二重人格-始まりの章-1コメント

1 雲雀八雲 id:aGy0UBN/

2012-03-23(金) 19:35:53 [削除依頼]
1〜産〜
太陽が大地を強く照りつける夏、新しい命が生まれようとしていた。
「もう少し。がんばって」
看護婦の杉原実緒子は、もう間もなくで親となる女性に励ましの声を掛けた。
今回の出産では、2人の命が誕生しようとしている。
杉原にとって初めての助産だったことと重なり、緊張が増す。
「一人目が産まれたぞっ!」
男性にしては甲高い声で、杉原の思考は中断された。
産まれた・・・。
しかし・・・
「・・・!し・・・死んでる・・・。」
・・・え?
杉原は耳を疑った。
産まれた子を見てみると、へその緒が首に絡まっていた。
「そんな・・・」
血液や栄養の不足だろうか・・・。
「昴・・・」
女性は生まれる前に既に名前をつけていたようで、そう赤ん坊の名前を呼んだ。
しかし、もう一人いる。
先にそちらを優先しなければ。
「奥さん、もう少しです。もう少しでもう一人が出てきますよっ」
「もう一人・・・」
「そうです。だから、希望を捨てないで・・・」
「・・・はい・・・っ」
女性の眼にわずかだが光がともったように見えた。
よし、その息よ。
「駿河・・・駿河・・・早くママと会おう・・・っ」
女性は「駿河」というもう一人の赤ん坊につける予定の名前を何度も呼んだ。
「頑張って」
杉原は彼女の手を握った。
「産まれた!!」
主治医が叫んだ。
それと同時に赤ん坊の泣き声が部屋中に響き渡った。
「駿河・・・っ」
女性を見ると、まだ少し苦しそうだが、母親の見せる微笑ましい笑顔を見せた。
杉原は安心した。
一人の命が助かっただけでもありがたいことだと・・・。
「ちょっとまて」
主治医が驚愕の声を上げた。
「どうしました??」
杉原は、主治医に駆け寄った。
「この子の眼が・・・」
杉原は主治医に言われ、赤ん坊・・・駿河の瞳を見た。
「・・・これは・・・」
「さっきまではこうじゃなかったんだ・・・さっきは・・・黒だった・・・なのに・・・・・・・瞳が・・・」
主治医は落ち着きを取り戻そうとしていた。
「わたしの赤ちゃんは??」
振り向くと女性が手をのばしていた。
「先生。冗談言わないでください。渡しますよ?」
「ああ・・・ああ・・」
杉原は深呼吸し、赤ん坊を抱え女性のもとへ行った。
「眼のとてもきれいな男の子が生まれました」
女性は自分の子供を抱きかかえ、微笑んだ。

しかし、この赤ん坊にはある能力があったことを杉原は勿論、母親も主治医もしらなかった。


                つづく
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