桜の便り〜春と共にやって来た“恋”〜13コメント

1 青磁 id:/Xqg8EO1

2012-04-18(水) 13:23:16 [削除依頼]
入学式…。
それは、新しい生活の始まり。

そして、私のもっとも好きな季節。

長い坂道をゆっくりと登る。
大きな桜の木が、私を待っていたかのようにそびえている―…。
  • 2 青磁 id:/Xqg8EO1

    2012-04-18(水) 17:28:50 [削除依頼]
    Story*0 side◆光◆

    「あと、一週間かんかぁ…」

    頬杖をつき、ボーっと窓から空を眺める私。

    藤沢 光(ふじさわ ひかり)ただいま、ギリギリ中3です。
    あと一週間で、高校1年生になる、ごく一般的な女子。

    顔、成績、どちらにせよ普通。
    髪は腰まで伸びた、狐色。
    恋愛経験はほとんどナシ。

    ハツカレができたのは中2の夏。
    お祭りのときに告白され、その時も心よくOKした。

    今、私は親友の唯(ゆい)の家でボーっとしている。

    勉強やらなんやら、忙しいのだ。

    「ねぇ〜。今月さ、お小遣いが大変な事になっちゃったんだよね〜」

    ベットに寝転がり、クッションを抱きかかえ唯が言う。
    窓の隙間からは、桜の花びらを乗せた風が入ってくる。

    「ねぇ〜。聞いてる〜?」

    ベットに勢いよく座り、足をバタバタさせて聞く。

    「う…ん」

    適当に聞き流し、流れる雲を眺める。

    毎年、桜を見ると、ふと思い出すことがある。

    「永禮 奏(ながれ そう)」の事。
    私のハツカレで、小学1年からずっと一緒。
    私、唯、奏そして、もう一人、綾村 誠(あやむら まこと)は、小学生からの幼馴染。
    唯と誠は付き合っている。中3の卒業式から。
    唯も誠も、一目惚れらしい。


    ◆出会いまで、あと1週間。◆
  • 3 青磁 id:/Xqg8EO1

    2012-04-18(水) 17:49:29 [削除依頼]
    Story*1 side◆光◆

    あれから、3日後、5日後に控える入学式に向けて、私と唯、奏と誠はいろいろと買い出しに出ている。

    私と奏は、別れたからと言って普通のカップルみたいに気まずくならず、普通に「幼馴染」として接しており、いまだにカップルと間違えられることが多い。
    まあ、悪い気もしないのだが。どっちかと言うと、フラれたのは私。ほぼ自然消滅だけど。
    奏と別れてからは、彼氏も作らず、唯たちと退屈な日々を凌いでいる。

    「新しい鞄どうする?」

    膝を曲げ、一つ一つ鞄を見て回る唯。
    その右側には誠。

    私と奏は、唯たちから少し距離を置いて鞄を眺めている。

    唯の檜皮色のショートカットが、動くごとにさらさら揺れている。
    女の私でも好きになりそうだ。

    ボーっとしてる間に、唯と誠は行ってしまった。
    周りを見渡しても、他の客や、店員、商品しか見当たらない。

    あと、後ろには奏。

    「光。何やってんだよ」

    「ごめんごめん。ちょっとボーっとしてた」

    目を細めて奏が私を眺める。

    浅葱色の瞳が電気の光に反射してキラキラと輝いている。
    よく考えたら、私の周りには美人&イケメンが多い。
    スタイル抜群でムードメーカーな唯。
    メガネ男子で成績優秀の誠。
    スポーツ万能でイケメンな奏。

    それに比べ私は、とくにこれと言った特技もなく、何処にでもいそうな普通な女子。
    まったく、神様は私に何もくれないのかね〜。
    なんて、よく思う。


    ◆出会いまで、あと5日。◆
  • 4 青磁 id:/Xqg8EO1

    2012-04-18(水) 18:09:24 [削除依頼]
    Story*2 ◆光side◆

    そーいや、桜田高校ってどんなとこだっけ。
    帰り道、結局唯たちは見当たらなく、奏と二人で近所の坂道を上る。

    この坂の先には、大きな桜の木、唯の家がある。

    ちなみに私の家はその先で、東河公園が正面に見え、隣には奏の家。

    私と唯の家の距離、200mに比べ、奏の家とは2m。
    屋根から屋根へ渡れるのだ。足がもうちょっと長ければ。
    165?くらいの奏や、唯なら普通に普通に渡れる。
    でも、私は160Cm。あと3?ほどで奏の家なのだ。

    「あ、危ね」

    奏が呟いた次の瞬間、私は電柱にぶつかった。
    その衝撃で、倒れそうになった私を、奏が引っ張る。

    「うわわっ」

    そのまま奏の胸に倒れる。
    …何コレ。
    めちゃめちゃ乙女チックな展開。

    しかし私の出会いはあと5k(それは言わないでね^q^ by作者)

    「大丈夫か?」

    奏が私の顔を覗き込む。
    声は心配しているものの、顔は真顔を通り越して、目が死んでいた。

    まったくもって心配していないらしい。

    私はそんな奏の言葉に何も答えず、奏の手を振り払い、すたすたと歩いた。

    「あ、ちょ、待てよ」

    奏が走って追いかけてくる。

    私は歩く速度をまし、既に走り出していた。
    脚には自信があるが、さすがに奏にはかなわない。

    10m先のところですぐに腕を引っ張られ捕まってしまった。

    「怒ってんの?」

    呆れたような声、とゆうか呆れた声で奏が聞く。

    「…まさかぁ〜」

    奏の方を見て、苦笑いをして答える。
    今にもアッパーカットをお見舞いしてやりそうに構える右手を、必死に左手で抑える。

    「ま、いいや。帰ろーぜ」

    私の手首を掴み、引きずるように引っ張る。

    なんて優しさのない男だ。よく思うが、奏は「乙女心」をわかっていない。
    男だから必要ないらしい。

    これだからいつまでも男は子供なんだよ。
    奏の速度に合わせ、小走りで歩く。

    影がいつの間にか長く伸びていた。

    ◆出会いまで、あと5日。◆
  • 5 青磁 id:/Xqg8EO1

    2012-04-18(水) 18:22:03 [削除依頼]
    Story*3 side◆光◆

    ついに、入学まで1日になった。

    今夜は奏の家の庭でバーベキューをする。
    私、唯、誠、奏、そして弟の明(あきら)。
    あとは両親たちくらいだ。

    現在Pm5:29。あと2時間ほど。

    私は部屋で入学式の準備をしている。
    窓からは奏の部屋が見え、奏は漫画を読んでいた。

    紺色のVネックのしたに茶色のTシャツ。
    奏は大体そんな服装だ。同じような服しか持たない。

    でも、遠くから見ると、ものすごいモテオーラが伝わってくる。

    あの時には考えなかったが、今では、あんなモテ男と付き合っていたことが、不思議に思える。
    だが、幼馴染は大体恋に落ちる。

    少女漫画みたい…。

    そんな事を考えていると、奏がこっちを向いていた。

    「ちゃんと来いよ〜。怒りんぼおばさん」

    にやっとしながら奏が言う。
    いつもの挑発だ。慣れてはいるもののすごくイラッと来る。

    そのまま奏は窓を閉め、部屋を出て行った。

    ◆出会いまで、あと1日。◆
  • 6 青磁 id:OysHZAm.

    2012-04-19(木) 15:29:37 [削除依頼]
    更新(#^.^#)
  • 7 青磁 id:OysHZAm.

    2012-04-19(木) 15:53:15 [削除依頼]
    Story*4 side◆光◆

    約2時間後。
    私はカーディガンを着て、先に外へ出た。

    なんと、くじ引きで、準備係になってしまった。
    奏のお母さんと、唯のお母さん、そして私は、グリルやテーブルを用意して、皆が来るのを待った。

    「おっ待たせ〜♪」

    唯がスキップをしながら来る。
    その後ろに明と誠。私のお母さんと誠のお母さん。

    辺りは薄暗く、薄い雲が散らばっていた。

    少し肌寒くなり、カーディガンを着ていてよかったと思う。
    ちらっと奏の方を見ると、すごく寒そうだった。
    でも、奏は暑がり=寒くはない。だから心配はしなかった。

    「よーし、肉が焼けたぞ、みんな食べろ〜」

    奏のお父さんが言う。

    私はとくに何も食べずに、ぼやっと空を眺めていた。

    昔、お婆ちゃんに言われたことを思い出した。



    「光ちゃんや」

    「なぁに?お婆ちゃん」

    「人は死んだらどこに行くと思う?」

    「わからない」

    「それはねぇ。あのお星さまになって、家族のことを見守るんだよ」



    「お星さま、か」

    一番星を見ながら私が呟くと、奏が隣に座って言った。

    「何がお星さまだよ」

    星を見上げながら、奏は寂しそうな目をした。
    いつもの、冷たい目じゃなくて、愛しいものを見つめるような目。

    浅葱色の瞳は暗いせいか縹色になっていた。

    ◆出会いまで、あと1日。◆
  • 8 青磁 id:OysHZAm.

    2012-04-19(木) 18:30:04 [削除依頼]
    Story*5 side◆光◆

    「やっぱり、瑠唯くんの事…?」

    私がそう聞くと、奏は頷く代わりに、目を瞑った。

    瑠唯くんは奏の弟で、もうすぐお星さまになりそうな子。
    2年前、交通事故で意識不明のまま今も起きない。

    奏は、自分のせいで瑠唯くんが事故に会ったと思ってる。

    でも、私は知っている。
    あの時、瑠唯くんが横断歩道を渡ろうとして、奏にぶつかり、瑠唯くんは転んだ。
    そのあとに居眠り運転の車が突っ込んできて、瑠唯くんに衝突。

    決して奏のせいではない。

    いつの間にか、皆食べ終わっていた。

    「奏、もう行こう?」

    奏は何も言わず、立ち上がった。

    私って、ほんとバカだな。
    KYだし…。

    奏があんなに辛い思いしてるのに…。

    「奏」

    私は奏を呼び止めた。
    奏は、足を止め、振り返らずに立ち止まった。


    「…病院、行こう」

    ◆出会いまで、あと1日。◆
  • 9 青磁 id:OysHZAm.

    2012-04-19(木) 18:43:50 [削除依頼]
    Story*6 side◆光◆

    病院。

    町でもっとも広いこの病院の306号室には、瑠唯くんが眠っている。
    あれからもう2年経っている。

    当時、小学6年だった瑠唯くんはもう中2になっているんだ。

    奏は、ベットの横のイスに座り、黙って瑠唯くんを見ていた。
    ベットの横にはたくさんの機械があり、棚の上には、同級生からの手紙があった。
    静かな部屋にピッピッと機械音が響く。
    病院独特の薬の臭いが漂っている。

    そこに看護師さんがやってきた。

    「あら。瑠維くんのお兄さんでしたっけ?」

    「はい」

    「よかったわねぇ」

    看護師は優しく微笑む。

    「何がですか?」

    「多分、来月位には起きる可能性があるんですって。だから、ね?」

    点滴を変えながら看護師さんがウインクする。

    奏は驚いた顔をしていた。
    まだ、知らなかったらしい。

    看護師さんがカーテンをしめ、出て行ったとき、奏が瑠唯くんの手を握った。

    さすがの私でも、こういうときはお邪魔にならないように部屋を出た。
    瑠唯くんが、明日目覚めるかもしれない。

    心の奥から、嬉しさが込み上げてきた。

    ◆出会いまで、あと1日。◆
  • 10 青磁 id:OysHZAm.

    2012-04-19(木) 19:05:48 [削除依頼]
    Story*7 side◆光◆

    入学式がやってきた!!
    なんて、燥いでる人もいるなか、私たち4人はのろのろと歩いていた。

    唯と誠は私たちの先を歩いている。

    やはり目立っているようだ。

    昇降口の前には人だかりが。
    クラス表だろう。

    「奏」

    「あ〜?」

    いつも通り、欠伸をしながら奏が答える。
    私はクラス表の方を指差し、言った。

    「行ってきて」

    奏は渋々クラス表へ向かうと、女子たちは道を開け、男子は女子に引っ張られ完全な道が開いた。
    相変わらずすごい人気らしい。

    東中の子はほとんどいないが、西中、北中の生徒がたくさんいた。

    奏がのろのろ戻ってくると私の目の前にピースを2個作った。

    「4人一緒?」

    私がゆっくり聞いた。
  • 11 青磁 id:z59ZrnO0

    2012-04-20(金) 16:07:10 [削除依頼]
    Story*8 side◆光◆

    奏は、軽く頷くと、スタスタと下駄箱へ向かった。

    教室は、1-A。
    奏が勢いよくドアを開けると、中にはたくさんの新入生であふれかえっていた。

    唯はすでに席に着き、数少ない東中の子と喋っていた。

    「えと…。私の席は…」

    窓際の左、前から2番目の席。
    すでに隣の人は座っていた。

    カタン…

    ゆっくりと席に座ると、前には奏がいた。
    奏の後ろか‥。

    隣の人は、かなりイケメン。
    人だかりもできていたが大して興味なし。

    それにしても…。
    教室を見渡すと、イケメンばかり。
    なぜだろうか。

    その時、先生がドアが開け、入ってきた。
  • 12 青磁 id:DMGvDTM1

    2012-04-21(土) 09:54:41 [削除依頼]
    Story*9 side◆光◆

    「こんにちは。担任の安岡恵(やすおか めぐみ)と言います。宜しくね!じゃ、早速、出席番号順に並んでね」

    安岡先生が出席簿を持っていった。
    出席番号は、23番。
    奏の後ろ…。って「に・ぬ・ね・の・は」までは何処へ!?
    ここだけおかしいだろ…。
    私の隣の人は確か…「栗原 尚(くりはら なお)」だったと思う。
    西中の生徒だった友達からよく聞いていたが、やはりイケメンだ。

    「じゃ、行くわよ〜」

    安岡先生はだらだらと言った。

    体育館へ着くと、たくさんの入学生、そして2年生がいた。
    小太りの福富校長先生、名前は忘れたが、教頭先生。他にもたくさんの先生たちがいた。

    「皆さん、こんにちは。校長の福富 篤太郎(ふくとみ あつたろう)です。入学おめでとう…」

    と、長々と話す校長先生。
    奏は既に欠伸をしている。

    校長先生の話が終わると、ある生徒が出てきた。
    2年生ではない。

    「初めまして。生徒会長の五十嵐 拓斗(いがらし たくと)です」

    生徒会長か…。

    たいして興味がないため、髪の毛を弄っていた。
  • 13 ミラー id:ppb37zc/

    2012-04-22(日) 14:00:04 [削除依頼]
    どうも、ミラーです。
    おもしろいねえ。
    昨日も更新あったみたいだから、がんばってねえ。

    いきなりタメ、ごめんねえ。

    でも、作者コメントが少ないみたいだねえ。
     なくてもいいって人もいるから、それも個性でいいよねえ。
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