Spiral & Escape2コメント

1 焚緒 id:py4LuaI1

2011-09-11(日) 07:53:50 [削除依頼]


時を刻む文字盤の淵を辿るように。

僕等は朽ち滅ぶまで、何度だって繰り返す。


(Spiral & Escape)
――失うモノ、与えられるモノの均衡
――出口など夢見るヒトが作った幻想
  • 2 焚緒 id:py4LuaI1

    2011-09-11(日) 08:19:14 [削除依頼]

    漆黒の異空間に、世界から切り離された国が浮かんでいた。
    国の中央に聳える時計台は時を刻む錯覚を人に見せる。

    錯覚。そう、実際にはあれから一刻も進んではいない。

    国はあまりに悲しい過去をその土地に隠し持っていた。
    悲しみのあまり、その国は自らの流れを止めたのだ。
    あの日の出来事を起こすまいと、国はその身を削りながら恐怖と平和の均衡を保っている。

    ほらまた、「今日の終わり」を知らせる鐘の音が響く。
    その直後に刻まれた時の名は「今日のはじまり」だった。


    民はそれがおかしなことだとは気づかない。
    かつて、100年以上も前から変わらなくとも。
    「世界は不変」それが、国の科学者が導いた答えだった。
    異質の中が当たり前になれば、それはもう異質ではない。


    少年だって同じだった。
    朝目がさめれば地平線の彼方から朝焼けがほほ笑む。
    陽が真上に上がったら恵みの雨が爽やかに降り注ぐ。
    陽が沈めば満点の星空と、欠けることのない月が頭上に広がる。
    この美しい国こそが、世界の全てだったのだ。


    国は、時を刻むことをやめる代償にと。
    人が考えつく限りの美しい世界を提供していた。
    人はそれに満足し、毎朝変わらない歴史を辿っている。


    今日も、少年は昨日と同じ時間に同じように目を覚ました。
    昨日と同じようにフローリングに右足から降りようとした瞬間。
    少年ははて、と動きを止めた。


    「何で僕は、いつまで経っても子供のままなのだろう?」


    その、あまりに唐突な問いかけは単なる独り言のはずだった。
    国はその声を聞き、歯車を狂わせてしまった。
    たった一人の少年が、国の時の流れを変えた瞬間だった。


    長い間繰り返した歴史に、新たな文字が綴られていく......。


    【引用 歴史書『異国スパイラル』五百六十九頁より】

    #00.序章
    (少年の気づきが意味するものは)
    (国のはじまり?それとも、終わり?)
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