one's eyes.7コメント

1 彗月. id:NV4eu6Y1

2012-01-06(金) 14:55:09 [削除依頼]
 
 俺達を置いて世界は進む。
 人一人、死んだ今日も、変わらずに世界は進む。
 
 変わってしまった日常が普通になって、普通の日常が日常でなくなる。
 置いてけぼりの俺等はあの笑顔を鎖で繋ぐしかできない。

 ――嗚呼……なんて脆いのだろう。
  • 2 彗月. id:NV4eu6Y1

    2012-01-06(金) 14:58:08 [削除依頼]
    独り言⇒
     立ち上げ回数=挫折回数=恋愛小説
     ……な、彗月さんです←
     でも負けませんよーノ
     何度だって挑戦してやります(`・ω・´+)
     
     ⇒本編スタートッ!
  • 3 彗月. id:GSPuFkK0

    2012-01-07(土) 12:58:04 [削除依頼]
    1.β

    「南木曽 透紀さん! 好きです、付き合ってくださいっ!!」
     
     時刻は6字20分を過ぎたところ。早い人でも歩き始めた頃だと思われる時間帯。
     開かれてない窓から入る日光を背に、教室では南木曽 透紀(ナギソノ トウキ)がとある女子に告白されていた。
     昨日の帰り、明日の朝、学校に早く来てくれと言われ、その通りにした結果の状況だ。

    「……ごめん。俺、好きな子いるから」

     透紀の返事はいつも変わらない。“好きな子がいるから”、だ。
     顔をほんのり赤くした女子生徒に無理に笑いかけ、無言で教室を出る。
     
     誰もいない廊下には透紀の足音が響くだけで誰の気配も感じない。
     初めてされた告白にときめかない自分へと苦笑いを浮かべ、どうしようかと考える。
     今更教室に戻ることも出来ない。さすがに気まずいだろう、先ほどの女の子が。
     でもだからと言って透紀には行きたい場所がない。
     肺へと溜まった二酸化炭素を一気に吐き出し、とりあえず昇降口へと向かうことにした。あそこに行けば誰かに会えるかもしれない。友達がいるかもと、小さな期待を寄せて僅かに足を速めながら向かった。
  • 4 彗月. id:GSPuFkK0

    2012-01-07(土) 13:13:02 [削除依頼]
     透紀は、昇降口へと向かいながら先ほどの告白を回想する。
     先ほどの女の子は確か同じクラスだったはず。
     記憶を手繰りながら少女の顔を脳へと浮かべ、名前が出てこないことへと戸惑った。
     
    「俺、ほんと興味ないよなぁ……」

     さり気無く好きだと言ってくる女子達と同じ言葉を言ったことは少しだけ後悔した。“好きな子がいる”と言うのでなく、単純に“ごめんなさい”で良かったのではないかと。
     さすがに正面から告白してくれたのにと、ちょっぴり反省した透紀だ。


    「あ、透紀! はよ」
    「んあ? ああ、龍真か。おはよ」

     昇降口のある一階へ降りる階段。ちょうど透紀が一歩下がったところで栂 龍真(ツガ タツマ)が上がってきた。
     何が入っているか分からない、相変わらずの重たそうなリュックだ。授業に関係ない物を普通に詰め込んでくる龍真。おかげでリュックの凹凸が激しい。
     
    「反応薄いなー、お前。朝弱いのに何でこんな早いんだ?」

     首をかしげながら登って来る龍真。
     透紀はごまかすように笑うだけで、何も言わなかった。
  • 5 彗月. id:GSPuFkK0

    2012-01-07(土) 18:30:35 [削除依頼]
    「まぁいいけどね」

     言いたくないと察した龍真はこれ以上突っ込んでこなかった。
     
    「助かるよ」
    「はいはい。今度なんか奢れよ」

     勿論冗談だ。龍真は冗談でも友達へと奢ってくれ何て言わない。
     透紀は龍真の横に並ぶと同じ速度で教室へと戻った。

    「あれ? 那加瀬見?」

     教室のドアを開け、ビックリしたような声を上げた龍真。
     その那加瀬見(ナカセミ)さんとやらを知らない透紀は首をかしげた。龍真の肩から教室を覗き、先ほど女子が那加瀬見だと気づく。
     
    「つっ、栂君っ!?」

     那加瀬見はちょっと驚いたような声をあげ、嬉しそうに微笑む。自分の席に座ったまま、龍真へと手を振った。
     それに龍真も手を振って返す。
     透紀はこういう場面で龍真がモテルことを再認識させられる。
     龍真は良く言えばフレンドリーであって、悪く言えば八方美人である。校則が緩いからと、金髪に染め上げた髪と色とりどりのピアス。
     でも先生受けはそこそこ良い。きっと同級生の中には龍真を嫌う者はいない。

     と、暫し二人の会話を耳に挟んでいれば遠くがざわめき出した。皆が登校してきたのだ。
     机へと教科書類を終い、廊下へと出た透紀。知り合いがこないかと壁へと寄りかかった。
  • 6 彗月. id:GSPuFkK0

    2012-01-07(土) 18:43:15 [削除依頼]
     同級生は沢山通り過ぎるが親しいともが来ない。
     一つ息を吐き出すと諦めて教室へと戻ることにした。

    「透紀っ! 何、待っててくれたんじゃないの?」
     
     ふいに聞こえた声。
     ゆっくりと振り返れば“やっぱり”と再び息を吐き出す。

    「ちょっと、何残念がってるの? 私が来てあげたのにっ」
    「梨鈴が来ても俺は喜ばないよ」

     肩へとアタックしてきたのは之初瀬 梨鈴(シハセ リスズ)。
     透紀の背中へとくっ付き、朝っぱらからのスキンシップだ。
     
    「髪くすぐったいし朝から鬱陶しい」

     首へと当たる短い梨鈴の髪。
     それを手で遮った透紀は梨鈴から距離を取ろうとするも離れてくれそうにない。
     しかたなく、密着したまま二人は教室へと踏み込んだ。

    「はよーっ! 皆さん元気ぃ?」
    「はよぉ」「朝からテンション高いな、おい」
     
     透紀から離れた梨鈴はクラスメイトへと大きな声で挨拶。きらきらした笑顔で皆へと言った。
     それに対し、嫌がらずに返事をする男女。いつものことだからと、大体の人は返してくれるのだ。
  • 7 彗月. id:GSPuFkK0

    2012-01-07(土) 18:57:05 [削除依頼]
    「朝から熱いねーっ」

     すかさず茶々を入れる龍真。
     気づけば龍真の周囲には女子が散乱している。いつものことであって、誰も驚きはしないのだが。
     
    「透紀ちゃんは俺のですが?」
    「うぉっ!? ……って大樹か」

     背後から透紀に抱きついたのは有園 大樹(アリソノ タイジュ)。
     若干イナバウアーになりながらの透紀は無理矢理大樹を引っぺがした。

    「透紀、何か今日早くない? いつもなら来るのギリでしょ?」
    「んー? 気分だよ、き・ぶ・んっ!!」

     ずれた黒眼鏡を直す大樹へとわざとらしく強く言った透紀。
     龍真は、そんな二人を見て笑っている。

    「大樹は本当に透紀が大好きだよなぁ」

     何処となく羨ましそうに言った龍真。
     透紀は嫌そうな顔をして首を横に振るが、大樹は頷き、肯定する。
     
    「おっ……はぁー!!」
    「うおぉっ!?」

     ドアが勢いよく開き、透紀、今日二度目のイナバウアーになった。大樹よりも勢いがあり、とっさに隣の机を掴んだ。
     疲れのようなどっと押し寄せ、無理矢理振り返れば大きなため息をついた城嶋 澪(キジマ ミオ)がいるではないか。
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