閃道探偵事件簿112コメント

1 未織 id:jhXgMaF.

2012-03-28(水) 08:05:13 [削除依頼]
この世には
完全なんてない
だから物事には全て理由がある
だから完全犯罪なんてありえない
これはそんな事件の記録である・・・
  • 93 未織 id:aQk/zW9/

    2012-08-13(月) 14:14:29 [削除依頼]
    >91 ついに犯人が明らかに…… 長かった……
  • 94 赫 id:bmXhCn7.

    2012-08-13(月) 14:27:14 [削除依頼]
    >93 お、…………オーナー?!?!
  • 95 未織 id:aQk/zW9/

    2012-08-13(月) 14:31:08 [削除依頼]
    「拓斗様・・あなたは碓井様を犯人だと言われたではありませんか」
     兄貴は苦笑して、ええ、そうですと言葉を紡いだ。
    「彼女を守るための策でしたが・・あなたが犯人だったので・・あまり意味のない策になってしまいましたが」
    上原も苦笑して、そうですかと軽く返した。上原はそれ以上何も口に出さなかった。
    「どうして、と聞かないんですか?」
    上原はちら、と俺の顔を見た。俺はその視線に気づき、驚いて顔をそらした。上原は兄貴に視線を向ける。
    「言わなくても説明してくれるだろうと思いまして」
    兄貴はまぁ、そうですね、と言ってから、ひとつ呼吸をおいてから続けた。
    「あなた、私たちに嘘をついてますね? しかもかなり大きな。大きすぎて気づかないところでしたよ」
    上原はふっ、と笑って、何の話ですか、と聞き返した。
    兄貴はまさかこの状態で、上原が抵抗するとは思っていなかったらしく、少し言葉を詰まらせた。
    俺はそれを見て気づかれないようにため息をつき、兄貴の言葉を引き継ぐ。
    「上原さん・・名簿をどこにやったんですか?」
    その言葉を聞いて上原は目を見開いた。俺はそれを見て少し笑った。兄貴へと視線を向けると、しっかりとうなずきを返してきた。
    「それこそあなたの嘘ですよね。大きな嘘のための」
  • 96 未織 id:aQk/zW9/

    2012-08-13(月) 14:54:21 [削除依頼]
     上原は俺と兄貴の顔を順番に見た。
    「無くした、と言いませんでした?」
    確かに聞きました、と兄貴は笑ってうなずく。しかし、その顔もすぐに真剣なものへと変わった。
    「あなたはどうしても無くさなければいけなかったんですよ。宿泊者帳をね」
    上原はバカバカしい、と笑って見せる。どこの世界にわざと宿泊者帳を無くすオーナーがいるんですか、と。
    「ええ、そうですね。いないと思いますよ。でも理由があったんですよ。だってその宿泊者帳には『あなたの名前があった』んですから」
    え、と神林が声を漏らした。
    それはそうだろう。名簿に名前があるということは・・
    「あなたが私たちについた嘘は・・『あなたがオーナーである』ということですよ」
    周りが一気に目を見開いた。上原は何も言わずにただ聞いているだけだ。
    「その推理が正しいのなら、本当のオーナーは誰だっていうんです?」
    兄貴はその質問を待ち構えていたかのように、唇の端をあげた。
    「・・赤城さんですよ。そう仮定すれば・・私たちが来る前に赤城さんはもう・・」
    この世には存在しなかった、ということだ。午後7時近くではなく、俺たちが来た地点で、もうすでにあの場では赤城さんが倒れていたのだ。
    上原は周りの人達を見て、笑ってみせた。優しい優しい笑顔で。
    「面白い推理ですね。でも・・それはあなたの妄想ではないでしょうか?」
    「いいえ」
    兄貴は冷たい声でいい放った。
    「証拠なら礼央が見つけてくれましたよ」
  • 97 赫 id:bmXhCn7.

    2012-08-13(月) 15:00:33 [削除依頼]
    ええっ、オーナーがオーナーじゃなかったって?!

    あ、でも確かに……たくとさんに仕事任せっきり
    だったし…………
    おおおお!!!
    これは、一本取られました!!

    ↑テンションが可笑しいのは気にしないで下さいw
  • 98 赫 id:bmXhCn7.

    2012-08-13(月) 15:03:09 [削除依頼]
    ああ!
    だから、あなた、だ………
    あああああ!!!
    ………………………すみません、落ち着きます。
  • 99 未織 id:aQk/zW9/

    2012-08-13(月) 15:20:00 [削除依頼]
     兄貴は俺の方を向いた。冷たい顔でなく、かといって真剣さが残る笑顔で、よろしく、と言ってきた。
    俺はうなずいて上原を見た。
    「このペンションに来たときから、何度も違和感を感じていたんだ。あまりにも不自然だったそれを」
    上原は興味深そうに何ですか、と視線を俺に寄越して続きを急かしてきた。
    俺はその様子に苦笑して続けた。
    「このペンションには従業員がオーナーひとりしかいないようだけど?」
    俺がそう上原に問うと、上原はええ、とうなずいてみせた。
    「なのに・・どうしてオーナーの『筆跡』が2つもあるんだろうな?」
    俺が感じていた違和感。それは筆跡が全く違うことだった。最初よりも違和感が強くなっていったのは、従業員が一人しかいないのを知ってからだ。
    兄貴に同じ人間の筆跡は2つあることはあるのか、と聞くと、ないと返ってきたので、俺の違和感は当たりだったわけだ。
    「玄関の受付の絵や風呂場の紙の文字と名簿に書かれた文字・・あまりにも違いすぎる」
    上原は流石に驚いたようで、開いた口を塞げなかったようだった。
    「それと赤城さんをオーナーだと知っていた雪乃ちゃんは、7時のあの時・・あなたを見たんだと思います」
    兄貴はまだ、何か質問がありますか、と問いかけると上原は何も言わなくなった。
  • 100 赫 id:bmXhCn7.

    2012-08-13(月) 15:28:21 [削除依頼]
    れおくん!
    すごい観察力ですね!!

    たくとさんとれおくん2人で
    閃道探偵ということでしょうか(*^_^*)♪
  • 101 未織 id:aQk/zW9/

    2012-08-13(月) 15:41:06 [削除依頼]
     でも、と姫野が言葉を発して、兄貴と俺はそちらを見た。
    「オーナー・・いや、上原さんには動機がないんじゃない?」
    兄貴はそれを聞いてふところから、一冊の本を取り出した。
    東宮はそれを見てああ、と言った。
    「祝福ですね」
    兄貴はそれを上原に渡した。え、と上原は首をかしげる。が、その本を見たとたん顔色が変わった。
    「これはあなたのですね」
    赤城の部屋にあった荷物は、もとの宿泊客である上原の荷物だったのだから、その本は上原のものだ。もちろん隠すものは隠しただろうが。
    「あなた、ずいぶんとこの本の作者に詳しいのに・・サインをどうしてもらわなかったんですか?」
    上原はく、と唇を噛み締めた。
    兄貴はにこっ、と笑って答えを言う。
    「ええ、もらわなくても良かったんですよね・・あなたが『作者』なのだから」
    上原は弾いたように兄貴をにらみつけた。
    「いえ、本当の作者は・・赤城さんだったのでしょう。あなたはそれを自分の作品だと言い張った。しかし赤城さんは認めてくれなかった」
    兄貴は窓の外を少し見つめて、上原へと顔を戻した。その顔は笑いなどではない。冷たい冷たい顔だ。
    「動機には充分な理由ですよ」
    上原ははぁ、とため息をついて、兄貴を見つめた。
    「そうです。それで赤城とケンカになり・・あんなことに!」
    不覚だったかも知れない。赤城がまだナイフを持っていることに注意するべきだったかもしれない。
    俺は上原に腕を捕まえられて、首にナイフを近づけられた。
    「ここまで知られたら、生かしておけないですよ。流石に。ですから・・皆さん、覚悟してください」
  • 102 未織 id:aQk/zW9/

    2012-08-13(月) 15:41:52 [削除依頼]
    >100 そうです! その通りです!
  • 103 赫 id:bmXhCn7.

    2012-08-13(月) 15:50:29 [削除依頼]
    >102 そうですか♪ なんだか素敵です!! ……上原さんが………………!!! きけんですよ、皆さん!! あ、赤城さんになってます(焦)
  • 104 未織 id:aQk/zW9/

    2012-08-13(月) 16:05:03 [削除依頼]
     その言葉に周りの人たちが息をのむのはほぼ同時だった。
    「そんなことをしても赤城さんは喜びませんよ」
    上原は近づいてくる兄貴を見て、ぐっとナイフを俺に近づけた。兄貴はぱた、と止まる。
    「サプライズパーティ・・なんなのか分かります?」
    そういえば確かにあのカードは・・赤城の字で書かれたものだ。何をしたかったのだろう。
    「・・赤城さんはあなたに何かしてあげるつもりだったんじゃないんですか?」
    嘘です、そんなことありません、と上原は否定した。そうですか、と兄貴はそれ以上追求せずに、目を閉じてすぐ開けた。
    その瞳を見て、どうしようか、と考える。上原に捕らえられた時はのんきに考えていたが、兄貴が関わるとどうしてこうも真剣に考えなくてはならなくなるのか・・
    「そろそろ礼央を離してくれませんか?」
    上原はにっこりと笑って、嫌です、と答えた。
    ああ、そんなこといったら余計に怒らすだけだろうに。上原を、じゃない、兄貴を、だ。
    兄貴はふぅ、とため息をついた。
    そしてにこっ、といつもの笑顔をつくる。
    ああ・・と俺はあきれることしかできなかった。
    どうにもあの笑顔はうさんくさくしか見えないのだが。
    「仕方ないので教えてあげます」
    よ、と兄貴が言った瞬間には、上原が俺の目の前で倒れていて、俺は兄貴にだっこされている状態だった。
    もうあきれる、しかないだろう。
    この時やっぱり兄貴は怒らせないようにしようと密かに心に誓った。兄貴に知られたら笑われるだろうけど。
    「僕、彼を傷つける者には容赦しない主義なんですよ」
  • 105 未織 id:aQk/zW9/

    2012-08-13(月) 16:07:08 [削除依頼]
    >101 赤城がまだナイフを→上原がまだナイフを ですね。 間違い多くてすみません!
  • 106 赫 id:bmXhCn7.

    2012-08-13(月) 16:08:36 [削除依頼]
    たくとさん格好いい…………!!
  • 107 赫 id:bmXhCn7.

    2012-08-13(月) 16:09:34 [削除依頼]
    >105 いえいえ♪ たくとさんカッコ良すぎですね!
  • 108 未織 id:aQk/zW9/

    2012-08-13(月) 19:42:32 [削除依頼]
     ん、とくぐもる声に皆一斉に目を向けた。いや正確に言えば俺は兄貴にだっこされているので、兄貴が方向転換しただけなのだが。
    「雪乃ちゃん?」
    兄貴が彼女の名前を呼ぶと、雪乃は体をソファーから起こした。
    「わ、私・・!」
    雪乃は床から起き上がろうとする上原を見て、驚いたようだった。
    「あ、なた・・もしかして・・雪妃さんですか?」
    上原はその言葉に、え、と驚きを返すしかなかった。
    雪妃というのは祝福の本の作者の名前で、上原のことをさすから正しいのだが、どうして雪乃がそのことを・・
    「私、今日叔母さんに手伝いとして呼ばれて、あなたに小説がベストセラーになっておめでとうって言うんだって張り切ってました」
    雪乃はそこまで言って顔を曇らせた。
    赤城がもうこの世にはいないのを、彼女はもう知っているのだ。
    上原はもう何も抵抗はしなかった。
    ナイフから手をはなして、ずっとずっとここにいない誰かに謝っていた。

    「なぁ、兄貴?」
     兄貴はなぁに? と優しい声で問いかけてくる。
    「そろそろ下ろして欲しいんだけど・・」
    えー、と兄貴からブーイングが飛んできて、子供かとつっこみをいれると兄貴はゆっくりと俺を下ろした。
    「ちゃんと話していればこの事件は起こらなかったのかな」
    俺は謝り続ける上原を見て、そう言った。
    「そうだね・・人間はすれちがってすれちがって、たまに間違いを起こして・・成長していくんだね」
    殺人は間違いではすまされないけれど、と兄貴は呟く。俺はその言葉に何も言わずにただうなずいた。
    ごーん、ごーん、ごーん・・
    午後11時の鐘がペンションになり響いた。
    いつかどこかにあったサプライズパーティはこの場で終わりを迎えた。
  • 109 未織 id:aQk/zW9/

    2012-08-13(月) 19:56:53 [削除依頼]
     小鳥がさえずる朝、警察の車が何台もペンションの前に止まっていた。
    上原は警官に連れられて、車の中へ入っていく。
    「このペンションはどうなるんだろうね?」
    兄貴がそう聞いてきて、俺はなにを思うことも、考えることもなく軽く返した。
    「雪乃があとを継ぐんじゃないのか?」
    兄貴はそれを聞いてふふっ、と笑った。
    「雪乃ちゃんはまだ働ける歳じゃないよ」
    俺はそれを聞いて、は? と言ってしまったが、俺もそれをはじめて知ったとき驚いていたなと思った。
    「雪乃は18歳、俺より年上でもう働ける歳だ」
    兄貴の絶叫が山中に響きわたって、木に止まっていた小鳥たちも全て飛びさっていった。

    「閃道刑事、ご苦労様でした。これからまたお仕事ですか・・頑張って下さい!」
     一人の警官がそう言ってきて、僕は強くうなずいた。礼央はもう車に乗り込んでいて、警官に軽く会釈をした。
    では、と声をかけると僕も車に乗り込んで、車を発進させた。

    ここからまた新たな事件への扉が開く。
  • 110 未織 id:aQk/zW9/

    2012-08-13(月) 20:09:18 [削除依頼]
    エピローグ
     山に一台のタクシーが走っていた。運転手は軽快にハンドルをにぎっていた。口笛まで吹いている。
    「にしてもお客さん、珍しいですね。こんな時期にこんなとこにくるなんて」
    そう、今は11月。山に来るにはまだまだはやい。しかし、今日は久しぶりにあのペンションに行くのだ。
    雪乃が継いだあのペンションへと。
    手を振って迎えてくれるだろう雪乃と下らない話でもしようか、と心を踊らせて。
    ペンションへと急ぐのだった。

             第1部 幻影 了
  • 111 未織 id:aQk/zW9/

    2012-08-13(月) 20:14:00 [削除依頼]
    第1部で100以上使ってしまった……
    長いです。長かったです。
    しかし、まだ続きます。
    拓斗さんと礼央くんの事件が完結するまで続きます。
    ……どれだけ長くなるのか……
  • 112 赫 id:bmXhCn7.

    2012-08-13(月) 23:07:28 [削除依頼]
    面白かったです!
    これからも応援します>_<!!
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