名も亡き花とその末路4コメント

1 四門 悠斗 id:i-7nSbGax0

2012-01-01(日) 04:05:21 [削除依頼]
『名も亡き花とその末路』
  • 2 四門 悠斗 id:i-7nSbGax0

    2012-01-01(日) 05:09:14 [削除依頼]
    「彼女が生きていくにはこの世界は狭すぎたんだよ」
    軽口口調の男は
    歪な色をした指で顎を撫でる
    体に羽織る白衣は赤い血痕の飛沫を浴び、
    白衣とは掛け離れた衣服に化けていた。
    スラリと背が高く存在感の薄い陰を連想させるシルエット。
    不意に男は振り向く
    「・・・君も分かってたんじゃないかな」
    やけに長い前髪の分け目から鋭い眼球が俺を睨む。
    「・・・あぁ」

    もう隠す必要もない
    「まぁ・・・なんにせよ・・・・今日はもう帰りなよ」
    男は怠そうに言葉を残し
    さっさと用具をしまいにかかる
    ガチャガチャと鉄がぶつかり合う音だけが
    生臭い部屋にこだました。
    「・・・あぁ」
    分かってた。
    鼻をつく生臭さを忘れないように深く、深く息を吸う
    分かっていたよ
    彼女のこと
    彼女のこと
    彼女のこと
    彼女の・・・・
    「おい!!!」
    死んだように動かない俺を尻目に
    ドアを突き破って突然現れた大男が
    体格に良く似合う大声を俺の耳元で爆発させる
    それでも反応のない俺に軽く舌打ちし、
    60キロはあるだろう俺の体を易々と片手で持ち上げた。
    「旦那ぁ、悪いがこいつは連れ帰るぜぇ、迷惑かけたなぁ」
    どうやら白衣の男と大男は知り合いのようだ
    「いやいや、なかなか楽しかったよ、お迎えご苦労様」

    俺は殺されるのか
    「この馬鹿!自分で歩け!」
    嗚呼、引きずられてる
    地獄かな地獄だろうな俺にとったら地獄でも天国だ
    嗚呼、もう、考えるのは疲れた・・・・
    遠くで男の声がする


    三日間一睡もしてなかった俺の意識は簡単に途切れた
  • 3 四門 悠斗 id:i-7nSbGax0

    2012-01-01(日) 07:25:21 [削除依頼]
    冬季の幕は閉じ
    青空に桜の雨が降りそそぐ春。
    俺は駆ける。

    都内の公立高校で無事、入学式を迎えるはずだった登校初日、
    自転車のパンクに気づいたのは入学式当日の朝のことで、
    ヘロヘロのタイヤが俺にまったくの猶予も時間も余裕も無いことを告げる。
    「冗談きつい」
    馴れ親しんだ桜並木道を新品のスニーカーで
    駆け抜けるはめになるとは思わなかった。
    前日にちゃんと確認しとくべきだったと後悔する反面、
    昨日なにげなく神社で引いたおみくじは大吉だったのに!
    とただ紙切れを恨めしく思った
    占いとかそういう現実味のないフラフラしたものは
    元から信じないたちだったが
    その考えは確かに間違っていなかったと確信する。
    グチャグチャと物を考えながら校門を目指す、
    もし俺が陸上部だったら
    ラストランナーにでもなった気分だ。
    あるはずもないタスキを掛けて
    勢いづき並木道を抜け出した瞬間、俺は一瞬で凍り付いた。

    ここはどこ。
    大勢の生徒は?先輩は?保護者は?校庭は?校舎は?
    そこにあるはずのものがなに一つ無い。全部無い。跡形も無い。
    可笑しい。可笑し過ぎる。
    ア然とするしかない状況の中、
    突然誰かに肩を叩かれ、我に帰る。
    正直ビビったが
    俺以外にも人がいたことに
    かなり安堵しながら振り向いたそこには・・・そこに・・・は?
    ――――――――
  • 4 四門 悠斗 id:i-7nSbGax0

    2012-01-01(日) 07:36:33 [削除依頼]
    ガバッ!!!!!!!
    「!!?!?!」
    ・・・・・・・。
    「ちょ!ちょっと!いきなり飛び起きることないじゃないっ」
    ・・・・・・。
    「この子生きてるわよっ!ちょっと!マーク!」
    ・・・嗚呼、そっか・・・夢か・・・。
    「うるせーなぁ!生きてるってさっき言っただろがぁ」
    ・・・・・・この声。
    「なんだぁ、目覚ましたかぁ?くそガキぃ」
    やけに語尾が伸びるこの口調。
    さっき聞いたばかりのような気がする。
    というか、うわ、この人。
    かなり閻魔っぽい。やっぱりここは地獄か。
    「・・・え、閻魔。」
    「は?・・・だ、誰がぁ・・・誰が閻魔だオラァ!人違いだボケェ」
    鼓膜が破れる程の声量で怒鳴る閻魔っぽい奴の声で
    耳が酷く痛い。
    閻魔っぽい奴が何故怒鳴るのかさっぱり分からないが
    どうやら
    飽きたら足らないようで
    俺の首根っこを強く捕み、荒々しく振り回しだした。
    おかげで首が折れそうだ。視点も定まらない。

    そんな中、俺から見て左奥の暗闇中から
    若い男の声が聞こえてくる。
    「・・・おいおい、ガキが死んじまうぜ。」
    誰だろう、顔が確認できない
    右にいるピンク頭の女といい
    閻魔っぽい奴といい
    一体ここには何人人がいるのだろうか。
    「心配いらねぇ、見ての通りぃ、加減してんだろぉ?」
    自信満々と男は返答する。

    加減?どこが?
    首が狂っちまいそうだ。化けもんかこいつは。
    おまけに状況もさっぱり理解出来ない。

    俺が寝てる間に
    一体何があったんだ?
    》続く
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