桜 other side3コメント

1 べぃ id:JYlFGi10

2011-12-24(土) 20:29:24 [削除依頼]
序章


 書斎に一人篭って読書をしていると、彼は私のもとへ駈け寄りこう言う。


       「お父さん、桜のお話して!」


 彼はまだ無邪気な子供であった。毎日何度も何度も同じ話を聞きながら瞳を輝かせる彼は、子供の頃に出会った彼女に良く似ていた。
 いつもの様に、彼に同じ話を繰り返していると、彼がふと窓の外へ目を向け、指を指しながら言った。
「お父さん、あそこに人が倒れてる」
 私は、昔の自分と彼を重ねながら、彼の耳元にそっと囁いた。
  • 2 べぃ id:JYlFGi10

    2011-12-24(土) 21:11:33 [削除依頼]
    序章


     何処からどう見ても此処が日本じゃないことは直に分かった。
    ただ、日本以外の何処の国かまでは分からなかったのだが。
     一つ違和感を覚えたことがあった。それが何に対してなのか分からなかった。何故ならおかしい事がありすぎるからだ。
     今、俺の服装はというと学校指定の詰襟。どこその有名なデザイナーが仕立てたと言うこともあり、所々に装飾がなされている。
     次に周囲の状況。見渡す限りの草原である。上を見上げれば枯れた木が生えているだけだった。向こうの方に見えるのは民家だろうか。レンガ造りで煙突の立った家だった。
    「本当にココ何処だよ…」
     そう呟いてから自分が驚くほど冷静な事に気が付いた。何故だろう。疑問が増えていくだけだった。
     そうしてぼんやりしていると、一人の男の子がこっちへ走ってくるのが見えた。明らかに外国人だ。
    「お兄ちゃんどうしたの?具合悪いの?お腹空いたの?」
    「あーあー、そんないっぺんに全部言わないで」
     男の子を手で制すと、男の子は少ししょんぼりして俺に尋ねた。
    「…お兄ちゃんはどこから来たの?」
     少し戸惑った。苦し紛れに俺は答えた。
    「…日本の…東京ってトコだけど…分かる?」
    「知ってるよ」
    「…!」
     予測していなかった答えだったので少し驚いた。
     まぁ、そりゃそうだろう。地球に住んでいれば日本という国くらい知っていてもおかしくは無いだろう。俺だって先進国は大体分かるのだから。
     そこまで考えたところで、俺は気が付いた。
     男の子は明らかに外国人だ。なのに言葉が通じているのは何故だろうという事に。
  • 3 べぃ id:2t2nPtc.

    2011-12-25(日) 17:48:43 [削除依頼]
    第一章【男の子】  


    「君は日本語が分かるの?」
     俺は疑問をそのまま男の子にぶつけた。すると男の子は当たり前のように答えた。
    「うん分かるよ。だってお父さんも[にほん]の人だから」
    「へぇ…」
     そんなものなのだろうか。そういえば俺にも中国人と日本人のハーフの後輩がいたが日本語を喋っていた。
    「じゃぁ、ココは日本じゃないのか?」
    「そうだよ。ここは[ツァイト]ていう国だよ」
    「ツァイト?」
     そんな国名聞いた覚えが無い。
     そうして、何も分からずに頭の上に疑問符を浮かべている俺に男の子が言った。
    「僕の家においでよ。お父さんとゆっくり話したらいいよ」
     そう言って、男の子は俺の手を引っ張って民家へと走り出した。
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