In fact,I love you...5コメント

1 rain id:TC8qWCm/

2011-07-26(火) 09:15:49 [削除依頼]


愛なんて美しい言葉は勿体ない
恋なんて甘美な言葉は相応しくない


この気持ちにどうか名前を、


傷つけてあげる、淡く
傷つけてほしい、深く


大切な人? 憎むべき人?


僕等はもう知っていたはず
知らないふり、子供のままでいたかっただけ


何も知らずに笑っていたい


それは、


…贅沢なんでしょうか?


――In fact,I love you...
  • 2 rain id:TC8qWCm/

    2011-07-26(火) 09:39:42 [削除依頼]


    もしもの話だけど。突然脳からの命令に体が従わなく
    なって、勝手に体が動いてしまう状態になるとする。
    自分の体の神経回路を誰か知らない人にのっとられた
    感じ。……だから、例えばの話って言ったでしょう?
    動きたくないのに勝手に手足が動くし、瞬きさえも自
    分の意志でできない。思い通りにできない悔しさに涙
    さえ流すことができない。思考と視界だけが残された
    自由。そんな状態で……例えば、もしもの話だから。

     
     大切な人達を殺.してしまったらどうしますか


    体を支配された得体のしれない感覚と、実際に手をか
    けた自分の体と。……貴方ならどっちを憎みますか?
    思考と視界ははっきりしているから、自分がその大切
    な人を傷つけている姿ははっきり記憶に残ってるの。
    真っ赤な血が顔に飛び散っても拭うことができない。
    くるしくて、つらくて、自分を止めるために自.殺する
    こともできない。気づけばもう手遅れで、私は孤独の
    闇の中たったひとりぼっちになって泣いてしまった。


    だから、例えばの話だから……って、もう隠せない?


    憎むべき対象すらわからなくて私はずっと苦しいの。
    そう言えば思い出したけど、私の体を操ってた人って
    ね……。ごめん、呼吸が上手くできなくなってきた。


     私に一族を殺.させたのは兄さんだったんだ


    ごめんね、自分から言い出しといてなんだけどさ……。
    これ以上、このことについて話させそうにありません、


               0,prologue   
            ―――もしもの話―――
            
  • 3 rain id:TC8qWCm/

    2011-07-26(火) 11:21:30 [削除依頼]


    「ルーナ」
    これで、呼びかけたのは何度目だろうか。
    「おい」
    少女はこちらを見向きもしない。

    「いい加減やめろ」

    少女は背中を向けている。
    腕の隙間から見え隠れする銀の光。

    「もう、いいだろ……!!」

    虚ろな目がこちらを振り返る。
    とめどなく溢れる涙を拭うことすらしないのか。
    たまらず俺は、少女の手からナイフを取り上げた。

    細く、真っ赤に染まった小さな手。

    俺は当たり前のように傷口に水をぶっかけ、乱暴に布を巻き付けた。
    痛がる様子すら見せない少女に、言いようのない不安を感じる。


    「……じゃ……いで…………」

    「何、聞こえない」


    ドクドクと大きく脈打つ少女の手くび。
    布を巻いて間もないと言うのに既に血が滲みだしている。


    「邪魔……しない、で」


    やっと、少女は泣いた。
    血だらけの手で目元を抑えればそれは血の涙と化する。


    「大丈夫だから」


    根拠なんてない慰めの言葉をかけ、俺は少女を腕の中におさめる。
    震える体を強く抱きしめれば、同じように少女の腕に力がこもる。


    俺たちは同じことを毎日繰り返していた。
  • 4 rain id:TC8qWCm/

    2011-07-26(火) 11:31:28 [削除依頼]

    その小さな体に、あまりに残酷な過去を背負っていると知ったのは半年ほど前のこと。


    ――半年前。

    俺とルーナは同期で戦士になった。
    国の未来を守り、誇りと名誉をかけて他国と争うための政府の駒。
    半強制的な職業。対象は15歳から。

    俺とルーナは生まれた日が同じだった。
    半年前15歳を迎え、家に届いたのは祝いのカードなんかじゃなくて「合格通知」。
    国が勝手に身体能力や知能指数、健康状態などを分析して戦士の基準に相応した者に送るラブレター。
    断ることは不可能。断れば「反逆者」のレッテルを貼られる。

    これからの運命を決められたも同然だった。

    「国のために生き、国のために死ぬ」
    そのために俺たちは生まれ、成長してきた。
    通知が届けば翌日からは戦闘省と呼ばれる場所に行き、そこで一生を過ごすことになる。

    大抵の選ばれた戦士は家族との別れに涙するが、俺とルーナは違った。


    俺たちに家族はいないのだ。
  • 5 rain id:TC8qWCm/

    2011-07-26(火) 11:41:34 [削除依頼]

    俺たちは誕生日順に並べられた名簿によって、同じグループに属すことになった。
    特別な戦士以外は大抵グループで任務を行う。
    その時初めて俺はルーナを見たが、まるでロボットみたいに無表情だった。
    綺麗な藍色の髪と深いグレーの目。透きとおるような肌。
    対照的に傷だらけの手足と痛々しく残った痣。
    傷だらけの美しい人形みたいな少女に、俺は恐怖すら感じた。
    同時に、どこか自分と似ている気もしていた。

    グループというくらいだから、当然協調性とかチームワークが問われてくる。
    自己紹介時にたった一言「ルーナです」という言葉以外彼女は何も口にしなかった。
    でも、不思議なことに俺たちは言葉がなくてもどのグループより優秀な成績を残している。

    いつだったか。
    月の見えない真夜中に俺は、少女の過去を知った。
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