依存症Lovers.15コメント

1 Lito id:4Rt/wIZ/

2011-10-28(金) 20:47:14 [削除依頼]


僕のそばに、君はいてくれますか?

もしも永久を誓うことができないのなら、
僕が君に依存してしまう前に僕を殺してください。

そうしたら、心優しい君は僕を忘れることはできない。
君はきっと、ヒトの心を弄ばないでって怒るだろう。

ごめん、ヒトではない僕には理解が難しいんだ。

だけど、この想いの意味だけは知って欲しい。


僕は世界中で君たったひとりだけを……、


――依存症Lovers.
(何て歯痒い言葉、たった五文字が伝えられない)
(らしくない僕は,情けなく君の前に赤面した)
  • 2 Lito id:4Rt/wIZ/

    2011-10-28(金) 20:58:43 [削除依頼]

    後頭部に手を添えて、柔らかい髪を指先で感じる。
    真珠色の透きとおるような肌に咲いた桜色のソレ。
    吸い込まれてしまいそうな程に綺麗なふたつの藍色の目に、僕が映って、なんだか勿体ないような申し訳ないような気分になった。
    いつの間にか僕は君の身長を追い越していて、君の表情をとらえる僕の目はやや下向きだ。

    自分がだんだんあまりの身の程知らずに思えてくる。
    本当は「どうかした?」なんて、余裕な口を聞けたらいいのに。

    僕を映す君の目が、だんだん恨めしそうに揺れてきた。
    無言で「いつまで待たせるの」と訴えかけてくる。
    僕は無に等しい勇気をかき集め、そっと君の唇に自分のソレを重ねた。

    上手くできたかなんて自信がない僕は、君の表情を見るのも怖くて。
    顔が見えないようにおもむろに抱きしめた。
    そうすれば耳元で心地いい声が「幸せ」と呟く。
    「こちらこそ」って気持ちでいっぱいで、でも緊張の後に喉に力が入らなくて。
    応える代わりに抱きしめている腕に力を込めた。
  • 3 あゆみ id:7xtgvhV.

    2011-10-28(金) 21:00:02 [削除依頼]
    がんばれーーww「仕返しthyme」の
    あゆみですwほんとうにがんばれ!
  • 4 Lito id:4Rt/wIZ/

    2011-10-28(金) 21:13:38 [削除依頼]

    ふんわりと柔らかい香りが鼻腔を擽る。
    香水のような人工的な香りではない。
    どうして人間の少女である君は、こんなに甘い匂いがするんだろう。

    こうして極上の幸せに浸っていると、ふと胸を過る現実。

    僕等はいつまで知らないふりをしていられるのだろう。
    あと何度、抱きしめて、キスをして、愛を伝えられるのだろう。

    男と女である以前に、僕等は生物として同じ種族ではない。
    そもそも僕は何? ヒトの姿をした化け物って何人に言われたっけ?

    もしかしたら君も僕を恐れてる?
    逆らったら殺されるから、おとなしくしてるだけ?
    嗚呼また、悪い癖。異常な被害妄想と自意識過剰。

    淀んだ感情が胸に渦巻くのに気づいたのか、君は僕をあやすように背中を軽く叩いた。
    愛しすぎて泣けてくる。だから、僕はひとつだけ誓った。

    この身朽ちようとも、君に嫌われようと、
    君のことだけは、僕が全てを懸けて幸せにしてあげよう。

    だから、もう少しだけでいい。
    本来愛されることなんて許されない僕に、後少しだけ


    愛を感じさせてください。


    ……そろそろ満足できそうです。


    #00.何にも変えられないもの
  • 5 Lito id:4Rt/wIZ/

    2011-10-28(金) 21:14:14 [削除依頼]
    あゆみさん

    本当に頑張る^^応援ありがとうございました!
  • 6 祥雲 id:p6CveZr1

    2011-10-28(金) 21:24:32 [削除依頼]
    Litoさん

     素敵な文章に惹かれてしまいました。
     雰囲気がほんわかとしていて、でも
     話はすごくおもしろくて、
     すっごく好みです///
     これからも頑張ってください!

    祥雲
  • 7 Lito id:4Rt/wIZ/

    2011-10-28(金) 21:26:27 [削除依頼]

    僕は幼いころ、自分が手に負えなかった。
    一日中絶え間なく、強い感情が胸の中を渦巻いていた。
    孤独、絶望、不安、恐怖、悲哀、怒り、幻滅……。
    ひとつわかっていたのが。その湧いてくる感情は決して愉快なものではないということ。

    ひとりきりでいれば落ち着くけど、孤独に押しつぶされる。
    暗闇では頭がはっきりと冴えるけど、恐怖で震える。
    大勢の人が行き交う街はあたたかいが、不安になる。

    居場所がなかった。何処にいたら僕は正常でいられるのか。

    夜がくるのも怖いけど、朝が来るのも不快で仕方がない。
    眠ることも怖くてできないし、人と話すのはもっと怖い。
    食事も毒を盛られてるんじゃないかって疑っていた。
    子供らしくなくやつれ、釣り上がった目に濃い隈を縁取らせた僕は間違いなく「異常」だった。

    笑顔でいられる瞬間はあったが、やはり異常である。
    例えば家畜が殺される。ペットが死ぬ。人が死ぬ。
    そうすると、僕を不安にさせる源がひとつ減った気がして、僕は安心を覚えた。
    葬式中にうっかり笑い声を上げてしまった僕を、もう誰もまともに相手してはくれなくなった。
  • 8 Lito id:4Rt/wIZ/

    2011-10-28(金) 21:28:48 [削除依頼]
    祥雲さん

    コメント嬉しいです^^
    たぶんこれからドロドロになっていくと思います><
    ジャンルで言ったら悲恋とか狂愛系だと思います。
    ボキャブラリーに乏しいですが、完結めざして頑張ります!
  • 9 **愛李** id:/Of61sC/

    2011-10-28(金) 21:33:22 [削除依頼]


    Litoさん

    面白いですっ
    なんか読みはじめから食いつきました!
    頑張ってください!
  • 10 Lito id:4Rt/wIZ/

    2011-10-28(金) 22:04:03 [削除依頼]

    8歳のころ僕はあるもの美しさに虜になった。
    赤黒く輝く生命の液体――血液、である。
    畑のそばを通った時、農作業をしていた中年の男が誤って自分の膝にカマをついてしまったのだ。
    傷は浅かったようだが、その時宙に飛んだその美しさが僕の心の大部分を支配した。

    数日後に道端で丁度荷車に轢かれてまもない猫がいた。
    人通りが少ない道だったが、異常者である僕は周りを警戒して猫を樹の影まで運んだ。
    まだ柔らかい毛を伝って、命の温かさを重く感じた。
    脇腹のあたりが抉れていて、僕は生唾を飲み込み、息を殺して素手でそこに触れた。
    指先にとろりと垂れたあたたかいそれに、僕は感動のため息をついた。
    生き物の体内にこんなに美しいものが流れているなんて。

    果たして、

    異常者である僕も同じなのだろうか?
  • 11 Lito id:4Rt/wIZ/

    2011-10-28(金) 22:05:10 [削除依頼]
    **愛李**さん

    コメント嬉しいです^^
    もっと面白くしていけるように描写勉強しますね!
  • 12 Lito id:4Rt/wIZ/

    2011-10-28(金) 22:16:45 [削除依頼]

    気がついたときにはもう、僕に家族はいなかった。
    捨てられたのか、死んでしまったのかもわからなかった。
    僕は自分のことで手一杯で、例え家族でも気にしていられなかったのだ。
    と言ってもきっと、こんな不気味な子供を子供としては認めたくなかっただろうと思う。

    僕が帰る場所は荒れた小屋だ。
    湿った藁が腐敗する匂いが絶えず鼻をつき、虫やネズミやヤモリとも同居している。
    僕は猫を置き去りに、小屋に戻りガラクタを集めた箱に手を入れた。
    ひんやりとした柄の感触を引き上げ、現われたものに僕は笑った。

    錆びた小刀。街人がゴミとして捨てたものを以前拾った。
    僕は期待に胸を高鳴らせ、手の甲に刃を当てた。
    ツ、と軽く力を込めて離すと細い線が浮き、数秒後にはプックリとした赤い液が溢れだす。
    陽の光に、銀色の刃についた血液を翳せば今まで見たことがない程に美しく輝いた。

    その頃から僕は毎日体中に傷を作り、今まで以上に街人からは不気味がられた。
    今思えば自分を傷つけることに満足していて良かったと思う。
    もし他人の血を見たいと望んだなら、僕はもう生かされてはなかったんじゃないかな。
  • 13 Lito id:4Rt/wIZ/

    2011-10-28(金) 22:35:29 [削除依頼]

    だけど、他人を傷つけなかったとは言えない。
    実際に手を下したわけではないが、僕は数人の子供に怪我を負わせた。
    僕より1つか2つ年上くらいの、生意気でやんちゃな子供たち。
    彼らはある日、異常と言われる僕を退治するためにやってきた。

    突然小屋の中に5人ほどの男子があらゆるものを持って入ってきた。
    カマ、木刀、クワ……僕を傷つけるための武器だ。
    精神異常者の僕は叫び、暴れたが両腕2人に拘束され動けなくなった。

    「お前、自分のこと傷つけて楽しんでるんだってな。
     そんなに気持ちいいなら俺たちが手伝ってやるよ!!」

    大将気取りの男子がカマを僕の頬に振り下ろした。
    僕の肌はあっけなく傷つき、真っ赤な血を勢いよく吹いた。
    痛いとは思ったがそれ以上に、視界にスローモーションで漂う血液に見惚れていた。

    「うわあ"あ"あああああぁぁぁぁぁ!!!!」

    大将気取りが喉が裂けてしまいそうな程に大きな叫び声を上げた。
    カマが床に落ちる金属音が響く。腕を拘束する二人の力が緩む。

    僕の血は宙を漂い、大将気取りの顔に返った。
    ジュワという不快な音をたて、血液が付着した彼の皮膚は焼けただれた。
    僕は呆然と立ちつくし、彼らは奇声を上げて小屋を後にした。
    僕はふと自分に傷ついた頬に触れて、触れた指先を眺め、そこについた血を見てまた綺麗だなって想った。

    それをきっかけに。
    数日も経たないうちに僕は皆に「化け物」と呼ばれはじめた。

    もう長い間しばらく名前を呼ばれていなかったから、「化け物」と呼ばれ始めてやっと「僕の名前は何だっけ」という疑問が浮かんだ。
    本当の名前は今でも思い出せない。「化け物」と言われ振り向いていたあの頃を思い出す。

    #01.僕がヒトでない理由
    (僕の血液はヒトを傷つける)
    (僕の名前は「化け物」。たぶんこれが正しい)
  • 14 Lito id:fz9A06k0

    2011-10-29(土) 11:17:47 [削除依頼]

    体中から血を滲ませ、鼻や目や耳からもタラタラと血が流れ出す。
    やぱり同じように真っ赤に濡れた左手には小刀を握りしめ、右手は宙を掴むように前方に伸ばしている。
    おぼつかない足取りで僕は一歩、また一歩と進んでいく。
    夕焼け、民家を焦がす炎、そして山のように重なる血だらけの遺体。
    その遺体は全身焼けただれたように皮膚が炎症を起こしている。
    近くに流れる川に身を投げた傷だらけの人々によって透明な水に赤が広がる。

    地獄絵図。この街は「深紅」に包まれていた。

    僕は命乞いをする街人の肩に、微笑みながら手を触れる。
    声にならない叫び声とともに、僕に触れられた街人は死す。
    こうやって僕は積み上げられた遺体の山を作った。
    僕の心臓はいつまでも元気だ。いくらでも血液――凶器を生み出す。
    依存させるほどの美しさを放つ血液に塗れ、僕は幸せだった。

    やがて気付けば、僕以外の生命は全て息絶えていた。


    ……って言う夢を、眠ることができた日は毎日見続けた。
    恐ろしさとか、残酷さなんてものはこれっぽっちも感じない。
    その夢から目覚めた朝はこれ以上ない程心がすがすがしかった。

    そこでまた確認する。僕は人の情がない化け物なのだと。
  • 15 Lito id:fz9A06k0

    2011-10-29(土) 11:30:05 [削除依頼]

    僕は不快にまとわりつく藁の上で夢の余韻に浸る。

    夢の中で僕は次々と命を滅ぼしていく。
    最終的に僕一人だけが残り、その度に僕は狂喜の笑い声を赤く燃える空へと送る。
    そこまでの映像は鮮明なのだが、良く思いだせない続きがあった。

    大声で笑う僕は次第に自分が犯したことの重大さを悟る。
    この世界にはもう僕ひとりきりしかいないのだと気づく。
    そして直後には大きな孤独の闇が僕の心を支配する。
    僕は血の涙を流しながら、血に濡れた地面に突っ伏す。

    頭が割れそうな頭痛と、上手くできない呼吸に意識が遠のいていく。
    そして、薄れゆく意識の中で僕はぬくもりを感じるのだ。
    驚いて顔を上げれば輪郭のはっきりしない、僕と同じくらいの少女が僕の背中に手をおいていた。
    少女には純白という言葉がふさわしかった。
    僕を取り囲む赤い世界の中、彼女はまるで一筋の光。
    僕は安堵でいっぱいになり、少女に縋りつくように血の涙を流す。
    僕の血に触れても少女は死ななかった。

    「未来で会おうね」

    少女は言葉を残し、その直後僕は夢から覚める。


    「ルーナ」
    僕は夢の中の少女に名前を付けた。
    僕は、少女に合うために未来を待ち続けていた。
コメントを投稿する
名前必須

投稿内容必須

残り文字

投稿前の確認事項
  • 掲示板ガイドを守っていますか?
  • 個人特定できるような内容ではありませんか?
  • 他人を不快にさせる内容ではありませんか?

このスレッドの更新通知を受け取ろう!

ログインしてお気に入りに登録すると、
このスレッドの更新通知が受け取れます。

最近作られた掲示板

お気に入り更新履歴設定

お気に入りはありません

閲覧履歴

  • 最近見たスレッドはありません

キャスフィへのご意見・ご感想

貴重なご意見
ありがとうございました!

今後ともキャスフィを
よろしくお願い申し上げます。

※こちらから削除依頼は受け付けておりません。ご了承ください。もし依頼された場合、こちらからの削除対応はいたしかねます。
※また大変恐縮ではございますが、個々のご意見にお返事できないことを予めご了承ください。

ログイン

会員登録するとお気に入りに登録したスレッドの更新通知をメールで受け取ることができます。

お気に入り更新履歴設定

お気に入りはありません
閲覧履歴
  • 最近見たスレッドはありません