堕天使はチェス盤の上で舞う。3コメント

1 霧海 裂夜 id:KMII7Ci/

2011-09-16(金) 18:49:53 [削除依頼]


 「どうして泣いてるの?」
 少年は首を傾げる。
 肩まで伸びた茶色い暖かみを帯びた細い髪を潮風になびかせながら。
 厚さの盛りはとうに過ぎているとはいえ、まだまだ厳しい暑さは残っている。少年の着ているシャツは汗で濡れ、異常なまでに白い肌が透けていた。
 彼の紅い瞳が不思議そうに見つめる先には、彼よりも少し背の高い少女が立っている。
「ごめんね……ごめんね……」
 少女はそれだけを繰り返す。
 右目を覆い隠すように伸びた桜の花弁と同じ色をした前髪は微かに濡れていた。
 それが汗のせいだったのか、涙のせいだったのかは少年には分からない。
 ただ、彼女が泣いているという漠然とした事実しかわからなかった。
「悲しいことがあったの?」
 少年は再度問う。
 すると少女はもう一度「ごめんね」と言い、少年の腕にそっと触れた。触れられているという感触すらほとんど感じないくらいに優しく。
 そして、少年が何かを言おうと口を開きかけた時には既に彼女はいなかった。
  • 2 霧海 裂夜 id:KMII7Ci/

    2011-09-16(金) 19:03:49 [削除依頼]
    この小説用に描いたイラストをブログにupしました。
    表紙みたいな感じのものです。
    『霧海裂夜 darkmoon』
    と検索して出てきたブログの、イラストというテーマの所に画像を載せた記事があります。
    (イラストその2という記事です)
    簡単にいえば、この小説は不幸な運命に抗おうとする人々の話です。
    一応ジャンルはダークファンタジーになっております。
  • 3 霧海 裂夜@明日はサンホラライブ♪ id:KMII7Ci/

    2011-09-16(金) 19:30:36 [削除依頼]

     ?、

     『私はこの全国民を代弁して皆さんにお礼を申し上げます』
     音質の悪いスピーカーから聞こえてくるその言葉に、ルイザは手のひらに爪が食い込むほど強く拳を握る。
     薄暗い列車の中には、パージされた人々のすすり泣くような声と絶望が溢れていた。
     下界から来た人間と接触した者は速やかにパージし、下界に追い出す。
     この現状は、そんなパージ政策の結果だ。
     人権無視。
     そんな言葉が似合うこの政策には、多くの支持者が居る。
     人々の暮らす世界の下に存在する下界から来た者は『使徒』を選ぶ。
     そして選ばれた『使徒』は世界を破壊する。
     そんな言い伝えを信じている人々はこの政策を否定することをしない。むしろ、賛成派の方が多いくらいだ。
    「私達はこれからどんなところに連れて行かれるのでしょうか……?」
     ルイザの隣の座席に座った、両手を太い鎖で何重にも巻かれた青年は問う。
     紺色のスーツに赤いネクタイといった普通のサラリーマンらしき服装をしていることから、おそらく彼はリジェネで働いていたのだろう。
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