貴方は私のものでした。2コメント

1 ぼん id:zahymZL0

2012-03-22(木) 22:05:56 [削除依頼]


でも今は、彼女のものです。
  • 2 ぼん id:zahymZL0

    2012-03-22(木) 22:44:17 [削除依頼]


    「別れよう」

    付き合って1年と6ヶ月。

    君は私にそう告げた。


    今思えば、随分続いた方だと思う。


    でも幸せな時間はあっという間で、

    「それだけ言いに来た」

    「……そう」

    咲き乱れた花は、儚くも散ってしまった。


    「なんか言いたいこととかある?」

    見つめる瞳は何処までも穏やかで、

    「……ううん、大丈夫」

    もうそこに、私は映っていなかった。


    ねぇ、別れたくないよ。

    その瞳に映っているのは誰?

    私が貴方に捨てられた理由は何?

    貴方の唇に触れることは、もうできないの?

    私はまだ、貴方のことが好きなの。大好きなの。


    思いはいくらでも溢れるのに、強がりで素直じゃない私は、何一つ口に出来ない。
    涙すら、必死で堪えている。

    「……最後まで、何も言ってくれないのな」

    「……っ!」

    目の前の彼は、諦めるかのように目を閉じた。

    春の穏やかな風が、彼の綺麗なさらさらの黒髪を撫でる。
    艶やかな黒髪に一つ、桜の花びらが落ちた。

    そっと瞼を開いた彼の澄んだ瞳と、真っ直ぐに目が合う。
    吸い込まれそうな漆黒の瞳は、ガラス玉のような美しさだ。

    「今までありがと。……さよなら」

    彼は酷く整った顔で、悲しい笑顔を作った。
    哀しいその笑顔は、直ぐにでも壊れてしまいそうな危うさを持ち、
    それでいて、とても綺麗だ。

    さっと踵を返し、今居る校舎裏から表へ行こうとする彼を
    呆然と見つめる。あの花びらは、音も無く地面に舞い落ちていった。

    言いたい事は沢山あるのに、言葉は出てこない。
    喉まで来ているのに、声にする事が出来なかった。


    咄嗟に伸ばした手は、彼に触れることなく、空中を掻く。


    無意識に顔を歪めた私は、ゆっくりと地面に落ちた花びらを拾った。
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