-
――…校舎裏の死角で容赦なく3人を叩きのめしている。
あの上履きの色が緑なので、1つ上の2年生だ。
「クソッ！卑怯だろっ」
顔を傷だらけにした1人が息を吐くのと同時に
憎しみをこめて言い放った。
「ククク…フフ。卑怯だって！」 -
どうする？と問うように隣に居た…
同じく容赦なく3人を殴っていたもう一人の2年生に目線を
向ける。
「とりあえず、部室に連行（つれて）こっか☆」
それに異議なしと言うようにうなずく片方。
そして、3人をひっ立てズルズルと引きづる。
「……なんだぁ？ありゃ」
気がつくと目が奪われ吸いつくようにその光景を見ていた。
「ねえ」
「え？」
そしてバッチリ、見ていたのもバレテいた。 -
目の前にはニコニコと笑うさっきの2年生。
当然のごとく驚く翔。
「うわあああぁぁぁッッッ」
「や。そんな驚かないでくれる？君は見てたんでしょ？」
目の前に居るこの上級生はさっき狂ったように笑い飛ばして
いた、危険度ＭＡＸの近寄りたくない人物だ。 -
「…見ちゃったか。まずいなぁ。忘れて？」
「いやっ無理だろッ！！」
ハハハ、と笑いながら距離を詰められる。
黒髪、ちょっと天パ？の笑顔の男に詰め寄られるって…
何も知らない人が見たらあらぬ誤解を受けてしまうゥゥゥ
…と心の中で叫ぶ翔がいた。 -
第2話 ≪優佳目線≫
「…見ちゃったか。まずいなぁ。忘れて？」
「いやっ無理だろッ！！」
…コレは怒られちゃうなあ。
特に歩くんとか怒らせるとめんど…怖いし。
でもまさか、気付かないなんて僕ともあろう者が…
軽音部の秘密行動だよ？コレは。
こんなとこでバレたら笑話にもならない。
まあ僕が心配する事でもないけどね。 -
「ち、近寄るなッ」
ドン！！
「うぁッ」
ボーっとしてる内に近寄り過ぎたらしい。
あーぁ、コイツ忘れてくれなさそうだし…
いっそ、気絶させてェ気がついたら出鱈目でも言って誤魔化す
とか？ハハハハｗｗ -
とりあえず、雑魚共は香くんに任せておいたし。
問題は僕の目の前で目障りに震えてるコイツだけだとして…
「君も気の毒って言うか可哀想って言うか…
ココまで来ると呆れるっていうか。
悪いけど、とりあえず連行するから」
「えっどういう事だよ！連行だぁ！？
聞け！引きずんじゃねぇッ」
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1 M☆Y id:Znvd3Vr1
2012-03-21(水) 20:19:53 [削除依頼]第１話 ≪ 地獄の入部 ≫
天気のいい日だった。
折立高校の新１年生が部活選択を迫られる最終日。
ほとんどの生徒が入部を決めている中で、１人まだ
入部を決めていない馬鹿が居た。
「別に。俺は部活なんて入る気ないし…」
秋ノ宮翔 だ。
廊下にフラフラと出てフラフラと窓に着いた。
その時目に入って来たのは――