ケーキに埋もれるひと11コメント

1 水月 id:uVOrVN//

2011-08-21(日) 10:40:01 [削除依頼]
☆.。
私はつっくんが作ってくれるケーキが好きだ。
つっくんの手によって作られたケーキは、そのへんのデパートなんかで売っているケーキよりも、何倍もおいしい。お世辞抜きで、本当においしいのだ。
けど、つっくんのケーキがおいしいってことは誰にも教えていない。誰かに教えると私が損してしまうような気がするし、なにより私の特権を誰かにわけてあげるなんてことを、絶対したくない。
つっくんのことも、つっくんのケーキも、すべて私が独占していなきゃ気が済まないのだ。
私が学校帰り、つっくんの家によると、つっくんは「おかえり」と優しく微笑む。そして私のために、真っ赤ないちごがのったショートケーキと、淹れたての紅茶を差し出すのだ。
  • 2 水月 id:uVOrVN//

    2011-08-21(日) 10:41:20 [削除依頼]

    ゆるゆるのろのろ更新します(´`)
    文章がいろいろとおかしいのですが、そのへんは初心者ということで甘い目で見てやってくださいなうふ?
    ではでは(・ω・)、
  • 3 水月 id:uVOrVN//

    2011-08-21(日) 10:42:25 [削除依頼]
    1.つっくんと私と、それからショートケーキ

    私にとって家は帰るべき場所なんかではない。
    家に帰りたい、なんて思ったことはないし、思わない。絶対に。
    私にとって家は、ただの建築物にすぎない。それも外装だけを無意味に飾り、中身はからっぽ。所詮外見だけなのだ。
    そんなところに帰りたいなんて思わない。
    そしてそこで待ち焦がれているのは、自らを嘘で塗り固めた人間。
    それらを考えただけで、おそろしく吐き気がする。

    私はつっくんがいる『まぼろし屋』こそが、私にとって帰る場所だと思っている。
    外見をペンキで塗り、それが剥がれかけているようなうちと違って、ありのままで堂々としているまぼろし屋が私は好きだ。

    ――……「おかえり」

    そんなちっぽけな単語が、ぬかるんだ基盤を支えてくれる柱となっている。その言葉で私は支えられている。

    「ただいま」

    つっくんが投げてくる言葉を、私はしっかり胸でキャッチし、そう言った。
    ふわりとしてて温かみのあるつっくんの言葉。彼の言葉は冷え切った心を優しく抱きしめてくれるようで、冬のこたつのようなものだった。
  • 4 水月 id:uVOrVN//

    2011-08-21(日) 10:44:13 [削除依頼]
    そして今日の放課後も、私は真っ先にまぼろし屋へ向かった。
    まぼろし屋は、このあたりで唯一あるケーキ屋さん。だけど、なにしろ店の外装があまりきれいとは言えないから、新規のお客さんは少ない。が、この店のケーキのおいしさを知っている、常連さんは毎日のようにまぼろし屋に来る。

    私の通っている中学校から、まぼろし屋まではそんなに遠くない。部活に入っていない私は、チャイムが鳴ったと同時に学校から飛び出す。もちろん、私には友達という存在がいない。だから誰かと登下校しなくてもすむ。相手と歩幅を合わせたり、会話を無理に続けなくてもいい。私は1人が好きだし、1人になれている。
  • 5 水月 id:uVOrVN//

    2011-08-21(日) 10:45:34 [削除依頼]
    ややこしい迷路のような道を通り抜ける。この辺はそれほど田舎ではなく、だけれど都会でもないような地域だ。近くにはコンビニだってマックだって、スーパーだってある。けれど所々に気が生い茂っている場所がある。
    まぼろし屋はそんな気が生い茂っているあたりにあり、古びてツタのはが絡まっている。
    クラスメイトたちはそれを見て、まぼろし屋のことを幽霊屋敷だか何だか言って騒いでいるが、見方を変えれば外国の洋館にも見える。
  • 6 水月 id:uVOrVN//

    2011-08-21(日) 10:47:11 [削除依頼]
    「ただいま!」

    まぼろし屋のとびらを勢いよく開ける。
    ケーキの甘いかおりがすると同時に、エアコンの冷たい空気も押し寄せてくる。

    「しーちゃん、おかえり」

    中には亜衣さん――つっくんのお母さんだ――とつぐみお姉ちゃんがいた。

    「つっくんは? まだ帰ってきてないの?」

    私はつぐみお姉ちゃんに尋ねる。

    「まだ帰ってきてないけど、もうじき家着くってメール来たよ」
    「そっか」
  • 7 水月 id:uVOrVN//

    2011-08-21(日) 10:47:53 [削除依頼]
    つぐみお姉ちゃんはつっくんのお姉さんで大学生。
    背がすらっとしているとこや、少しクセがある髪の毛、優しい瞳。すべてがつっくんに似ている。性格も、だ。つっくんが女装したらつぐみお姉ちゃんになると思う。そのぐらい、つっくんとつぐみお姉ちゃんは似ている。

    店内はやわらかい明りに包まれている。オレンジ色をした照明や、茶色の円の形をしたテーブル。やわらかい明りたちに包まれ、観葉植物は堂々と立っている。入口の正面はカウンターで、そこにはたくさんのケーキたちが陳列ケースに並べられている。それはすべておいしそうに感じられ、思わずよだれがでてしまうほどだ。
  • 8 水月 id:uVOrVN//

    2011-08-21(日) 10:48:34 [削除依頼]
    「しーちゃん、ケーキ食べる? あたし作ってあげよっか?」

    つぐみお姉ちゃんが尋ねる。

    「ううん、いいや。つっくんに作ってもらう約束してるから」
    「月人に?」
    「うん」

    なーんだつまんないの、とつぐみお姉ちゃんは口をとんがらせながら、エプロンのひもを直し、厨房へ向かった。

    ――ごめんね、つぐみお姉ちゃん。

    私は心の中で小さく謝罪した。

    つぐみお姉ちゃんの作るケケーキは、もちろんとてもおいしい。まぼろし屋で売っているケーキの中には、つぐみお姉ちゃんが作ったケーキがあるほどだし。
    けど、つぐみお姉ちゃんが作るケーキの時は、少し機械的な味がする。完璧で、愛情がこもったケーキ。それはもちろんおいしい。
    それに対してつっくんのケーキは、形があまりきれいとは言えないし、店に並べることは多分無理だ。けれど優しい。まるでゆりかごに揺れているかのような心地よさ。オルゴールのような、やんわりとしたハーモニー。これはつっくんだからこそ作れて、つっくんではないと作れない。つっくんのケーキはおいしくて、すっごく優しい。
  • 9 水月 id:uVOrVN//

    2011-08-21(日) 10:50:02 [削除依頼]
    >>8 つぐみお姉ちゃんの作るケケーキ→× 誤字脱字、ほかにもあったらごめんなさい(´`)、
  • 10 水月 id:uVOrVN//

    2011-08-21(日) 10:54:09 [削除依頼]
    >>5 けれど所々に気が生い茂って→× あががががが(^p^) 本当申し訳ないです! 早とちりしすぎですあたしは。 このあんぽんたんめが!
  • 11 シークレット伯爵 id:RMzADOu1

    2011-08-21(日) 11:03:39 [削除依頼]
    内容可愛すぎますぅ
    ふぁいてぃん!
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