キミの後姿に何思ふ?? -*BASSな恋*-29コメント

1 愛華 id:suunLDz.

2012-01-09(月) 22:23:44 [削除依頼]
最近好きな時間がある。
部活の時間。
あなたの横であなたの音聴くこと。
あなたの後ろであなたの音聴くこと。

全部が幸せな時間。

そう思っていたのに……。
  • 10 愛華 id:GfyxlHI1

    2012-01-12(木) 23:01:42 [削除依頼]
    ありがとうございます。

    嬉しいです。
    見に行きますねん
  • 11 愛華 id:wJ3srge0

    2012-01-13(金) 23:39:52 [削除依頼]
    5+

    コントラバスと演奏に必要なものを持って音楽室に戻ると明るい花が咲いていた。
    その花だけが龍希を笑顔にさせる。
    小さな小さな喜びの花は今日も絶望という名の雑草へと変わる。
    あの花を咲かすことができるのは、龍希の隣にいる菜桜だけだった。

    今日もまた悲しみの笑顔で菜桜と出会う。

    「おはよ。真由那」
    「おはよ」

    菜桜は真由那にニコリと笑いながら言った。
    真由那は思わず挨拶する。
    そして、また自分が嫌になる。
    なんで、「思わず」なんて思っているのだろうか。
    菜桜は龍希と真由那の親友なのに、真由那は菜桜に真っ赤な花を植え付けたいと思った。
    真っ赤で誰も近づけることのできない情熱の花。
    その花を差し出すのが、龍希じゃない人だったら、真由那にだってこのピンク色の心の中の花を龍希に渡すことができるのだろう。
    でも、龍希は受け取らない。
    だって、龍希が真っ赤なチューリップを渡したいのは真由那ではない。
    同じTubaの菜桜に決まっているのだから。
  • 12 愛華 id:cWT8S3o/

    2012-01-16(月) 21:50:46 [削除依頼]
    6+

    Tubaの2人が笑い合っているところから少し離れたところで練習を始める。
    何故、こんなのコントラバスの音は小さいのだろうか。
    もっと大きかったら、2人の話し声や笑い声を消せるのに……。
    練習に打ち込めるのに……。

    真由那の心はここになかった。
    いつだって、あの2人のところにある。

    あの2人のように仲良く……。いや、菜桜のように龍希と仲良くなれたらいいのだ。
    龍希と話せればいいのだ。

    2人と出会ったころはこのような感情などなかったのに……。
    真由那は本気で悩んだ。
    コントラバスの音はか弱くなる。
    何かが泣いてるかのような悲しげな音色。

    あのころに戻りたい。
    ただ、単純にそう思った。
  • 13 愛華 id:etx3rUz/

    2012-01-18(水) 23:04:49 [削除依頼]
    7+

    真由那が最初に龍希と出逢ったのは桜の木の下だった。

    真由那は桜の下で金色の胴体から音を出すことのできる小さな……、しかし、自分と同じくらいの年の男の子の後姿を桜が舞い散る中見つめていた。
    初めて見たのだ。
    こんなにきれいな音を出す男の子を……。

    最初は後姿をじっと見ているだけだった。
    でも、小さい真由那にも欲があった。

    あの男の子と話してみたい。
    あの男の子の笑顔をもっと間近で見たい。
    あの男の子の音を自分だけが聞いているような錯覚に陥っていた。

    気づいたら、後姿に向かってテレパシーを送っていた。

    気づけ、気づけ、私に気づけ……。

    真由那はずっと送っていたのだった。
  • 14 愛華 id:.h5Mntc1

    2012-01-19(木) 22:20:45 [削除依頼]
    8+

    そんな時、ふと振り返った小さな男の子の笑顔が今でも忘れられない。
    その笑顔は真由那が今まで見てきた人々の笑顔よりも輝いて見えた。

    「いつも、そこにいるよね。
     こっちおいでよ」

    その男の子はそういうと真由那の近くに来た。
    真由那は自分の存在に気づいていてくれたということが嬉しかった。
    そして、その笑顔が見れたことがとてもうれしかった。

    それだけでも嬉しいのに。
    男の子は真由那の手を引っ張って桜の木の下へともぐりこんだ。
    桜はいつもよりも可愛く、せつなく……。美しく咲き乱れていた。

    「ねぇ、なんていうの」

    男の子はそういうとニコリと笑って真由那を見た。
    真由那は頭が混乱していて目の前の男の子の言っている意味が分からなかった。

    「名前だよ、名前。
     ちなみに僕の名前はりゅうきっていうんだ。
     龍に希望で龍希」

    ずっと遠くで見ていた男の子の名前を知ったのはこの時だった。
  • 15 愛華 id:IXXxomF/

    2012-01-21(土) 21:50:53 [削除依頼]
    9+

    龍希は優しい子だった。

    少なくても、あの時は……。


    いつも奏でているものがsaxというものだということ。
    自分の父親がsaxを吹いている人だということ。

    龍希は真由那にいろんな話をした。
    それを聞くのが真由那はうれしかった。

    なのに、龍希は何も言わずに引っ越した。
    声をかけてくれてから、1か月たったころのことだった。
  • 16 狐 id:9YOb4KZ.

    2012-01-22(日) 00:21:30 [削除依頼]
    吹奏楽部ですかっ!!
    面白そうですね!

    応援してます♪
  • 17 愛華 id:0FI/8uH.

    2012-01-24(火) 23:02:23 [削除依頼]
    狐さん

    そうですね
    吹部です
    しかも、地味なイメージが高いバスパですww

    ありがとうございます!
    頑張ります。
  • 18 愛華 id:0FI/8uH.

    2012-01-24(火) 23:19:16 [削除依頼]
    10+

    真由那は泣いた。
    初めて、人がいなくなるさみしさを知り、花びらが散り、葉もまだ出ぬ桜の下で泣いた。
    この思いが何かを知るには幼すぎたのだ。

    たった1つ、龍希が残してくれた物は1枚の楽譜だった。
    下の方に小さく書かれたメッセージに書かれたことだけが嬉しい出来事だった。

    「まゆなちゃんへ
     とつぜんいなくなっちゃってごめんね。
     ぜったいにおおきくなったらあえるから、それまでにこのきょくをピアノでひけるようにしてほしいな
                               りゅうき 」

    それからだった。
    真由那が音楽をやろう。
    そう思ったのは……。
  • 19 愛華 id:PCNho5u1

    2012-01-26(木) 23:23:13 [削除依頼]
    11+

    龍希に会えるまでこのきょくを完璧にしよう。
    そう思い、真由那はピアノというものに初めて触った。
    小学校の音楽室にある大きなピアノに初めて触れた。

    それまでは何とも思わなかったピアノの音がいくらか綺麗に聞こえた。
    こんなきれいな音だったんだ。
    真由那はこの音に惹かれていった。

    この音を使いこなせるようになりたい。

    そう思った真由那はその日から先生を捕まえてはピアノを教えてもらった。
    小学校の先生とはいえ、ピアノはやはり、真由那よりはうまかった。
    だから、真由那はピアノの先生として慕った。
    そして、思ったのだ。

    このピアノの音が龍希に届いてますように。と……――
  • 20 北野 id:jL7n.aZ0

    2012-01-27(金) 14:15:47 [削除依頼]
    [新小説をごろ寝しながら評価しちゃうよ☆]
    からきました、北野です^^

    とても読みやすかったです!
    出だしの文章も素敵でした^^
    真由那の心情も伝わってきて、共感できます。
    登場人物の外見の描写があると
    より場面を想像しやすいと思います。
    (わたし的には無くても十分いい作品だと思いますよ!)

    これにて終了です! 失礼しました〜
  • 21 愛華 id:3Uj78zs.

    2012-01-27(金) 20:47:06 [削除依頼]
    ありがとうございました。
    外見的……。
    精いっぱいの努力をしてみます。
  • 22 愛華 id:3Uj78zs.

    2012-01-27(金) 20:54:12 [削除依頼]
    12+

    小学生の中でも、最年少の学年だった真由那はまだ、鍵盤ハーモニカもままならなかった。
    でも、なぜか、ピアノの方が上達が早かったのだ。

    先生は不思議な目をして真由那を見る。

    「普通は、ピアノの方が上達しないのにね」

    にこにこ笑いながらも、不思議な目をする先生におかしな感情が真由那の中で芽生えたが、そこまで気にしなかった。

    ピアノは龍希とつながっている。
    だから、龍希が近くにいるような気持ちになる。
    だから、上達するのだ。

    全て、龍希につながっているのだ。
  • 23 愛華 id:x/Ede1p.

    2012-01-30(月) 23:34:48 [削除依頼]
    13+

    その思いはついに真由那の本当の才能を開花させた。
    小学3年生の時には、ピアノの先生は音楽の授業を教えてくれない人になった。
    小学2年生の中旬に音楽の先生は気づいたのだ。

    この子には何らかの形で作られた才能がある。
    この才能はもっと育つ。

    そう思い、ある先生に真由那を託した。
    その先生こそがのちに真由那に良い機会を与えた人だった。
  • 24 愛華 id:UrEpqFL0

    2012-02-02(木) 16:35:25 [削除依頼]
    14+

    その先生の名は神宮先生といった。
    優しい女の人でいつもほんわかとした笑顔を見せてくれるような人だった。

    「真由那ちゃんだっけ?
     神宮 真央子って言います。 宜しくね」

    そういって出された手。
    真由那は恐る恐るその手をつないだ。
    その手の暖かさは太陽のように暖かく、優しかった。
    真由那はその手の暖かさを今でも覚えている。

    そして、この真央子先生との出会いが真由那の運命を変えたのだった。
  • 25 愛華 id:UrEpqFL0

    2012-02-02(木) 22:04:58 [削除依頼]
    15

    真央子は先生らしいが、先生らしくない人だった。
    真由那に教えたことは先生のように繊細なピアノの弾き方だった。
    その姿は先生らしく、ピアノという鍵盤の楽器が輝いて見えた。
    同じように聞こえる音にも違いが見えた。
    真由那が弾くものはいくらか雑だが、真央子はそのような場面を決して見せなかった。
    どんなに速い曲でも、一音一音が丁寧だった。

    このような音をピアノというのだ。

    まるで真由那にそう語りかけるかのようだった。

    そして、ピアノを弾かないときは明るくほんわかした声で自分のことや家族のことを話した。

    「私にはね、夫と息子がいるのよ。
     でも、夫はプロのsax奏者でね、世界中を駆け巡るのよ。
     そこに息子もついて行ってるからね……。
     親ばかのようだけど、息子もね、サックスの腕前がすごいのよ。
     でも、私はsax以外の楽器をやってほしいのよね〜」

    なんていう話はしょっちゅうする。
    同じ話を何度もするところも可愛らしい少女のようだった。
    その度に真由那はその息子さんに会って見たいです。とか、今どこにいらっしゃるのですか。とか聞いた。
    それも1つの楽しみだった。

    そして、ある時から、真由那は思ったのだ。

    その息子さんに会って見たいと……。
    その思いは言葉では言い表せることのできないくらい難しい思いだった。
  • 26 愛華 id:V4by0PB0

    2012-02-04(土) 22:08:00 [削除依頼]
    16

    ただその思いを持つことによっていくらか胸が高鳴った。
    小学校中学年というのが等しい時期の真由那にとってこの思いを抱いたのは初めてでこの思いの正体を知ることもできなかった。
    ただ、この思いは日に日に……。
    真央子の話を聞けば聞くほど、大きくなっていた。
    この思いの正体はその男の子に逢えることさえできれば何者かわかるだろうか。
    いつからか、真由那はそう思っていた。

    その思いにうすうす気づいていた真央子も自分の息子とこの天才という名がふさわしいであろう少女を出逢わせ見たいと思っていた。
    真央子はそれが実現する日はいつのことかを楽しみにしていた。
    昨日までは……。
    しかし、今日の朝になり、夫からメールが来た。

    また、外国に逆戻りすることになった。

    そのような主旨と息子は元気だ。というメールが来た。
    また、逢える機会がなくなってしまった。
    あと1年は逢えないだろう。
    なんて残念なことだろう。
    そう思うと真央子の口から不思議とため息が出てきた。
  • 27 愛華 id:Vp7rd7o0

    2012-02-09(木) 22:28:57 [削除依頼]
    17

    「真央子先生どうしたの?」

    隣にいた真由那はいち早く真央子の悲しみに気づいた。
    ただ、何故ゆえに悲しんでいるのかなど知らなかった。

    「ううん、なんでもないわ」

    真央子はそういうとニコリと真由那に笑い返して、ピアノへと向かった。
    この2人が出会うのが少しだけ遅くなっただけなのだ。
    必ず、2人は出逢う。
    真央子はそう信じて疑わなかった。
  • 28 愛華 id:r3Bb14H/

    2012-02-11(土) 16:01:29 [削除依頼]
    18

    あの子はまだあの曲を弾いていてくれているだろうか。
    あの子はまだ僕のことを覚えているだろうか。

    「お〜い、龍希。
     まだこっちにいるんだろ?」

    聞こえてくるのは英語。
    日本語ではない。龍希はそれが普通だというかのようにその質問を返した。

    「あぁ、まだな……。
     やっと帰れるかと思ったんだが……」
    「でも、俺はうれしいぞ」

    やり取りはもちろん英語。
    龍希は悲しそうに窓の空を見た。
    たしかにこの隣にいる金髪の少年といられるのはうれしい。
    しかし、自分には約束をした女の子がいる。
    同い年ぐらいだったから、今は小学6年生だろう。

    何度か、帰れそうなときはあった。
    しかし、そういうときには必ずというほど父親の仕事が舞い込み、帰国は延期となるのだ。

    そう、龍希には帰るべき理由がある。
    この異国に来る前に約束した少女との約束を守るために……。
    なのに、帰るに帰れないのだ。

    自分の年齢を悔やむ。
    龍希には1人立ちできるまでにまだ時間がある。
    だから、それまで少女に逢えない。
    そんな気がした。
  • 29 愛華 id:00Rr7Ro1

    2012-02-15(水) 15:10:19 [削除依頼]
    19

    あれから、何年たったのだろう。
    龍希は中学3年生になっていた。
    やはり、日本には帰れていない。

    今年も帰れることはないだろう。

    そう思っていた。
    しかし、事態は思わぬ方向へと進んでいった。

    突然、父親が龍希の部屋に入ってきたのだ。

    「真央子が倒れた」

    そのことを龍希は嘘だと思った。
    最近は逢ってないが、自分の記憶上元気で明るい母親だったはずだ。

    この悲しい出来事が奇跡になどなってほしくなかった。
コメントを投稿する
名前必須

投稿内容必須

残り文字

投稿前の確認事項
  • 掲示板ガイドを守っていますか?
  • 個人特定できるような内容ではありませんか?
  • 他人を不快にさせる内容ではありませんか?

このスレッドの更新通知を受け取ろう!

ログインしてお気に入りに登録すると、
このスレッドの更新通知が受け取れます。

お気に入り更新履歴設定

お気に入りはありません

閲覧履歴

  • 最近見たスレッドはありません

キャスフィへのご意見・ご感想

貴重なご意見
ありがとうございました!

今後ともキャスフィを
よろしくお願い申し上げます。

※こちらから削除依頼は受け付けておりません。ご了承ください。もし依頼された場合、こちらからの削除対応はいたしかねます。
※また大変恐縮ではございますが、個々のご意見にお返事できないことを予めご了承ください。

ログイン

会員登録するとお気に入りに登録したスレッドの更新通知をメールで受け取ることができます。

お気に入り更新履歴設定

お気に入りはありません
閲覧履歴
  • 最近見たスレッドはありません