悪魔ノイタズラ11コメント

1 REY id:rzAjX7C/

2012-04-18(水) 16:42:03 [削除依頼]
 二〇××年。日本は、どの国よりも遥かに進化していた。
 ヒトの体に挿入できるメモリースティック『HYメモリ』を開発。さらに、そのメモリに特殊能力をプログラムした『SPECメモリ』を生み出し、誰でも特殊能力を持てるようになった。
 
 これは、『SPECメモリ』によって惹き起こされた戦いの物語――
  • 2 REY id:rzAjX7C/

    2012-04-18(水) 17:08:32 [削除依頼]
     プロローグ
     
     また一人死.んだ。これでも男は物足りず、ナイフを片手に研究所内をうろつき始めた。
    「くくっ……愚かだねぇ。自分達の研究の所為で、死.んじゃうんだからさあ」
     男は呟き、鼻歌を歌いながら死.体の道を通っていく。
    「お前らが僕の能力を限界まで強化してくれたから、おかげでこんなに強くなったよ? だから、お前達はもう要らない」
     目の前に、研究員が息を切らしてやってきた。それもかなりの人数だ。
     男は、満足げに笑みを浮かべ、持っていたナイフを捨てた。
     空いた手を開き、目を閉じる。すると、傷もない手のひらから血が溢れ、何かの形になっていく。それは、マシンガンとなって男の手に握られた。
     全ては一瞬の出来事だった。
    「一緒に遊ぼうよ」
     男はマシンガンを連射する。研究員達が何も出来ず倒れていく。あたりには、血が飛び散っている。
    「あーあ、もう飽きてきちゃった。もうおしまいにしようかな」
     さっきのやり方で男は爆弾を出す。それを、死.体目掛けて投げつけた。
     爆音が吠え、炎が高らかに舞った。
  • 3 REY id:rzAjX7C/

    2012-04-18(水) 17:24:22 [削除依頼]
     第一章 始まり

     倉崎怜は悩んでいた。雑貨屋の一角、メモリ置き場の前で、とにかく悩んでいる。
     怜は、自分もSPECメモリを持とうと思い、雑貨屋にやってきた。もう、友達の八割ほどはメモリを所有している。
    「こんなに種類あると、困っちゃうよねえ」
     メモリはAからZまで、二十六種類あり、書いてあるアルファベットによって能力も違ってくる。見た目はどれも同じで、薄くて黒い長方形。デジカメのメモリーカードほどの大きさ。その中央に、白でアルファベットが書かれている。
     能力は日常で使える便利なものから、若干危険なものもある。
     ふと、怜はあるメモリが目に留まった。V――victoryである。怜はそれを手に取り、説明をよく読んだ。
    「自らの運気を上げる。また、他人の運気を上げることもできる。運気は、特に勝負運が上がりやすい、か。いいんじゃない?」
     怜は、もっぱらの不運で知られていて、月に一回は車に水をかけられ、くじは毎回はずれ。宝くじなど、買うだけ無駄だった。
    「じゃあ、これにするか……あれ?」
     何個かフックにかかっているメモリの後ろ側に、同じVのメモリで、赤いメモリを見つけた。
  • 4 REY id:rzAjX7C/

    2012-04-18(水) 17:30:01 [削除依頼]
    「これは、色違いってやつか? ラッキー」
     怜はすぐにそのメモリを手に取った。そして、黒いメモリをフックに戻した。赤いメモリは一つしかなく、怜にしては珍しく幸運だった。
    「これも、このメモリのおかげかな? あ、とにかくレジレジ」
     購入をすぐ済ませ、早速開封した。メモリを取り出し、左の鎖骨辺りにメモリを縦に当てた。
     メモリは、体に溶け込むようにして体内に入っていった。
  • 5 REY id:rzAjX7C/

    2012-04-18(水) 19:41:11 [削除依頼]
     怜は少し疑問を覚えた。体内に入っていくときに、入れば入るほど痛みを覚える。しかし、その疑問もすぐ消えた。機械を体に入れるのだから、痛くて当然だと思った。
     メモリが全て体内に入りきると、何故か安堵の息がこぼれた。知らぬ間に、緊張していたらしい。
    「思ったより、入れ方難しくなくてよかった。じゃあ、運を試してみようかな」
     ちょっとだけ早足で家に向かった。
     家に戻って、怜は今年届いた年賀はがき約五十枚を机の上に出した。この前、年賀状の番号が新聞などで出たばかりだ。
     毎年、当たらないからと思い、ろくに調べもしなかった番号。しかし、メモリを手に入れてからは、当たる気がしてならなかった。
    「十枚ぐらい当たっちゃったりして……それはないか」
     浮かれながら番号を調べていく。しかし、何枚見ても当たっている物はない。何度見返しても、やはり全てはずれだった。
    「一枚も当たってないんだけど。あ、今日買ったばかりだから、そんなに効果もないのか。でも」
     溜息の後に続けた。
    「不良品なんかじゃないよね?」
  • 6 REY id:rzAjX7C/

    2012-04-18(水) 19:56:24 [削除依頼]
     怜の不安は、少なからず当たっていた。
     何週間か過ぎたころ、宝くじを十枚買ってみた。しかし、当選番号にかすりもしていなかった。車に水をかけられるのも相変わらず。くじだって、せいぜいティッシュどまり。
    「ほんとに不良品なのかな」
     自分は運がいいと思えるようになる。そう思っていたのに、運は一向に上がらない。
     怜は落胆し、とぼとぼと家路を歩き始めた。そして、一軒の店の前を通ろうとした時だった。
    「ちょっと、そこのお嬢ちゃん」
     八百屋のおばあさんが誰かを呼んでいる。怜は辺りを見回した。平日の昼である上、人通りの少ないこの通りに、今いるのは彼女だけだ。お嬢ちゃんなんて呼ばれるとしだとも思わない。大学は卒業した。
    「私のことですか?」
    「そうだよそうだよ。ちょっと助けてくれんかね」
    「はあ」
     白髪で、よぼよぼのおばあさんは、店の奥のほうへ入っていった。怜は少し戸惑いながら続く。
    「あのね、このドアが開かなくなっちゃってねえ。鍵もかけてないんだけどびくともしないの。どうしちゃったんだろうね」
    「これがあいたらどこへ続くんですか?」
    「なあに、これは裏口だよ」
     怜は振り向いた。品物と一緒に、すぐそこに道が見える。裏口にしては入り口から近すぎる気もするが、そこは放っておき、とりあえずドア開けを頑張ってみることにした。
  • 7 REY id:rzAjX7C/

    2012-04-18(水) 20:07:57 [削除依頼]
     引いたり、押したり。何度も繰り返すが、やっぱり開かない。
     こうなったら、やむをえない。怜は、ドアから少し離れた。何かをする気だと悟ったおばあさんが、心配そうにたずねる。
    「な、何する気じゃい。まさか、ドア吹っ飛ばす気じゃなかろうな」
    「だってそれしかないですよ。それに、吹っ飛んだらかっこいいし」
     実際の所、怜は空手のような物は一切習ったことがない。内心どうせ開かないとも思っていたため、少しかっこつけたいだけだった。
    「行くぞ……せーのッ」
     勢いをつけ、右足を思い切り振り上げる。すると、大きな音を立てて倒れる目の前の板。
     ドアが外れてしまったのだ。
     おばあさんは、細い目を目一杯見開き、口をぱくぱくさせていた。怜も、自分のしたことがよくわからなかった。
    「あ、あ、あんた、ほんとにやっちまったね。強いのね」
    「いや、えっと、その」
     怜は自分の足を見つめた。あんなに動かなかったドアを、この右足で吹っ飛ばした。しかも、右足はほとんど痛くない。もちろん、自分にこんな力があった訳はない。彼女は普通の女だ。
    「えーっと、その……失礼しますッ」
     怜は急に恥ずかしくなり、家まで猛スピードで駆けていった。
  • 8 REY id:rzAjX7C/

    2012-04-18(水) 20:11:37 [削除依頼]
    そういえば、挨拶してませんでしたのでしておこうと思います。
    始めまして、REYと申します。
    初執筆です、はい。
    知ってる人が居たらびっくりします。w
    ファンタジックな物が好きで、ドラマで言うとSP○Cなんかが。w
    平凡な女子です。ボカロと嵐を溺愛しております。
    見ている人がいるのかわからないですが、変なところも目をつぶってみていただきたいです。
    どうか、お付き合いください。
    更新はけっこう不定期だと思われますが、見捨てないで下さいw
  • 9 REY id:iFnSeOu1

    2012-04-20(金) 14:49:09 [削除依頼]
     走りながら、怜は必死で考えた。
     本当に自分はこんな力を持っているはずがない。力持ちとは言われたりするものの、あんなことが出来る力は持っていないはずだ。
     念のため、近くにあった木を殴ってみることにした。あの力は、偶然かもしれない。
     心を落ち着け、冷静になる。一息ついて、思い切り木を殴った。すると、何かが折れたような音がした。直後、目の前の木がゆっくりと前に倒れていく。やがて、木は完全に折れ、乱暴に着地した。
    「ちょっと嘘でしょ……。何なのよこの馬鹿力」
     怜は自分の手を見つめた。少し痛いが、骨が折れたような感覚は全くない。何度も目を擦って木を見たり、頬を叩いたりした。それでも木は倒れているし、頬も痛い。これは現実だ。怜は息を呑んだ。
     あれから何かがおかしい。メモリを買ったあの日から。
     運は良くなるどころか悪くなっているような気もするし、何故かドアを吹っ飛ばした挙句、木をへし折ってしまった。
     怜は体からメモリを取り出した。やはり出す時も、鎖骨辺りが痛む。
     雑貨屋で出会った赤いVのメモリ。これがただの色違いではない気がしてならない。
     このメモリが何か確かめるべく、怜はあの雑貨屋に向かった。
  • 10 REY id:iFnSeOu1

    2012-04-20(金) 15:03:14 [削除依頼]
     雑貨屋に着くと、怜は迷わずメモリ置き場に向かった。自ら買ったVメモリだけではなく、他のメモリも全てチェックしたが、赤いメモリはない。
     嫌な予感がした怜は、レジにいた真面目そうな店員にメモリの事を聞いてみた。
    「すいません、ちょっといいですか」
    「はい、何でしょうか」
    「このメモリって何かわかりますか。ここで買ったんですけど」
     怜はポケットから例のメモリを出した。それを見た店員は、不思議そうな目でメモリを見た。
    「赤いメモリなんてはじめて見ましたよ。これ、うちで扱ってる物ではないと思いますが」
    「でも、ここで買ったんです。運が良くなるってあったんで買ったんですけど、全然良くならないし」
    「はあ、そういわれましても……」
     彼は本当に何も知らないようだった。怜はこれ以上聞くのをやめ、店員に礼を言うと、店を出て行った。
  • 11 REY id:iFnSeOu1

    2012-04-20(金) 15:24:44 [削除依頼]
     怜は途方に暮れていた。恐らく、これは普通のメモリではない。では一体なんなのか。怜には見当もつかなかった。
     ふと、近くの公園の時計が目に止まった。もう、五時になっていた。雑貨屋は家と反対方向だったために、帰るのには少し時間がかかりそうだった。少し寄り道したい気もしたが、帰りが遅くなるのでやめた。
     それでも、結局家に着いたのは六時に近い時刻だった。
     怜の家はそこそこ立派な一戸建てで、これは数年前に他界した祖父母が怜に譲ってくれたものだった。ちょうどいい広さで、何回か来ていた事もあり、怜はこの家を気に入っていた。
     テレビをつけ、上着を脱ぎ捨て、近くのソファに座る。ちょうど六時になり、平日なのでニュースをやっていた。画面下に、『研究所にて大規模な殺.人』とあった。
    「昨夜未明、特殊能力研究所にて、何者かによって研究員五十名ほどが殺.害されていたことがわかりました。研究所は、爆弾により爆破され――」
    「随分派手な事件だね。別に関係ないけどさ」
     怜はチャンネルを変えようとした。その時キャスターが、怜に十分関係のあることを口にした。
    「なお、研究所に来ていた客の話によると、犯人は一人で、赤いメモリを使用していたようです――」
    「赤いメモリ!?」
     怜はすぐにニュースに釘付けになった。しかし、メモリの話はそれしかなく、事件の話も終わってしまった。
     自分は、犯.罪者と同じメモリを使っているのかもしれない。怜は、自分が急に怖くなった。
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