5人の中では、一番親しみやすそうな気がする。

    次に、とても整った顔立ちの、
    クールな印象の男の子が、口を開く。

    「蒼 千紘(アオイ チヒロ)、鬼華学園高等部2年」

    無駄のない、最低限の自己紹介。
    それだけ言って、彼は口を閉ざした。

    そして、最後の男の子の番。
    彼は、右目に眼帯をしていて、
    少し…本音を言うと、かなり目つきが鋭い。

    そんな彼の自己紹介を待ったが、
    一向に始まる気配がない。

    「…あの…?」
    「ああ、ごめんね。彼、すごく捻くれ者なんだ。
     彼は、紅ヶ峰 暁(コウガミネ アキラ)。千紘君と同じ、
     高等部の2年だよ」

    緑川さんが、少々困ったような顔をして、
    かわりに彼のことを教えてくれた。
  • 6 めろ id:K2AffYP.

    2012-05-23(水) 18:51:25 [削除依頼]
    「そして、本題に入るけど…」
    「はい」

    私は、緑川さんの言葉に頷く。
    すると、緑川さんがゆっくり口を開いた。

    「…君は、鬼というものがなんなのか、分かるかな?」
    「鬼、ですか?絵本とかに出てくる、あの?」
    「あぁ、そうだよ。鬼は、昔から日本に住み、
     強い力を持つ妖怪と、人間達に恐れられていた。
     物語に出てくる鬼は、大体そんな感じだよね?」
    「え、まぁ…そうですね」

    私は、突拍子もない話に違和感を覚えながら頷く。

    「まぁ、鬼が強い力を持っているのは確かだけど、
     絵本なんかに出てくる鬼の形は、
     大体が想像上のものなんだ」
    「大体って…鬼なんて、絵本の中だけのものじゃ」

    「…それが、違うんですよねー」

    桃条君が、不意に口を挟む。

    「どういう、こと…?」
    「鬼っていうのは、本当に古来から存在していたんです。
     それも、人の中にまぎれて、ね。
     そして、鬼の姿は、実のところ、
     普段は人と何もかわらないんです。
     しかもです。16歳からしか、その異変は見られない。
     16歳以上の鬼が力を使おうとすると、
     二本の角が生えて、目が赤くなるんです」
    「どうして、そんな詳しく…?」
    「…それは、俺達が鬼だからだ」

    その声に、私は振り向く。
    さっき、唯一口を開かなかった彼―紅ヶ峰くんが、
    目つきの悪い目で、私を見据えていた。

    「お…に………?」

    そのとき、窓なんて開いていないのに、
    私のまわりに、大きな風邪が吹いた気がした。
  • 7 めろ id:K2AffYP.

    2012-05-23(水) 18:52:14 [削除依頼]
    わー、最後の行の風邪は、
    風ですー!誤字すいません!
  • 8 めろ id:K2AffYP.

    2012-05-23(水) 19:06:03 [削除依頼]
    「お、鬼って、どういうことですか…!?」

    私は、少し動揺しながら、口を開いた。

    「うーん、見た方がはやいかな?
     じゃあ、祐馬くん、やってあげて」
    「…なんで俺なんですか。会長がやればいいでしょう」
    「いや、だって、ねぇ?ほら、僕会長だから」
    「………意味が分かりません」
    「強情だなぁ…。会長命令だよ?副会長の君は、
     素直に聞いてたらいいんだって」
    「………ったく、分かりましたよ」

    そういって、橘くんが立ち上がる。

    「いきます」

    彼がそう言った瞬間、辺りの空気が1度下がった気がした。
    彼が目を閉じる。少しずつ、殺気が彼の周りに集まる。
    私は、驚きながら、何かを感じていた。
    今まで知らなかった、見て見ぬふりをしていた、
    何か………。

    そうして、彼はゆっくりと目を開く。
    それと同時に、彼の額のあたりから、
    確かに二本の角が生えていた。
    そして、彼の目に視線を戻す。

    「−!!!」

    彼の瞳は、確かに赤くなっていた。
    燃える炎のような赤色に…。
  • 9 めろ id:K2AffYP.

    2012-05-23(水) 19:11:32 [削除依頼]

    「………これでいいですか?」

    彼はため息まじりに、赤い瞳で緑川さんを見た。
    緑川さんが満足そうに笑い、
    彼は再び目を閉じる。

    圧迫されていた空気が、元に戻ってゆく。

    そして開かれた彼の瞳は、
    まぎれもなく黒く、そして、額の角は消えていた。

    「これが鬼だ。分かっただろう?」

    蒼くんが腕を組んで言った。
    確かに、あの姿は、鬼………。

    「でも…どうして、私にその話を…」

    私は、答えを知っている気がした。
    それでも、頭は理解していなかった。

    「それは…」

    緑川さんの言葉を待つ。
    私は、自分でも気づかぬうちに、
    手を強く握り締めていた。

    「君も、鬼だからだよ」

    その言葉を聞いた瞬間、私は体の力が抜けて、
    意識が途切れた。
  • 10 めろ id:03M.emF.

    2012-05-26(土) 14:27:30 [削除依頼]
    『君も、鬼だからだよ』

    暗闇のなか、その言葉が頭の中をループした。
    その言葉を聞いたとき、私の中で、
    何かが大きく跳ねた気がした。

    嫌だ。変わるのは、嫌。

    私は、それを知ったことで、
    何かが変わるのを本能的に感じていた。
    何が変わるのかなんて、分からない。
    だけど、今まで築いてきたものが全て、
    崩れ去るような、そんな何か。

    私が築きあげたもの。それは、
    人を近づけないための茨と、
    閉じこもるための殻と、
    強がるだけの自分―。

    きっと、次に目覚めたら、
    それは少しずつ崩れていく。
    今の私に、きっとそれは耐えられない。

    もう…目覚めることさえ、嫌…。

    そんな心とは裏腹に、
    夢はどんどん浅くなっていく。

    浅くなる夢の真ん中に、
    大きな不安を残したまま―。
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