俺がアイツを嫌う理由7コメント

1 君子 id:i-2MYiIiX1

2011-10-31(月) 23:00:24 [削除依頼]
とあるマンションの一室。
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そこから全てが始まった。
  • 2 君子 id:i-qYFFTfK1

    2011-11-01(火) 00:31:47 [削除依頼]
    赤いハイヒールと真っ白いワンピース。
    目の前で電車に揺られている背の高い女性からは、
    好印象と悪印象が交互に滲みでている。
    「人間第一印象が大切だ」とかなんとかは、
    耳にたこが出来るほど聞ききなれた言葉だが
    あながち間違っちゃいないと思うところがある。
    俺が彼女に抱く第一印象があるとすれば「八方美人」といったところだろう.....。
    自分を隠そうとか、そんなふうに陰湿な空気が彼女からは感じられたのだ。
    '
    何故かと聞かれれば、
    なんとなくとしか答えられようのない曖昧さだが、
    それこそが第一印象なのである。
    こうして自分勝手なくだらない考えごとに頭を使いつつ、
    無意識にコートから乗車券を取り出す。
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    '
    朝、
    食パンをくわえて駆け込み乗車した特急便の電車は
    もう目的地に到着しようとしていた。
  • 3 君子 id:i-qYFFTfK1

    2011-11-01(火) 21:32:58 [削除依頼]
    重たくなった腰をゆっくりと持ち上げると、人込みの向こうで電車が口を開けた。
    それまで、携帯や新聞に夢中だった乗客が我先にと人の雪崩れを起こす。
    バタバタと忙しく飛び散っていく足音の中で
    まだ白いスニーカーの汚れを気にしながら、
    俺は一番遅れて駅に足を着いた。
    全身黒いジャージをきた俺はスニーカー同様についてもいないジャージのホコリを、手で払う仕草を繰り返し、そのままエスカレーターに乗ろうとした....その時だった
    「君ぃーーっっ!!!...ちょ、そこの君っ...あのっ...ちょっと!!.......君だよっっ!!」
    駅のど真ん中で大声をあげた"ソイツ"は、
    付近の視線を我が物顔で集めまくる。
    '
    俺の後ろで
    俺のハンカチを持って
    俺の腕をがっちり掴んでる"ソイツ"。


    いや....."コイツ"
  • 4 うぃざ id:kYOs9Ms0

    2011-11-01(火) 21:37:25 [削除依頼]
    すれおめ

    頑張ってください(≧▽≦)
  • 5 君子 id:i-qYFFTfK1

    2011-11-01(火) 22:47:31 [削除依頼]
    だだっ広い灰色の駅の中で、
    ソイツの声はうんざりするほど良く響いた。
    「君歩くの早っ!!急ぐのはいいけどさっ、これっ!!ハ・ン・カ・チ!!落としたよっ!!」
    周りの目は完全に無視。
    ハエを潰す勢いで俺の手のひらに青いハンカチを叩きつける。
    「え...あ...すいません、なんかわざわざ...」
    のけ反った体勢で
    取り敢えずお礼を言うと
    ぶんぶんと手を横に振り回し、ソイツの手首についていたチェーンのブレスレットがガチャガチャと音をたてる。
    この登場で、
    俺の中にはなんとも言えない異様な空気が流れた。
    完全に足が止まったままで固まっていると、
    突然肘で俺の背中を勢い良く押してきた。
    「危っ...」
    押された俺は当然つまづきそうになり、それを見て、ソイツは
    「後ろつまってるよ!!後ろ!!後ろ!!」
    と言って、右目でウインクした。


    ...ねぇ後ろ...誰もいないけど..


    エレベーターは俺とソイツの二人を乗せて上へ上へと静かに上がる。
    黒いジャージと対象的な真っ白いジャージを着たこの茶髪の男が俺の人生に土足で踏み込んでくるなんて、今の俺には考えつきそうもないとんだ災難だった。
  • 6 君子 id:i-3g52ZoP/

    2011-11-03(木) 23:38:54 [削除依頼]
    電車から降りて駅から出る。
    これだけのことに
    何時間時間かけたんだ俺は。
    やっと"あの"呪縛から逃れ、駅の出口、向かい側から来る人には入り口とも言う場所で周りに気付かれないように小さく不満を吐きだした。
    「何あれ、本当最悪」
    漏れだした不満と苛つきに同調したのか、
    足元のスニーカーがキュッキュッと音を鳴らした。
    それほど広い駅でもなければ、乗車券を無くして探し回ったり、人で込み合うトイレで長い待ち時間を過ごしていたわけでもない。


    片足に体重をかけた体勢でタクシーを待つ。
    左側には自転車置き場
    右側には綺麗に整列したパンジーの花が花壇の中で踊る。
    待つことがどうも苦手な短気な俺の自己満足だと思って、
    "あの呪縛"についてちょっと聞いてくれないか?
  • 7 君子 id:i-IgiOBkn.

    2011-11-05(土) 23:24:46 [削除依頼]
    〜時はさかのぼり〜
    「んじゃーねー」
    そう言いながら俺の肩を軽く二回叩いた。
    ソイツはそうとう急いでいたのか、
    エレベーターから降りてすぐに小走りで改札口に向かっていった。
    さっきまでこちらを...いや、"アイツ"を疑心の目で見ていた奴らも、
    いつの間にか姿をくらましている。
    妙に馴れ馴れしい態度が鼻についていた俺は
    少し前にハンカチを拾ってもらったことなど
    とうに忘れてしまっていた。
    ...まぁ、いい。
    ハンカチはこうして俺のポケットに戻ってきたのだから。
    手のひらで確かに感じるハンカチの感触に
    心の中で小さくガッツポーヅをしていると
    「ピーピーピー」
    突然、正面付近からの機械音。
    改札口を目前とした俺は
    歩くペースを落とし、
    乗車券を探すべくのろのろとポケットをまさぐっていた。
    当然音に釣られ、
    ポケットに片手を突っ込んだまま
    ふっと、前に目を向ける。
    '
    俺の足は完全に止まり、
    二酸化炭素が喉の奥でぐっとつまった気がした。
    音を鳴らした張本人の顔は先ほど見たものであり
    そのやけに大きい声もさっきウザイほど耳にしたものであった。
    「え...う..あっれれ!?定期切れてた感じ??」
    どうやら定期券の日数が切れていたらしい。
    駅員はいないのかと辺りを見渡しているように見えるが
    タイミングが悪いのか運が悪いのか
    それらしき人が見つからないようだ。
    「やべー、どうしよこれ、駅員さんいねぇじゃん、どう思うよ?つかここ無人駅??」
    ケラケラと横で杖をつく無関係のお婆さんに平気で話しかけている目の前の男は間違いなく、
    アイツなわけであります。


    震える手で立ち止めをくらったお婆さんが理不尽で仕方ない。
    喉で止まっていた二酸化炭素を吐き出すと
    俺はソイツの肩を二回叩いてから、少し声を張って言ってやった。


    「詰まってるよ、後ろ後ろ。」
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