理想郷30コメント

1 CAPRICCIO id:nx1NsYq/

2011-12-25(日) 00:41:34 [削除依頼]
+序章+

2×13年 第四次世界大戦が始まる
 
2×15年 各国で核爆弾が発射

2×20年 国連の出した案、「人類アンドロイド化計画」が実行される


2×40年 理想郷完成
     人類、滅亡

『要らぬ心を捨てて、心のないロボットになれば良い。それこそ人類の幸せだ!!』
  • 11 CAPRICCIO id:nx1NsYq/

    2011-12-25(日) 21:25:19 [削除依頼]
    「私、帰えるね。…ちょっと考えたいことがあるの。パン、ありがとう」
     そう言うと、ミクは家を出て、どこかへ行ってしまった。

     …僕は、その哀しげな後ろ姿を追うことはできなかった。


    「ホント、人間って弱い生き物だな」
     締め付けるような心の痛みに、「自分は人間だから」といって逃げようとしていた。
     …心がなければ、こんな気持ちにならなくていのに。
  • 12 CAPRICCIO id:nx1NsYq/

    2011-12-25(日) 21:29:17 [削除依頼]
    +6年前、荒れた街にて。ミク視点+

     黄昏時、私はその時間が一番好き。
     混ざりきらない色たちが、ゆっくりと溶け合い、赤に包まれていく。
     私の一番好きな時間。赤がとても綺麗な時間。
     でも、この日だけは違った。
  • 13 CAPRICCIO id:nx1NsYq/

    2011-12-25(日) 21:30:08 [削除依頼]
    「…ねぇママ、パパ…起きてよぉ、ねぇ…」
     目の前でうつ伏せになって倒れている、ママとパパ。
     私の好きな赤は、私の大好きなふたりと溶け合って、黒く濁っていった。錆びた鉄のような匂いが辺りに漂う。
    「しんじゃいやだよぉ…。お願い死なないでぇ…」
  • 14 CAPRICCIO id:nx1NsYq/

    2011-12-25(日) 21:55:18 [削除依頼]
     まだ幼かった私は、理解できなかった。目の前で両親が血を流して倒れている理由が、なぜ政府の人間がふたりを殺したのかが。
    「ふん。俺たち政府様にたてついたからいけねぇーんだ。これに懲りたらなぁ…」
     偉そうに言う彼らの言葉は私の耳には届いていなかった。
  • 15 CAPRICCIO id:nx1NsYq/

    2011-12-25(日) 22:20:37 [削除依頼]
     …どうして?どうしてママとパパが殺されなきゃいけないの?
     ただ食べ物が欲しかった。一口でもいいから、パンが食べたかった。それは駄目なことなの?望んじゃいけないことなの?
     同じ国に住んでいても、同じ町に住んでいても、なんでこんなにも境遇が違うの?頂戴なんて言ってない。少し別けてと言っただけ。なのになんで殺すの?
     私が彼らを睨みつけると、彼らは可笑しそうに嗤った。
  • 16 CAPRICCIO id:nx1NsYq/

    2011-12-25(日) 22:40:20 [削除依頼]
    「政府軍にたてつくおまえらが悪いんだ。おまえ等は黙って俺等の言うことに従っていればいいのさ。理想郷の完成のためにな」
     なにが…、何が理想郷よ。人を虫けらみたいに扱って…。私たちは、誰一人そんな政府の案に賛成してない!勝手に決めて、人の意見も聞かないで、挙句の果てには、仕えない人間はすてるなんて…私たちは、おもちゃでもロボットでもないの!人間よ!
     怒り、疑問、憎しみ、哀しみ。感情が上手く混ざり切らず、思考が定まらない。その中で私が取った行動は…
  • 17 CAPRICCIO id:fvdiNIi.

    2011-12-26(月) 14:53:43 [削除依頼]
    「馬鹿にしないで!」
    「なっ!コイツ!!」
     私は何時の間にか彼らに殴りかかっていた。これでどうにかなる、何て思ってなかった。ただ、どうしても許せなかった。憎たらしかった。みんなを殺した彼らが…政府が。
     でも、大人数人に、子供一人が敵うわけがなかった。

    (死ぬのかなぁ…。私…)
     ぼんやりとした意識の中、ふとそんなことを思った。私が子供で良かった。子供じゃなかったら本気で殺られてたかも、子供だから逃がしてくれたんだし。それに空腹だし、時間の問題かなぁ。
  • 18 CAPRICCIO id:fvdiNIi.

    2011-12-26(月) 16:21:52 [削除依頼]
     おぼつかない足取りで、行く場所もなく私はただ歩いていた。
     ママも、パパも居ない。私はどこに行けばいいの?
     終に、疲れきって足も動かなくなった。そのまま私は地面に倒れた。地面はすっかり乾いていて、クッションになるものが何一つなかった。おかげで、体に酷い衝撃が加わる。痛い。背中がマジで痛い。
     街はかなり荒れ果てていて、人気もない。誰にも見つけられないまま死ぬなんて嫌だな。でも、この世界で生きるよりマシかも。
     そんなことを思いながら私は目を閉じた。その時だった。
  • 19 CAPRICCIO  id:fvdiNIi.

    2011-12-26(月) 16:37:25 [削除依頼]

    「…起きろ」
     
     だれ?

    「生きてるんだろ?…ほら早く」

     ゆっくりと目を開けると、そこには金髪の少年がいた。

    「ほら、お腹空いてるんだろ?」
     そう言って彼は私になにかを差し出した。やわらかくて、香ばしい香りが漂うそれは…
  • 20 CAPRICCIO  id:fvdiNIi.

    2011-12-26(月) 16:39:54 [削除依頼]
    「パン?」
    「当たり。僕の昼ご飯」
    「えっ、だめ、返す。君の物なら君が食べなきゃ」
     慌ててパンを返すとからかう様に「嘘だよ」と笑って「君が食べな」と言いながら、私の口の中に千切ったパンを放り込んだ。
  • 21 CAPRICCIO  id:fvdiNIi.

    2011-12-26(月) 16:40:28 [削除依頼]
    「おいしい…」
    「そう、よかった」
     太陽みたいなその笑顔が、澱んだ私の視界には眩しかった。
    「君…一人?」
     突然そんなことを言われ、私は少し戸惑ったけど、私は小さく頷いた。
    「そっか。同じだね僕も一人。…そのパンね、実はさっき盗んできたやつなんだよねぇ」
     無邪気に笑っているその姿を見ていたら、自然と私の中の不安や、苦しみが薄れていった。
  • 22 CAPRICCIO  id:fvdiNIi.

    2011-12-26(月) 16:50:41 [削除依頼]
    「ねぇ。僕と一緒においでよ。一人って…何か嫌だろ?」
     ちょっと無理のある彼の理屈に、私は自然と頬を緩めた。
    「何か…って、随分と無理のある理屈ね」
     少しからかっていうと、彼は「理屈なんて、ただの後付だろ」と言いながら笑った。
    「そう…だね」
     確かに、と言って私も笑った。
     彼はもう一度パンを千切ると、今度は自分の口の中に放り込んだ。そのまま立ち上がり、私に手を差し出す。
  • 23 CAPRICCIO  id:fvdiNIi.

    2011-12-26(月) 17:05:50 [削除依頼]
    「君、名前は?」
    「ミク…。あなたは?」
     私はゆっくりと、その手を握り、立ち上がった。

    「レンだよ、よろしくね。…これからは僕がミクを守るから。だから…もう泣くな!」

     そう言うとレンは、少し照れくさそうに目を細めた。

     やっぱり君は、太陽みたいだね。
  • 24 CAPRICCIO   id:fvdiNIi.

    2011-12-26(月) 17:24:54 [削除依頼]

    レンは、汚いこの世界で私の存在を認めてくれた。
     レンは、私を必要としてくれた。
     レンは、生きる意味をくれた。
     どんな事があっても私は、レンについていくと決めた。
     その先に、何が待っていようとも。

     …久しぶりに食べたパンは、なんだか少し、しょっぱかった。
  • 25 CAPRICCIO   id:fvdiNIi.

    2011-12-26(月) 17:31:57 [削除依頼]
    ?.

    +現在、2×20年荒れた街にて。レン視点+

    「…はぁ、はぁ…」
     僕は走った。息が切れても、足が痛んでも、ひたすらに走った。
     今日ほど嬉しい日はない。今日ほど喜んだ日はない。
    「…早く、ミクに伝えなくちゃ」
     僕は、ミクの家まで走った。今朝届いた僕への『招待状』を握りしめながら。
     やっと来た。やっと、やっとだ!
     ─やっと、僕も理想郷に行けるんだ!
     
  • 26 CAPRICCIO   id:fvdiNIi.

    2011-12-26(月) 18:12:09 [削除依頼]
     +現在、ミクの家にて。ミク視点+
     
     目を閉じれば、嫌でも思い出してしまうあの黄昏時。あれ以来、黄昏時と赤を嫌いになったことは、言うまでもない。
     その日、私は全てを失ってしまった。だけど、レンと出会うことが出来た。
     ふふふ、やっぱり神様はいたのね。
     私は少し微笑んで家の前にある、緑色のポストを開けた。これが、私の日課だったから。──今思えば、開けなければ良かったと後悔している。
    「…嘘、嘘よ…、なんで、なんで私のところに!?」
     私はそのまま膝から崩れ落ちた。
  • 27 000 id:zz3zhaK0

    2011-12-26(月) 18:45:59 [削除依頼]
    おいてめぇ、それ著作権だぞ!!!!
  • 28 CAPRICCIO   id:fvdiNIi.

    2011-12-26(月) 18:48:48 [削除依頼]
     +現在、ミクの家にて。ミク視点+
     
     目を閉じれば、嫌でも思い出してしまうあの黄昏時。あれ以来、黄昏時と赤を嫌いになったことは、言うまでもない。
     あの日、私は全てを失ってしまった。だけど、レンと出会うことが出来た。
     ふふふ、やっぱり神様はいたのね。
     私は少し微笑んで家の前にある、緑色のポストを開けた。これが、私の日課だったから。──今思えば、開けなければ良かったと後悔している。
    「…嘘、嘘よ…、なんで、なんで私のところに!?」
     私はそのまま膝から崩れ落ちた。
  • 29 CAPRICCIO   id:fvdiNIi.

    2011-12-26(月) 18:50:45 [削除依頼]
    27>なんでですか?
  • 30 あはは id:V0f6zGS0

    2011-12-30(金) 18:56:01 [削除依頼]
    >>27 >>29 うーん どうやら私と同じ事を感じた人がいたようですね(笑) ミク、レン(しかも金髪)ときたら 見る人が見るといかにもボカロですよねぇ でもまぁ、名前なんてどんな名前をつけたっていいわけですし >27の方が私と違う考えだったらすいません その場合、だいぶ私恥ずかしいですよね(゜∀。)ワヒャヒャヒャヒャヒャヒャ
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