春色の風5コメント

1 みるく id:Msmj7H//

2012-03-13(火) 22:11:33 [削除依頼]
一面桜色に包まれたあの丘の上で私は・・・
叶わない約束をしてしまった。

『ずっと、うたといっしょにいてね!かえで!!
 で、おっきくなったらけっこんしよッ!!』

すべてが輝いてみえた、6歳の春。


「詩さんは・・・・


 20歳まで・・・生きられません。」

あんな約束、するんじゃなかった。

だって私は20歳まで生きれない。

ずっと一緒にいれないんだ。

ごめんね・・・ごめんね・・・


これは、春が起こした奇跡。
  • 2 みるく id:Msmj7H//

    2012-03-13(火) 22:29:41 [削除依頼]
    「詩!いつまで寝てるの!早く起きなさ〜い!」

    いつもと同じ朝。同じ声。

    ただ一つ、違うことは

    楓が・・・迎えに来ないこと。

    光川楓は、私の幼馴染。

    子供の頃からずっと一緒。

    ・・・だと思ってた。

    あの時から、全部変わった。

    楓を悲しませるくらいなら、離れたほうがいいと思った。

    だって私は・・・いなくなってしまうから。

    全力で楓を避け続け、1年がたつころにはもう、

    迎えも帰りも一緒じゃなくなった。

    「ふふっ・・・なにこれ・・・」

    私が見ているのは子供の頃に二人で撮った写真。

    楓が変顔して私が笑ってる。

    もう一度・・・戻れたら・・・なんて、

    もう遅いのに。

    私だってもう・・・この世からいなくなっていまうのに。

    生まれつき心臓が弱かった私を守ってくれたのは

    いつだって楓だったのに。

    「・・・変なこと考えるのはよそう。」

    自分で壊したんだ。この関係を。

    後悔なんて、しちゃいけない。

    「は〜や〜く〜お〜き〜な〜さ〜い〜!!!!!」

    お母さんも怒ってきたし。

    深いため息をついて私は部屋をでた。
  • 3 みるく id:Msmj7H//

    2012-03-13(火) 22:43:53 [削除依頼]
    「おはよう。」

    「おはよう!体調はどう?」

    「大丈夫!元気元気!」

    心臓以外はね。

    「ごはんは?」

    「食欲ない。」

    「そっか・・・じゃ、薬飲んで学校行ってきな!」

    「は〜い。」

    その後、言われた通り薬を飲んで家を出た。

    「桜・・・もうそんな季節か・・・」

    桜並木には桜が咲いている。

    まだ半分くらいしか咲いていないけど十分きれいだ。

    風がそよいで、花びらが舞い上がって桜色に染まる。

    「春・・・色」

    あの丘での・・・あの約束。

    叶うことのない約束。

    「って、また私は・・・」

    そんな気持ちを振り払うように学校に向かって歩き始めた。

    そんな私を見ている人がいるとも知らずに・・・

    「詩・・・俺は・・・


     好きだよ。今でも。」

    想いが混ざりあう・・・春色の風。
  • 4 みるく id:Msmj7H//

    2012-03-13(火) 23:05:32 [削除依頼]
    「起立!礼!」

    いつもの授業。

    まぁ・・・私、勉強しなくてもいいんだけどね。

    でも学校に行くのをやめたら、生きてる意味が
    無くなっちゃいそうな気がして・・・

    でも・・・なんかしんどいなぁ・・・

    「詩。」

    「はい!?」

    あせる・・・ていうかあせった。

    だって、声の主は楓だったから。

    「大丈夫?顔色悪いけど。」

    「だ、大丈夫だよぉ〜!し・・・しかも詩って・・・・
     わ、私(清水)っていう苗字なんですけど〜」

    動揺しまくってしまうのはビックリしたんじゃなくて、

    調子が良くないのを気遣ってくれたからだって

    ドキドキしてるからだって

    嬉しいからだって


    好きだからってわかってるよ?

    でも、素直になんかなれないの。

    「大丈夫だってほ・・・」

    私は立ち上がった。すると、

    どくんっ!と、痛みが走った。

    「はぁっ・・・いた・・・っ・・・」

    ヤバイ。めっちゃ痛い。

    「詩!!」

    倒れそうになった私を受け止める楓。

    朦朧とする意識の中で

    楓の声だけがずっと聞こえた。

    ごめんね・・・無理して

    ごめんね・・・避けて

    ごめん・・・ごめん・・・ごめん・・・

    弱い私でごめんね。

    「死んだりすんなよ!!!俺が守ってやるから!!!」

    その直後、意識が途切れた。
  • 5 みるく id:hHaMWaE0

    2012-03-14(水) 20:30:15 [削除依頼]
    「・・・んっ・・・・・・あれ・・・・」

    ここは・・・保健室か・・・

    発作が起きるなんか・・・久しぶりだな。

    ・・・着実に私の心臓は弱っていってるんだ・・・・・・

    「あ、起きた?」

    「楓!!ずっといてくれたの・・・?」

    「病人はほっとけない主義だから。」

    楓のお父さんは私が通っている病院の院長。

    小さいときよく「おれがなおす!!」・・・なんて言ってたっけ・・・

    「大丈夫か?」

    「うん。」

    「・・・で、なんで俺を避けるの?」

    「んんっ!?」

    直球過ぎるでしょおッ!!!

    「そ、それは・・・」

    今までこらえていたものがあふれ出しそうになった。

    「・・・詩?」

    そんなに優しい声で私を呼ばないで。

    「しんどい?」

    優しくしないで。

    「・・・大丈夫?」

    心配しないで。

    「なぁ・・・詩・・」

    「優しくしないでッ!!」

    「え・・・?」

    「なんで?なんで?ひどいのは私なのっ!私なのっ・・・」

    涙がぼろぼろこぼれて止まらない。

    「俺はっ・・・」

    ぎゅっ・・・

    「え・・・っ・・・?かえで?」

    抱きしめられた。

    「や・・・やめっ・・・」

    「俺はっ・・・迷惑だと・・・思ってないっ・・・」

    「なんでっ・・・!」

    「好きだからだよっ・・・!」

    「え・・・・・・っ・・・・・・」

    「いつまでたとうと、俺は詩が好きだっ・・・!」

    「・・・でもっ、楓には愛さんが・・・・・・」

    楓には愛さんという婚約者がいる。

    だから、私が元気な体でも・・・叶わない。

    「いい・・・っ・・・そんなのっ・・・」

    「よくないよっ!!楓は幸せになるのっ・・・!!愛さんと」

    「詩がいなきゃ幸せじゃないっ!!」

    「ダメだよっ・・・ダ・・・・んっ!!!」

    楓が私の唇をふさぐ。

    「っ・・・ふぅっ・・・・」

    きっと、私が抵抗しないのは

    楓の力が強いんじゃなくて

    私の力が弱いわけでもなくて

    きっと・・・こうしてほしかったから。

    もう・・・止まらないんだ。

    このキモチも・・・

    私に残された時間も・・・

    どんどん深くなっていくキスの中で

    ただただ、時間が止まることを願った。


    淡く燃え始めた・・・白い恋。
コメントを投稿する
名前必須

投稿内容必須

残り文字

投稿前の確認事項
  • 掲示板ガイドを守っていますか?
  • 個人特定できるような内容ではありませんか?
  • 他人を不快にさせる内容ではありませんか?

このスレッドの更新通知を受け取ろう!

ログインしてお気に入りに登録すると、
このスレッドの更新通知が受け取れます。

お気に入り更新履歴設定

お気に入りはありません

閲覧履歴

  • 最近見たスレッドはありません

キャスフィへのご意見・ご感想

貴重なご意見
ありがとうございました!

今後ともキャスフィを
よろしくお願い申し上げます。

※こちらから削除依頼は受け付けておりません。ご了承ください。もし依頼された場合、こちらからの削除対応はいたしかねます。
※また大変恐縮ではございますが、個々のご意見にお返事できないことを予めご了承ください。

ログイン

会員登録するとお気に入りに登録したスレッドの更新通知をメールで受け取ることができます。

お気に入り更新履歴設定

お気に入りはありません
閲覧履歴
  • 最近見たスレッドはありません