橘−タチバナ−40コメント

1 なみにゅろ id:2eZ/x/N/

2011-07-20(水) 17:36:26 [削除依頼]
グリグリグリグリ・・・・・・

「・・・」

このレンガの塔に、毎晩、響き渡る。

少女は、黒く長い髪を払いのけ、その音がするほうを見る。

グリグリグリグリグリグリグ・・・リグリグリ・・・。

止まない音に、少女は問いかける。

「だぁれ?そこにいるのは?」

-------カランッカラッ!

その音は止み、何かが落ちたような音がした。
  • 21 なみにゅろ id:DEFEiVK0

    2011-07-23(土) 12:01:15 [削除依頼]
    「う〜ん・・・」

    歩きながらレヴィンは困っていた。

    「おはよう!またあったね!・・・・う〜んいまいちかな」

    独り言をぶつぶつ言っている。

    「だいたい、昨日たまたま職場見学に来ただけなのにぃ・・・。姉さんったら「塔にご飯持ってて」だなんて・・・。でも、そのおかげで橘に会えたんだよね」

    「・・・・・・・・」

    「・・・って!何僕赤くなってだぁ!?ああもぅ!姉さんのバカ!」

    そう言っているうちに塔についた。

    「・・・よし」

    レヴィンは背筋を伸ばし、紳士らしく正しい姿勢でコンコンと戸をたたいた。戸の奥から聞き覚えのある可愛らしい「・・・む」という声が聞こえてきた。レヴィンはホッとして戸をあけた。

    「やあ・・・おはよう。橘」

    「・・・は、君かレヴィン。な〜んだぁ〜」

    「む。ちょっと君・・・」

    「早く、朝飯を渡してほしんだが。お腹が減って死にそうだ」

    仕方なく、レヴィンは橘に朝ご飯を渡した。今日のメニューはいつもどうりで、クルミのパンにオレンジのジャムが乗ってあり、ホットココアが添えてあった。そこに目玉焼きとサラダが付いていた。

    「・・・これはだれが作ったんだ?」

    「あ、姉さんだよ。朝早く作ったんだって。橘、君のために」

    「ふぅん・・・ところで、なぜシギュンが来ないんだ?」

    レヴィンは朝あったことを話した。橘は悲しそうな顔をし始めた。

    「わ!な、泣かないでよ!」

    「な!泣くものか!レヴィンみたいなあほの前で!」

    「あほってなんだよ!」

    こうして、やり取りをやっているうちに、橘はパンを取り、食べ始めた。

    もぐもぐもぐもぐもぐ・・・・・

    (ホント美味しそうに食べるなぁ。こんなにニコニコしながら食べて・・・可愛いな)

    じっと見ながらレヴィンはクスッと笑った。それに気付いた橘は、

    「気持ち悪っ」

    といって、食べるのを続けた。

    「・・・・ちぇ」

    レヴィンはそれでも、またクスッと笑った。橘の頬がピンク色に染まっていた。
  • 22 なみにゅろ id:DEFEiVK0

    2011-07-23(土) 12:21:50 [削除依頼]
    (なんで私がこんなことになってるの・・・)

    馬車の中、シギュンはそう思ってため息をついた。シギュンは今、隣の国、シャベリィッグ国に向かっている。どうやらレドー国王はその国で行われるパーティーに呼ばれたらしい。

    (全く。やな迷惑だわ。)

    シギュンは馬車の外を見た。

    「橘・・・大丈夫かな。わたしがいないと、代わりに誰が朝昼晩ご飯を塔に持って行くのかしら?そもそも、あの子すごい人みしりだから、ご飯食べてないんじゃ・・・」

    そうぶつぶつ独り言を言っていると、ポンと後ろから肩をたたかれた。

    「どうしたの?さっきから独り言言っちゃって。具合がよろしくなくて?」

    同じメイドの、中年の女性が声をかけてきた。ちょっと白髪が混ざり、しわがよく目立つ。

    「あ・・・違いますわ。セラさん。大丈夫です」

    「・・・?そう、大丈夫?」

    そう言ってメイドはもとの場所へ戻っていった。

    「ご婦人方。もうすぐお着きになるぞぉ」

    馬車を仕切る老人が、メイドたちに声をかけた。

    「もうすぐだわ」

    「楽しみね」

    「長かったわぁ」

    などと声が聞こえてきた。しかし、シギュンは橘のことでいっぱいになっていた。
  • 23 なみにゅろ id:DEFEiVK0

    2011-07-23(土) 16:27:24 [削除依頼]
    「むむ・・・」

    橘は難しそうな分厚い本を読んでいた。とっくにレヴィンは学校へ行ってしまった。それからというもの、橘は本をずっと読んでいる。橘は本を読むのをやめ、てててててっと歩いてあの大きな本棚から金入りの大きな本を取り出した。ぱらぱらめくって本に挟まれた何かを取り出した。それは、写真だった。

    「元気にしてるかなぁ・・・姉さまは」

    そっと写真を指でなぞってまた金入りの本にはさめた。

    橘は塔の上に続く階段をのぼりはじめた。やっとのことで小さな窓がある一番上にたどりついた。橘は小さな窓の近くに置いてある可愛らしいミニチェアに腰をかけて、窓から外を眺めた。時々、こうやって外を眺めるのだ。

    「は・・・」

    ここから、パリーズ学園がよく見える。・・・というより、すぐ隣にあるので学園の教室が見えるのだ。

    「レヴィンがいる。・・・・・ふ、真面目な顔しやがって」

    クスッと笑ってずっと学園を眺めていた。


    「・・・・ん?」

    不意に、レヴィンはだれかに見られてるような・・・と思った。窓を見ると、小さな小さな女の子。黒く長い髪をしていて、可愛らしい。橘がいた。

    「あ、なんだぁ・・・ふふっ」

    レヴィンも橘と同じように笑った。
  • 24 なみにゅろ id:DEFEiVK0

    2011-07-23(土) 18:27:27 [削除依頼]
    ≫21の付けたし編。

    むしゃむしゃむしゃむしゃ・・・・。

    橘はサラダを音を立てながら食べていた。

    「お行儀悪いよ。橘」

    「だまっとれよ。ヘボ」

    「もぉ・・・・・。君はねぇ・・・」

    レヴィンは橘の口の悪さには慣れてしまったらしい。

    (ふんだ。橘のばか!かば!)

    そんな事を思っていると、橘の着ている着物に目がいった。黒い、そして蝶と朝顔が描かれている。

    (なんてきれいなんだろう・・・。あの黒い髪に重なって)

    不意にレヴィンは橘の髪に触りたくなり、手を伸ばしてしまった。触ってみると、”異国の髪,,という感じがした。

    「・・・・・・・・勝手に私の財宝に触るな」

    「あ、ごめんね。あんまりにもきれいだったから」

    レヴィンは照れ臭そうに頬を赤らめて言った。それに反応した橘は「ふぎゅ!?」と小さな声をもらした。

    「・・・?どうしたの、橘?」

    「き、君!いちいち”きれい,,などと言うな!こっちが狂ってしまう!」

    きょとんとして、レヴィンは「あ」と言ってほほ笑んだ。

    「うれしいの?橘」

    「う゛・・・・」

    そして橘はこんなことを話した。

    「私の姉も私のように黒く美しい髪を持っていた。なのに・・・。レヴィン。君はあの本を読んだだろう?あそこに書いてあるように、姉は髪を切られてしまったんだ。女将たちはあの髪が気に入らなかったんだろう・・・・お、つまらない話をしてしまった。こんなヘボに」

    「む・・・まあいいや。それより、君のお姉さんはどんな人だったの?」

    橘は小さな窓を見上げた。光が差し込む。

    「あの光りのように、輝く人さ。誰よりも働いて、誰よりも美しかった・・・あ、そういや姉はお前と年が近いな、え〜っと確か・・・17?いや18っだったかな?うむ・・・」

    「あはは・・・」

    それから橘はまたサラダを食べ始めた。はっきり言って食べるのが遅い。
  • 25 なみにゅろ id:zzuNW5H/

    2011-07-26(火) 17:50:10 [削除依頼]
    「・・・・・・・・・・・う〜ん」

    レヴィンは大きな図書館に来ていた。100年も前に建てられた、パリーズ学園が使用している大きな図書館。中は薄暗く、気味が悪くて、使用する生徒は少なかった。

    しかし、レヴィンはたびたびここを訪れては、本を借りていた。

    「橘ってどんな本が好きなんだろ?伝記?怪談もの?ミステリーもの?それとも・・・物語?あ!童話だったりして!・・・・・・・それはないかぁ」

    一人でブツブツ言ってるうちに、あたりは暗くなっていった。そこに、

    「・・・・・・・・・・・ん?そこで何か探し物?」

    一人の若い少女が近づいてきた。ぴっちり整った肩まである黒い髪。そこにカチューシャをしている。制服を着ていたので、どうやら上級生の生徒らしい。

    「あ、はい。おもしろそうな本を探していて・・・・・」

    「ふぅん。ついてきて!」

    そう言われ、少女の後にレヴィンはついて行った。

    「彼なんてどうかしら?」

    「・・・彼?」

    「あ」と少女は口に手を当て、下をぺろりと出した。

    「ごめんね。わたしの癖なの。本は私にとって友達みたいなのもなのよ」

    「へぇ・・・」

    ところで、と少女はレヴィンに問いかけた。

    「自己紹介まだだったわ。私、シュレーン・クロシズ。ちなみに、高等のまだ若い2年よ!」

    クロシズと名のった少女はニコニコしながら言った。

    「あ・・・あはは。僕はレヴィンです。レヴィン・ケルトンです。年は・・・15です。あ、高等の1年です」

    「あら!高等だったの!それにしては小さ・・・うう!なんでもなぁい!」

    「??????????」

    「あ!これ借りるんでしょ?今、カウンターに行くから、ついてきて!」

    そう言ってバタバタとカウンターへ向かった。

    (賑やかな人だなぁ・・・・・橘とは大違いだ)
  • 26 なみにゅろ id:RA//4TW0

    2011-08-05(金) 18:17:06 [削除依頼]
    「橘ぁーー!!いるぅ?」

    「うっさい黙れボケボケボケボケ!」

    「何だよ・・・はい夜ごはん。遅れてごめんね」

    「まぁ許そう」と橘は言ってレヴィンからごはんを奪った。

    レヴィンはもぐもぐ食べる橘の隣にちょこんと"間”をあけて立っていた。

    「・・・・・・・・これはレヴィン、君が作ったの?」

    「?そうだけど・・・・・美味しいかどうかは分からないけどどうかな?」

    橘は食べるのを中断して、レヴィンのほうを見た。

    「・・・・・・・・・美味しい」

    「あ、ありが・・・」

    「と、思う」

    「・・・・・まぁいいや。美味しければ」

    橘はまた食べ始めた。ゆっくり味わいながら。

    「ところで・・・レヴィンよ。お前何の本を持っているんだ?」

    さっきレヴィンが図書館で借りてきた本を橘は指差した。

    「あ、これ?さっき借りてきた・・・」

    サッ。

    「貸して」

    橘は手を伸ばしてよこせという目でレヴィンを見た。

    「・・・どうぞ」
  • 27 なみにゅろ id:RA//4TW0

    2011-08-05(金) 18:29:41 [削除依頼]
    「全く。君は根性がヘボいな」

    「うぅ・・・・・・・ひどいな君はいつも」

    パラパラパラパラ・・・・・・・・・

    「どうやらこれは・・・・・ふぅん」

    「え?何々?」

    パタン。

    橘はくるっとレヴィンのほうを見た。

    黒くて長い髪が揺れる。

    「これは借りるとしよう。いいだろう」

    「うん。構わないよ?」

    ようやく橘は食べ終わり、ごろんと床に転がって読み始めた。

    「お行儀悪いよ」

    「いい」

    「・・・・・・・はぁ。じゃあね。」

    レヴィンは帰ろうとドアの所に立った時だった。

    「明日は・・・・・・・・・ミネストローネが食べたい」

    小さな声で橘はつぶやいた。

    レヴィンは笑って

    「うん。美味しいの作ってくるね」

    そして塔を出た。


    (・・・・・そう言えば)

    レヴィンは塔の前でピタッと止まった。

    (あの本は何の本なんだろう?見なかったな。明日聞くとするか)
  • 28 なみにゅろ id:RA//4TW0

    2011-08-05(金) 18:41:22 [削除依頼]
    −−−−−−−−−そのころ、シギュン

    「よいしょっと」

    シギュンは自分の部屋に荷物を置いていた。

    「はぁ〜!!!お尻痛いなぁ。ずっと座ってたからね」

    シギュンの部屋はかなり広かった。シギュンは国王に結構気に入られているメイドなので、きっとシャベリィッグ国の国王にお願いしたのであろう。

    「こんなに広い部屋なんて思ってなかったなぁ。もうちょっとゴキブリが出ていい感じの部屋でもよかったのに」

    その時、ドアから声が聞こえてきた。

    「シギュン。国王さまがあいさつに行くらしいから、あんたも来なさいとおっしゃってたわ!」

    (ええ〜。めんどくさいなぁ)

    「はぁい。今行きますわ!」

    ちゃっちゃと髪をシギュンはまとめて部屋を飛び出した。

    (橘・・・きっとあなたは大丈夫ね。だって私の弟がいるもの。あの子結構使えるから。ふふっ)

    そのあと、地獄のようなあいさつ回りをしたのだった。
  • 29 まりん id:ryAahy6.

    2011-08-05(金) 18:43:58 [削除依頼]
    おもしろい〜☆
  • 30 なみにゅろ id:RA//4TW0

    2011-08-05(金) 19:11:42 [削除依頼]
    >29まりんさん コメありがとうございます♪
  • 31 なみにゅろ id:RA//4TW0

    2011-08-05(金) 19:28:03 [削除依頼]
    夜のこと。

    橘はごろごろ床を転がっていた。

    (来ないかなぁ〜来ないかなぁ〜)

    グリグリグリグリグリグリグリグリグリ・・・・・・・・

    「!!」

    橘は起き上がり、のそのそと音のする壁に近づいた。

    「やぁ」

    音が止まる。しかし、またグリグリとなり始めた。

    「君だろう?あの赤い朝顔の髪飾りのようなコサージュをくれたのは」

    ピタリ。とその音は止んだ。

    「ん?そうであろう。図星のようだね」

    グリグリグリグリ・・・・・・

    塔の中にまた響く・・・。

    「窓から入れば、簡単だね。私はしってるよ。すこぅし窓があいてたもんでね」

    それから橘はニッコリほほ笑んでこう言った。

    「・・・・・・・・・・・・ありがとう」

    誰かが走り去る音がした。もう、あの音は塔に響かない。

    「また逃げた。根性ないなもぅ」

    トコトコと橘は歩いてベットにもぐりこんだ。

    (明日・・・楽しみだな、朝ご飯)

    そして、すうすう寝息を立てて寝てしまった。
  • 32 なみにゅろ id:R0n8Dgm0

    2011-08-06(土) 07:56:15 [削除依頼]
    「ふぁ〜はぁ・・・・・」

    橘は起きると、ベットの近くにある時計を見た。

    「7:30・・・・寝すぎた」

    もうすぐレヴィンが朝食を運んでくる。

    「ヤバいなぁ。したくしないと。しかし…めんどくさいものだなぁ」

    よっこらしょ、と起き上がり、とにかく顔を洗ったり、身支度を整えていた。

    今日は水色の着物に、ピンクのふんわりした帯。という感じだ。

    「よっと…」

    大きなクローゼットを閉めて、ドレッサーの前に座った。

    ふと橘は自分の長い髪を見た。あまりにも長すぎていつもひきづって歩いている髪に。

    「しばろうかなぁ・・・」

    ちょっと恥ずかしくなりながら、橘は髪をしばった。

    ピンクのリボンをポニーテールのようにしばった。

    「橘?ご飯だよー」

    「お、やっと来たか」

    ずっと待っていたような、そんな感じの嘘を言って、橘はにやりと笑った。

    「もぉ・・・ん?どうしたの橘?その髪」

    「気分ってもんだよ。飯よこせ」

    「はいどうぞ。ミネストローネ作ったよ」

    「ふん。もぐもぐ…まぁまぁ」

    それでもレヴィンは満足そうに笑っていた。
  • 33 なみにゅろ id:R0n8Dgm0

    2011-08-06(土) 18:43:38 [削除依頼]
    「はぁ〜〜〜!!つかれたぁ!」

    シギュンはん〜!と背伸びをして部屋に戻った。

    「それにしても、シャベリィッグ国王のご子息の・・・ええと、そう!バニラ王子!」

    ぽん。とシギュンは手のひらを叩いた。

    「けっこうな美男子って聞いたけど・・・逆にわがままって感じね」

    立ち上がって、ぐるぐる部屋を歩き始めた。

    「ほんっと生意気そう!メイドたちなんてクズって感じの目をしてたし。でも、かっこいいって言ったらかっこいいのかもね。う〜ん・・・。レヴィンと確か同い年ね。ああ!たちばなぁ〜・・・」

    がちゃっ。

    「・・・何してらっしゃるの?シギュン。食事の支度できたみたいよ。お手伝いにそろそろ行きなさい」

    シギュンは恥ずかしそうに小さな声で返事をした。

    (バニラ王子も居るのね。やだなぁ〜)

    「ほら、早くしなさい」

    「はい!」

    きれいな肩まである金色の短髪を揺らしながらシギュンは部屋を出た。

    おまけ。↓

    「そういえば・・・シギュン。あなたさっき何独り言を言ってたの?」

    「!」(いえない・・・王子の悪口っぽいこと言ってたの)

    「バニラ王子のこと?」

    「!!!?」

    「あら、図星ね」

    (ばれた!!!)

    「かっこいいわよねぇ?私、この歳になってもときめいちゃったわ♪大丈夫よ!黙っててあげる!あなたも年頃だし、そんなこと思ったらするわよねぇ?」

    「・・・・・・・・」

    とにかくばれなかった。
  • 34 なみにゅろ id:R0n8Dgm0

    2011-08-06(土) 20:16:34 [削除依頼]
    キーーーンコーーンカーーン・・・・

    お昼休みのこと。

    「さてと。行かなくちゃ」

    レヴィンは席から立ち上がり、教科書やノート、文房具を片付けた。

    たった今、授業が終わったところ。これからレヴィンは橘のところに行ってご飯を運ぶのだ。(昼食だけはキャスヴィッドに作ってもらっている)

    お昼休みは日によって違う。1時間もあれば、30分、などと分けられている。

    教室の端に、女子が4人集まっていた。そしてヒソヒソ話している。

    「早く言ってきなさいよ!!ルーシー!!」

    そばかすの女子生徒は、頬を赤らめたかわいらしい顔立ちのブラウンの髪色をした短髪の少女、ルーシーに言った。

    「うん・・・分かってる。今日こそ言うわ。レヴィンに・・・・」

    「ためらっちゃだめ!今日までがんばったのでしょ!」

    「あんたならいけるって!可愛いもの!」

    「うん・・・」

    そうして、ルーシーはレヴィンに近づいて

    「レヴィン・・・。今から少しあいてるかしら?」

    「ん?今・・・・」

    (今日は一時間もあるし・・・大丈夫かな。少しぐらいなら橘も許してくれるだろう)

    「だ、だめかしら?」

    もじもじしながら、頬を赤らめていった。

    「大丈夫だよ」

    「ありがとう!」

    ルーシーは微笑んで、レヴィンとあの橘がいる塔の近くに行くことにした。
  • 35 なみにゅろ id:R0n8Dgm0

    2011-08-06(土) 20:29:27 [削除依頼]
    「用って何?」

    今、あの塔の近くにいる。

    「うん・・・」

    もじもじしているルーシーにかまわず、レヴィンはほかの事を考えていた。

    (橘どうしてるかなぁ・・・。あ!朝、本のこと聞くの忘れた!後で聞くとするか。ああ、おなか空いてきたなぁ)

    「あっあのね・・・」

    「?」

    「わ、わたし・・・レヴィンのことが好きなの!」

    「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

    「・・・・・?」

    沈黙が続く。

    「え!!?僕!!?」

    「う・・・うん」

    たちまち、レヴィンの顔が真っ赤になった。恋愛の経験が無いらしく、どんな反応したらいいのか分からないらしい。

    「えっと・・・あの」

    「あ!!返事は今じゃなくていいわ!あの・・・少しは考えて」

    「あ・・・」

    そう言ってルーシーは赤くなりながら走って学園の校舎に入っていった。

    (なんか・・・すごいことが起こってる・・・)

    レヴィンは顔を上げて空を見た。

    「橘にご飯もって行かなきゃ・・・」

    自分の頬に触れてみた。

    (あつい・・・)

    そして、橘のところへ向かった。少しよろめきながら。
  • 36 なみにゅろ id:huRPtPY0

    2011-08-07(日) 11:31:35 [削除依頼]
    「・・・・・はぁ」

    レヴィンは塔の近くにある城の調理室に行き、橘のところにご飯を運んだ。

    「橘ぁ」

    返事はない。

    「あれ?いつもなら返事するのに・・・」

    中へ進むと、橘は黒い髪をまるで川のように床にたらしていた。

    スースー・・・

    「寝てる・・・」

    橘はあのレヴィンが図書館から借りてきた本を持っていた。

    「あ、あの本・・・。橘、ちょっと借りるよ〜・・・」

    スーースーー・・・

    とりあえず、近くのミニテーブルに昼食を置き、本を開いた。

    それは・・・・・・・・・・・・

    「ええ?コレって物語だったの?」

    題名には、【小公女】と書いてあった。

    (ん?よく考えたら、コレって僕が読みそうな本をあの人はすすめたんだよね・・・僕ってそう見えるのかな・・・)

    「ん・・・」

    「あ、橘。ご飯もってきたよ」

    「飯・・・」

    もぐもぐもぐもぐ・・・・・・・・

    「君さ」

    「ん?何」

    「さっき・・・告白されてたね」

    「あ、うん・・・ええ!!?」

    レヴィンはボッと赤くなった。

    「・・・・・・・・・見てたの?」

    「YES。窓からたまたま君が見えてねー。話もまる聞こえ」

    うう・・・とレヴィンはよりいっそう頬を赤らめた。
  • 37 なみにゅろ id:jnRr9Pn.

    2011-08-14(日) 09:54:31 [削除依頼]
    「で」

    「?」

    いきなり橘はレヴィンに話しかけた。

    「答えはどうするのだ?あ、言っとくけど、全部聞いてたからな」

    「ああ・・・それ誰にも言わないでよ?」

    「話す相手などいないじゃないか。分かってるのかい?」

    レヴィンははっとしてそれからごめんといった。

    「別に誤るほどでもないよ。で、返事はどうするんだ?」

    「考えてる・・・」

    橘は食べ終わると、ちょこんとレヴィンの隣に座った。あまりにも珍しいことが起こっているので、レヴィンは「へ?ええ?」と間抜けな声を漏らしていた。

    「隣・・・悪いかい?」

    「いや・・・逆」

    「・・・・・!」

    「何かうれしいなっ」

    むぎゅ-------

    「たひはにゃ・・いひゃい!」

    「まぬけーあはははは」(棒読み)

    橘はレヴィンの頬を両手で引っ張っていた。

    やっと橘はその手を離し、うつむいた。

    「?」

    レヴィンはそっと橘の顔を見た。

    頬がピンク色になっていた。照れているのかもしれない。

    (かわいいなぁ)

    釣られてレヴィンの頬も少し赤くなった。
  • 38 なみにゅろ id:4lCTAKe1

    2011-08-22(月) 09:53:10 [削除依頼]
    「ごめん」

    ある朝のことだった。

    「へ・・・・」

    レヴィンはルーシーに返事を返した。

    「あのね…「すきな人がいるの?」…え?」

    ルーシーは目に沢山の涙をためていた。

    「あ!!?へ!!?ごっごめん!!!」

    「ち、違うの!これは…ちゃんと覚悟してたから…」

    ルーシーは目にたまった涙を拭いた。

    「で、好きな人はいるの?」

    「・・・・・・・・・・・・・・・いるのかもね」

    ルーシーは?が頭の中に浮かんだ。

    「でもさ、それでもいいわ。応援するね・・・」

    「ルーシー・・・」

    しかし、ルーシーはニッコリ笑ってこう言った。

    「やっぱり無理だわ!わたし、あきらめないからね!!!」

    「!?」

    「その子がどんなに可愛くて、レヴィンが好きであったとしても、わたしはあきらめないわ!」

    そう言って、レヴィンに近づき「覚悟してね♪」と耳元で囁いた。

    「じゃ!」

    ルーシーは元気よく、学園の中に入って行った。

    「恋愛って難しいなぁ…」

    ルーシーはポツリとつぶやいた。
  • 39 なみにゅろ id:4lCTAKe1

    2011-08-22(月) 21:15:06 [削除依頼]
    ?恋って何だろう??

    橘は頭の中は、この言葉が繰り返し繰り返し響いていた。

    大好きな読書にも集中できなかった。橘は立ち上がり、大きく背伸びをした。長いしなやかな黒髪が揺れる。

    そして大きな本棚の前に行き、あの本が目に入った。

    それはレヴィンが借りてきた本だった。【小公女】

    一度は読んだことがあった。しかし、あの頃はただ知識がほしくて読んだだけ…。橘は小公女の本を取り、続きから読み始めた。

    「こんな話だったけ・・・・」

    最後は、ハッピーエンドで終わる…。

    「この娘が羨ましいな…」

    橘はその時。自分にはこのことは来ないと思っていた。永遠に。

    「あ」

    そう思っているうちに、?恋?についてまた思い出した。

    「レヴィンは…どうなったんだろうか。あのまま・・・

    ・・・・・・・・・・あぅ」

    橘は床に崩れるように寝ころんでごろごろし始めた。

    何なんだろう。この?もやもや?は。
  • 40 なみにゅろ id:qwnIkiQ/

    2011-08-28(日) 16:38:40 [削除依頼]
    やっとのこと。シギュンが帰ってきた。

    「ごめんなさい!橘!さびしく無かったですか?」

    「む。だいじょぶだった」

    シギュンは少しおろおろして、橘に話しかけた。

    「・・・・退屈だった?」

    橘はぱちくりと目を見開いていた。

    しかし、にっこり笑って読んでいた本を床に置いた。黒く長い髪が揺れて、滝のようになびいた。

    「平気。むしろ・・・楽しかったかなぁ・・・あ。変な意味じゃないからな」

    ぷぅと橘は頬を膨らました。

    「あはは、ごめんなさい。とにかくレヴィンはあなたの面倒うを見てくれたそうですね。よかったわ。あ!ソレともう一つ話があるわ!」

    ぽん。とシギュンは手を叩いた。

    「なんだね?」

    シギュンは少しまじめな顔つきで話した。

    「バニラ王子がパリーズ王国に来てるんですよ」

    「バニラ・・・誰だ?」

    「隣の国の王子です。シャベリィッグ国の。たちの悪い人ですけどね」

    そのとき、こんなことが起きてしまうなんて
    二人は思ってもいなかった。
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