飽和する命7コメント

1 おはようポテト id:OJ8aMOE/

2012-03-11(日) 18:53:47 [削除依頼]
ある人は言った。
「人は必ず後悔する。わかっているのに、何もしなかった時、
その後悔は大きくなる」

そして、それは人間という種族へと降りかかる。
  • 2 おはようポテト id:OJ8aMOE/

    2012-03-11(日) 20:37:08 [削除依頼]
    日本国、沖縄トラフの位置する洋上で、"しんかい6500"が
    ゆっくりと潜水を始めていた。
    「よねだー、見つけて来てくれよー!」
    船のデッキから玄葉は"しんかい6500"に声をかける。
    返事は無い。
    もう、米田は潜水船に乗り込んでいるので当たり前だった。
    本当は玄葉も行きたかったのだが、"しんかい6500"は、
    操縦士二名と他一名の二人乗りで、玄葉はじゃんけんで米田
    に負けてしまったのだ。
    米田を乗せた潜水船は、だんだん深く潜り始め、海に吸い込まれる
    ように見えなくなった。
  • 3 おはようポテト id:Dlwbs.f1

    2012-03-12(月) 23:23:41 [削除依頼]
    "しんかい6500"を見送った後、玄葉はすぐに船内へと向
    かった。"しんかい6500"から送られてくる、画像を確認
    するためだ。

    玄葉と米田は、若手の研究者だ。
    二人のコンビは有名で、玄.米コンビの愛称で呼ばれている。
    将来性のある、若手研究者として注目されている。

    その二人が今、研究中の海底資源。
    この海底資源をなんとか利用できないかと、
    ここ、沖縄トラフまでサンプルを採りにきたのだ。

    モニターが画像を受信し、"しんかい6500"から送られて来る
    画像を映し出した。
    見えるのは、高速で画面を走り去っていく泡ばかりで、
    まだ、海底には着いてないようだ。
  • 4 おはようポテト id:ga7WVyh1

    2012-03-19(月) 21:08:01 [削除依頼]
    しばらくその映像を見ていた玄葉は、母船の乗り組み員に声
    を掛けられ、はっとした。
    「米田さんから通信です」 
    「えっ」
    まだ着いてもいないのに。驚きながら受話器を受け取る。
    「おう。玄葉か?俺だ米田だ」
    相変わらず米田は声がでかい。玄葉は耳を受話器から少し
    離し、顔をしかめた。
    「ああ、声でわかるよ。で、どうしたんだ?なにかあったの
    か?」
    「別に」
    「は?」
    呆れて数秒、動きを止めた。その間に、米田はまた話し始めた。
    「いやちょっとさ、緊張しちゃって」
    子供じゃあるまいし。心の中で毒づく。
    「なんだ、ビビってんのか」
    「ち、ちげぇよ!ただなんか嫌な感じが」
    「つまりビビってるってことだろ」 
    「そうか、なるほど。確かにビビってるかもな。ありが……」
    米田の声が急に途切れた。
    「米田……?おい、おい!どうした!?」
    玄葉は受話器に大声で怒鳴った。周りの乗組員はその緊迫した
    声を聞いて、何かが起きた事を悟った。
    玄葉は受話器を置き、潜水船からの映像を確認した。
    しんかい6500は、丁度、海底に着いた所だった。
  • 5 おはようポテト id:ZxxX95I.

    2012-03-27(火) 09:24:40 [削除依頼]
    それから一時間が過ぎた。
    しんかい6500から送られてくる映像は、死んだように動
    かない。
    通信も、米田からの通信を最期にパタリと来なくなった。
    母船内では乗組員達が、何とか連絡を取ろうと躍起になって
    いた。
    玄葉は何も喋らずに受話器と睨めっこをしていた。

    十時間が過ぎた。
    乗組員達の間に諦めムードが漂い始める。
    しかし、玄葉は諦めていなかった。九時間前と全く同じ姿勢
    で、受話器を睨んでいた。
    映像は依然として動かず、時折流れる泡がなければ、静止画の
    様だった。
  • 6 おはようポテト id:eAUJc.K.

    2012-03-29(木) 23:21:29 [削除依頼]
    太陽が、名残惜しそうに遠くの海へ沈み、反対側の海から
    ひょっこり顔を出した。いつの間にか日付が変わっていた。

    「帰りましょう」
    一人の女性の声が室内の静寂を破った。
    「さっき、海上保安庁に連絡をしました。私たちがこれ
    以上待っても無意味です」
    その余りにも非情な言葉に、玄葉は声のした方を向き、
    思いっきり睨みつけた。
    「あいつを見捨てろっつうのかよ!」
    睨まれた女性乗組員は、怖じ気づいた態度は微塵も見せずに
    玄葉を睨み返した。
    「しんかい6500が行動できる時間を過ぎてる……!これ以上は無駄よ!」 
    正論で返され、玄葉は黙り込むしかなかった。
  • 7 おはようポテト id:7elX/MW0

    2012-03-31(土) 23:25:22 [削除依頼]
    「それに、あなたの相棒だけじゃなくて操縦士も二人乗って
    たのよ。しかも玄葉さん、あなたの指名で、最も慣れてるベ
    テランの二人を行かせたの」
    玄葉は黙って聞いていたが、腹の中は怒りで煮えたぎって
    いた。
    しかし、抵抗せずに陸へ帰ることを承諾した。

    その日の午後、玄葉は米田と共用していた研究所を引き払い
    山奥の実家へ帰ってしまった。
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