甘党恋愛13コメント

1 りゅりゅ id:uq1poaW0

2012-01-08(日) 19:59:47 [削除依頼]
初めまして。
りゅりゅと言いますッ(*´∀`)

「甘党恋愛」
この作品は癒やし系男子と
癒やし系女子の同系恋愛のお話です。
長いお話にしたいと思いますので
お付き合いお願い致します。
  • 2 りゅりゅ id:uq1poaW0

    2012-01-08(日) 20:07:59 [削除依頼]
    −登場人物−

    神沢 まむ(カンザワ マム)
    無口でちまっとしている。
    無表情=癒やしになる。:小6:3組

    野々木 楓里(ノノキ フウリ)
    背が小さい。
    イジられキャラ。:小6:2組

    小湊 那來(コソウ ナコ)
    那麻の双子の姉。
    まむの親友。:小6:3組

    小湊 那麻(コソウ ナオ)
    那來の双子の弟。
    楓里の親友。:小6:2組
  • 3 りゅりゅ id:uq1poaW0

    2012-01-08(日) 20:08:30 [削除依頼]
    登場人物は増えていくので・・・。
    記憶お願いします↑
  • 4 りゅりゅ id:uq1poaW0

    2012-01-08(日) 20:25:43 [削除依頼]
    一話

    「まーむ〜・・・!」
    「ひゃ!?」
    後ろから急に抱きつかれた私、
    神沢まむは変な声を出した。
    「もぅ!!今日うち遊びに来るんでしょ!
     計画立てながら一緒に帰ろって言ったじゃん」
    私に怒ったようにしゃべる彼女は
    小湊那來。小学校入って初めて友達になった子。
    「へ。そうだったっけ。」
    「何、今なんてッ!?」
    「わわ、ごめん、そうだったね」
    鬼のような那來の怖い顔に思わず、
    苦笑いで覚えていたフリをした。
    「覚えてないんでしょ〜。
     ま、いいよっ。委員会忙しかったんでしょ。」
    那來は強引で、少し怖いけど
    すごい優しさを持っていて憧れる。
    私は教室に入ってランドセルを背負った。
    今日は教科書が多くて立っているだけで疲れてしまう。
    「うー・・。重い〜・・」
    「あはっ!それさ少し大きめの声で言ってみな。」
    「え?うん・・?
     重いよ〜!」
    那來に言われるがまま少し声を張った。
    そしたらびっくりするほどの人数が近づいてきた。
    しかも、苦手な男子・・。
    「神沢っ。それ持ってあげよか!?」
    「家近かったよな!?」
    「え、あ、うー・・。」
    ちらっと那來を見た。
    「あははっ、本当、モテるね〜・・。
     でも残念。今日は私と帰るんだよっ」
    男子達にそう言い放って私の腕を引っ張った。
    「まむはぼーっとしてるだけで可愛いとか
     言われるんだから、男には気を付けて〜」
    からかうように私の顔を見ながら那來は言った。
    それから、無言で那來のペースで歩き、
    分かれ道に遭遇した。
    右が私の家で左が那來の家。
    「じゃあ、すぐ行くねっ。」
    「待ってるよーん」
    これが大体の私の一日。
    後で、那來と遊んで今日も終わり・・か。
  • 5 りゅりゅ id:PwoINQW0

    2012-01-09(月) 18:23:10 [削除依頼]
    二話

    私の家から那來の家まで遠くはない。
    ―・・が。
    「坂が、キツイ・・・」
    息を切らすこと約10分。
    坂がなければ5分程度で着くはずなのに。
    「もう、無理。走るのやめて
     歩こう・・。3時までに着けそうにないな」
    元々、体力がない。
    体育の時もリレーは決まって最下位。
    顔に出ないタイプな私は
    周りから見たら普通に歩いてるように見えるだろう。
    でも、この時、歩くことに限界を感じていた。
    「おー・・・い・・。なんか汗だくだけど
     大丈夫?」
    「・・・え」
    背のちっちゃい男の子から声をかけられた。
    どこかで見たことあるような顔。
    「あ。神沢さんか。」
    「へ・・。私のこと知ってるの」
    「超有名人じゃん。
     周りの奴らがちょーかわいーとか言ってたよ」
    「あ、そぅ・・。」
    この時私は必死だった。
    相手は私のことを知っているのに、
    私は相手のことを知らないなんて失礼だと思う。
    頑張って、頭の中で名前を思い出す。
    「ああああ!!」
    頭の中のスロットが止まり、名前が出た。
    「ん?」
    「野々木さん、だよね・・?」
    「え、うん。そうだけど?」
    野々木楓里・・・女の子たちが
    可愛いって騒いでた子だ。
    男子でもモテ系グループの・・。
    「・・・で、大丈夫なの?」
    「なんで、私、顔に出ないのに分かったの?」
    「さっきも言ったけど、汗だくだよ」
    と、野々木さんは私の頬を指さした。
    「目的地、どこ?連れてったげる。」
    気付けば彼の後ろには自転車が。
    「小湊・・って分かる?」
    「え。俺も今からそこ行くとこだよ」
    「那麻君の友達とか・・?」
    「おぅ!そうだっ」
    そう言って私の腕を強引に引っ張り
    自転車にの後ろに乗せた。
    「つかまってろよー!!」
    「う、うん」
    思った以上に速いスピードで
    自転車が走り出した。
    でも、それよりも
    私の心臓の音の方が速かったかもしれない・・。
  • 6 りゅりゅ id:PwoINQW0

    2012-01-09(月) 18:47:46 [削除依頼]
    三話

    『ピーンポーン』
    インターホンを鳴らしてすぐ、
    ドアが開いた。
    表札は【小湊】。
    「まむ!いらっしゃ・・って、
     野々木も一緒か。那麻ーっ!」
    「ま、間に合った・・。」
    「あたりめぇだ。チャリなめんなっ」
    それぞれの口から出る言葉と共に
    那來の後ろから顔をのぞかせた、彼。
    彼は小湊那麻。
    那來の双子の弟。
    「那來、お前も友達呼んだのかよ・・
     あ、なんだ。まむか。」
    那來と仲いいため、那麻とも面識がある。
    男友達に近い存在だ。
    「お邪魔しまっす!」
    遠慮なく家に入る、野々木さん。
    那麻の友達だなんて知らなかったな・・。
    そのまま、那來の部屋に入った。
    「ジュース、ももか、オレンジか、りんご。」
    「ももが良いな。」
    「りょーかいっ」
    那來は部屋を出て、
    ジュースを取りに行った。
    いつもならこの時間は、普通に座って待ってるけど、
    今日は違った。
    なぜなら、那來の部屋にあたらしいぬいぐるみが
    加わっていたのだ。
    「可愛い〜」
    くまのぬいぐるみで、首にりぼんが付いている。
    「おーぃ、ジュース〜・・
     って、早速食いついてるし・・」
    「このぬいぐるみ可愛い!!」
    「それ、あげる」
    「え!?」
    「なんか、ショップで見つけて
     まむっぽかったから・・。」
    目を輝かせて、ぬいぐるみの手を握った。
    そして、那來と目を合わせ、
    「いいの!?」
    そう言った。
    「どーぞ。」
    「わ〜い・・。」
    そして、しばらくしゃべったあと、
    帰る合図がなった。
    時間は5時。那來といると時間がはやい。
    「じゃあ、ばいばい。また明日!」
    私が那來の家を出るのと同時に
    野々木さんも自転車にまたがる。
    「また、乗ってく?」
    「・・・ん、いいなら。」
    「てか、なにそのでっけーくま。」
    「那來にもらった。・・ねぇ、野々木さん。」
    「楓里でいいよ。」
    「じゃあ、楓里君。」
    「何・・?」
    私は抱いていたくまのぬいぐるみに
    顔をうずめた。
    「・・・やっぱ、何でもない。」
    なんで、楓里君といると苦しいのか、
    聞きたかったけど、分かってしまった。
    ―私、楓里君が好きだ。
    理由なんてない・・。
    ただ、好き・・
  • 7 りゅりゅ id:Io27m7k/

    2012-01-10(火) 18:52:54 [削除依頼]
    四話

    「・・・って、え!?」
    自転車の後ろに座ったまま、
    私は大きな声を上げた。
    「な、なんだ・・!?」
    楓里君も驚く。
    だって・・、私今、なんて考えてた?
    私が、楓里君を好きだとか・・。
    「えええぇぇ!!」
    「だから、なんなんだよっ!」
    「な、何でもないっ」
    違うと信じよう・・。
    私は、メンクイだったんだ!
    そうだよ、そうだ。絶対。
    だから、好きとかそういうのじゃなくて・・。
    一人でパニくってあたふたしてたら。
    「おゎ!?あぶねぇッ」
    自転車が横に倒れてしまった。
    「いたた・・・。
     あっ!ごめん、楓里君大丈夫!?」
    「てて・・・。」
    楓里君は辛そうな声を出しながら頭に触れた。
    私は触れたところに目をやる。
    「わ!ケガしてるよ?・・んーと」
    辺りを見渡すと運がいいことに
    私の家の真ん前だった。
    「家、来て!」
    楓里君の自転車を道路脇によけて、
    次は楓里君の腕を引っ張った。
    「待ってて」
    私は救急箱を急いで探し、
    急いで消毒液を出した。
    「しみる・・?」
    「うん。」
    「ご、ごめんね!?」
    「いいよ、てか、いいのに。
     家、すぐそこだし。」
    「え?家近かったっけ」
    「俺は知ってたけど」
    などと話してるうちに手当てが終わった。
    「親、いないの?」
    突然聞かれたその質問。
    その一言で涙が出そうになった。
    「・・仕事だよ。パパはいないの。交通事故ね。
     ママは今日も遅いって言ってた。」
    「へぇ」
    「でもね・・?」
    そう言って私はリビングを指さした。
    「おねぇちゃん何やってるの?」
    そして、タイミングよく出てきた子。
    「妹の、のんちゃんだよ。」
    「へぇ!年離れてるんだなっ」
    「うん」
    楓里君はのんちゃんの頭をなでた。
    でも、見ていてはいられなかった。
    パパがいたらこの子もこんな顔を毎日見せてくれたのか。
    パパがいたら、もっと・・
    「・・・。のんちゃん、リビングに救急箱
     戻してきてあげて?」
    「うん!」
    「え?楓里君・・?」
    「ちょっとだけ、な。」
    その時言葉の意味がよくわからなかった。
    ただ、後から、これは彼なりの優しさなのだと、
    彼なりの励ましなのだと、すぐ気づいた。
    急に体全体が落ち着く感覚。
    私・・、―楓里君に抱きつかれてるの・・?
  • 8 りゅりゅ id:Io27m7k/

    2012-01-10(火) 19:11:02 [削除依頼]
    五話

    うわわわ・・・
    ど、どうしよう・・?
    「楓里君・・?」
    「大丈夫だよ、寂しくない。
     お前には那來だっているじゃん」
    え・・?・・そうか、楓里君は。
    彼なりの優しさに気づいた私は
    無理やり突き放すことはできなかった。
    こんな小さい体、すぐ突き放すこともできたのに。
    「そういえば、お前くまのぬいぐるみ
     どうした?」
    「あっ!そうだ・・・どこだっけ・・」
    「おねぇちゃん!コレ?」
    またまた、のんちゃん登場。
    小さいに腕の中にあるのは・・。
    「え!?そのくまどこで!?」
    「おねぇちゃんが持って帰ってきたよ」
    「私、ちゃんと持って帰ってきてたんだぁ・・。」
    ほっと胸をなでおろす。
    小さなハプニング続きに疲れて
    玄関の壁に寄りかかった。
    「ふぅ・・。」
    「ぶっ!」
    「ん・・?」
    「あはははははっ!」
    「え!何!?」
    急に楓里君が笑い出した。
    楓里君は表情が豊かなのに
    気持ちまでは読み取れない。
    「・・?」
    「あはっ、面白すぎッ!」
    なんで笑ってるのかよくわからない気持ちから
    ムッとした。
    「何よッ!」
    「神沢って、普段無表情なのに
     絡むと違った!めっちゃ感情が豊かだな!」
    なぜか顔が熱くなった。
    それどころか胸の奥が踊っているような感覚。
    なんでかって・・、
    「う、うれしい!初めて言われた!
     面白いねって、言われてみたかったの!」
    「ぶっ、そ、そうなんだ・・。」
    一目で笑いをこらえているのが分かった。
    口では「もぅ」と言いながらも心の中は
    とっても華やかだった。
    でも、本当にわかっちゃったな・・。
    神沢まむ。12歳の秋。
    初めて好きな人ができた。
    彼の名は【野々木楓里】
    背が小さくて、いじられキャラで
    見てるだけで楽しい、癒される。
    不思議な男の子―・・。
  • 9 りゅりゅ id:bk9pVCX.

    2012-01-13(金) 20:07:06 [削除依頼]
    六話

    「寒い・・・」
    「ねぇっ!前まではすごく暑かったのにさー」
    昨日の出来事を無理やり胸にしまい込む。
    そのまま那來と登校中。
    胸にしまい込んだこの気持ち・・『好き』
    「・・ふぅ・・。」
    「さっきからまむ、『ふぅ』とか『はぁ』とか
     何かあったの?」
    「え・・!?言ってた!?」
    「うん。思いっきり。」
    「そぅか・・・」
    気をつけよう・・。
    その時。
    「おっはよーっ!!」
    後ろから聞こえた元気な声。
    誰の声かなんてすぐわかる。
    好きな人だから・・
    「おはよ・・ぅ・・。」
    「なんだよっ、元気ないじゃん」
    「そ、そうかな。」
    そこに・・、
    「まむはいつもそうじゃん?」
    見事なハモりの言葉。
    楓里君の隣にいた那麻と那來。
    「あははっ・・見事だね!」
    思わず吹き出してしまった笑い声を出した私を見て、
    「あ、笑った。」
    次は楓里君と那來、那麻、3人でハモった。
    それから3人で顔を見合わせ笑った。
    ―こういうのって幸せだな・・。

    『キーンコーンカーンコーン・・・・』
    「やばっ、まむ、昼休み終わっちゃったよ〜!」
    「わ!本当だっ」
    図書室で二人で本を読んでいた。
    集中しすぎて時間があっという間に過ぎた・・みたい。
    「遅れる、遅れる・・」
    ドアに手をかけ、開けようとした。
    「まむ、そっちじゃない!」
    那來がそういった時には遅かった。
    いつもとどこか違う教室の雰囲気。
    ふと上を見ると[6−2]
    教室間違えた!?
    恥ずかしい〜・・
    そのまま固まっていたところに
    お腹に何かが突っ込んできた。
    「ん!?」
    下を見ると私に抱きついた形で
    楓里君が顔を赤く染めていた。
    「うわぁぁぁッ!!ご、ごめん・・。」
    「?いや、大丈夫・・。」
    楓里君の後ろでニヤニヤ笑う男子たち。
    「どーしたの?」
    「・・・んと・・」
    口をもごもごさせている楓里君のかわりに
    後ろで笑っていた男子の一人が答えた。
    「楓里の好きな人をちょーっと、クラスにまいただけだよっ」
    え・・。好きな人・・?
    「おい、お前らいい加減にしろっ」
    まとまっていた男子に向かって那麻が怒った口調で言った。
    「そ、それより、まむっ!授業が〜・・」
    「そうだった!・・じゃね、楓里君・・」
    「・・・おう。」
    楓里君の好きな人って誰・・?
  • 10 りゅりゅ id:bk9pVCX.

    2012-01-13(金) 20:26:11 [削除依頼]
    七話

    「それで、男達に押されて、突っ込んじゃって・・
     ごめんな・・?痛かった?」
    「全然。」
    「そっか。良かった。」
    楓里君はどうやらからかわれていただけらしい。
    そこにちょうど、私が来たって・・。
    「あ、そういえば、楓里君の好きな人って誰?」
    「・・・・は?」
    「や、からかわれてた理由ッ!
     し、親友?として知っときたいな〜・・なんて・・」
    必死で好きな人を聞き出そうとする。
    ただ、廊下にいるため、大きな声では話せない。
    それに寒くてじっとしていられなかった。
    心の準備が出来ない・・。けど、知りたい・・。
    「・・・・・ない」
    「え?もう一回っ」
    小さな言葉でつぶやいた言葉は聞き取れなかった。
    『もう一回』とチャンスを頼んだ。
    すると、
    「俺はっ!お前を親友だと思ったことなんてない!!」
    「・・・え?」
    「もう、気付かれてると思ってた・・。」
    「え?え?」
    「俺、帰るな。」
    片手で顔を隠して楓里君は言った。
    表情が分からなくて、見えたのは・・。
    唇を噛んでるの・・?
    「ちょ、楓里君!?」
    早足で廊下をスタスタ歩いていくのを
    ひょこひょこと追いかける。
    が、楓里君は6−2の教室に入ってしまった。
    この学校は用がない限りほかのクラスには立ち入り禁止。
    「・・・なんで?」
    なにか、楓里君にしてはいけないことしたかな?
    ―いや、してしまった・・気がする。
    とにかく謝ろう。
    そう決めたばかりなのに。
    勝手に大粒の涙がほろほろ出ていく。
    ランドセルを背負って正門を出た。
    涙を流しながら、声は出さず、歩いていく。
    「・・!?ひゃ・・」
    小石につまずいて転びそうになった。
    同じ瞬間に腕を強く後ろに引っ張られた。
    「・・那麻?」
    「まむ、大丈夫か?」
    安心する人を見てしまうと甘えてしまうものなのか。
    「・・うっ、私何か悪いこと・・した・・
     かなぁ・・?うぅぅっ・・」
    「・・・何があった?」
  • 11 りゅりゅ id:f9i76/y.

    2012-01-15(日) 13:16:51 [削除依頼]
    八話

    公園のベンチで那麻に事情を説明した。
    「ふぅ〜ん・・・。俺が思うに、そりゃ、まむが悪いよ。」
    「な、なんでぇ〜・・・?」
    全く意味が分かっていない私の顔を見て
    那麻がびっくりした顔を見せた。
    「普通・・は、さ。気付くんだよ。そこで。
     まむって、鈍感すぎるよ。」
    「鈍感?」
    「天然てゆーか・・。」
    那麻は難しい顔をして足元にあった石をけった。
    それから、首をかしげて考え、突然私に顔を近づけた。
    「・・!?な、那麻、近いよッ!」
    それから私のあごをくいっと上にあげた。
    「つまりさ、楓里が思ってるのはこういうことだよ。」
    「は??」
    「俺、帰るから、1分もそこ動かない方がいいよ」
    「え?」
    いきなりの出来事が続いた。
    そのため頭は混乱中。
    言われた通り、1分はここを動かないことにした。
    「1分て、中途半端ー。」
    ブツブツ言いながら公園の時計を見上げた。
    「もぉ、行こ。」
    ランドセルを背負って立った。
    その時、強い力で肩を後ろに引っ張られた。
    「・・え!?楓里君!?」
    楓里君が立っていた。
    顔が暗い・・、というかオーラまでが暗い。
    「・・・あのさ。」
    「・・?うん?」
    「お前、今、那麻と何やってたの?」
    「へ・・?あ、あのね、楓里君に嫌われたかなって
     相談にのってもらってたの・・。」
    「は?俺のこと?」
    「う、うん?」
    それを聞いた楓里君はへなへなと地面に座ってしまった。
    「・・大丈夫?」
    「うん。・・・俺がお前を嫌ったと思ってたの?」
    「え、違うの!?」
    「・・・違うよ。」
    楓里君は呆れた顔をした。
    「え、だって〜・・・。」
    「とにかくっ!俺は・・その〜・・。
     絶対!お前のこと嫌いになんないよ!」
    「え・・絶対?」
    思わずクスクス笑ってしまった。
    楓里君は顔が少しすねたようで、可愛かった。
    黄昏時の公園は風が冷たい。
    足までがしびれて痛かった。
    「っ・・!いったぁい・・。」
    「?足?・・じゃあさ・・。」
    楓里君が公園の入口を指さした。
    「自転車、乗ってたから・・。乗る?」
    「ふっ・・。あははは!!前と同じだね!」
    「おい、乗るのかって聞いてるんだよっ。」
    「はいはい、うん。乗る!」
    私たちが出会った自転車で、
    私たちが出会ったこの道を走ってゆく。
    こんな毎日が続けばいいのになぁ―・・。
  • 12 りゅりゅ id:f9i76/y.

    2012-01-15(日) 13:38:50 [削除依頼]
    九話

    あれから、季節までが過ぎ・・。
    卒業の春。
    何も進展がない。
    その上私は―・・。
    「まむ〜〜・・。やだ、お別れなんてぇ〜」
    那來が涙目になりながら私の腕に抱きつく。
    『お別れ』。
    私はほとんどの子が通う中学校には行かない。
    少し離れた所に、美術部が有名な学校がある。
    ちなみに野球部も有名だ。
    「え!お別れって、神沢ドコ行くの?」
    楓里君の声が後ろから聞こえた。
    「天乃沢・・中学・・」
    「えっ!・・んじゃ、俺っ」
    楓里君の後ろからにゅっと手が出て
    口がふさがれた。
    「那麻・・。」
    「おんまえ、それ以上言ったら殴る!
     これは、ドッキリなんだぞッ!」
    「知らねぇよっ」
    「え・・?ドッキリ?って何?」
    「あーはは・・。まむ、なんでもないよー」
    那來と那麻がちょっと、変・・・?
    その事情を楓里君は分かってないみたいだけど・・
    実は今、卒業式直後。
    明日から下の学年は学校があるけど
    私の学年はひと足早く春休み。
    「ねー、明日から、予定あいてるとこある?」
    「なに、まむ、いきなり・・?
     んと、確か那麻もうちも来週は全部あいてるよ。」
    「俺もだよーッ」
    「私もあいてる・・・。
     お母さんから遊園地のチケットもらった・・。
     から、えーと、4人で行かないッ!?」
    わぁ・・最後だけ力んじゃった。
    3人驚いた顔してるし。
    「ゆうえんち・・?」
    「ゆーえんち。」
    「ゆぅ・・えんちッ!」
    「って、え!?そんな隠し玉をまむがぁ〜!?」
    「ちょ、失礼じゃ?
     私だって遊園地くらい行くよ?」
    しばらく沈黙が続いた。
    それから皆目を輝かせて言った。
    「親に聞いてみるっ!」
    「Okしてくれるかな!?」
    「まぁ、大丈夫じゃね?」
    それぞれそう言った。
    「よ、よかったぁ・・。」
    帰ったら、来週の準備!
    「曜日は勝手に決めちゃうね!」
    「りょーかいッ」
  • 13 りゅりゅ id:nIb2j8g1

    2012-01-17(火) 20:05:38 [削除依頼]
    十話

    「うっひょ〜ッ!遊園地いつ以来だ!?」
    「コラ、那麻。まむと野々木遅いねー。」
    「・・・・おっ」
    誰かに指をさされて、
    その指から顔までを順に見ていく。
    「・・・あ!那麻っ・・那來も!」
    「おっはよ〜ん」
    「おはよぉ・・楓里君は・・?」
    「まだみたいだよ」
    那來と会うのも、那麻と会うのも
    1週間ぶり。
    全然変わってないその姿はもう毎日は見れなくなるのか―・・
    ・・しっかし、那麻來も那麻もオシャレだなぁ・・。
    なんだかんだ言って、二人とも可愛いし、かっこいいし。
    家は近いし顔合わすくらいは・・って。
    「やめよ・・。悲しいし・・。」
    「ん?まむ、どうかした?」
    「ううんっ」
    「てかよぉ、なんでわざわざ入口で待ち合わせなんかすんの?
     みんなで来ればよかったじゃん。」
    突然そう、那麻が言った。
    そこで、那來が「待ってました」と手をたたいた。
    「だってさぁ、うち達割と皆家近いからさ、
     一緒にいつもいるんだから、ちょーっとつまんなくない?」
    「そぉか?」
    「そうなの!で、ほかの友だちと遊ぶときは
     こうやって待ち合わせするのっ!なんか、それが珍しいことで
     ウキウキするんだよねッ!」
    「わかんねぇ・・よ。別にどっちでもいい」
    「あはは、まぁ、私も同感かな。」
    「ええぇぇぇ!!」
    いつものように自然と盛り上がっていた頃、
    忘れかけた人影が。
    「待ったーっ!?」
    「あ。」
    楓里君だ。やっぱり2人と一緒であんま変わってないな・・。
    相変わらず背が小さい。
    「お前、遅い。」
    「わりぃ〜!バス一本遅れたんっ」
    「おー、そーかそーか。まず謝ろうか?」
    「あー、ごめん。」
    「言い方悪ッ!」
    「あははッ」
    盛り上がりも一瞬で取り戻す。
    この好きな人も、友達も皆『運命』かな・・。
    「どこから、回る?」
    那來が遊園地の地図に顔を近づける。
    「てきとーに回ってって、
     いいのがあったら、乗る。で良くね?」
    那麻が、那來の地図を横からバッと取り、
    近くにあったゴミ箱に投げ入れた。
    「んまぁ、それでいっか。」
    「ジェットコースター乗りたい。」
    「まむ、絶叫系平気なの?」
    「好きだよ〜」
    ジェットコースター乗り口まで、少しダッシュ。
    予想通り、すぐ疲れた。
    「歩こう?」
    「あはっ!体力ないねー」
    「てか、待ち時間長っ!」
    「一時間かぁ・・。」
    待ち時間が貼り出してある看板を見上げる。
    と同時に、頬に冷たい『何か』が落ちた。
    『ザザザザザ―――ッ!!!』
    「何の音・・?」
    「・・・・げっ!」
    「通り雨〜!!!」
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