破壊衝動少年と存在消失少女15コメント

1 美羽 id:NNlVxdO0

2011-10-06(木) 19:25:40 [削除依頼]
パイプ椅子の上に体育座りをして、そう呟いて見る。
別にスカートが捲り上がっていても、気にしない。
だって、此処には誰もいないのだから。
嫌、いなくなったのだ。
さてさて、“これ”を如何しようかなぁ。
椅子から、床に転がる“モノ”を見つめる。

「……うん、帰ろう」

椅子から降りて、僕は教室を出る。
血の付いたカッターを持って――。
  • 2 美羽 id:NNlVxdO0

    2011-10-06(木) 19:29:39 [削除依頼]
    >1 「暇だな」が一番最初に入ります。 間違いと言うか、1行抜けてしまいました。 スレを立て直すのも何なので、このままで……; 一応、書き直しです。 下手なりに今回は最後まで書き切ろうと思うので、よろしくお願いします。
  • 3 美羽 id:NNlVxdO0

    2011-10-06(木) 19:32:59 [削除依頼]
    第1章 消失少女の嘆き
    7月27日。
    夏休み中。
    俺は学校にいた。
    別に補習でも、部活でもない。
    屋上の給水ポンプの上に座って、下のグラウンドを見下ろす。
    だが、グラウンドには誰一人いない。
    そりゃそうだろう。
    現在の時刻は午前2時丁度。
    多分、学校にいる人間は俺ぐらいだと思う。
  • 4 美羽 id:NNlVxdO0

    2011-10-06(木) 19:38:43 [削除依頼]
    そろそろ、帰ろうとした時だ。
    ガチャリと小さな音をたてて、屋上のドアが開いた。
    一瞬、警備員かと思ったが、それはないだろう。
    深夜に見回りは有り得ない。
    まあ、教師なわけでもなさそうだし、そうなると最後に残るのは俺と同じ生徒だ。

    「先客がいたそうね」

    案の定、そうだった。
    長い黒髪の女子生徒が振り返り、こっちを見ていた。

    「夏服だと校章がなくて分からないわね」

    小さい声であまりよく聞き取れなかったが、多分そんな事を言っていたと思う。
    俺は梯子を使わずに飛び下りる。
    少しバランスを崩し、着地地点がズレて、その女子生徒とぶつかりそうになったが、何とか軌道を修正する。
    修正したとしても、俺と彼女の距離は僅か5センチほどだったが。


    「あ、危ないわね」

    何故か顔を赤くして、女子生徒は後退する。

    「悪い」

    小さく頭を下げて、出て行こうとした。
    その時、

    「待ってくれる?黒宮君」

    知らないはずの女子生徒が俺の名前を呼んだ。

    「何で俺の名前を呼ぶんだって思ってる?」

    面白そうに女子生徒は微笑む。

    「私達、クラスメイトでしょう?」
  • 5 美羽 id:NNlVxdO0

    2011-10-06(木) 19:42:37 [削除依頼]
    クラスメイト……
    こんな奴、いただろうか。

    「私はあなたのクラスメイトの日向伊織」

    「日向伊織……」

    もう一度、記憶をごった返して捜して見るが、該当する様な人間が見当たらない。
    本当に俺はコイツの事を知らない。
    これが初対面だ。


    「別にあなたも暇を持て余しているんでしょう?ちょっと話を聞きなさい」

    ピンと右手の人差し指を立てて、俺を指差す。
    命令形だったのが、気に食わなかったが、俺は渋々言う通りに屋上に留まる。
    実質、暇を持て余してたのは事実だったからな。

    「昨日、私は名前を取られたのよ」

    日向伊織は話し始める。
  • 6 美羽 id:NNlVxdO0

    2011-10-06(木) 19:54:50 [削除依頼]
    「取られたと言うより、消えた、が合っているのかしら。ま、家に帰ると、親が迎え入れてくれなかったのが始まりね。親に聞くと、日向伊織はなんて言う子供はいないって言われたわ」

    何を言い出すんだろう、この自称クラスメイト。

    「ム.カついて、家に無理矢理入り込んで、自分の部屋に行ったの。そしたら、私の部屋は空き部屋だった」

    「へえ」

    「ちょっと、信じてないでしょう?」

    「記憶喪失になったんじゃねーの?お前」

    「むっ」

    日向は黙り込む。
    一理あるとでも思ったのだろう。

    「でも、あなたの事は知っているわよ?黒宮時雨。1年A組で、成績優秀のくせに授業中休憩時間中ずっと寝てる憎たらしい奴でしょう?」

    一言、多い。

    「この学校でも、聞いたわ。担任教師にも。でも、アイツまで、私の事を知らないと言いやがったわ。そこで分かったのよ。私、存在が消えたんだって」

    「大変だな」

    「他人事ね」

    嫌、他人事だろう。

    「それで、途方に暮れてたってわけ。ま、今はそれよりも、深夜の屋上に何であなたがいるのか、気になるんだけどね」

    「別に普通じゃないか?」

    「自.殺?飛び降りるの?」

    ズケズケと日向は聞いて来る。
    言って置くが、そのつもりは今はない。
    大体、本当にそうだったら、結構グサッと来る言葉だと思うんだが。
    無神経にも、程がある。

    「飛び降りない。別に時間潰しだ」

    「なんだ。その点、私と同じなのね」

    「別にお前と同じ扱いするなよ。で、如何するんだ?」

    「こっちが聞きたいわよ……って、あなた、信じるの?私の言う事」

    「え?」

    「この話、昼間ずっとその辺を通り掛かった生徒に話してたのよ?誰も信じてくれなかったけど」

    そりゃそうだろうな。

    「変わってるわね。あなた」

    「ま、関係者だしな」

    思わず、余計な事を口走ってしまう。
  • 7 美羽 id:NNlVxdO0

    2011-10-06(木) 20:01:54 [削除依頼]
    日向は食い付いてしまった。

    「関係者って何?」

    「嫌、何でもない。忘れてくれ」

    「もしかして、あなたが私の存在を消したの?」

    「あのさ、何で誰かに消されたって思うんだよ?自然現象かも知れねーだろ?」

    「今の話を聞いて、自然現象の様に思える?」

    「……、」

    確かに思えない。
    黙っていると、日向が勝ち誇った様な笑みを浮かべて来やがる。
    結構、鬱陶しい奴だ。

    「さあ、話しなさい」

    日向が近寄って来る。
    何か話さないと1発殴られそうな勢いだ。

    「分かった分かった。だから、近付くなよ。無駄に人に触れるの、好きじゃない方だし」

    「へえ。大変ね」

    サラリと流された。
    まあ、良いが。
  • 8 美羽 id:NNlVxdO0

    2011-10-06(木) 20:08:42 [削除依頼]
    誤魔化せる気もなく、薄情する。

    「まず、超能力的な奴を信じれるなら、話してやっても良いけど」

    「信じるわよ。こんな事、起きたら、信じれるでしょう」

    「じゃ、話は簡単だ。俺は身近に能力を持った奴を知っている。以上」

    「は?誰よ、それ?」

    「中学の時の部活の後輩。ま、それでお前の話を信じられたって事だ。ソイツは完全記憶能力って言う奴だったがな」

    「じゃあ、私の存在を消したのも、能力者って事?」

    「さあ。また別な奴なのかも知れないし、そうなのかも知れないな」

    何か如何でも良くなって来た。
    だが、向こうはそんなつもりはないらしい。
    日向の目は真剣だった。

    「もし、そうだったら、ソイツは存在を消せる能力って事よね?」

    「そうだな」

    「なるほどね。よし、捜しましょう」

    「嫌、何でそんな俺を巻き込む感じに言うんだよ」

    「その通りだからよ」

    そうして、俺の夏休みを日向に妨害される事になったのだった。
  • 9 美羽 id:NNlVxdO0

    2011-10-06(木) 20:29:00 [削除依頼]
    次の日。
    何時もの暇潰しで学校に行くと、日向と出会った。
    嫌、出会ってしまった。

    「全く、あなたの登校をずっと待っていたのよ」

    「何で?」

    「犯人捜しを一緒にするって言ったでしょう?」

    それに近い事を言われた記憶はあるが、了承した記憶はない。
    自己中なのだろうか、コイツ。

    「黒宮君」

    日向が俺のネクタイを引っ張ってくる。

    「何だよ」

    「あれ」

    俺の後ろの方を日向は指差した。
    何なんだか。
    俺は振り返る。

    「………………っ」

    そこにあったのは血塗れの女子生徒だった。

    「えっと、生きてますか?」

    「黒宮君、その質問、おかしくないかしら」

    「嫌、普通だろっ」

    女子生徒は季節外れの冬服を着ていた。

    「2年生らしいわね」

    確かに若干血が付いているが、校章は2年生の色と同じだった。

    「……う」

    「うわ、死.体が喋った」

    日向が驚く。

    「お前、生きてると思わないのかよ」

    「煩いわね。あれが生きてる状態だとは思えないでしょう」

    ごちゃごちゃと言い合っていると、倒れている先輩が自力で起き上がった。
    その様子はまるで生き返る死.体の様で、幾ら生きていると言っても、気味が悪い。

    「がはっ」

    ソイツ……先輩と呼ぶべきか。
    先輩は血を吐き出して、

    「ん、何か用?」

    暢気に言った。

    「嫌、大丈夫ですか?」

    「ああ、大丈夫。ちょっと、屋上から飛び降りただけだから」

    冗談だと信じたかったが、この姿を見ると本当ぽかった。
  • 10 弖織 id:Uoav2nO0

    2011-10-06(木) 21:04:17 [削除依頼]



    はじめまして!!

    面白いです///
    更新がんばってください^^
    応援してますね←
  • 11 美羽 id:ia.Rbas/

    2011-10-07(金) 15:52:21 [削除依頼]
    弖織さん
    ありがとうございます。
    頑張ります!
  • 12 美羽 id:ia.Rbas/

    2011-10-07(金) 16:20:16 [削除依頼]
    よろけながらも、先輩は立ち上がる。
    先輩の足元はもう廊下の白が見えない。
    血で真っ赤だった。
    夏で窓全開だからか、血も乾きつつあった。

    「ん、君は1年生だよね?そう言えば、新入生代表の挨拶を断った人だ」

    いきなり、指を指されて俺は焦る。
    確かに断ったが、何でこの先輩は知っているのだろうか。
    知っているのは教師ぐらいのはず。

    「あ、わたし、生徒会役員だから。内部的な情報は知ってるんだよ」

    「そ、そうですか」

    「へえ。勿体無い事したわね。教師の評判、悪くなるわよ?」

    隣で日向が嬉しそうに言った。
    コイツ、人の不幸が自分の幸せ的な考えを持ってる奴か。
    性格悪い。

    「何か変わってるなと思って、生徒名簿見ちゃった。わたしの記憶では黒宮くん、でしょ?」

    「そうですけど」

    「そっちは……」

    先輩は日向に目を向けて、首を傾げる。

    「日向伊織よ。ま、あなたは知らないでしょうね」

    コイツ、先輩にも関わらず、タメ口で喋りやがった。
    この調子だと、部活とか入ってないんだろうな。

    「日向さん、ね」

    「で、あなたの名前は?そっちから名前聞いて置いて、自分が名乗らないのもおかしいでしょう」

    「ん、わたしは神崎詠子。2年A組で、生徒会副会長。よろしくね」

    先輩は血塗れの手を俺の方に差し出す。
    握手を求めてる事は何もおかしくない。
    だが、何でわざわざ血で汚れている右手を差し出すんだろうか。
    左手は何も汚れてないのに。
    嫌がらせか。
    躊躇したが、何とか俺は握手する。

    「あなた、人と触れるの、好きじゃないんじゃなかったかしら?」

    「あ、そうなんだ。ごめんね」

    パッと先輩は手を離す。

    「わたしも、回し飲みとか出来ないから、気持ち分かるよ。何か気持ち悪いよね。他人の温度って」

    俺は頷く。
    何となくだが、ちょっと話が合いそうだ。

    「だったら、何で握手を求めたのよ?」

    「分からない。でも、黒宮くんと握手をしたかったから」

    「意味が分からないわよ」

    「じゃ、わたし、帰るね。バイバイ、黒宮くん」

    先輩は走り出した。

    「……あの人、私の事、スルーした」

    独り言の様に日向は先輩の後ろ姿を見送ったまま言った。
    そして、残されたのは俺と日向と乾いた血の痕。
    乾いても尚、気持ち悪い臭いはしていた。
  • 13 美羽 id:ia.Rbas/

    2011-10-07(金) 16:26:02 [削除依頼]
    1章の登場人物。

    黒宮時雨 shigure kuromiya
    高校1年生。
    A組。
    成績優秀。
    一人暮らしで、何時も時間を持て余している。

    日向伊織 iori hinata
    高校1年生。
    A組。
    長い黒髪。
    気の強い性格で、目上の人間に対してもタメ口で話す。
    よく人に命令する。

    神崎詠子 yomiko kanzaki
    高校2年生。
    A組。
    生徒会副会長。
    屋上から飛び降りるのが癖。
    何回も飛び降りている割に死.なない。
  • 14 美羽 id:xANSsSA0

    2011-10-08(土) 13:42:43 [削除依頼]
    「如何したら、良いのかしら?黒宮君、何か案を出して」

    神崎と別れてから、俺等は1年A組の教室にいた。
    終業式以来の教室は変わりなく、黒板にも、落書きが残っていた。
    日向は俺の隣の席に座り、ごちゃごちゃと命令して来る。

    「そう言えば、お前、何処の席?」

    思い付いた事をそのまま聞いて見ると、日向は呆れた様に大きく溜め息を吐いた。

    「此処よ、此処っ」

    バンバンッと、両手で自分の座っている机を叩く。

    「え、隣の席だったのか」

    「ったく、だから、私はあなたの事を知っていたのよ」

    「なるほどな」

    「でも、机の中に置いていた教科書とかノートは全部ないけどね」

    日向は無表情になり、俯く。
    どんな言葉を掛けたら良いか、分からない。
    励ませば良いのか、
    同意すれば良いのか、
    やっぱ、ダチとか作っとくべきだったな。
    中学の時も、全くいなくて、唯一喋る相手と言えば、部活の後輩ぐらいだったし。

    「……、」

    結局、俺は何も言えず、黙っている事しか出来なかった。
  • 15 美羽 id:xANSsSA0

    2011-10-08(土) 13:55:00 [削除依頼]
    気不味い沈黙を破ったのは俺のケータイの着信音だった。
    容赦なく、ケータイは鳴り続ける。

    「出たら?」

    黙っていた日向が言った。
    俺は言われるまま、電話に出る。

    『あ、もしもし?』

    明るい声、

    『黒宮先輩ですか?』

    敬語、
    直ぐに分かった。

    「藤和かよ」

    『電話ではお久し振りですね。ちゃんと足りてますか?』

    あえて俺に気を遣ってか、何が足りているのか、藤和は言わなかった。
    ま、有難いけど。

    「ああ。足りてる」

    『そうですか。お役に立てて何よりです』

    電話越しでも分かる。
    今、コイツ、敬礼しているだろうな。
    藤和は敬礼をするのが癖で、何かを承諾した時とかによくする。

    『先輩、今、何処ですか?』

    「学校だけど」

    『暇だったりします?』

    「嫌、しない」

    『そうですか。何か先輩に変な女が寄り付いている気がして、一応確認の電話をして見たんですけど。私の勘、当たらなかったみたいですね』

    当たらずとも遠からずって所だろう。
    日向は確かに性格は悪いが、変ではない。

    『じゃあ、また足りなくなったら、連絡して下さいね』

    「ああ、じゃあな」

    電話は終了する。
    俺はケータイをポケットに閉まる。

    「あなた、友達、いたのね」

    隣でずっと俯いていた日向が顔を上げて言った。
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