うちの子が一番9コメント

1 〓.新奈-にいな.゜*. id:rthODRR1

2011-12-31(土) 18:23:14 [削除依頼]
*序章

私――番場新奈は21歳。
とにかく犬が大好きで、愛犬――ポルシェとの生活を楽しんでいる。
ポルシェはキャバリアキングチャールズスパニエルの女の子だ。
毛色はブラウン&ホワイトで、白と茶色が混ざった毛色をしている。
青い目がポルシェのチャームポイントといっても過言ではないだろう。

ポルシェは繊細で怖がりな性格だが、私にはよく懐いてくるのだ。
ポルシェを迎えて、1年5ヶ月。

私とポルシェは強い絆で結ばれていた――
  • 2 〓.新奈-にいな.゜*. id:rthODRR1

    2011-12-31(土) 18:28:15 [削除依頼]
    * * * * * *
    9月11日。

    いつものように、ポルシェを散歩に連れて行こうと思った。
    私の姉貴――藍華も本当はポルシェの世話に協力してくれてもいいのだが、全く協力する気配なし。
    世話に関しては一切協力しようとせず、完全に赤の他人のよう。

    たまに気が向いた時、玩具を使ってポルシェと遊ぶだけ。
    でも藍華自身が遊びたくないと思ったときは遊ばないのが藍華の性格。
    それでいて頼りない面があって、すぐ私に何でも頼ろうとするのだ。

    ――――将来的には藍華にも協力して欲しいけど、とりあえず今日は
    私がポルシェを散歩に連れて行こう。
    私自身、ポルシェの世話をすることが苦になる訳ではないし。
    でも、犬を飼いたいといい始めたのは藍華のほうなのだが……。
  • 3 〓.新奈-にいな.゜*. id:rthODRR1

    2011-12-31(土) 18:29:06 [削除依頼]
    書き忘れていました >2は第一章です。
  • 4 〓.新奈-にいな.゜*. id:rthODRR1

    2011-12-31(土) 18:33:50 [削除依頼]
    ポルシェは藍華の前でワンと1回吠える。

    「ポルシェあかんよ、藍華は何度言っても散歩は連れて行ってくれんよ」

    私がそう言うと、ポルシェはまるで言葉が通じたかのように吠えた。
    言葉は分からないだろうけど、ポルシェは私の気持ちを必死で理解しようとしてくれる。本当にやさしい子だ。

    「役立たず藍華のことは放っておいて、もうお散歩行こう。ポルシェ、ひもをつけるからお座りしてなさい。ポルシェ、おすわり」

    私はそういって、膝の上をぽんぽんと叩くとポルシェは座った。

    「いい子ね」

    紺色のリードをポルシェの首輪につける。
    そして、立ち上がった。
  • 5 〓.新奈-にいな.゜*. id:rthODRR1

    2011-12-31(土) 18:42:48 [削除依頼]
    藍華は私に対して話しかけてくる。

    「あたし、桃子の家に行ってゲーム機忘れてきたんだけど、新奈が散歩行くんだったら桃子の家行ってゲーム機取ってきて」

    本当に甘えん坊だな。
    藍華は小さい時から妹の私に頼ってくるし。
    よし、ここはガツンと厳しく言ってやろうじゃないの。

    「それは藍華の仕事やからわたしは手伝わんよ」

    わたしがそう言うと藍華は言う。

    「新奈が取ってきて!」

    いつまでわたしに頼っているつもりなんだろう。
    そういうことだったら、立派な大人になれないじゃないか。

    「藍華が行きなよ。さあ、藍華はゲーム機がなくてもいいの?!」
  • 6 〓.新奈-にいな.゜*. id:rthODRR1

    2011-12-31(土) 18:50:09 [削除依頼]
    藍華は戸惑う。
    戸惑っても、その桃子とか言う人の家にゲーム機を忘れてきた藍華が悪いんだし、自業自得だろう。私は強くそう思う。
    しかし藍華はまだ桃子の家に行く気配が無い。

    「早く取りに行かないと桃子ちゃんにゲーム機、とられるで」

    私はいつものように毒舌攻撃をする。
    毒舌攻撃をすると、いつも藍華は負けてしまうんだとか。

    「仕方ない……あたしが行けって事か。新奈の毒舌には負けるよ」

    藍華はそういって桃子の家に行こうとした。
    私も、今度こそポルシェと散歩に行こう。
  • 7 〓.新奈-にいな.゜*. id:rthODRR1

    2011-12-31(土) 18:56:51 [削除依頼]
    ポルシェは散歩に行けるとなるとうれしそうに尻尾を振る。
    ちぎれるじゃないか、って思うほど尻尾を振った。
    ポルシェは、散歩が嬉しくてたまらないようだ。

    家に出るとポルシェは床のニオイをくんくんとかぎ始める。
    散歩が嬉しいとはいえ、怖がりなポルシェはまだ外の環境に
    馴染めないのだろう。これから少しずつ慣らしていけばいい話だが。

    「今日はあの、すみれ公園に行こう」

    私はポルシェにそう話して、横断歩道の向こう側にあるすみれ公園に行くことに決めた。信号は赤の状態である。
    一台のトラックが横断歩道のところを激しいスピードで走っている。
    ポルシェは早く公園に行こうと、走りかけた。
    ついうっかり、リードを手から離してしまった……。

    「ダメ! ポルシェ、待て!」

    私が大声で呼び戻そうとする。
    凄まじい勢いで走るトラックとポルシェの間隔が狭くなっていく……。

    「ダメ、戻って! ポルシェ…………!!」

    私がそういって要約ポルシェのリードを掴んだ。
    でも、その時にはもう遅かったのだ――――
  • 8 〓.新奈-にいな.゜*. id:rthODRR1

    2011-12-31(土) 19:02:01 [削除依頼]
    ポルシェは、まだ意識があるのか?!
    意識があればまだどうにかなりそうである。
    とにかく、早く意識の確認をしなければならない。
    どうしよう…………もし意識がなかったら。
    でもそんな事など考えている余裕は無かった。

    「ポル……シェ?」

    私が恐る恐るポルシェをなでる。
    だが、いつものようにバクバクという心臓の音も聞こえなかった。
    目もずっと閉じたままだ――

    「死んだフリするのやめてよ。ほんとは生きてるんだろ?」

    私はポルシェが死んだなんか思わなかった。
    もし死んでいたとしても、受け容れるつもりは無いのだ。

    その時、トラックの運転手が出てきて謝る。
  • 9 〓.新奈-にいな.゜*. id:rthODRR1

    2011-12-31(土) 19:05:09 [削除依頼]
    「ごめんなさい! すみません……」

    運転手は頭を下げて何度も繰り返し謝罪する。
    でもすみませんなんかの一言で事を済ませたくないのだ。
    そんな簡単な問題じゃない。

    「ごめんなさいの一言で済ませないで下さい。あなたはポルシェの命を奪ったんです。人を殺してるのと同じなんですよ……」

    私は精一杯訴えた。
    でも運転手には理解されない様である。

    「本当に申し訳ありませんでした……。でもわんちゃんが亡くなった位でいちいち責められても……」
    「生きてるという意味では、ポルシェも私達も同じです。命を真剣に考えられない方に、そんな事言われたくありません」
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