人間になりたかった猫17コメント

1 アロエ id:g5uatVK.

2011-09-18(日) 20:40:22 [削除依頼]


猫は何回も生きました。

……いいえ、生まれ変わりました。


同じ猫として。
  • 2 アロエ id:g5uatVK.

    2011-09-18(日) 20:42:39 [削除依頼]

    初めまして、初投稿になります。
    アロエと申します。

    未熟な部分ばかりだと思いますが、精一杯頑張ります。
    どうぞ宜しくお願いします。
  • 3 アロエ id:g5uatVK.

    2011-09-18(日) 21:07:58 [削除依頼]


    暗い夜道を、真っ黒な猫は歩く。
    次へ次へと、只管に前足を進めた。

    シュッとした、猫の中ではスリムな体型と、
    艶やかな漆黒の美しい毛並みは、体全体を覆っていて
    誰もが一度は振り返るような、そんな野良猫。

    黄金色の瞳は、この夜闇でキャッツアイ(Cat's Eye)という言葉を
    具現化させたようなものだった。


    その野良猫らしからぬ美しい容貌から、食べ物に困ることはない。
    寧ろ人々は、己のものにしたいと餌付けしている程だ。


    だが、誰もが羨む黒猫は、決して自身に満足していなかった。
    少なくとも、自分が猫だという事実には。

    『どうして猫なんだろう』

    そう言ってみたものの、口から零れるのは
    「にゃあ」という、猫特有の鳴き声だけ。

    もちろん、人間の言葉など出せるなんて思っては居ないが、
    その事実を目の当たりにして、少し凹んだ。


    人通りの少ない道路に、行く当てもなくトテトテと
    猫は小さな足音を立てて歩く。

    ひんやりとした風が、秋を知らせるように枯れ葉を散らせ、
    黒猫の毛を撫で上げた。
  • 4 奏楽 id:vt-/xtg0og0

    2011-09-19(月) 00:53:16 [削除依頼]
    面白そう!
    頑張って下さい!
  • 5   id:OTFpkLX1

    2011-09-19(月) 08:12:50 [削除依頼]
    ・・・この題名の本
    学校にある・・・。

    読んだことはないけど・・・

    ・・・パクリ?
  • 6 アロエ id:47dh8Dz/

    2011-09-19(月) 12:33:43 [削除依頼]
    奏楽さん> ありがとうございます! 頑張ります! >5 名前被ってしまいましたか! すいません! 決してパクリではないです。 でも、問題があるようでしたら(内容が似ている等) 即座に更新をストップさせて頂きます。
  • 7   id:OTFpkLX1

    2011-09-19(月) 12:56:46 [削除依頼]
    ・・・!
    そうですか!!
    なんかスミマセン!!

    これからも頑張って書いてください!!

    ・・・愛読しても
    おkですか?
  • 8 アロエ id:47dh8Dz/

    2011-09-19(月) 13:05:59 [削除依頼]
    >7 いえいえ! ご指摘ありがとうございました。 ありがとうございます! 頑張ります! 全然おkです! 寧ろ、大歓迎です^^
  • 9 黒猫 id:9rCGj071

    2011-09-19(月) 13:27:03 [削除依頼]
    はじめまして。

    題名に惹かれてやって来ました。
    そして、文章力にも惹かれました。
    更新、楽しみに待ってます。

    私の事は気軽に黒猫って呼んでください。
  • 10 アロエ id:47dh8Dz/

    2011-09-19(月) 13:38:20 [削除依頼]


    黒猫……いや、彼は名前と言うものが無かった。
    野良猫だからもちろんのことだが、猫にだって名前はある。

    それは親猫から付けられる、いわば本名と言えるもので
    人間から与えられる名は、あだ名に過ぎなかった。

    だが彼は、その本名すらも持ちえていない。

    何故なら、彼は親猫に捨てられたからだ。
    生まれてからも、碌な食事は与えられなかったし、
    何より拒絶されていた。稀な親猫の育児放棄だ。


    だからいつも一人だった。
    でも、誰にも頼らず、精一杯生きていた。

    しかし、他の猫たちは口々に言った。
    惨めな捨て猫だ、と。

    ここの猫たちの間では、親から捨てられれば生きる価値などないし、
    親猫が居ないことは馬鹿にされる。

    捨てられるのは、愛を注がれないことに等しい。
    だから惨めな猫だと、周りの猫たちは笑うのだ。


    それが悔しい……そんな思いからか、いつか彼は
    人間に懐くようになった。

    食事をくれる人間を、笑顔を人間を、
    いつしか彼は、優しいと感じていた。


    ――なんで俺は、人間になれないんだろう。


    悲しい疑問が渦巻いて、黒猫は闇に身を溶かしていった。
  • 11 アロエ id:47dh8Dz/

    2011-09-19(月) 13:42:50 [削除依頼]
    黒猫>

    初めまして

    そう言って頂けると嬉しいです。
    ありがとうございます。
    期待に応えられるよう、頑張ります。

    良ければ私も、アロエと呼んでください。
    もちろん、タメ口で大丈夫です^^
  • 12 アロエ id:e2LlfOk1

    2011-09-20(火) 21:06:39 [削除依頼]

    あげます
  • 13 アロエ id:e2LlfOk1

    2011-09-20(火) 21:12:40 [削除依頼]


    夜風に吹かれながらも歩いていると、
    前方から誰かがやって来た。

    それはどうやら人間のようで、右手には懐中電灯が握られている。

    暗い闇の中で、その光は眩しすぎて
    思わず黒猫は目を細めた。


    一度、黒猫に光が照らされたところで
    相手は黒猫に気付き、カチッと音を立てて光を消した。

    また、周りは黒に染め上げられる。


    だが猫にとって、そんな闇はどうということはない。
    普段、暗い場所を床としている彼にとっては尚更だった。


    一方、光を失った人間は何も見えないようで、
    暫くその場に止まっていたが、目が慣れると
    逃げることの無い黒猫に近寄ろうと、足を進める。


    決して動じず、ただ真っ直ぐにこちらを見つめる黒猫に
    人間は少し戸惑いながらも、ゆっくりとその場にしゃがみ込んで
    ふわふわの黒毛を、嬉しそうに撫でた。

    時折、頭だけではなく、顎の辺りを優しく擽られて
    意識せずとも喉をゴロゴロと鳴らす。

    こんな仕草さえも、彼にとっては心抉られた。
    心の片隅に置かれた事実が、はっきりと目の前に現れるからだ。

    嗚呼、やっぱり、どう足掻いても猫なんだ……と。


    猫は、この感触を知っていた。
    この手を知っていた。

    もっと言えば、目の前にいる人間を知っていたのだ。


    それは愛しい愛しい、特別な人間。
  • 14 アロエ id:e2LlfOk1

    2011-09-20(火) 21:35:01 [削除依頼]

    特別な人間。

    そう、それはもちろん好意を寄せているということだ。
    すなわち、黒猫は恋をしていた。人間に。

    猫が人間を好くなんて、馬鹿げた話だ。
    言葉も感情も、何一つ伝わらない人間に……。

    それでも良かった。
    どんなに馬鹿げていても、好きだった。

    理由は分からない。
    でも、時折自分を見つけては、愛情いっぱいに撫でてくれた彼女が
    どうしても愛しいと思った。

    だからかもしれない。
    愛を知らない彼に、たった一瞬の間でも
    愛を注いでくれたから、好きになったのかもしれない。

    どちらにせよ、こうなったらもう、どうしようもなかった。
    どうせ猫一匹の恋慕だ。叶うはずなんてないだろう。

    心の何処かで諦めながらも、猫は思う。


    人間だったら、もし人間だったら―……。
    彼女は、こんな自分を違う目で見るのだろうか?

    人間だったら、彼女は自分を一瞬だけでなく
    ずっと愛してくれるのだろうか?

    そんな儚い想像が、生まれては消え、消えては生まれる。


    猫には記憶があった。
    遥か遠い、前世の頃の。

    だけど全てが猫であり、人間になった人生などなかった。
    そして、猫として生きる彼はいつも思うのだ。


    『どうして人間として、彼女の傍に居られないのか』と。

    いつの時代も、同じだった。

    同じ彼女に恋をして、叶わずに死を迎える。

    ずっとずっと、同じ結末。
    ハッピーエンドの試などない。

    まるでそれが、前もって用意されたシナリオのように、
    永遠と繰り返される。

    これだから、神というものは大嫌いだ。
    残酷なことをして、きっと嘲笑っているのだろう。
  • 15 夏風 id:ST3VhCv1

    2011-09-21(水) 08:09:40 [削除依頼]


    題名にひかれてやってまいりました。
    夏風です^^

    面白いですね。
    情景描写もできてますし。
    ただ、―…。とかは直した方がいいと思いますよ。

    また来ますね^^
    面白いので。
  • 16 アロエ id:sTCZhht/

    2011-09-21(水) 14:44:43 [削除依頼]
    夏風様>

    そう言って頂けると嬉しいです。
    ありがとうございます。

    そうでしたか!
    貴重なアドバイスありがとうございます。

    期待に応えられるよう、頑張ります!
  • 17 アロエ id:sTCZhht/

    2011-09-21(水) 15:16:54 [削除依頼]


    「あ、そうだ」

    撫でる手を止めて、彼女は言った。
    鈴の音のように上品で、どこまでも澄んだ美しい声。
    いつ聞いても変わらない声に、黒猫は耳を傾けた。

    「黒猫くん、これ食べる?」

    彼女の言う“黒猫くん”とは、もちろん彼のことだ。
    名のない彼にとって、それは唯一あだ名と呼べるものだった。

    「にゃあ」

    なに、と言ったつもりだったけれど
    やはり口から出る声は、他でもない鳴き声。

    だけど彼女は、その言葉を理解したかのように
    話を続けた。

    「これだよ、ほら」

    彼女はそう言うと、地面に何かを置いた。
    丸い銀色の、缶と呼ばれる器に、何か食べ物が入っている。
    茶色っぽくて、いい匂いのするそれは、ツナと呼ばれる
    魚の身に似ていた。

    クンクンと注意深く匂いを嗅げば、
    彼女は闇の中で、長めの茶髪を揺らす。

    「キャットフードだよ。お魚の缶詰」

    ウェーブのかかった横髪が邪魔して、彼女の表情は
    分からなかったけれど、きっと微笑んでいるんだろうと思った。
    それに応えるように、黒猫もヒゲをひくひくと動かす。

    「にゃぁー」

    感謝の気持ちを込めて鳴くと、確かめるように
    キャットフードと呼ばれる食べ物を一舐めした。

    それは、どこかツナに似ているけど
    ツナより美味しいと感じた。

    その勢いで、少しずつ口に入れては
    くちゃくちゃと音を立てて、咀嚼していく。

    そんな様子を彼女は、宝石のような美しい青い瞳で、
    愛しそうに見詰めていた。
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