君の音に染まりたい25コメント

1 五十嵐紘。 id:oIrnLDX0

2011-09-25(日) 17:04:39 [削除依頼]


 傍にいるといつも聞こえてくる君の音。
 君の音を訊くと私の音は跳ね上がる。

 一度投げ出した世界へともう一度踏み込む勇気をくれた。

 そんな君の音が私はどんなに上手に弾くことのできたピアノの音よりも好き。
  • 6 五十嵐紘。 id:TDmfrYO/

    2011-10-19(水) 21:04:32 [削除依頼]

     汐里は頭によぎる記憶を懸命に抑える。
     思い出したくない三年前の記憶。
     しかし汐里が思い悩んでいるということは奏汰の目に入っていない。
     奏汰は汐里を目に入れることなく話しを一人続ける。

    「あのピアノ教室さあ俺の妹が通ってて、それで汐里ちゃんみたいに上手になる! とか前に言って……」

     笑顔で淡々と話しと続ける奏汰をさえぎったのは汐里の怒鳴り声。
     どちらかといえば大人しく、読書をするのが好きなタイプの汐里がそんな声を出すのは珍しい。
     怒鳴りと同時に少し涙ぐんだような目で強く奏汰を睨む汐里。
     教室中が一斉に静まり返る。そして注目は汐里と奏汰の二人。
     そんなことにも気がつかない汐里と奏汰の二人。

    「やめて! もうそれ以上……何もいわないで」

     汐里はそれだけ言うと勢いよく教室を出て行く。
     教室は相変わらずの沈黙が続いた。
     汐里に怒鳴られた奏汰は少ししてからすぐに同じように教室を飛び出して汐里を追いかけた。
     廊下を全力で駆けて汐里の後ろ姿を懸命に探し続ける。


     これだけ汐里がこの話を拒む理由。
     それはさっき頭によぎった三年前のことが原因だ。
  • 7 五十嵐紘。 id:TDmfrYO/

    2011-10-19(水) 21:05:59 [削除依頼]

     \美羽さん/

     初コメありがとうございます!!
     嬉しいです*

     頑張りましょう(*´`*)!!
  • 8 美羽 id:xuaaL8h0

    2011-10-19(水) 21:24:29 [削除依頼]
    3年前、何があったのか

    気になります!

    これから、ちょくちょく見に来ます★
  • 9 五十嵐紘。 id:vwQfIqz.

    2011-10-20(木) 18:41:28 [削除依頼]

    \美羽さん/

     コメントありがとうございます*
     明日か.明後日くらいに更新できたらい-な…て思ってます(●^^●)←
     
     ぜひ! こんな駄作ですが.見に来てください(*´・ω・`*)
  • 10 五十嵐紘。 id:clk4e3/.

    2011-10-21(金) 17:57:46 [削除依頼]
     
     三年前。汐里達が中学二年生で奏汰に出会う前の話。

     汐里の家は奏汰に言われた通りのピアノ教室である。
     それも優秀な人が多く通う有名な教室だ。
     そんな教室の娘として生まれた汐里はもちろんのこと、強制的にピアノを習わされていた。
     幼稚園の年中からピアノをやってきたおかげか、優秀な人が多い中で一番優秀な生徒へと育ち誰もが憧れる早瀬汐里として、ピアノを一途にやってきた。

    「汐里、この先もピアノを頑張ってちょうだいね」

     毎年誕生日に母親から言われるのはおめでとうよりも先にこの言葉だった。
     プレゼントまでピアノ関係の本など。
     どんなに嫌でも汐里は笑顔でありがとうとしか言わなかった。というよりも、言えなかった。
     早くに親が離婚したため頼れるのは母親のみ。兄弟は誰もいない一人っ子。
     ここまで育ててくれた母親を信頼していたい一心で生きてきたために、汐里は何も言えない。

     それでも本音は、自由が欲しい。
     ピアノ何てもうやりたくない。早くやめてしまいたい。

     それが汐里の心からの本音。
     コンクールで優勝と優秀な成績を残してきた汐里で、楽しくピアノを演奏しているように思える。
     しかし本当はそんな気持ちの欠片すらない。
     
     そんな気持ちを何年も抱えたある時。
     それは中学二年生のピアノを初めて丁度十年目の時に起きた。

    「金賞じゃなくて銀賞……やる気あるの? 汐里はこのピアノ教室の……」

     あるコンクールに出た汐里の結果は銀賞。
     入賞しただけですごいのに、さらに銀賞というのは金賞の次にすごい。
     どちらかといえばこの結果は喜ぶべき結果だというのに、汐里の母親は金賞ではないと認めない。
     やりたくないながらも無理やりやり、そして銀賞を取ったというのに怒る母親の言葉を汐里は遮る。

    「あるわけないじゃんやる気なんて! ピアノなんて早く辞めたいにきまってんじゃん!」

     汐里は全て本音をぶちまけた。
     さきに怒鳴った母親の何倍も怒った声で。
     汐里の言葉を聞いた母親は驚いてか何も口にしない。
     目を丸くしてただ驚いているだけ。
     そんな母親を後にして汐里は部屋へと走ったが誰も追いかけてはこなかった。

     その日以来、今日まで母親との関係はぎくしゃくしたままだ。
     思いだしたくない三年前の記憶はずっとやめたかったピアノを辞めたというただそれだけだ。
  • 11 五十嵐紘。 id:uZ6JR4H.

    2011-10-22(土) 18:15:07 [削除依頼]

     汐里が思い出したくない三年前とはそれが全てだ。
     ピアノをしていたという事実さえも消したい。
     母親とは相変わらずで三年前まで笑顔で話しをしていた親子はもうどこにもいない。
     汐里はピアノを見るだけで、音を聞くだけで、嫌な気持ちになる。
     ましてや、過去の事を話されたら逃げたくなる。


     結局勢いで教室を飛び出したものの、汐里に行くあてもない。
     今教室へと戻ったら完全に浮いてしまうだろう。
     あれだけ注目されていた奏汰に怒鳴って出て来たのだから。
     新しいクラスになり早くも失敗したと、汐里は一人とぼとぼと行く場もなく歩いた。

    「あ、いた! 早瀬!」

     ゆっくりと歩いている汐里に、後ろからダッシュで走ってくる奏汰が見える。
     反射的に汐里は逃げようと走る。
     よく分からないけれど、汐里は奏汰が追いかけてくるのを全力で逃げている。

    「ちょっと……待てって……っ!」

     足の速さで男子に勝てるはずもない。
     ましてや奏汰は何か運動をしていそうな体つきをしているのだから汐里はすぐに捕まった。
     はあはあと息を切らす汐里に対して奏汰は余裕そうに汐里を見てニコっと笑うのだ。
     奏汰は爽やかと表現するのが一番適切だろうか。
     特に笑顔はまわりに緑の草原がイメージされてしまいそうな爽やかさ。

    「……何?」

     ニコっと笑顔を見せる奏汰に汐里は睨むように返す。
     その数秒後に学校中のスピーカーからホームルームの始まりを知らせる音が鳴り響く。
  • 12 愛華 id:UAuv1eF.

    2011-10-22(土) 18:28:32 [削除依頼]


    という単語にいち早く反応した愛華でっせ

    まさか、ヒロだったとは・・。
    頑張って!!
  • 13 五十嵐紘。 id:uZ6JR4H.

    2011-10-22(土) 18:33:44 [削除依頼]

    \愛華/
     ゎ! 運命かな?←キm

     紘だょ-w
     またまた駄作描き始めちゃったw

     ぜひ.読んでくれたら嬉しいですノw
     頑張るね!! ありがとう(*!
  • 14 愛華 id:UAuv1eF.

    2011-10-22(土) 18:34:36 [削除依頼]
    ださくじゃないよぉ

    音楽大好きだもん

    頑張ってねーー
  • 15 五十嵐紘。 id:uZ6JR4H.

    2011-10-22(土) 21:06:22 [削除依頼]
    \愛華/

     お世辞でも嬉しいです←
     頑張るょ.一生懸命描くね!!w

     コメント.心の支えになるょ(´・ω・`)!
  • 16 五十嵐紘。 id:RvOsAJn.

    2011-10-24(月) 12:19:37 [削除依頼]

     ホームルームが始まっているというのに奏汰と汐里はその場から動こうともしない。
     何も話しているわけでもなく、ただその場に立っている。
     汐里はこの空気が苦手で本当は走って教室に戻りたい。
     しかし走った時点で追いつかれるのは目に見えている。
     
     一方で奏汰も同じ気持ちだ。
     追いかけたものの何を言っていいのか分からない。
     二人の気持ちを分かったわけでもないが汐里と奏汰にとってはタイミング良く来た一人の男子生徒。

    「汐里……? 何してんの?」

     汐里の幼なじみである石橋龍斗。同じ高校二年生であり隣のクラス。
     家が近所であり、小学校中学校そして高校と長い間一緒にいる。
     龍斗は遅刻なのかホームルームが始まっている時点で登校して来た。
     そして教室に向かう途中に黙って向かいあう汐里と奏汰に会ったのだろう。
     汐里は龍斗からの質問に答えることはできない。
     特に何かをしていたわけでもないのだから。

    「ううん、何もしてない!」

     逃げてきたのは汐里なのだから追いかけて来てくれた奏汰のせいにはできずに汐里はただそう答える。
     それだけ言うと急ぎ足で汐里は教室の方へと走って行った。急ぎ足で階段を駆ける。

     ホームルームが始まって十分近く。
     追いかけて来てくれた奏汰と、心配してくれた龍斗の二人を残して汐里は教室へ。
  • 17 空一 id:8pysvyo1

    2011-10-24(月) 13:10:51 [削除依頼]
    おやおや?
    紘の小説だー♪
    掛け持ちしてるんだね!
  • 18 美羽 id:8rA.m.7/

    2011-10-24(月) 16:41:10 [削除依頼]
    進んでますね★
    やっぱり面白いですッ!
    遅れましたが、私も書いているので
    お互い頑張りましょう♪
  • 19 榛名 id:tAjPMlL1

    2011-10-30(日) 09:15:00 [削除依頼]
    2回目の依頼、ありがとうございます!

    奏汰君かっこいいっ!
    面白いですよ〜
    やっぱり紘sは小説が上手ですね!

    その才能を分けてくれませんかね?w
    まぁ冗談は置いといて、
    更新、楽しみにしてます!
  • 20 五十嵐紘。 id:rHNXog4/

    2011-10-30(日) 18:24:44 [削除依頼]
    \空 /
     そ-だよ-*.ノ
     どちらも.更新がんばってます!!w
     コメントありがとう!!

    \美羽さん/
     頑張りました!!w
     はい!! 頑張りましょうね(●^^●)ノ

    \榛名さん/
     2度も.紘も駄作の評価ありがとうございます!!
     いえいえ…そんな才能なんてないですょ-←
     ホント.あたしがほしいですノw
     更新がんばります!!
  • 21 五十嵐紘。 id:OUB58A70

    2011-10-31(月) 18:22:47 [削除依頼]

    「じゃあ俺……教室戻るから」

     汐里に先に行かれて残された龍斗と奏汰。
     二人の間には汐里が走り去ってから一言も言葉が出ないという長い沈黙が流れている。
     その沈黙を恐る恐る破ったのが奏汰だ。
     
    「汐里に何した? 俺の汐里に……手出すな」

     奏汰の言葉には一切答えずに龍斗は言った。それと同時にキっと奏汰を力強く睨みつける。
     そんな迫力と雰囲気のある龍斗に反抗する気もなく、できるはずもなくただ奏汰は走って行く。
     心の中で怖いと何度も静かに言いながら。
     数秒後に奏汰は息を切らしながら教室のドアを勢いよく開けた。


     一方で龍斗はその場で携帯をいじっているままだ。さっきの言葉には龍斗は一つだけ嘘とついた。
     実際に汐里は龍斗のものでも何でもない。ただの幼馴染。
     しかし、ただの幼馴染だと思っているのは汐里だけで幼馴染を通り越して龍斗は汐里に特別な感情を抱いている。
     汐里は鈍いのか何なのか、全く龍斗の想いに気がつかない。
     それでも龍斗は数十年間たった一人の女子、汐里だけを見ている。
     だから、奏汰と汐里が二人でホームルーム中に話しをしていたのが不満だったのだ。

     そのため、こうして奏汰には冷たい態度をとってしまう。
     龍斗はどうしても汐里が自分だけの女の子でいてほしいのだ。
  • 22 五十嵐紘。 id:OUB58A70

    2011-10-31(月) 18:42:37 [削除依頼]

    「遅れてすいません……!」

     その言葉と同時に奏汰は教室のドアを勢いよく開けた。
     すると案の定、クラス全員の視線が奏汰に一斉に注がれる。先生の厳しい視線も奏汰の方へ。
     そして数秒間先生は奏汰を睨むと一言だけ厳しく放つ。

    「遅刻した二人、早瀬と宮本は帰りの学活終了後教室の掃除。以上だ。席つけ」

     バスケ部の顧問の男子の先生。がっちりとした体つきに、体育教師。
     汐里や奏汰の担任は有名なくらいに怖い。二人は、はいとしか言いようがない。元々言い返すつもりもないが。

     正直二人きりでの掃除は気まずい。
     ましてや朝のことだってあったのだ。
     それに汐里は知らないが、奏汰にしては龍斗にあんなことを言われた後だ。

     帰りに掃除しないで帰っちゃおうかな。
     そんなせこいことをさりげなく汐里は頭の中で考えていた。
     でも、家に帰ったって家の中で上手なピアノの音が響くだけ。
     そしてすれ違えば必ず変な目で見られるだろう。
     ピアノを辞めた人、という。
     それが嫌で汐里は正直家に帰りたくない。

    「……掃除するか……」

     窓際の席で、窓の外に見える散りばめる桜を一つ一つ見つめながら一人で汐里は呟いた。
     段々と散ってゆく桜はどれもまだ綺麗なのに。綺麗だというのに、散ってゆく。
     そんな姿を汐里は一人、頬杖つきながら窓から見つめた。
  • 23 五十嵐紘。 id:xeaSCfS.

    2011-11-02(水) 20:45:30 [削除依頼]


     ちょっと.
     あげるだけ!
  • 24 五十嵐紘。 id:RkAQc/C.

    2011-11-05(土) 18:39:58 [削除依頼]

     太陽が東から南を通り越して西付近へとゆっくりと移動する。放課後の午後五時。
     本来ならば部活動の生徒は部活動。帰宅する生徒は帰宅。
     汐里も帰宅するつもりでいたが、今朝ホームルームに遅刻したため放課後教室の掃除。
     それも奏汰と一緒に。

    「……なんか俺のせいでごめん」

     お互い真面目に掃除をするはずもない。
     汐里は手には清掃用具ではなくて携帯。
     申し訳なさそうに謝る奏汰は奏汰は適当にはき掃除をしている様子。
     正直朝の事は奏汰はそこまでは悪くない。
     奏汰は汐里について知らなかったのだから仕方がない。

    「宮本……君は悪くないよ。あたしが勝手に出ただけだから……」

     上手く目を合わせることはできずに汐里はメールが来ていないのにカチカチと携帯を活発に動かす。
     初めて呼んだ奏汰の名前。一番最初に覚えた宮本奏汰。
     汐里は奏汰の名前を呼ぶのは、緊張していた。
     何で知ってるんだよ、何て言われないだろうかと心配しているのだ。
     もちろん奏汰がそんなことを言うはずもないが。

    「そっか……あ、奏汰でいーよ?」

     名前を呼んだことを怒るはずもなく、逆に奏汰は汐里に下の名前で呼ぶことを進めた。
     奏汰から汐里に。
     少しだけ汐里は嬉しく感じていた。奏汰を名前で呼ぶということを。
     どうして嬉しいのかは汐里本人自身も不明。
  • 25 五十嵐紘。 id:INWxYXW/

    2011-11-08(火) 21:00:07 [削除依頼]

    「じゃあ、奏汰……君」

     奏汰と慣れ慣れしく呼び捨てすることもできず、汐里は少し遅れて君をつける。
     汐里が少しだけ恥ずかしそうに奏汰の名前を呼ぶと、呼ばれた奏汰はニコっと綺麗に笑う。
     この笑顔を一人だけ間近で見れるとは、他の女子はどれだけうらやむだろうか。
     クラス替えして数日にも関わらず、奏汰は女子の間で話題で注目の的だ。
     積極的な女子達は初対面ですぐに男子を下の名前や呼び捨てで呼ぶ。
     どちらかといえば消極的な汐里には少し考えられない。

     どのくらい掃除の時間を過ごしただろうか。もうすでに二十分近くは経っている。
     部活に所属していない汐里はどれだけ学校にいても別に構わない。
     家にいても苦しいだけなのだから。
     しかし、汐里とは違い奏汰は何か運動部に所属していそうだ。
     体つきからして、サッカー部やバスケ部だろうか。坊主ではないため野球部ではないだろう。
     突然ガラッという豪快に開ける音が教室に響いた。

    「奏汰まだ教室にいたの? 部活来ないから心配したよー」

     ほうきを片手に持ちながら座っていた奏汰は驚いて床に落とした。
     汐里も突然入ってきたことに驚いたがさすがに携帯は落とさない。
     教室に入ってきたのは汐里は見たことがない人だった。
     それに奏汰の事を奏汰と呼んでいた気がした。

     入ってきた女子生徒は上履きと名札の色が水色。
     三年生の先輩だと汐里はすぐに分かった。

     突然入ってきた先輩の名前は夏河繭という。
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