裏警察〜飛ばし屋〜14コメント

1 k id:LId2bJ10

2011-10-15(土) 18:32:08 [削除依頼]
[飛ばし屋]
警察の組織ではあるが、完全なる営利組織、警察の中から独立した組織。
一切表舞台に出ないことが鉄則。
全ての乗り物の免許を持ち、警察や、裏の世界からの依頼で犯人逮捕に全てを懸ける。

金さえ積まれれば、基本的に何でもやってのける。

組織の人数は、3人のみ。

今までの不可能任務数…………0。
  • 2 k id:LId2bJ10

    2011-10-15(土) 18:51:53 [削除依頼]
    「おい、遥人(ハルト)、そこにあるグラス取ってくれ」
    薄暗い、いつものアジトで、神沼 茂(かみぬま しげる)はソファに横になり、あっという間に酒を飲み干していた。
    「神沼さん、飲みすぎっすよ。飲んでも飲まれるな、ですよ? 安齋(アンザイ)さんもなんか言ってやってくださいよ」

    安齋 栄慈(エイジ)は相変わらず筋トレに勤しんでいた。
    おかげで体中筋肉だらけの筋肉バカ、体脂肪率6%だぞうだ。
    顔はさわやか系で、余計その筋肉を引き立たせる。

    「まぁ神沼さんはいつもだからいいんじゃないの?」
    「適当ですねぇ……」
    「おいおい、早くしてくれよ」
    神沼は酒やけしたような、特徴のある、おっさん特有のガラガラ声で遥人を急がせた。

    いつもの日々、である。
    神沼が年長、40歳代だが筋肉質、安齋は20歳代後半、彼女有り、だそうだ。
    俺は23歳、俺以外の人の詳しい個人情報はあんまり知らない。

    ある日、裏警察の異名をもつ、この3人の下に依頼が舞い込んできた。
  • 3 風鈴 id:.imFwDX/

    2011-10-15(土) 21:04:30 [削除依頼]
    面白そう!応援してます。
  • 4 k id:LId2bJ10

    2011-10-15(土) 21:56:46 [削除依頼]
    ありがとうございます!
    頑張りますね♪
  • 5 k id:LId2bJ10

    2011-10-15(土) 22:16:24 [削除依頼]
    1話《2億円、宝石強奪事件》from警察

    俺らはいつもの日々を過ごしていた。
    最後の任務から1ヵ月が過ぎ去っていて、今までで最長の長さだ。
    「なんか……俺らって今の状況、ニートと同じ状況っすよね」
    遥人は相変わらず筋トレをしている安齋に問いかけた。
    「金を持ってる、ニートな?」
    安齋は微笑み、フッと息を吹きながら、何kgあるか分からないダンベルを上げた。
    神沼は最近、酒は飲まず、ただ毎日寝ているだけであった。

    と、突然、1ヵ月ぶりに‘飛ばし屋’の電話が鳴った。
    その音に敏感に、神沼は体を起こし、電話を取りにいった。
    世界最速なんじゃないか? って思うほど早い。

    「はい〜‘飛ばし屋’です」
    いつものやる気のない受け答えを聞くのも実に久しぶりで、仕事が来た、と遥人に知らせた。
    神沼は相手の用件を聞いていて、しばらく無言だった。
    「報酬の方は? は? 1000万? んなの3人でちょうどに分けらんねぇじゃねぇか。1200万なら承るぞ」
    その後すぐに返事が来たのだろう。
    「承りました。料金は現金でいつものところに置いておいてくれ」
    神沼は電話を切った。
    恐らく、相手が切る前に自分からだろう。

    「おい〜お前ら、久々の仕事だ。今回の仕事はチンタラしてたらできねぇぞ」
  • 6 k id:RNLHFj41

    2011-10-16(日) 13:56:18 [削除依頼]
    「依頼主は警察。金にケチな警察が1200万を出してくれたわけは、宝石店で警備をしていた私服警察官が他の仲間と、従業員を殴り、宝石と現金2億円相当を盗み、逃亡したからだ。警察の不祥事をマスコミに騒がれる前にもみ消したいんだと」
    神沼はタバコをくわえ、火をつけながら言った。
    安齋はもう、裸から服に着替えていて、冷蔵庫に入っていたウーロン茶を一杯飲み、神沼に言った。
    「で、その強奪犯達を止めろ……ってか? 複数犯ではあるってことか」
    「その通りだ。人数は不特定らしい。だが、お前らも知っている通り、国は壁に囲まれていて、それを越えると無法地帯になる。無法地帯になると道路もなんも関係ない、スピードを出され適当な国に逃げられちまう。国の壁のドアも警察官なら簡単に開けちまう仕組みだしな」

    「だからチンタラしてる場合じゃないってことっすね」
    遥人は、そう言いながら着々と準備を進めていた。

    「そうだ。さぁて、準備1分で出発だ。作戦は俺の頭の中でもう立ててある。車ん中で話してやる。遥人、最悪の場合はお前、頑張れよ」
    神沼は久しぶりの満面の笑みを浮かべ、息をタバコの煙と共に吐きながら遥人を見た。
    この人はやっぱりこの仕事にあっている、と遥人は心の中ですぐに思った。
  • 7 k id:pDXjY4G0

    2011-10-18(火) 20:19:21 [削除依頼]
    運転席に神沼、助手席に安齋、後部座席に遥人、と、いつもの感じで車に乗った。
    「一応、センサーで敵の車が分かるようになっていて、でもある程度離れちまうとセンサーが反応しなくなる」
    神沼が慎重に、かつ車のスピードを飛ばしながら言った。
    タバコは2本目に突入しており、煙が神沼の近くの窓から抜けてきていた。
    「まぁ作戦、っつってもただ止めるだけだ。ただ……壁を抜けられたときは、成瀬……お前の活躍が鍵を握る」
    成瀬とは、俺の名字で、名字を呼ばれるときは大抵、神沼が真剣だった場合のみ。

    この後、遥人は神沼の作戦をしっかりと頭に入れて、イメージを何回も繰り返した。
    安齋が後ろを振り向く。
    「おい遥人、頑張れよ」
    なぜだか今までにないくらいの笑顔だった。

    ちょうど壁に近づいてきて、もう追いつかないんじゃないか? と思ったとき、目当てとなる車が見えてきた。
    少し細い道路で、それと同時に、人通りも一切なくなってきた。

    そして、俺らを襲う危機が訪れたのは、ちょうど十字路に差し掛かってきたところだった。
  • 8 k id:pDXjY4G0

    2011-10-18(火) 20:46:55 [削除依頼]
    もう1つ前の十字路からでかいトラックが2台、それぞれ左右からこちらへ向かって曲がってきたのだ。
    車の通れる道は2台分しかないのでこのままで行くと、ぶつかって俺らは最悪の場合……ということになる。
    「さぁて、いきなりの試練だぁ。どうっすっかぁ」
    神沼の額から汗が噴き出していた。

    神沼は素早く周りを観察し、2人に指示をした。
    「いいか? 俺が合図したらすぐに車から飛び出して、歩道に走り抜けろ」
    「オッケーっすよ」
    安齋と遥人の声が重なった。
    遥人はジャケットの背中の部分に背負って隠していたショットガンと両腰につけているハンドガンに軽く触れた。

    「3・2・1」
    神沼がそうカウントダウンする間にも段々とトラックは近づいてきて、そのデカさを物語る。

    「逃げろ!」
    神沼がそう言った瞬間、3人は車から一斉に抜け出し、安齋だけ、左の歩道に逃げ抜けた。

    逃げ切れるか……?
    3人は同じことを思っていた。
  • 9 アミメット id:lwZUF2Y.

    2011-10-18(火) 22:54:45 [削除依頼]
    タイトルもセンスがありますし
    話もとても面白いです。

    これからも頑張ってください!
  • 10 k id:pDXjY4G0

    2011-10-18(火) 23:31:10 [削除依頼]
    ホントコメントめっちゃ嬉しいんですよ! 内容も!
    ありがとうございます♪

    更新は遅いと思いますが頑張ります!

    一応、一話完結型なので気軽に見てもらって大丈夫です♪
    まだ1話も終えてませんが……笑
  • 11 k id:SgYQ5VI.

    2011-10-21(金) 19:51:36 [削除依頼]
    あと十cmで当たるか、というギリギリのところで、神沼と遥人は歩道まで走り抜けることが出来た。
    安齋は……まだ分からない。
    スピードのあまり落ちていない俺らの車は、それぞれ左右に避けようとしていたバスに派手な音を立てながら当たり、失速して止まった。
    バス二台と乗用車一台が、向かいあうような形になってしまっていた。
    運転手二人は、頭を打っているようで、気絶している。

    この調子だと、安齋は大丈夫だろう。
    その遥人の予想通り、安齋は笑いながら反対側の道路から、右手で後頭部を掻く仕草をしながら歩いてきた。
    「いやぁ、死ぬかと思ったよ」
    「それは俺らも一緒ですよ……」
    遥人はすかさず言葉を発した。

    神沼は車に歩いていき、後ろのトランクを開けた。
    「さぁ、ここまでも充分、予想通りだ。ほれ、次の作戦だ」
    神沼は、遥人に、折りたたみ自転車を手渡した。

    はぁ、次の作戦ねぇ……。

    自転車にまたがった遥人は、心の中だけで溜め息を吐いていた。
  • 12 k id:W0LOvAY1

    2011-10-22(土) 09:13:43 [削除依頼]
    遥人は自転車にロープを巻きつけ、国の壁に向かって自転車を全力で漕ぎ出した。
    「もう奴らは壁に接近しているぞー! がんばりやがれ、まだ若いんだから!」
    神沼のガラガラ声が後ろから聞こえてきた。
    言われなくても頑張るっつーの。
    遥人は後ろを振り返りもせずに、そう思った。

    壁に近くなれば近くなるほど、住宅が少なくなっていくのが分かる。
    ただただ平坦な道を全速力で、風のように、遥人の影が去っていく。

    国の壁は階段のようになっており、3m80cm程度、4m程度……と外側になるにつれ、段々と高くなっていき、最終的には10mは余裕で越えるらしいが、よくは分からない。
    とりあえず、自転車を使って、その最初の壁である3m20cmを、どうにかして越えなければならない。

    だから、遥人はこの役に抜擢されたのだ。

    遥人の人並み外れている能力。

    それは……バランス能力と、ジャンプ力。
  • 13 k id:W0LOvAY1

    2011-10-22(土) 11:07:25 [削除依頼]
    どんな不安定な場所でも立っていられるバランス能力。
    普通の人からは考えられないジャンプ力。
    この2つの特徴から、遥人は、この役になってしまったのだ。

    体と、自転車、2つは1本の細いロープで繋がっている。
    遥人の目にはもう、国の壁が写っていた。

    届くか……?

    直接見ると、予想していたより高かった壁に、遥人は不安になった。
    が、俺しかやれねぇ……と自分に言い聞かせ、さらに自転車のスピードを上げた。

    壁まで、50m、40m…………。
    遥人は、自転車のサドルの上にバランスよく立った。
    常人ではありえない事であり、普通なら転落している。

    普通の人からすれば足場が狭すぎる、しかし、遥人にとっては充分なぐらいだった。
    遥人は心の中でカウントダウンを始める、あの時の神沼のように。

    ――――飛べ。

    両手を伸ばし、遥人の体は宙を綺麗に舞った。
  • 14 k id:OzXdNy.0

    2011-10-23(日) 12:18:17 [削除依頼]
    ギリギリ、というところで遥人の手が壁にかかった。
    しかし、それと同時に、自転車の重さが体と腕にのしかかってきた。
    「くっそ……」
    遥人は強く、歯を噛み合わせ、腕に体中の全部の力を集中させた。

    上がるのに少し時間が、かかったかもしれなかったが、なんとか上ることが出来た。
    両手を使って自転車を引き上げ、引き上げた後はひとまず仰向けになって息を整えた。

    今日はこんなに空が綺麗だったのか。

    遥人の視界いっぱいに青空が広がっていて、それ以外になにも写ることはなかった。
    思わず時を忘れて、しばらく眺めていたいような程、綺麗だった。

    そこに、神沼からメールが届いた。
    《たった今、壁を突破された》
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