槍刃のエルダ5コメント

1 月島 id:ez-AjEjQBq1

2011-07-29(金) 23:00:05 [削除依頼]
 紅龍は牙骨まで紅い。そこから切り出し、研ぎ澄まされた一本の槍は、使い手となる主人の運命をことごとく変えていった……。
  • 2 月島 id:ez-LHtegar.

    2011-07-30(土) 13:04:10 [削除依頼]
    【第1章・郷里イツマ】
  • 3 月島 id:ez-LHtegar.

    2011-07-30(土) 13:22:55 [削除依頼]
    第1話『とある武人』

     この地域の文明は、我々の世界で言うところの中世の東アジアに近い。また、そこに生きる人々もアジア系の体質に近似している。本作を読まれるときは、そういった世界観をイメージして頂ければ有り難い。(※日本の中世は鎌倉、室町時代に当たります)

     山間を縫うように進む一台の馬車があった。二頭の馬は眠そうに脚を運んでいる。その動きは晴れ渡る空、木々の緑とよく似合っており、馬車に乗る者もウトウトと揺られていた。
     目的であるイツマはもう目と鼻の先であった。とはいえ、周りをシズツィリ山脈に囲まれたイツマへ行くのは矢張り難儀なので、馬も人も疲れきっている。
  • 4 月島 id:ez-LHtegar.

    2011-07-30(土) 19:58:27 [削除依頼]
     その気配に気付いたのは馬車に揺られていた者だけで、普段からこの山道を行き来する行者も馬も、近付いて来るそれらを全く察知出来なかった。無理もない。相手はそういった事のプロであったのだから。
     馬の鳴き声が辺りに響く。

    「……そのまま引け」

     四人組の山賊は馬車を奪う事に失敗した。
     気配を消し、山をよく知る行者に気付かれずに近付けば、馬を奪うことはさほど難しい事ではない筈だった。馬の主導権を奪い、後は行者を降ろすか、抵抗されれば斬り捨てる算段が、馬に近いた時にはいつの間にか山賊の首元には紅い刃が突き付けられていた。
     荷台でマントにくるまって寝ていたはずの武人はその紅い槍を向けたまま、フードの奥から山賊を見据えている。

    「もう一度言う。引け」

     酷くしゃがれた声は短く響く。
  • 5 月島 id:ez-LHtegar.

    2011-07-30(土) 22:30:32 [削除依頼]
     行者は脅えきって馬車の上で縮こまっている。その馬車の道をふさぐようにして前後に二人ずつ山賊が立ちはだかっているが、槍使いの武人のせいで仕事が出来ない。
     槍を向けられた山賊の一人は両手を挙げ、手に持っていたナイフを地面に捨てた。それを武人は遠くへ蹴りやる。
     馬車の後ろから現れた山賊が怒鳴りつけた。

    「そんな武器はここらじゃ見掛けねぇ……おめぇ余所者だな? なんでこんな田舎に来た?」
    「お前たちが下らない時間稼ぎをしても事態は好転しない」

     意識だけ後ろの山賊に向けて武人は応える。
     馬が興奮して体を大きく震わせた。それがきっかけとなって、馬車後方の二人が動き、馬車の左右から攻め寄る。武人は槍を向けていた山賊を槍の柄で、もう一人に向かって突き飛ばした。それで馬車前方から現れた二人は倒れ込む。
     後方からの二人を槍で牽制しつつ、武人が怒号を飛ばした。

    「ご主人、出して下さい!」

     はっと我に返った行者は硬直していた腕を振るって手綱を引いた。馬はさっきまでの歩調とは打って変わって、地面に荒々しく蹄を打ちつける。
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