黄昏エレジー6コメント

1 歩雪 id:.ud7Gsq0

2012-01-01(日) 10:37:12 [削除依頼]


 夕闇に浚われる。
  • 2 歩雪 id:.ud7Gsq0

    2012-01-01(日) 11:19:58 [削除依頼]


     宵が、始まる——
     瀬奈は独り、空を見上げた。其れが何を意味するのか、彼女はよく知っている。形のいい唇を、皮肉るように歪ませて、彼女は笑った。今日は、どんな人かしら? と。齢15とは到底思えない、美しく、哀しい、表情だった。

    (愛も何もないのなら、いっそ唇だけで言葉を紡げばいい)

     その瞳の奥に宿るのは、諦めか、哀しみか、————はたまた憎悪か。
  • 3 歩雪 id:.ud7Gsq0

    2012-01-01(日) 11:56:11 [削除依頼]

    もっと納得できる文章が書きたい、そんな思いで生まれたこの小説。
    臨時の名前で書きます。
    タイトルのエレジーは哀歌。黄昏哀歌となります。

    丁寧に書きたいので、レスは短いです。読みにくいかもしれません。
    『ふいに、泣きたくなる』そんなイメージで。
    ***
    このスレでの宣伝行為はお避けください。
  • 4 歩雪 id:.ud7Gsq0

    2012-01-01(日) 12:21:21 [削除依頼]
    .
     甘美。腐敗するように壊れていく関係が、何故そんな風に感じられるのだろうか。秘め事は秘めているからこそ媚な響きを保っているのに。
     しっとりと冷えた肩にシーツを手繰る。虚しいような空々しい空気が、瀬奈と男の間に漂っていた。掻き抱いた手の平から、ぼんやりと熱が伝わってくる気がする。さっきまでの行為だって、憂き身をかこつのと同じくらい下等で下卑たもののように瀬奈は感じる。

    「瀬奈」
    「はい」
  • 5 歩雪 id:.ud7Gsq0

    2012-01-01(日) 12:48:45 [削除依頼]

     この男は、虚しくなったりはしないのだろうか。瀬奈はふと思った。届かぬ誰かに似せて繕った偽物との愛は、見目麗しく、けれども空洞で。瀬奈を通して誰かを見る彼の姿は儚く、滑稽だった。

    「僕の名前を呼んで」
    「——ハルキさん」

     彼は、瀬奈の常連客だった。遊女と淫楽に惰することは則ち恥である。だから、普通、客たちは女をよく変える。しかし、彼はいつも瀬奈を指名していた。
  • 6 歩雪 id:.ud7Gsq0

    2012-01-01(日) 13:09:20 [削除依頼]
     何故、それほど瀬奈が気に入ったのか、それは瀬奈自身も知らなかった。確かに、腰まで伸びた艶のある黒髪や、陶器のように滑らかな肌、誘惑するような切れ長の瞳は人を惹きつけるのに十分だ。その証拠に、瀬奈には彼以外にも何人か常連と呼べるような客がいた。
     しかし彼は、どこか違う。何か、もっと違う——まるで情愛のようなものを抱いているような気がするのだ。
     もちろん瀬奈としては、そのような気は全くない。20歳以上年が離れているのだ。父親と、ちょうど同じか少し若いくらい。生憎父親のいない瀬奈にとって、彼は客以下でも客以上でもなかった。
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