知られない終わりなき戦争14コメント

1 ノノユウ id:h4KFPX20

2011-12-30(金) 17:53:24 [削除依頼]
……人間の中に、位と言う物が存在していた時代。
領土、作物などを争い、戦争は起こる。
時には人間を求めることだって有る。
でも、私たちは知っている。
どんなに時が過ぎたとしても。
どんなに人々が努力したとしても。
……戦争に、終わりは無いことを。
ただ、努力するだけの事。
それを我々王族はしてきているのだ。
そう、自分だって。
私は王族。この世界の、とある国の姫だったりする。
女が戦場に立って、武器を振り回す……。
考えられないだろうか?
今では当たり前のようになっている。
さて、では、何故王国の姫が戦場に立っているか。
イエス・キリストを生んだのは聖母マリアだと聞く。
聖書には、大工の妻だと書かれている。
しかし、マリアは死後、天の御国で聖戦の主将となったのだ。
天女達はそれに従い、武器を振るい、悪をなぎ払った。
そして……またそれを見習ったのが。
私たち、王国の姫君たちだ。
聖戦のために、我々は戦いつつある。
この戦争の敵は、人間ではない。
化け物だ。
ナイトダストと言われる者達。
これらは元はと言えば人間なのだ。
ところが、とある細菌に感染されれば、ナイトダストとなる。
それを滅ぼすのが王族、それも姫たちの仕事だ。
そして、夜な夜な私たちは『ホコリ』を除去するのだ。
………この世界がキレイになるように。
  • 2 ノノユウ id:h4KFPX20

    2011-12-30(金) 18:10:58 [削除依頼]
    初めて投稿する、ノノユウです。
    設定が分かりづらいし、
    何言ってるんだよ、という作品だと思います。
    (というか作品と呼べる物じゃない…)
    まあ戦争です。まんまです。
    自分勝手に進めちゃうので、
    スルーしてくださっても良いです☆
    できれば感想、ツッコミなど下されば喜びます。
  • 3 ノノユウ id:F4mHKJC.

    2011-12-31(土) 12:12:00 [削除依頼]

    序章:クラウンの王女。
    18世紀ヨーロッパにて。
    「リーアン様って知ってます?」
    一人の人間が若者に声をかけた。
    いい身分なのだろう、衣に貴族の紋章。
    若者は「ええ」と答えた。
    「どこにいらっしゃいますか」
    と旅人がまた聞く。
    若者は警戒した。何者だろうか。
    「どこの者かは知りませぬが……王女様ですよ?」
    「面識があります。どちらですか?」
    そういうと、旅人はふところに手を入れた。
    チャキ、と刀の音。
    「何者だ、貴様!!」
    若者は後ずさる。すると、短刀が姿を現す。
    旅人の手首が見えた。クラウンの紋章。
    王族の証拠だ!!
    「王族の方ですか!?」
    にしてもやけに手首が細い。
    幼いように思える。フードの下の顔。
    白いキレイな女顔。
    バサッとフードを取った、その女。
    「え……あなたは……」
    「タイ第二王女・セア・ファンと言ったら分かるかしら」
    ***
    「リーアン?」
    私は振り向いた。自分の名前を呼ばれたから。
    クラウンをかたどった扉に立っていたのは……。
    「セア? 久し振り」
    「6ヶ月ぶりね、リーアン」
    「ところで何用かしら」
    私は手でどうぞ、という風に椅子を指した。
  • 4 ノノユウ id:xzFUdSb.

    2012-01-03(火) 15:18:58 [削除依頼]

    私の部屋は質素だ。
    あんまりにも派手なのは嫌いだし。
    そんな部屋にセア王女と私・リーアンは座っていた。
    「……単刀直入に言うわ」
    セアがバッと顔をあげた。
    私は少しビックリする。
    「タイで……ナイトダストが暴走したわ」
    「な……っ、ヨーロッパだけでは無かったの!?」
    「ええ、一体ホコリはどこまで汚染するつもりなのかしら」
    ホコリ……それはこの地球にあってはならない細菌。
    ここ数年、何らかの細菌に寄生され、被害者が増えつつある。
    それは夜に暴走を始め、また菌をばらまき、犠牲者を生んでいる。
    除去するのが、私達、姫の役目。
    私はギュッとコブシを作った。
    汗がにじんでくる。ヨーロッパだけでは無かったのか。
    「で、何? 私に援助か何か?」
    「その通り。ヨーロッパは戦士が何人もいるけどタイにはいないの」
    「あなたの他は? まさか一人なの?」
    セアはうなずいた。
    そして小さくうつむく。
    「うん………姉さんが居てくれたら」
    「あ…………」
    セアの姉・サンアはナイトダストに感染し、亡くなった。
    世界中で話題になった話だ。
    感染した後は、戦士に殺されたはず。
    「分かった、じゃあ父様に相談します。確実に行けると思うわ」
    「ありがとう、リーアン!!」
    そういうと、セアは「使いを待たせているから」と足早に帰っていった。
    彼女を見送った後、私は自室に戻った。
    そして考えた。マリアは何を考えて居るんだろう。
    聖戦の清き主将・聖母マリア………。
    天の御国で、彼女は戦い続けているんだ。
    私は手を組んだ。そして祈る。
    (神よ、一刻も早く聖戦を終わらせたまえ)
    「アーメン」
    と、小さく呟いて、立ち上がった。
    そして、父様のいる王室へ向かった。
  • 5 清水咲綾 id:03NTXiW0

    2012-01-08(日) 21:53:53 [削除依頼]
    来ました!
    めっっっちゃ上手です.*
    尊敬します(^ω^)
    更新がんばってください.ノシ
  • 6 ノノユウ id:cghdE1d/

    2012-01-09(月) 22:30:47 [削除依頼]
    清水咲綾さん>>
    ありがとうございます!! 
    尊敬って……こっちもしてますよw
    清水さんも頑張って下さい。

    「父上」
    私はドアを開けて王室に入った。
    きらびやかな部屋……そして真ん中の王座に一人の男性。
    明るい茶髪はクルクル、どこか可愛らしい王様だ。
    「リーアンじゃないか、どうしたのかね」
    父上はニコリ、と静かに笑った。
    私は一礼して、歩み寄った。
    そして、父上を前にしてひざまずく。
    「先ほど、タイのセア王女がいらっしゃいました」
    「ほう、私は把握していなかったが。ご内密の来日かな?」
    「ええ。『ホコリ』のことで」
    この言葉を口にすると、父上は難しそうな顔をする。
    「ふむ………それで? 何かあったんだね?」
    「はい。タイで……とうとうホコリが暴走を」
    そこまで言うと、私は顔を上げた。
    王の顔色をうかがう。
    絶望におちいった顔だ。悪い知らせだから……。
    「………ヨーロッパだけでは無くなったのだな」
    しばらくの沈黙の後、父上は呟いた。
    私も同じ気持ちでため息をつく。
    「それで、私をタイへ派遣させて下さい」
    「な、何だと? タイへ………お前を?」
    血相を変えて、父上が声を荒げる。
    予想していたとおりだ。
    私はゆっくりとうなずく。
    「……タイにはセアしかいません……サンアがいたら」
    脳裏に、サンア王女様の姿が浮かんだ。
    綺麗な肌、細いけど力のあった腕、肩までの黒髪。
    今は亡き、タイの第一王女。
    サンア様の事を考えると、セアが可哀想になってくる。
    「お願いします、私を派遣させて下さい」
    2度目の静寂。
    口火を切ったのは他でもない父上だった。
    「仕方ないだろうな。ヨーロッパには100人以上の戦士がいる。
     タイに少しでも行かせるのが妥当だな」
    「………では、よろしいのですね?」
    確かめるように王を見上げる。
    王だけが座るのを許される王座に腰掛ける私の父は笑った。
    「光に神の御加護あれ」

    …………鏡に自分が映った。
    腰まで伸びる、闇と思える黒髪。
    ヨーロッパ人じゃ、ないわよね。
    肌だってそう。真っ白じゃない。
    アジア系の身体……。
    私はどうも拾われ子だったようだ。
    父上の数年前の話を思い出した。
    夜。深夜だが、私は出立の準備をしていた。
    タイか。初めて行くところだけど。
    こっそりと抜け出す。
    ……何かの気配を感じる。
    護衛もいないが、そっちの方が犠牲者が少なくて良い。
    夜、動き出すのがナイトダストだ。
    いつ出てくるか分からない。
    下手したら、命を落とす。
    腰のベルトに剣を差す。
    幼い頃から苦楽を共にしてきた魔刀だ。
    魔刀は、魔術師が作った剣のことだ。
    この剣で負けたことは無い。
    森をザザザッと駆ける。
    この運動神経も小さい頃から鍛えられた力の一つ。
    確か、ここら辺にセアと待ち合わせなのだが。
    キョロキョロと辺りを見回す。
    すると………。
    ヒタヒタ……ひそめいた足音。
    そして、ぞくり、とする寒気。
    殺気だわ。私はクルリと振り返る。
    ザッと姿を現したのは、『ホコリ』だった。
    まるでオオカミだ。しかし通常のオオカミの10倍の大きさ。
    やはりな。付けられていたか。
    「お前、どこから来た?」
    ナイトダストの中には言葉を発する者もいるんだが。
    こいつは、そこまで知力は無いみたいだ。
    ちゃき、と剣を手にする。
    ギュウ……ッと力を込めると、握りしめた所から光が吹き出す。
    「魔刀………開放段階……“光”」
    そう唱えると、剣は金色に光り輝き出す。
    「“光”、輝きよりて、暗黒を滅ぼせ」
    呟いてからダンッと地を蹴る。
    空に浮いて。
    …………攻撃を与える時間は渡さず、こちらからしとめる。
    ドンッと魔刀を突き刺す。
    途端、ナイトダストの身体が光に包まれる。
    そして………どんどんと小さくなり、消滅する。
    残ったのは剣と頭部の骨。
    「………アーメン」
    一礼する。犠牲者となった人間の骨だ。
    すると、パチパチ、と拍手が聞こえた。
    「ごめんなさい、助太刀する猶予もくれなかったわね」
    歩いてきたのはセアだ。フードを被っていても分かる。
    私はホッと息をつく。
    「良いの。それより行こう」
    セアと私はうなずき合った。
    ………新たな戦場、タイへ。
  • 7 砂希 id:bOO4DQQ0

    2012-01-10(火) 12:28:13 [削除依頼]
    ノノユウさん^^
    きましたー。。
    なんか、すごい・・・・。わたしなんか、、こんな難しく
    感動する話がかけてすごいです^^
    更新待ってまーす**
    長くてすんません、、、がんばれ♪
  • 8 ノノユウ id:1l/nQY3/

    2012-01-10(火) 14:51:22 [削除依頼]
    砂希さん>>
    ありがとうございますッ☆
    自分でも難しくて書けないんですよねぇ(ダメじゃん私)。
    更新頑張ります(敬礼)。
    砂希さんの小説も楽しみにしてますッ☆
  • 9 五十音 id:umYqL7c1

    2012-01-14(土) 21:08:43 [削除依頼]
    今更ですが、キャラ紹介&舞台紹介を☆★☆

    〜キャラ紹介☆★☆〜
    Name:Leean Craun
    リーアン・クラウン
    イギリス第一王女。
    身長:163,5? 体重:50,5?
    Birthday:1月1日(王様に拾われた日)
    好きな食べ物:スコーン 嫌いな食べ物:ナス
    特技:剣術 
    好きな言葉:不言実行。
    外見特徴:イギリス人じゃないアジア系の容姿。
    生い立ち:一応、イギリス王家の姫となっているが、どう考えても
         アジア系の王家の出身。捨て子だったのを拾われた女の子。

    Name:Sea fanth
    セア・ファン
    タイ第二王女。(姉は死去)
    身長:158? 体重:52?
    Birthday:8月1日
    好きな食べ物:魚料理 嫌いな食べ物:冷たい物全般
    特技:勉学
    好きな言葉:心の友。
    生い立ち:タイ王家の姫として誕生。姉の第一王女・サンアを亡くしている。
         サンアはちなみにナイトダストの細菌に感染したため、
         居合わせた戦士に殺された。 

    (まだでないけど、一応紹介)
    Name:Tiala Cross
    ティアラ・クロス
    フランス第一王女。
    身長:155,8? 体重:48?
    好きな食べ物:ブレッド全般 嫌いな食べ物:アジア料理
    特技:弓術
    好きな言葉:ボン☆★☆(フランス語でよろしい)
    生い立ち:純粋に生まれてきた子。二人を思いやっていて、心優しい。

    〜舞台紹介☆★☆〜
    18世紀ヨーロッパです。
    ですが、多分タイに変わります(。。;;

    以上☆★☆
  • 10 ノノユウ id:XIk5RbS1

    2012-01-15(日) 13:28:43 [削除依頼]
    五十音って、私です(汗
    前の掲示板の名前のままだった!!!
    すいませんでしたッ
  • 11 ノノユウ id:Ll53W7V0

    2012-01-21(土) 22:20:55 [削除依頼]
    第一話:姫の戦争。

    綺麗な海は、おだやかだ。
    でも波の流れは時に私達に刃を向ける。
    いつか、この世もそうなるんだ。
    この海も、ナイトダストから守らねば。
    甲板に出てみると波風が気持ちよく、息をつく。
    とは言え、もう4日間も船の旅なのだ。
    いい加減、タイの地を踏みたい。
    「セア?」
    私は少し離れたところに立っている、ショートの子に声をかける。
    「ん?」
    彼女はこちらを向いて、首をかしげた。
    私は側により、
    「あとどれくらいなの?」
    「そうね……あと1日かな」
    倍以上かかったら失神しているところだったが、まあそれなら。
    私はキッと前を見据えた。
    「また犠牲者が出るのかしら」
    綺麗な海は、おだやかだ。
    でも、時に牙を向けるのだ。
    それと同じように、『ホコリ』もきっと私達に………。
    すると、かん高い声が耳に届いた。
    「ねぇねぇ、セアさんっ」
    あ、苦手な人種だわ。
    そう感じて、ちらりと見やった。
    金髪……ブロンドの巻き毛は、青い海と対照的。
    青い目はキラキラと光り輝き、まるでモデルだ。
    そしてピラッピラのピンクのフリルドレス。
    フランス人だ。
    一発でそう理解した。
    セアはにこやかに笑い、
    「ティアラじゃない、どうしたの?」
    「えへへっ、あの今晩の会議について……」
    あ、ダメだ。
    この二人には着いていけない。
    私はそう感じ、その場を離れた。
    何なの? あのフランス人形さん。
    そう思ったが、セアに呼び止められる。
    「リーアン、紹介するわ」
    すると、ひまわりのような純粋そうな笑顔が向けられる。
    ブロンドがフワリと揺れた。
    「初めましてっ。フランス第一王女、ティアラ・クロスです!!
     リーアンって呼んでも良いー?」
    その笑顔に逆らうことは出来ずー……。
    が、まあ初対面の人には余所余所しい態度を取ってしまう。
    「良いけど」
    「こ、こらリーアン」
    セアが苦笑した。
    私は一応自己紹介をしておくか、と思い立ち、
    「私はイギリス第一王女、リーアン・クラウン。よろしく」
    手短に言ってから、ようやくそこから立ち去った。
    彼女を見ると、苛ついてしまうのだ。
    ……一般的なヨーロッパ人。
    私が小さい頃からセアと仲が良いのは、理由がある。
    私と似ているから。
    侍女や、父様、母上もみんなヨーロッパ人の容姿なのに、
    私はアジア人なんだ、そう思っている。
    黒髪、黒い目、何もかも。
    『お前は、捨て子だったんだ』
    数年前の、一言が、痛かった。
    ただただ、苦しかった。
    『すまなかった、本当に……』
    そんなの、分かっている。
    海を見た。
    綺麗だな、お前は。
    私の人生は、汚い。
    羨ましい、広大な海よ。
  • 12 ノノユウ id:6xIm3Nr/

    2012-01-22(日) 08:18:44 [削除依頼]
    一話続き

    ……疲れた。
    用意された船の一室。
    明るいのは、嫌い。
    自分を照らして居るみたいだから。
    だから灯りはつけない。
    夕日だけが丸い窓から差し込み、部屋が赤く染まる。
    コンコン……。
    遠慮がちにドアが叩かれる。
    「リーアンさん………居ます?」
    男の声がした。
    おかしいな、この船には私とセア、ティアラとかいうフランス人形………
    あと船長に料理人ぐらいしか乗っていないと思うが。
    確かに船長も料理人も男は混じっているが、
    こんなに若い声の主など居なかった。
    ……が、仕方ない、開けよう。
    「何ですか、というか、どちら様で」
    姫らしくはないが、それが私だ。
    そんな口調にもひるまず、立っていたのは。
    茶髪に見えるけど、何故かオレンジがかってる長髪。
    それを首の所で緩く結んでいて、茶色の目は私を捕らえていた。
    紳士服はキチンとしたものだし………貴族か?
    「あ、俺はドイツ王国第一王子、ロンベルトって申します」
    ………ハイ? 今なんて?
    王子、って言ったかしら……。
    「お、王子?」
    「ええ、王子です」
    いけしゃあしゃあと言う長髪男に、私は。
    ま、待て、落ち着きなさい。
    私達は戦争に来ている。
    その戦争を終わらせるのは姫の仕事。
    うん、よし、それは良い………が。
    何故、男が、しかも王子が居るのか。
    「あ、あの? まさかとは思いますけど戦争に参加とか……」
    「そのまさかですが」
    ガタン、と頭の近くで大きな音がして。
    意識がぶっ飛んだ。
    「あれっ? リーアンさんっ!? 倒れないで下さいよ!!」
    知るか………。
    そのまま闇に落ちていった……。

    『この戦争はただの戦争では無い』
    『聖戦、清き戦だ』
    『しかと勝利を勝ち取れ、我らが姫達よ』

    どうしてマリアは聖戦をしたのだろうか。
    この世には、悪が居る。
    でもそれを全部無くすことなど、出来ないのだ。
    だって、私達が居るから。
    人間が居て、感情があれば、戦争は終わらない。

    そう、私達が居る限り、ね-------------------。
  • 13 ノノユウ id:Uybwxt10

    2012-01-23(月) 14:47:31 [削除依頼]
    だとしたら、私達を滅ぼすしか無い。
    人間を消去すれば戦争は起こらない。
    でも、そう考えた自分を恨んだ。

    最低なヤツだ、私は。
    これじゃ、みんなが死ねば、と言っているも同然。
    だけど、一番妥当な考えでしょ?
    みんなが、私が居なかったら。
    この地球に、この宇宙に。
    生命体が居なくて、沈黙に満たされていた世界だったら。
    醜い戦争も、ナイトダストも生まれなかった。

    そう、すべては。
    ………うん……すべては。

    私達が、居るせい。

    「リーアンッ」
    「……あ?」
    私は名前を呼ばれて起きあがった。
    絹のシーツは肌触りが良い。
    フカフカのベッド。
    ここは---------------------。
    「私の部屋……」
    「一体どうしちゃったんですかぁ、倒れていたんだけど?」
    ティアラが顔を覗き込みつつ聞いてきた。
    その言葉にピーンッと来て。
    そうだ、そうなんだよっ。
    何で、この船に王子が居たのか!!
    「ちょっとセア、ああ、あの……」
    隣にいたセアが、あきれたように息をついた。
    「落ち着きなさい、リーアン。疲れていたんでしょう?」
    そんなことよりも重要な事がっ……。
    私はベッドから抜け出し、彼女の手首を引っつかんだ。
    「この船に王子が居んのよ、ドイツのロンベルトとか言う………」
    「ああ、第一王子のロンベルトさんでしょ?」
    笑顔を浮かべながら軽く流したセアに、私は………。
    私、は。
    何かが、ブツッと切れた。
    え? この戦争は私達の仕事だろうが。
    マリアを侮辱するのか、あいつは?
    何、堪忍袋の緒が切れたってヤツか?
    「こ、この…………ッ」
    「リーアン? 何言ってんの」
    フランス人形の言葉に、私はとうとうブッ切れた。
    「この戦争は姫の仕事だろうが!! 男なんて軟弱だ、必要無い!!
     何故ヤツを船に乗せたんだ、セア!?」
    一区切り着けて、私はセアを見た。
    怒り狂った目に映った彼女。
    ティアラは怯えているのか、何も言わなかった。
    しばらく何とも言えない空気を辺りはおおった。
    そこに、ガチャンと金属の音がした。
    「みなさん、料理長が食事の時間だと………ってアレ?」
    茶髪なんだかオレンジなんだか分からん色の髪。
    ………きっと、私、セア、ティアラの心には、
    (空気読めよ、この野郎!!!)
    が、到来しただろうな。
    しかし張本人は何も知らぬ様子で、
    「みなさん、食堂に行かないんですか?」
    「あ、あの……滅茶苦茶空気悪いの、気づきませんか?」
    ティアラは多少ビクビクしつつ、口を開いた。
    「え? この船、空気管理、悪いんですか?」
    ………ダメだ、こいつ。
    こんなヤツ……戦争に入れられるか。
    「てめぇを戦争から退席させようって話をしてたんだよ、この野郎」
    そこで私が思いきりドスを利かせて言った。
    さすがにこれにはビクリとしたロンベルト。
    「こ、こら、リーアン」
    セアがなだめるが、私はひるまずに啖呵を切り出す。
    「てめぇら王子なんぞに、この戦争は無理だと言ってんだ。
     しかもお前のような弱い野郎は精神力が付いていかないだろう」
    ロンベルトは、これにカチン、と来たようだ。
    すると、ズカズカと私の方に歩み寄ってきた。
    そのまま、壁に押しつけられる体制になる。
    少し驚いた。が、そのような雰囲気は見せない。
    「俺は戦力にならないと言いたいのか?」
    低く、冷たい声に私は反応した。
    ………へえ。
    「ああ、その通りだけど?」
  • 14 ノノユウ id:Jdf7aLY/

    2012-03-03(土) 20:48:33 [削除依頼]

    二話:ロンベルトの運命。

    「リーアン……あまりにも失礼よ、彼、気にしてるわよ」
    セアが私に向かって、そう言う。
    ティアラが苦笑した。
    「とはいえ、この聖戦、男に任せられる?」
    「……それは、違うのよ」
    下を向くセアの表情に、私は我に返った。
    しまった、ちゃんと話を聞こうともせずに……私ってば。
    「セア、何かワケがあるなら話して」
    「いいえ、ごめんなさい。私も……説明しておけば良かったわ」
    「ロンベルト王子のことなら私も知ってるけどね」
    ティアラの発言に、私は彼女を見た。
    「どういうこと?」
    するとティアラはクスッと笑った。
    セアも、?としている。
    「フランスとドイツは政治的な面でも仲良くさせて頂いていますからね」
    「ああ、そういうことなのね。じゃあティアラから説明してちょうだい」
    そうセアに言われると、ティアラは椅子から立ち上がった。
    そして、靴をカツカツと鳴らし、
    「彼、ロンベルト王子は使徒なのよ。直球に言うけどね」
    「使徒……!!」
    私は驚いた。
    この世の巫女達の最高位に値する、アルテミスが選ぶ人間。
    その人たちは、不思議な運命を持っていて、聖戦に力を注ぐと言われている。
    つまりは神に選ばれた、そういうことだ。
    「でも男性だから……いろんな誤解があるんじゃないかしら」
    「そこまでは私も知らない。うん、ボン」
    「“宜しい”じゃないぞ、ティアラ」
    私が忠告すると、ティアラは肩をすくめた。
    使徒か。
    そういう身分ならば、こちらが手出しすることはできない。
    放っておくか………。
    その時だ。
    『ヴヴッ……』
    「? 何かしら」
    セアが首をかしげ、言った。
    私も変な雑音らしきものが聞こえた。
    放送だろうか………。
    『み、みなさん!! 逃げて下さい!!』
    「船長の声じゃないの、これ?」
    ティアラが声を上げた。
    『ホコリの、ナイトダストの奇襲です!! 奇襲!!』
    「!? 何だって」
    ナイトダストの攻撃? この船に!?
    すると、地震のように船体が揺れだした。
    「きゃあっ」
    ティアラが悲鳴を上げ、倒れ込んだ。
    その側にセアが駆け寄る。
    くそ、戦うしかないか。
    「セア!! 船員を一室に集めろ!! そこだけは死守しておけ!」
    そう言うと、私は腰に射していた魔刀を抜いた。
    バシッとドアを蹴り飛ばし、甲板へと足を速めた。
    カンカンカン、と階段を駆け上る。
    途中で、何人かの死体が転がっていた。
    死臭を嗅がぬように、口を手でおおう。
    やっと出た甲板。
    視界に入ったのは、数百体のホコリ(こんなに見たことはないが)そして、
    「ロンベルト!?」
    「リーアンさん?」
    お互いびっくりして、しばらく静止した。
    だ、彼の背後にナイトダストの巨体が浮かんだ。
    「開放段階“光”、遠距離攻撃!! “飛び光り”!!」
    魔刀から光が放射線状に伸び、ロンベルトの後ろへ向かう。
    バシュッと爆発音が響き、ホコリが消えた。
    「ごめん、いきなり助けられてしまったね」
    「良い。ホコリを殺していくのが私の仕事だもの」
    淡々と言い、私は魔刀を構えた。
    しかし、横にロンベルトが立った。
    「? 使徒さんは黙って後ろに下がって……」
    「え? 誰が使徒だけだなんて言ったかな?」
    笑いつつ、どこか真剣そうなロンベルト。
    いまいち、分からぬのだが。
    「だから、使徒だけど、同時に戦士なんだよ、俺」
    「……は? 何で………」
    「…………きっと、話すときは今じゃないよ」
    茶色にオレンジがかった髪が風で舞った。
    不覚にも。
    ………格好いいとか思ってしまった。
    「あ、あっそ。さっさと片付けようか」
    そう言うやいなや、地を蹴り、ホコリの上空に飛んだ。
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