え?こんな俺が勇者様??39コメント

1 吹雪 id:IE.U2.v.

2011-12-17(土) 17:31:47 [削除依頼]
そう、
 
 今思えばあれは夢なのかもしれない。

でも、夢じゃないのかもしれない。

  だって、あんな世界で、

俺が勇者だなんて、
  • 20 吹雪 id:Xz00un4.

    2011-12-18(日) 09:29:54 [削除依頼]
    朦朧とした意識の中で、
    琴音の悲鳴が聞こえた。

    ―こ・・・とね・・・・。

    すうっと薄く眼を開けると、そこには手を掴まれて、
    不良に囲まれている琴音の姿が見えた。

    ―俺は、どうなってもかまわねえ。
         だから・・・頼む、・・・・・誰か・・・
          誰でもいいから・・・

         
         
         琴音を、助けてくれ

    多分それは妄想だった。
    ピンチの時に助けてくれるヒ―ローを
    求めただけなのかもしれない。
    だが

    『本当に?』
  • 21 吹雪 id:Xz00un4.

    2011-12-18(日) 09:38:58 [削除依頼]
    それは何処からともなく聞こえてきた。

    『本当にどうなってもかまわないの?』

    まだ小さな子供の声だった。

    『死んじゃうほどつらい目に合っても、
    泣きたいほどの世界に行ってもいいの?』

    その問いに、アポロは

    「あ・・・たりまえだ・・・。」


    「なんだあ?誰だっ!!」

    「どこのガキだよッ、姿を現しやがれ!」

    不良どもは何処からともなく聞こえる声に
    威勢ばかりの虚勢をかます。

    『うるさいよね、弱いくせにね―。』
    『ねー。』

    その声は、一人だけではなかった。
    同じ声が同じ声の問いに答えた。

    「ひいっ!」

    「兄貴っ!
    これって噂の、古桜の亡霊じゃないっすか!!??」

    一人が怯えた声音でリーダーらしき人物に
    叫ぶ。

    「あ・・・あほいえっ!んなもんが・・・・。」

    リーダーが、その桜の木を見た。

    「ひ・・・ひぃい!!??」
  • 22 吹雪 id:Xz00un4.

    2011-12-18(日) 10:01:20 [削除依頼]
    リーダが悲鳴を上げた。
    その桜の木は淡い白い光を放っていて、
    この世の物とは思えないほどの不気味さだった。

    「な・・・・なんなんだっっ!!??」

    不良たちは怯え、尻もちをついている。

    「なんなのよ・・・・。」

    琴音は、目を見開き、その光景を愕然とみていた。
    幹の根元に、ふらふらと立つアポロの姿は、
    古桜の精霊にも見えそうなくらい綺麗だったが、
    それ以上に気味の悪さが勝った。

    「・・・・な・・・んだ・・・。」

    背後から淡い白い光が後光のように照らすが、
    アポロには何が何だか分からなかった。
    ただ、心地よかった。それだけだ。
  • 23 吹雪 id:Xz00un4.

    2011-12-18(日) 10:07:34 [削除依頼]
    「う・・うぎゃぁあああ!!!」


    一人がその恐怖に耐えきれなくなって、
    桜の木に背を向けて逃げ出す。

    「あっおいっ!」

    一人が制止したが、
    後目も引かず逃げだした。
    するとせきを切ったように、

    「わぁぁあああっ!」

    「もういやだっ!!」

    逃げ出した。
    琴音とアポロ以外誰もいなくなった。
    琴音はまだ信じられなかったが、

    「アポロ、逃げよう・・・。」

    アポロを連れて逃げようと近ずいて言ったが、
  • 24 吹雪 id:Xz00un4.

    2011-12-18(日) 11:01:47 [削除依頼]
    アポロを引きずりこむように、
    木がアポロを捕りこんでいく。

    「アポロッッ!!」

    だんだん木に吸い込まれていく彼を掴もうと手をのばした。
    だが、

    トンッ

    触れたのは、アポロの手ではなく、かたい木だった。

    「あ・・・ぽろ・・・。」

    喪失感が琴音を襲う。
    涙が、滝のようにあふれ出てくる。

    ペタッ

    腑抜けたように座りこむ琴音。
    何が起きたか理解できず、
    またそれを認めないように、
    ただ、泣き続けた。
  • 25 吹雪 id:Xz00un4.

    2011-12-18(日) 11:05:45 [削除依頼]
    一方アポロは不思議な白い空間を下りていた。
    否、正確いいうと落ちていた。
    浮遊感と、フワフワと安定しない体に
    吐き気を覚えていた。

    「ぅ・・・あァあっっ!!」

    もう吐く。
    そう確信した時に、

    ドサッッ!!

    「いってぇ!」
  • 26 吹雪 id:Xz00un4.

    2011-12-18(日) 11:10:29 [削除依頼]
    柔らかい、草の下に落ちた。
    背中から落ちたから
    柔らかいとはいえ息ができない。

    「ツゥ・・・・なんだよ、いきなり。」

    起き上がって、周りを見ると・・・。

    「なんだ・・・・ココ・・・・。」

    周りは、草と大きな桜の木以外何もなかった。
    少し小高い丘にでもなっているのか、
    坂があり、
    少し遠くに針葉樹林の森が見える。

    「一体・・・・ここは・・・・。」

    その時、少し遠くの方に
    ぽうっと明るい灯が見えた。

    「なんだ?」

    一瞬のことだったから見間違いかと思ったが
    その日はまた見えて、こちらに近づいてくる。


    「?」

    坂を上り、ランプを持っていたのは、

    「琴音?」
  • 27 吹雪 id:Xz00un4.

    2011-12-18(日) 11:20:52 [削除依頼]
    普段はポニーテールに結んだ髪を下ろし、
    眼鏡をはずした琴音だった。

    「琴音っ!お前、大丈夫だったかっ!」

    立ち上がり、琴音の方へ駆けていくアポロ。

    「琴音ッ!」

    涙目で、琴音を見る。
    しかし、

    「お前、誰だ?」

    少女は、嫌悪を抱いた眼差しでアポロを睨んだ。

    「こ・・とね?」

    「私は琴音なんて妙な名前なんかではない。
    アリスだ。」

    少女が手に
    持っているわずかな光だけで少女を見る。
    それは何処からどう見ても琴音だったが
    耳が丸みを帯びてなく、とがっていて、
    目も鋭い。まるで野生化してしまったみたいだ。

    「おまえ・・・だれだ?」

    「今言ったであろう!私は、アリスだっ!」

    アリスは、胸当てをし、防具に身を包んでいた。
    腰には弓矢を持っている。

    「貴様こそ、何者だっ!」

    キリッ

    ランプを投げ、素早く弓を構えて、
    いつでも発射できるようにスタンバッている。

    「答えろッ!」

    鋭いまなざしに射竦められ、
    身動きが取れなかった。
  • 28 吹雪 id:Xz00un4.

    2011-12-18(日) 11:32:04 [削除依頼]
    だが答えなければころされる。
    そう確信し、答える。

    「俺の名前は月夜アポロ・・・。
    学生だ。此処にいたのはたまたまで、
    いつの間にかここにいたんだ。」

    両手を肩の所であげて、
    抵抗しないことを表現する。
    しかしアリスは武器を下ろす気はなさげだ。

    「あのさ・・・
    それ危なっかしいから下ろしてくんね?
    俺丸腰だし、危害加えねえし・・・。」

    「それは貴様が決めることではないっ!
    私が決めることだっっ!」

    さらに弓を引く力を強めるアリス。

    「まてまてまてっ!がちだから!」

    「がち・・・?」

    アポロの言葉に疑問を
    浮かべながらも弓を狙いを定める。
    あの手を離したら心臓へ一直線だろう。

    「とりあえず落ち着いてくれっ!」
  • 29 吹雪 id:Xz00un4.

    2011-12-18(日) 11:34:46 [削除依頼]
    すると、辺りに焦げ臭いにおいがした。

    「なんだ?」

    辺りを見回すと、

    「あぁああ!ランプの灯が草に燃え移ってるッ!」

    「ッ!しまった!」

    アリスが投げたランプが転がり、
    なかの火が草に燃え移っていた。
    急いで上着を脱ぎ、バサバサと
    火を叩く。
  • 30 吹雪 id:Xz00un4.

    2011-12-18(日) 14:41:22 [削除依頼]
    「あっぶねえなッ!
    お前ここを焼野原にする気かよッ!」

    バッサバッサと火を消そうと
    するアポロ。
    アリスはぼうっとして、火を見ている。

    「たく・・・危ない奴だなお前。」

    ボロボロになってしまった上着。
    それを見て悲しそうにため息をついた。

    「あー・・・せいふくがぁ・・・・。」

    「・・・・お前、どこから来たんだ?」

    アリスはそんなアポロを気にする気配は無く、
    おもむろに聞いた。
  • 31 吹雪 id:Xz00un4.

    2011-12-18(日) 16:17:15 [削除依頼]
    「だから、ここにはたまたま来たって・・・」

    「もしかして、そのご神木から来たのか?」

    アリスが指をさした方向には古桜があった。
    目を見開くアポロ。

    「なんで・・・・。」

    分かった
    そう聞こうとしたら
    怒ったような表情をされた。

    「え?」

    「お前が・・・・・。」

    アリスは弓を仕舞い、
    丘の下を見た。
    同じくアポロも見てみると

    「なんだ、ありゃ・・・。」
  • 32 吹雪 id:Xz00un4.

    2011-12-18(日) 16:28:18 [削除依頼]
    赤い蛇、
    と思ったのは気の所為で、
    それはたいまつの灯りだった。
    それは道に沿って長蛇の列になっている。

    「なんだ・・・・ありゃぁ。」

    「お前の迎えだ。」

    「はあ?」

    意味が分からない。
    目でそう訊くとアリスは、

    「知らないのならば教えてやる。
    お前は、この世界の勇者だ。」
  • 33 吹雪 id:twZCbm01

    2011-12-25(日) 17:29:13 [削除依頼]
    ・・・・え?俺が勇者?

    「どういう・・・意味だ・・・・。」
    「それは・・・。」
    説明するつもりなのか、口を開いた。
    その時、

    「アリス!もう勇者様を迎える儀式が始まるだ!」
    「じいちゃん、」
    「え?じいちゃん?」

    よぼよぼの背の曲がった老人があのたいまつの列の先頭にいた。
    白い服を着て、頭にろうそくを五本付けてる。
    これは、何か呪いの儀式か?

    「じいちゃん、そんなものは必要ない。
    もう桜の木から勇者が出てきている。」

    アリスが冷めた目でそう伝えると、
    何故かたいまつの列の人々が騒ぎ出した。

    「おおっ!もう勇者様が!」
    「なんという早いお付きだ!」
    「どこにいるのだ!?」

    老人たちが辺りを見回す。

    「ここだよ。」

    アリスがまるで者のように俺を指さした。

    「おおっ!そのかたが!!」
    「勇者様なのか!?」

    「そうさ。我々の勇者だよ。」

    アリスがこちらを見て不敵にわらった。

    「俺が・・・勇者ぁ!?」
  • 34 吹雪 id:KTCjVx4.

    2012-01-06(金) 09:12:21 [削除依頼]
    状況が全く飲み込めねえ。
    何がどうなったら俺みたいなチャライ平凡学生が
    勇者なんて大それたものへと変化しちまうんだよ意味不明。

    「なんだよ・・・?お前等、あほじゃねぇか・・・?」

    思わず口から出た言葉にアリスが反応し、
    けりが飛んだ。

    「ぐぇ!?」

    けられて、ひっくり返る。
    琴音にこの前けられたのと同じくらい痛い。
    というか同じだった。

    「いってぇ・・・。」

    「すまんな、羽虫が居たのでけってしまった。」

    嘘が下手なのにも程があんだろうが。
    内心そう思っていたが、
    口に出したらまたけりが飛んでくるのは明々白々なのでやめた。

    「んで?俺が勇者さまなんだよ。話が全く見えないぜ?」
  • 35 吹雪 id:KTCjVx4.

    2012-01-06(金) 09:25:07 [削除依頼]
    「説明はしてやる。
    だが今は儀式をするのでまだ話せない。
    貴様はあの祭壇の上で眺めていろ。」

    それだけ言うとアポロの首根っこをつかみ、
    ずるずると引きずる。

    「あてててて!!??」

    そして祭壇の前に来ると
    ひょいっと抱き上げて
    そのまま祭壇の上に置かれてしまった。

    「なんだよ・・・・。」

    意味も分からずそのまま座っていると
    白い服を着た人々が
    まるであがめるかのごとく
    土下座をし始めた。
    なんかもう深すぎて礼なのか土下座なのか
    判別不能。
  • 36 嵐 id:B9Zpqkp1

    2012-01-06(金) 09:39:59 [削除依頼]
    すっごい!!!!!
    読みやすくて、すっごいです!!
  • 37 吹雪 id:KTCjVx4.

    2012-01-06(金) 14:39:47 [削除依頼]
    ありがと!
    駄作を読んでくれて!!
    これからも更新するぜぇ!←
  • 38 吹雪 id:KTCjVx4.

    2012-01-06(金) 14:47:22 [削除依頼]
    「〜〜〜〜〜〜〜〜〜」

    先ほど、アリスと話していたおじいさんが
    手を合わせながらなんだにやら分からない言葉を
    唱えている。
    イメージ的にはどこかのお寺で意味の理解できない
    お経を聞いている気分。
    それと同じで聞いていて眠くなるが
    視線を一転に受けるので、
    寝るに寝れない。
    何だか落ち着かず
    きょろきょろ見回す
    するとアリスがいた。
    他の人間とは違い土下座?をせず、
    腕組をし俺を睨んでいた
    なぜだがそれが逆に救われた感じがする。

    「あ・・・あのよ・・・。
    何で・・・俺がゆうs「きぇぇぇええええい!!」ひッッ!」

    唱えていた老人が甲高い声で叫んだ。
    思わず身を固くする。

    「な・・・何がはじまんだよぉ」
  • 39 吹雪 id:KTCjVx4.

    2012-01-06(金) 14:53:37 [削除依頼]
    「貴方様が、勇者様でございますか?」

    しわがれた、低い声で俺に問うたが
    その内容は現代っ子が聞いたら間違えなく笑うか、
    呆れるかのどちらかだろう。
    ちなみに俺は呆れたほうだ。

    「はぁ?違うけど??」

    「・・・・・・・」

    礼をしていた人間が
    すべて俺の方を見た
    ・・・こえぇ!

    「じいちゃん。そいつはまだ自覚をしていないんだ。
    だからいきなり言われたって分からないさ。」

    「おぉ、アリス。それは誠かい?」

    「多分な。」

    ムスッとした表情を崩さないアリス。
    だがこのほかの人々の尊敬や畏敬の念を抱いた眼差しよりはましだ。
    むしろそっちのほうがいい。

    「あのよぉ、俺、全く持って意味が理解できないんだが」

    「〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ!」

    アポロの質問を無視し、人々はまた祈り始めた。

    「無視か・・・。」
コメントを投稿する
名前必須

投稿内容必須

残り文字

投稿前の確認事項
  • 掲示板ガイドを守っていますか?
  • 個人特定できるような内容ではありませんか?
  • 他人を不快にさせる内容ではありませんか?

このスレッドの更新通知を受け取ろう!

ログインしてお気に入りに登録すると、
このスレッドの更新通知が受け取れます。

お気に入り更新履歴設定

お気に入りはありません

閲覧履歴

  • 最近見たスレッドはありません

キャスフィへのご意見・ご感想

貴重なご意見
ありがとうございました!

今後ともキャスフィを
よろしくお願い申し上げます。

※こちらから削除依頼は受け付けておりません。ご了承ください。もし依頼された場合、こちらからの削除対応はいたしかねます。
※また大変恐縮ではございますが、個々のご意見にお返事できないことを予めご了承ください。

ログイン

会員登録するとお気に入りに登録したスレッドの更新通知をメールで受け取ることができます。

お気に入り更新履歴設定

お気に入りはありません
閲覧履歴
  • 最近見たスレッドはありません