白と黒と魔女狩りと261コメント

1 ドランドラ id:StnqtW.0

2012-03-07(水) 22:17:46 [削除依頼]
月明かりが大地を照らす夜、ほのかな蝋燭の炎が
照らしているだけのとある宮殿の地下室で
「ここ10年、悪魔の病に蝕まれ死んでいくものたちが
後を絶たない・・・。」
「ペスト・・・、あれは・・・悪魔の呪いだ・・・」
「悪魔・・・、魔女だ、魔女の仕業だ!」
そこで司教・法王・教皇が集まり、ある会議が模様され
ていた。皆全員が脂汗をながし、異様な臭いと熱気が
地下室全体に立ち込めていた。
「皆のもの、静まれ。」
白を基本としたシルクに金の刺繍を施した派手な衣を
身にまとい、縦長で金の十字架の装飾を施した
帽子をかぶった50代半ばの中年のおやじ、教皇が
威圧するようにそういうと、場はすぐさま静まり
かえった。
「皆の言うとおり、ここ10年でペストが原因で
死ぬものたちが後を絶たない。そして私は確信した。
これは、魔女の仕業であると!そして私は皆に
宣言する。これより魔女撲滅の聖戦を開戦する!
皆のもの、主にかわり、私たちが忌々しい魔女に
神の鉄槌を下さん!」
会議は終結した。全会一致で。
聖戦という名の虐殺を行うという、残虐非道な
手段を決行するという結果で。
  • 242 ドランドラ id:/mRU7jS1

    2013-01-17(木) 21:20:11 [削除依頼]
     マリンがオリタルのもとに駆け寄り、かばんの中を
    あさると変わった矢が数本あった。
    その矢はやじりのすぐ後ろに火薬が詰れた
    木筒があり、導火線が木筒からちょこんと顔を覗かせていた。
    「これ……」
    「どうしたんだ?」
    突然グレイが話しかけてきて驚くマリンだったが、矢のことを話した。
    「ラック! いけるかもしれない!」
    グレイは血相をかえてラックのもとにいき、作戦を話した。
    「ワイトとヴィンの全力の魔法を浴びせた後に、ラルドと
    マリンの援護射撃のもと、俺とグレイが本体に向かい
    宝玉を破壊する、か」
    それは今の現状を考えれば最善に近かったが、
    ラルドは杞憂を感じていた。
    「グレイ。その作戦、たしかに今の現状を考えれば
    ベストかもしれない。でももし失敗したらどうするんだ」
    「うお、いつのまに!」
    いつの間にかラルドがいたことに驚く一同。
    「何とか動きを止めることに成功したが、いつ動きだすか
    はわからない。本題に戻るぞ。
    失敗したらラックの妹さんの願いも、オリタルの死も、全部水泡に帰すぞ」
    杞憂をはなすラルドにラックが口を開いた。
    「ラルド、危険好きのギルドに入っているお前がソレを言うか」
    挑発じみたことを言うラックだが、ラルドは
    冷静に答える。
    「俺は相棒に死なれてるんだ。慎重にもなるさ」
    そのときグレイが割り込んできた。
    「グレイ、その考えは皆も同じだ。けれどな、
    今やんなくて、今俺たちがしないで誰がアレを
    止められる。今無茶をしなくて、いつ無茶をする。
    やるかやれないかじゃない。やるんだ!
    ラックの妹の願いを果たすためにも、オリタルの仇をとるためにも」
    「グレイ……」
    グレイの説得にたじろぐラルド。彼は仲間の顔を
    見回すと、彼らは即に覚悟を決めていることに
    気づいた。そして、
    「ラルド。相棒を失ったお前の気持ちは察するよ。
    でもな、ここは戦場だ。時には無茶をしなくちゃ
    いけないときだってある。そうだろ?」
    その言葉で、覚悟は決まった。
    「よーし、そうと決まれば決行だな。陣形は
    俺とグレイが最前線、マリンとラルドがその後ろで
    援護射撃。矢はあるだけ全部使ってくれ。
    ワイトとヴィンの魔法が開始の合図だ」
    だれも顔を横に振るものはいなかった。
  • 243 ドランドラ id:zGJ/fq.1

    2013-01-20(日) 00:35:23 [削除依頼]
    「では、魔法いきますね」
    「たのむ」
    ワイトは杖を、ヴィンはメイスを構えて呪文を唱える。
    ワイトが呪文を唱えると、轟音と共に
    床がえぐられて球体になり、溶岩が血管の
    ように表面を駆け巡っていく。
    そしてソレが4つ天高く螺旋を描きながら昇っていく。
    ヴィンが呪文を唱えると、炎が集まり巨大な炎の槌になった。
    「はぁっ!」
    ワイトが杖をふるうと、昇っていった岩石が
    隕石のごとく怪物めがけて降りそそぎ、着弾した
    ところでは大爆発がおきた。
    ヴィンがメイスを振りかぶり、思いっきり振り下ろすと
    炎の槌が怪物を叩き潰した。
    二人とも全力を使ったせいでか、その場に崩れ落ちた。
    「あとはたのんだよ」
    だが、その甲斐あってか怪物の表面は焼きただれ、
    動きがほぼ停止した。
    「いくぞ! 今がチャンスだ!」
    「おう!」
    ラックとグレイは今がチャンスと剣を握り怪物めがけて
    突進する。怪物はものすごい勢いで再生していき、
    活動を開始するまで時間の問題となった。
    「くそ、再生がはやい!」
    「関係ない!」
    怪物の再生が完全に完了し、ラックたちのもとに
    触手が殺到する。
    「きやがった!」
    「相手する暇なんかない! 突っ切るぞ!」
    殺到する触手を無視し、突撃を続ける。
    突然ラックたちの視界が赤く染まり、火薬のにおいが
    鼻を刺激する。
    ラルドとマリンの援護射撃が触手を切断、活動停止させた。
    「いまだ!!!」
    ラックたちは一気に本体に近づき、宝玉を視界にはっきりと
    捉えた。あと少しのときに怪物は腕をふるい、黒い風を
    起こす。が、ラックは盾でしっかりと受け止め、受け流す。
    そしてもう大丈夫だろうと判断したラックは盾を投げ捨てて、
    剣を怪物の宝玉めがけてつきたてようとする。
    しかし、判断が命取りになろうとしていた。
    怪物はもう片方の腕をふるい、黒い風を起こそうとしていた。
    「しまっ……!」
    ラックはすべてが終わったと思った。すべての犠牲が、願いが、
    消え去るかと思った。でもそれは現実にはならなかった。
    「グレイ!」
    「ぐぁっっっっ! っけぇぇぇ! ラックぅぅぅ!」
    グレイがラックの投げ捨てた盾を使って黒いかぜを受けとめ、
    何とか受けながした。が、その反動で壁に飛ばされてしまった。
    「うぉぉぉぉぉおおおおお!」
    ラックは怪物の体を駆け上り、宝玉を剣で突き刺し砕いた。
    砕けた宝玉からは青白い何かが空に向かって昇っていくのがみえた。
    「安らかに、眠ってくれ……」
    すべて昇っていくのを見届けたラックは、かろうじて
    人の形をとどめていた教皇の下に歩いていく。
    「まだ、だ。まだ」
    「往生際が悪いな、とっとと逝け」
    ラックは教皇の頭を剣で貫いた。
    戦いが、終わった瞬間だった。
  • 244 ドランドラ id:5fiHuSX0

    2013-01-23(水) 17:09:55 [削除依頼]
     教皇が討ち取られたのと同時に、外で戦っていた
    軍団たちが一斉に崩れていった。
    その光景は、石を投げ込まれた湖にうつる波紋の
    ようだったという。
    後には白骨の名もなき遺体だけがのこり、白骨の
    白で、地上は一面雪景色のように白かった。
    「終わったんだな、何もかも」
    夕日が王都をつつみこみ、戦のあとの安らぎを
    いつもならこのときに感じていた。
    だが、今は不思議とそれが感じられなかった。
    そしてなによりも、頬を何かが流れていく感覚を
    このときに感じた。
    「はは、なんでだろ。なんで、なみだがぁ」
    ラックの心はなんとも言えぬ虚無感に包まれていた。
    「ラックさん」
    「! ワイト」
    ワイトはラックのそんな心を包み込むように首周り
    から手を回し、ラックの背中にもたれた。
    「どうしたの、そんなに泣いて」
    「ごめん。わからないんだ。どうして涙が止まらないのか、
    どうして泣いているのかがわからないんだ!」
    ラックの切実な思いに、ワイトは泣きじゃくる子供を
    諭し導く母親のように語り掛ける。
    「ラックもまだ人でいられてるってことだよ」
    「どういうことだ?」
    ワイトは話を続ける。
    「一度復讐のためにラックは剣を取った。けれど、
    いろんな人と出会って、復讐は愚かだって悟って、
    そして私たちに出会って。いろんな出会いを
    繰り返し、人のぬくもりを感じていくうちに自分の
    犯した罪悪を意識の深いところで感じていたから、
    涙があふれた。そうなんじゃない?」
    「そういう、ものなのか?」
    「わからない。けれどね、罪悪を一片も感じない、
    心の痛みを一切感じないのは単なる怪物でしかない」
    ワイトの諭しをきくうちにラックの涙は
    いつの間にか収まっっていた。
    「よくそんなむずかしいこと言えるな」
    「小さいころに親からよく言われてたからね。
    痛みのわかる人になりなさい、痛みがわからない
    人は怪物でしかないって」
    「いい親だな。そろそろ、地下にいかねぇとな」
    「そうだね」
    ラックはみんなをまとめ、思いっきり泣きじゃくるマリンを
    なだめて地下に向かい、とらわれていた女の子を開放した。
    彼女は第一王位継承権者で、父である教皇にはむかったことで
    牢獄にいれられたとか。
    その後、オリタルの遺体は子供たちを埋葬したところに
    埋葬された。教皇の遺体とたくさんの白骨遺体はまとめて
    穴に埋められることとなった。
  • 245 ドランドラ id:5fiHuSX0

    2013-01-23(水) 23:02:43 [削除依頼]
    1ヶ月後、王都は復興の兆しを見せていた。
    近隣の街や村の住民たちが復興の主力となり、
    またちらほらと商人も行きかっていた。
    王都から遠く離れた村々も復興を遂げ、
    ほとんどの村が復興前より大きくなっていた。
    十字軍の兵士たちは皆捕らえられ、牢獄送りとなった。
    それはラックとグレイ率いる兵士たちも例外ではなかったのだが、
    この聖戦【虐殺】に終止符を打ったこと、
    第一位王位継承権者を助けたことが恩赦の
    対象となったため、十字軍の資格を剥奪されて平民の
    身となることですんだ。
    けれどもラックとグレイ率いる兵士たちはほんのささやかな
    罪滅ぼしになるかと、無償で各地の街や村々を回り
    復興に尽力していた。
    ワイトやヴィン、ラルドにマリンたちもまたそんな
    ラックたちを真摯になって支えている。
    そんな中、ラックはあるところを訪れていた。
    「終わったぞ、アリア。ゆっくり休んでるか?」
    アリアの墓に優しく語り掛ける。
    「ん、何だこれ……?」
    二つ折りされた紙切れと一輪の青い花を見つけ、
    紙切れを開くとそれは手紙だった。
    「遅くなったけどお誕生日おめでと、お兄ちゃん。
    プレゼントとしておにいちゃんが好きだったカシヤの花を
    おいておきます。ばいばい、それと、ありがとう。アリア。
    あいつ……」
    ラックは心が温まるのを感じ、カシヤの花を服のポケットにしまい、
    馬にまたがり、墓地を後にした。
    「ありがとう、アリア」

    白と黒と魔女狩りと Fin
  • 246 ドランドラ id:5fiHuSX0

    2013-01-23(水) 23:04:43 [削除依頼]
    やっとおわったー!
  • 247 ドランドラ id:bDikvRq0

    2013-01-24(木) 07:16:06 [削除依頼]
    あげ
  • 248 ドランドラ id:bDikvRq0

    2013-01-24(木) 18:03:18 [削除依頼]
    目次 EPISODE.1 >1 >2 >4 >5 >7 >8 >9 >10 >11 >12 >13 >14 >17 >20 >21 >22 >23 >24 >28 >29 >30 >31 >33 >34 >37 >38 >39 >40 >43 >44 >45 >46 >47 >48 >49 >52 >53 >54 >55 >56 >57 >58 >59 >61 >62 >63 >64 >65
  • 249 ドランドラ id:bDikvRq0

    2013-01-24(木) 18:05:01 [削除依頼]
  • 250 ドランドラ id:bDikvRq0

    2013-01-24(木) 18:07:20 [削除依頼]
  • 251 ドランドラ id:bDikvRq0

    2013-01-24(木) 18:09:58 [削除依頼]
  • 252 ドランドラ id:bDikvRq0

    2013-01-24(木) 18:11:29 [削除依頼]
  • 253 ドランドラ id:bDikvRq0

    2013-01-24(木) 18:15:17 [削除依頼]
  • 254 ドランドラ id:bDikvRq0

    2013-01-24(木) 18:17:54 [削除依頼]
  • 255 ドランドラ id:bDikvRq0

    2013-01-24(木) 18:20:32 [削除依頼]
  • 256 朔月 雁 id:rpTkc10.

    2013-03-17(日) 17:27:38 [削除依頼]
    遅くなったけれど、完成おめでとう!!
  • 257 ドランドラ id:fu8Fl4B/

    2013-08-21(水) 21:45:16 [削除依頼]
    ゲーム作ろうと思う。これの
  • 258 ドランドラ id:QVSLpgs.

    2013-09-04(水) 18:18:08 [削除依頼]
    あげ >257無視でお願いします
  • 259 ドランドラ id:uJR1xNW/

    2013-09-27(金) 20:25:17 [削除依頼]
    あげ
  • 260 ドランドラ id:2nrEQFv/

    2016-01-05(火) 16:24:36 [削除依頼]
    ここです! 上げ
  • 261 ドランドラ id:2nrEQFv/

    2016-01-05(火) 16:55:10 [削除依頼]
    あげ
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