きゅん。38コメント

1 林檎惑星 id:r0cIfZi/

2011-09-19(月) 17:24:59 [削除依頼]

ほぼ実話です(人物名だけ実際とは違います)
感想など、まってます+
初めてなので、アドバイスなども気軽にどうぞ!
  • 19 林檎惑星 id:XxrqHQH0

    2011-10-02(日) 18:09:03 [削除依頼]

    次の日。
    前のドアから教室に入ると、森と目が合いそうで、
    後ろのドアから教室に入る。
    「あ、立花ー!」
    私の前の席にいた野村が手を振る。
    「昨日のチョコおいしかったよー!ありがと!」
    「ほんとー?ありがとっ」
    野村たちについて説明すると、
    いっちゃん、野村、森、桐原の四人組は仲良しで、
    いっちゃんと野村はクラスでも超面白くて、
    森と桐原はいっちゃんと野村の暴走を止める役だ。
    いっちゃんと野村は全く下心が無くて、話しやすいので
    二人(特にいっちゃん)は義理チョコの量は凄い。
    んで、今席が近い。
      桐原  |野村
     ミサキ |私
    いっちゃん|森
    こんな感じなので、最近は特に仲がいい。
    私の席に行く。森の後ろ姿を意識しないようにして、
    サササッとカバンを置いたら、まだミサキは来ていない
    から、他の女子のところに行く。
    昨日より、今日のほうが緊張してて、
    森の方向が見れない。
  • 20 杏樹 id:i-lNh6IXT.

    2011-10-04(火) 21:25:08 [削除依頼]
    頑張ってください(o>ω<o)おもしろいです♪
  • 21 林檎惑星 id:kxFzwIG.

    2011-10-04(火) 21:28:27 [削除依頼]

    杏樹サマ
    わーありがとうございます!!
    ドタバタ展開はないんですけど(汗)
    がんばります^^
  • 22 林檎惑星 id:kxFzwIG.

    2011-10-04(火) 21:44:59 [削除依頼]

    そして、放課後。
    今日は部活があって、私は教室に鞄を置いて
    部活へ行った。
    森はまた珍しく教室に残っていた。

    部活が終わる。
    空はもう真っ黒で、煌々と光っている教室の蛍光灯
    だけが眩しかった。
    森は、多分武道場にいる。
    森は剣道部のエースで、一番練習を頑張ってる。
    森はすっごく真面目だから、今日もきっと剣道。
    あーあ、と、ため息が漏れる。
    今日一日、待ってたんだけどな。
    無理だって思ってるけど、やっぱりちょっと期待して、
    待ってたのに。
    でも軽く決めてほしくないし、森がそんな性格じゃない
    事も分かってるから、待とう。
    そう思いながら教室のドアに手をかけた、時。
    心臓が急に熱くなった気がした。
    バッバッバッバッバッと、凄い勢いで鳴るのが分かる。
    私の鞄が置いてある席の後ろに。
    森がいた。
  • 23 林檎惑星 id:kxFzwIG.

    2011-10-04(火) 22:05:37 [削除依頼]

    時刻は18:00。
    剣道部はまだ練習中なはずだから、練習終わりって
    はずがない。
    てか、今も剣道部の声、聞こえてるし。
    顔がどんどん火照って来る。
    森は気づいていない様で、自分の席で寝ているようだ。
    …そーっと行けば、起こさないよね。
    私は、ゆっくりとドアを開ける。
    キシ、と古びた木製のドアが音を立てて開く。
    教室に入る。
    音をたてないようにして、自分の席まで戻る。
    ふと、窓の外を見る。
    サッカー部のボールを蹴る音や、野球部の声、
    吹奏楽部の音楽が遠く感じる。
    森の静かな寝息が聞こえる。
    机に突っ伏して寝ている森の横顔は、
    誰が何と言おうとかっこよくて、
    やっぱり好きだなあ、と思ってしまう。
    「……ん…」
    森が起きる。
    目が合う。
    喧騒も、何もかもが全部消えてしまうような気がした。
    そうして私は急いでサブバックと鞄を持って、
    あんなに待っていた返事が聞けたかもしれないのに、
    教室の、ドアを開けた。
    さっきとは違う、ギシ、という音がした。
    教室の方は、振りかえれなかった。
  • 24 林檎惑星 id:kxFzwIG.

    2011-10-04(火) 22:30:09 [削除依頼]

    2月16日、水曜日。
    私は寝不足だった。
    昨日のはあまりにもアホすぎる。
    返事が聞きたいのに、聞きたくない。
    森とはバレンタイン以来会話できないし、
    そこに昨日のことが重なるし、絶対嫌われた。
    振られた時ってなんて言えばいいんだっけ、と
    うんうん考えていたら、朝になっていた。
    アホじゃん私。何してんねん。
    授業中もずっと、後ろが気になるし、振られたら友達じゃ
    いられないんだよね、と思って自己嫌悪に陥ったり、
    多分傍からみたら相当へこんでたと思う。
    そして、授業もあと総合的学習を残すだけとなった
    休み時間。
    職員室に行った帰りに廊下を歩いていたところ、桐原が
    向こうからやってきた。
    「あっ、立花ー」
    「はーい、何かありましたー?」
    「あのさー」
    「うん」
    桐原がニヤニヤしている。嫌な予感がした。
    「ユキ(森ヒロユキ、だから親しい男友達からはそう
    呼ばれている)が放課後非常階段に来いってさー」
    「あ、あううああ!わわわわかった!!ありがと!」
    ついに来た。
    チャイムの音と一緒に、初恋は実らない、という言葉が
    私の頭の中でこだましていた。
  • 25 林檎惑星 id:kxFzwIG.

    2011-10-04(火) 22:46:50 [削除依頼]

    呼び出された事を聞いたイズミは、教室で待っててくれると
    言っていた。
    おとといと同じ、人気のない非常階段。
    告白した時と同じくらい、心臓が暴れる。
    おとといの森もこのくらい緊張してたかな、と思って、
    また少し顔が熱くなるのが分かった。
    非常階段には、やっぱりおとといと同じように森がいた。
    ちょっと遠くてよく見えなかったけど、緊張しているのが
    しっかりわかった。
    トッ、トッ、トッ、トッ、トッ、と、おとといよりは速く、
    階段を上がる。
    「ご、ごめん、昨日は」
    「や、俺もちょっと悪かったし」
    「なら良かった。…で、えーっと…」
    「あ、うん、っとさ、び、びっくりした」
    「うあー、ごめん」
    「いや、そーいう事じゃなくっさ、っと、」
    森が息を吸い込む。
    「つ、付き合うとかは、俺よくわかんないけど、」
    森が私を見る。
    森は、耳まで真っ赤で、それを見て私も耳が熱くなった。
    「お、俺でいいなら」


    頭が真っ白になった。
    え、どーいう事?
    これはまさかの、OKってことですか?
    「え、ほんとに私でいいの!?」
    「彼氏らしいこととかわかんねーけど、それでいいなら」
    「え、あ、うん、おおおおめでとう(?)」
    「なんでここでおめでとうなんだよ」
    森が笑う。まだ耳が赤かった。
    「なんか、嬉しくて」

    私は多分、この日を一生、忘れない。
  • 26 杏樹 id:i-PqkrCmf1

    2011-10-05(水) 22:07:15 [削除依頼]
    わー゚+。(*′∇`)。+゚
    おめでとう〜♪
  • 27 林檎惑星 id:CGBssLk.

    2011-10-06(木) 22:04:34 [削除依頼]

    ありがとー*笑
  • 28 林檎惑星 id:CGBssLk.

    2011-10-06(木) 22:24:43 [削除依頼]

    森の彼女。
    カノジョ。
    「うーわマジでー!?良かったじゃーん!!」
    「こここ声が大きいって!」
    イズミはびっくりするくらい喜んでくれた。
    「ね、イズミ」
    「ん?何?」
    「彼女って、具体的に何すればいいの?」
    「わかんねっ!」
    「……やっぱりか!」
    そう。このクラス、
    恋愛ごとが全くないのだ。
    男女比からすれば女子はハーレム的な感じだが、
    いかんせん男子が弱すぎる。
    確実に力関係は女子>男子なのだ。
    今まで出来たカップルはゼロ。
    いうなれば、私と森が最初なのだった。
    「いいや、家で考えるし」
    「おーぅ好きなだけ考えろー*」
    そうやってイズミと廊下を通って帰ろうとした時。
    無意識に振り返ると、7,8mくらい向こうに、
    森といっちゃんがいた。
    ついさっき彼氏になった、好きな人。
    森もちょっと赤くなっていて、あっちも
    意識してくれてるのか、と思うと、
    すごくどきどきした。
    「いっちゃーん、森ー、ばいばーい!」
    隣でイズミが大きくてを振る。
    「おーうばいばーい」
    いっちゃんが手を振る。
    どうしよ。
    今、チャンスかもしれない。
    私は思い切って小さく胸の前で、手を振る。
    「ば、ばいばーぃ…」
    森は、ちょっと照れながら、私とおんなじ位に小さく
    手を振っていた。
  • 29 林檎惑星 id:Mnr1lQv.

    2011-10-09(日) 10:46:05 [削除依頼]

    番外*頑張れ!ミサキ

    「ミサキは秋原にチョコあげないの?」
    「えっ…あ、あげるょ?」
    「おおおーいヒューヒュー*本命か?本命でしょ??」
    「ううう、うるさいなー」
    そういってミサキは卵黄をボウルに加える。
    「ユズそれ塩だから!」
    「え、うそっ!?あぶなっ!」
    「アホでしょアンタ!」
    ミサキが私の手から塩を取って砂糖を渡す。
    「ちゃんと量はかってよ!?」
    「大丈夫だって!25グラムだよね!」
    「それは卵だから!」
    料理下手の私をフォローしながら、
    ミサキはすっごく美味しそうなカップケーキを
    作っていく。
    いっちゃん、野村、秋原用のチョコだ。
    ミサキは秋原に毎年本命チョコをあげている。
    小学生の時からだから、もう5,6回は
    あげていると思うが、秋原は全く気付かない。
    私達のクラスは『そういう感じ』がないから。
    秋原、気づく日がくるのかなあ。
    甘ったるい匂いの中、ふとそんなことも考えていた。
    「ユズ!卵黄と卵白は違うから!」
    「え、そーなの?」
  • 30 林檎惑星 id:S5cVavo/

    2011-10-15(土) 21:11:28 [削除依頼]

    2011/3.**
    私達の学校は毎年三月の半ばに3泊4日の修学旅行がある。
    昨年までは福岡だったが、私達から関西へと
    行き先が変更になった。
    私達36人は、男女別に4人の班を作った。
    京都自主学習の班だ。
    女子はまあ、理由は後で書くけど、
    4人グループは作りやすかった。
    私の班はミサキ、私、イズミ、あと照屋ユイという、
    沖縄から来ている女子と組んだ。
    その後も宿泊の部屋割りなど決めた。
    「でも実際寺とか興味なくない?」
    イズミの一言にみんなが頷く。
    「わかるー!超どーでもいい!」
    「一番楽しいの3日目ー*」
    「そこしか楽しみ無いわ!」
    うん。確かに。

    修学旅行まで、3週間。
  • 31 林檎惑星 id:S5cVavo/

    2011-10-15(土) 21:28:30 [削除依頼]

    「も、森ー」
    「ん?」
    その日の放課後。
    私はどきどきしながら森に話しかけた。
    「あのさ、森の班って誰がいる?」
    「あー、俺?いっちゃんと桐原と野村と俺だけど」
    「やっぱりか」
    「お前は?」
    「ミサキとイズミとユイ」
    「あー…がんばれ」
    「うぁー、がんばる」
    二人同時にあのさ、と続ける。心臓が跳ねる。
    目が合って、森が先に続ける。
    「三日目…なんだけど」
    「う…うん」
    森が右手で自分の髪に触れる。
    「…あー、やっぱ何でもないわ。忘れて」
    「ええええ気になる!」
    「や、ちょっとヤバいから、いいって」
    「なんそれー」
    「た、楽しみだなー修学旅行ー♪」
    「話題変えられた!?」
    軽口をたたき合いながら、私は心臓がばこばこ言うのを
    止められなかった。
    多分森が言おうとした言葉は、私と一緒だったから。
  • 32 美羽 id:SwSg79k.

    2011-10-15(土) 22:00:23 [削除依頼]
    面白いねッ

    ファイト★
  • 33 林檎惑星 id:QvZRrrI/

    2011-10-22(土) 20:25:53 [削除依頼]

    テスト期間なので更新できませんでした;;
    来週まで厳しいです泣
  • 34 林檎惑星 id:QvZRrrI/

    2011-10-22(土) 21:20:12 [削除依頼]

    「ユズーこっちこっち」
    女子がほぼ全員いる、京大の大きな時計の前で
    ミサキが手招きをしている。
    「あー待ってー!」
    みんなが間をつくってくれて、その間に滑り込む。
    右にいたリサコが私の肩を組む。
    「リサコとユズが組んだらでかくなーい?」
    「うるせーよノカ!」
    私(163cm)の肩に手が届かなくて文句を言うノカ(151cm)の
    頭にリサコ(168cm)の手が飛ぶ。どっちも笑っていて、
    修学旅行のテンションの高さを感じる。
    私はちょっと肩を下げる。
    「いいかー撮るぞー?」
    「せんせーウチのカメラでも撮ってー」
    「せんせーウチのもー!」
    「はいはい分かったから」
    じゃあ撮るよ、という先生の声でみんながピースする。
    逆光なんですけどー、という誰かの声がする。
    みんなのカメラで写真を撮り終わった後、
    私はみんなから離れた木の陰にいるユイを見つけた。
    「ユーイ、大丈夫?」
    駆け寄ってユイに近づく。体育座りでうずくまったユイは
    顔を上げずに「頭痛い」と呟いた。
    「自由行動いける??」
    「……うん」
    「そ、そーなんだ…」
    あー、なんなのこの人。
    女子の集団の中に戻った私を、イズミ達が囲む。
    「ユイなんだった?」
    「あー、持病の仮病が再発したって」
    「またかよー」
    リサコやノカが、班一緒じゃなくてホントよかった、と
    苦笑いをする。
    ミサキがイライラした様子で二つにくくった髪をなでる。
    「ミサキホントやだあの人」
    「こえーよミサキ」
    「秋原が見てるって」
    とたんにミサキはいつもの、まあ、私が言うのも
    アレだけど、ぶりっこ口調に戻る。
    「え〜だってミサキ班長なんだもん。ユイめんどいし」
    ミサキは私の班の班長だ。
    修学旅行として私達は昨日、関西へとやってきた。
    今日の予定は京大からの、京都市班別自主学習。
    まあ、ねえ。
    大変だった…。
  • 35 林檎惑星 id:QvZRrrI/

    2011-10-22(土) 21:52:12 [削除依頼]

    「じゃあ今から自主学習なー。
    6時までには帰ってくるように。解散!」
    先生の一言でみんながちりじりになる。
    「立花!」
    森が小走りで走ってくる。
    心臓がぎゅっ、となる。
    「ごめんもう行く?」
    「多分大丈夫!」
    遠くからミサキが「だいじょうぶだよー!」と言ってる。
    「え、で、どした?」
    「あー、あのさ、行く前に写真撮らね?
    俺の班とお前の班で」
    森がカメラをヒラヒラさせる。
    「ちょっと待ってて、ミサキに聞いてみる。ミサキー!」
    「んー?」
    「写真とらなーい?」
    「いいよー!」
    ミサキとイズミが走ってくる。
    ユイは…まださっきの位置でうずくまっていた。
    「えーっと、ユイもいたほうがいい?」
    「照屋は…いいよ別に。機嫌損ねてもアレだし」
    「のちのち大変だよね」
    そうこうしているうちにいっちゃん、野村、桐原も
    来て、前列左からにイズミとミサキと野村(何気に
    野村が一番ちっちゃい)、後列に桐原、いっちゃん、
    私、森の順でならんで写真を撮った。
    「森って写真写りいいの?」
    「…るっせ」
    隣で小さく笑った森を見た私の火照った顔は今も
    長方形の紙に切り取られて、私の机の前に飾ってある。
    じゃあね、と言って、私達の班は最初の予定地、
    銀閣へと向かった。
  • 36 林檎惑星 id:TIzo6oL.

    2011-10-23(日) 21:13:06 [削除依頼]

    「はぁ〜、癒しや〜」
    ミサキがうっとりと銀閣を眺める。
    「ミサキってまさかの寺好き系?」
    「ちがうよ〜照屋がいないからね〜」
    イズミ、爆笑。
    私もちょっと苦笑いをしてしまう。
    ユイは、頭痛いらしいので、銀閣には来ずに、外で待ってる。
    ミサキはユイの事好いてないし、イズミは気遣うキャラじゃないし。
    あーもー、行くしかないか。
    「あー、ごめん。私ユイ見てくる」
    「マジ?再入場できなくない?」
    「いいよもぉ高級なニオイ嗅いだから」
    「なにそれアホじゃんユズ!」
    じゃあ入り口で待ってるから、とだけ言って、私はユイのところへ
    かけてった。

    「ユーイ!」
    銀閣を出てすぐの自販機の前で、ユイはうずくまっていた。
    そこだとジュース買う人が邪魔なので、ユイを近くの花壇に引っ張る。
    「だいじょーぶ?まだ痛い?」
    「…大丈夫」
    「そっか。私もここで待っとくよ」
    そうして気まずい沈黙が流れる。だって話すことないんだって!
    「…ユズル」
    女子で私の名前の「ル」を省略しないのはユイだけだ。
    「ん?どした?」
    「俺、安西と和泉ムリ」
    「そ、そーなんだ…」
    私にどうしろと。
    「ユズルと二人でいい」
    「そーいう訳にはいかないんだよ。先生と連絡とれないじゃん」
    「俺ケータイ持ってるし」
    「あ、持ってきちゃいけないもの持ってきてるー!」
    「うるせー」
    「でも私も持ってきてる」
    「あーいいのかなー優等生がそんな事してー」
    ユイが今日、初めて笑った。
    「ユズー!ごめん待った?」
    ミサキとイズミが走ってくる。
    ユイは笑顔を引っ込めて、またうつむく。
    「大丈夫だよー時間もヨユーあるし」
    「ユイは?次いける?」
    「多分いけると思うよ。ユイ次清水寺だけどいける?」
    ユイがぼそっと「…いく」という。
    「行けるってさ。バス乗ろっ!」
    「おっけー!」
    ミサキがユイをちらっとにらんでから、いつもの笑顔で、
    「ユイ、いこぉ?」
    と言った。
    …ミサキさん、黒オーラが出てますって。
  • 37 林檎惑星 id:iEPiTXX.

    2011-10-28(金) 14:01:54 [削除依頼]

    「ユイ、もーちょっと速く歩いて」
    ミサキはもう、イライラを隠そうともしない。
    「…うるっせーな」
    ユイがぼそっと呟く。
    清水寺の前のお土産屋さんの坂は、人がいっぱいだから、
    みんなくっついてないとはぐれてしまう。
    なのにユイは、私達三人から離れた所で立ち止まってしまった。
    「…うざ」
    イズミがこらえきれない、というように漏らす。
    「今何時?」
    「この調子でいくと清水寺10分で回らないとヤバいかな」
    「うっそ。マジで?ミサキ」
    「マジでーす」
    「おーい、速く行こーユイ…ってあら?」
    さっきまでユイがいた所には、しらない外国人がいた。
    3月の風はつめたいのに、頬が熱くなる。
    ユイがいない。
    「ユイがいない!」
    「アイツマジ、どこ?」
    「あ、いた!」
    そういってイズミが指さした坂の上に、腹が立つほどに
    早歩きをしているユイの姿があった。
    アンタ頭痛いんじゃなかったんか。
    「ユイ!そんなさっさといかないで!」
    ミサキが大声で言う。
    ユイが振り返る。
    「速く行けって言ったのアンタじゃん」
    えええええ。
    「程度を考えろ、程度を」
    ミサキが呟く。
    「い、行こっか」
    私はミサキとイズミに言った。
    ユイはもう、振りかえらなかった。
  • 38 林檎惑星 id:mWy/3621

    2011-11-02(水) 20:09:34 [削除依頼]

    お願い。
    お願いです。

    清水寺の中には、地主神社という小さな神社がある。
    みんなの願いがしみ込んだ真っ赤な境内が目に眩しい所だ。
    修学旅行に行く女子は大体チェック済みだろう。
    かくして私もその一人だった。
    「…あ、あのっ」
    お守り売り場の巫女さんが、はい、と笑う。
    「この、赤いやつください」
    「はいこれでよろしいでしょうか」
    「は、はい」
    巫女さんから手渡された赤いお守りの袋を、鞄に入れる。
    そのあと、お参りをした。
    この神社に来たからには、お願いは一つしかない。
    お願いです。
    私は全力でいのる。

    森と、一緒に、いたい。

    地主神社は、恋愛の神様がまつられている。

    「ユズー」
    呼ばれた気がして右の方を見ると、イズミとミサキがもう
    清水寺を見終わったのか、私の方に、イズミは大きく、
    ミサキはゆるゆると手を振っていた。
    その後ろに。
    「森!?」
    森、いっちゃん、野村、桐原の4人がいた。
コメントを投稿する
名前必須

投稿内容必須

残り文字

投稿前の確認事項
  • 掲示板ガイドを守っていますか?
  • 個人特定できるような内容ではありませんか?
  • 他人を不快にさせる内容ではありませんか?

このスレッドの更新通知を受け取ろう!

ログインしてお気に入りに登録すると、
このスレッドの更新通知が受け取れます。

お気に入り更新履歴設定

お気に入りはありません

閲覧履歴

  • 最近見たスレッドはありません

キャスフィへのご意見・ご感想

貴重なご意見
ありがとうございました!

今後ともキャスフィを
よろしくお願い申し上げます。

※こちらから削除依頼は受け付けておりません。ご了承ください。もし依頼された場合、こちらからの削除対応はいたしかねます。
※また大変恐縮ではございますが、個々のご意見にお返事できないことを予めご了承ください。

ログイン

会員登録するとお気に入りに登録したスレッドの更新通知をメールで受け取ることができます。

お気に入り更新履歴設定

お気に入りはありません
閲覧履歴
  • 最近見たスレッドはありません