そばにいて、すぐ消えて。16コメント

1 ごん id:.31mHyb.

2011-07-09(土) 22:19:00 [削除依頼]
青春ものになるのかな
なるべく早く完結させようと思ってます
少しでも、読んでくれる方がいたら嬉しいです。
それでは、始めます。
  • 2 『夏にゃん』 id:Ujk3KRY1

    2011-07-09(土) 22:28:48 [削除依頼]
    頑張れね♪
  • 3 ごん id:.31mHyb.

    2011-07-09(土) 23:06:38 [削除依頼]
    〔1:別に、嫌いじゃないんだけど〕

    授業終了のチャイムが鳴った。
    私は、ぼんやりと目を開けた。どうやら、頬杖をしたまま寝てしまったらしい。
    皆、終業の挨拶もそこそこにバラバラと席を立つ。
    先生が何か言っていたけど、椅子を引く音やドアを開ける音、そして皆が話す声で、何を言っているか分からない。先生は、特に注意することもせずにさっさと出ていいた。だから、大した話ではないはずだ。
    ずっと、頬杖をついていた腕をのばす。肘が少し痛かった。

    私は、机の上の教科書をさっさと、廊下にあるロッカーにしまう。廊下も廊下で騒がしい。ロッカーの鍵は、ナンバー式。『116』に合わせる。安直にも、自分の誕生日を基にしている。(もし、これが預金通帳の暗証番号なら防犯上問題があるのだろう。)どうせ私の誕生日を知っている人はこの学校にはいないだろうから問題ない。
    カチっと小さくハマった振動が伝わる。この感覚が、わりと好き。

    そのまま、トイレに向かうが、タイミングが悪かったのか狭いトイレは異様に混んでいた。正確には、トイレの鏡の前。個室はいくつか空いているのだが、入りづらくてしかたない。連れだってトイレに行くのは構わないが、狭いから外で待つという選択肢はないのか。
    …。
    無いな。
    ただ待ってるわけでもないのだ。トイレの個室からでさえもお喋りの声が聞こえる。《集団活動》の女子は凄い。いろんな意味で。
    呆れるのを通り越して感心する。
    私は、少し離れた別の棟のトイレに向かった。そちらのほうがはるかに早く用をたせる気がした。
    実際、その通りだった。

    教室に戻ると、ほとんど人がいなかった。少し薄暗い教室。誰か、しっかりした人がきちんと電気を消したようだ。黒板の横に張ってある時間割を見て、移動教室だったことを思い出す。
    私は、少しあわてて教科書類を用意すると足早に教室を出た。
    一緒に移動する人は、誰もいない。

    高校生活が始まり、早3か月。
    人間関係も、あらかた決まりだした、今現在。
    私は、《個人活動》組なのだ。
  • 4 ごん id:.31mHyb.

    2011-07-09(土) 23:07:42 [削除依頼]
    夏ちゃん
    ありがとう^^
  • 5 ごん id:.31mHyb.

    2011-07-09(土) 23:25:36 [削除依頼]
    《個人活動》と《集団活動》というのは、私が勝手に考えたものだ。
    ネーミングがそのまんまなのは気にしない。どうせ、誰かに言うわけでもないのだから。センスもないし。

    入学当初は、私も、《集団活動》の女子だった。
    皆で、教室移動をして、休み時間は必ず誰かの元へ集まって、お昼は皆で机を合わせる。
    まあ、最初なのもあり、少し気を使っているところもあったけど、楽しかった。それなりに、ね。
    それが、なぜ《個人活動》に変わったか。
    別に、ハブかれたわけではない。
    もっと、根本的な話。
    ただ単純に、合わなかったのだ。
    何が、とは、うまく言い表すことができない。
    ただただ、合わなかったのだ。

    きっかけは、皆が、クラスに慣れてきた頃に起こった、大々的なグループ変動。
    その時に、大体の《集団活動》グループが確定した。
    私が元いたグループは、二手に分かれた。
    そして、私は、どちらにも入らなかった。いや、正直に言うと”入れなかった”。
    グループ変動の波に乗り切れなかったのだ。

    そして、私の《個人活動》の学校生活は始まった。
  • 6 ごん id:.31mHyb.

    2011-07-09(土) 23:35:41 [削除依頼]
    少しでも、必死になれば、たぶん、どちらかのグループ。
    あるいは、全然違うグループに入れた、と思う。
    でも、今までの”合わなさ”を思うと、必死になることができなかった。
    そして、私は、積極的に誘われるほどの人気はなかった。それだけ。

    最初は、戸惑った移動や食事もすぐ慣れた。
    生まれて初めての、《個人活動》だが、案外楽なことに気づいてしまった。
    元々、こっちのほうがあってたのかもしれないと、気楽に構えていた。
    クラスの人と全く喋らないわけではないし、友達もいる。
    むしろ、これくらいの距離の取り方が良かったのかもしれない。

    そう思っていた。
  • 7 ごん id:.31mHyb.

    2011-07-09(土) 23:50:48 [削除依頼]
    〔2:寂しい、とか今さらかな〕

    最初の頃。《個人活動》を始めたころは、良かったんだ。
    いろいろと合わないことにストレスを感じていたから、はっきり言って、せいせいしていた。

    でも―、ふとした瞬間に、誰もいないことに気づくのだ。

    浅い付き合いしていない私。
    それを選んだのは、間違いなく私。
    それなのに、時々、無性に寂しくなったりする。
  • 8 ごん id:.31mHyb.

    2011-07-09(土) 23:53:28 [削除依頼]

    私の、クラスメイトたち。

    私の正確な名前を知っている人は、何人だろうか。
  • 9 ごん id:30sfS851

    2011-07-10(日) 00:02:52 [削除依頼]
    「”ねーさん”。ちょっと、ここ見てくれない?」
    「いいよ」

    「”ねーさん”こっちも手伝ってええええ」
    「はいはい」

    「きゃーーーーーっ!!??ね、”ねーさん”」
    「…どうしたのよ」

    教室のあちこちから耐えることなく聞こえる”ねーさん”コール。忙しいったらありゃいない。
    そう、私が”ねーさん”だ。もちろん、あだ名。
    中学校のころからのあだ名で、同じ中学だった誰かが皆に広めた結果、すっかり定着してしまった。
  • 10 ごん id:30sfS851

    2011-07-10(日) 11:17:30 [削除依頼]
    「ありがとう”ねーさん”」
    「ほんと、頼りになる」
    「あはは。ありがとうね。…じゃあ、また何かあったら言って」
    「うん!!」

    頼まれごとを済ますと、私はさっさとその場を離れた。私を呼んだ二人の女子はそのままお喋りを始めた。もちろん、私は、呼びとめられることはない。用がすんだら、そこまでなのだ。邪魔者は、本当に”邪魔”扱いする前に退散するに限る。

    「『頼りになる』、ねぇ…」

    実際、私は、”頼りになる”から助けを求められるわけではないんだと思う。
    一番、”頼りやすい”だけなのだ。
    なにせ《個人活動》ですから。余計ないざこざが一番起こらない。
    …いや、被害妄想かもしれない。そんなこと考えないで、ただ単に、暇そうな私を選んでるだけかもしれない。
    誰とも、お喋りしてない時が多いし。
    皆、それぞれで楽しんでるから、話題に入ってく気がしない。なんとなく、入りづらい。
    私は、壁に寄りかかりながら、そっと溜息をついた。

    《個人活動》で、初めて気がついた。行事の間は、ものすごく居心地が悪いということに。
    文化祭は、あまり楽しめそうにない。
  • 11 ごん id:30sfS851

    2011-07-10(日) 11:27:01 [削除依頼]
    今、この時間は、文化祭準備時間。
    クラスステージのため、皆大忙し。
    ダンスをするのが通例で、私たちのクラスも、《AKB48》と《KARA》の曲を踊る予定らしい。私は、どちらもよく知らないが、多数決で皆その二つに手を挙げていたから、私もその二つに手を挙げた。
    今は、ダンスを練習する組と、裏方組に分かれて準備をしている。私は、裏方だ。
    特に、役割を定められていないので、自然と皆のサポート役に回っているというわけだ。
  • 12 ごん id:30sfS851

    2011-07-10(日) 21:37:25 [削除依頼]
    「”ねーさん”!!」
    「あ、うん何?」

    今度は、廊下から私を呼ぶ声が聞こえた。扉に振り向くと、可愛らしく髪をポニーテールにした女子が、ちょいちょいと手招きしていた。
    私を呼んだのは、当初一緒に《集団活動》していたうちの一人。あの中では、一番付き合いやすかったかもしれない。今でも、時々お喋りする仲だ。
    その子が、笑顔で私を呼ぶ。私は、教室を出た。私の頬は、少し緩んでいた。でも。

    「あのね、ちょっと”手伝って欲しい”んだ」

    その子は、笑顔で、そう言った。
    そんな言葉に、緩んだ頬が固まるのを感じた。がっかりした。
    がっかり?何に?

    「うん。いいよ」
    「よかった!!ありがとう。じゃあ、ついてきて?」
    「はいよ」

    その子が先に、歩きだした。私は一歩身を引きながら後をついていく。
    歩きながら、ぼーっと考え、そして、気づいてしまった。何がっかりしたのか。
    この子が、”手伝い”を探していただけだったといういことに。他の皆と何も変わらない。
    そのことに、がっかりしたのだ。
    どうしてだろう。いつもなら、気にしないのに。

    …ああ、そうか。私、寂しいんだ。文化祭なのに。
    いや、文化祭だからこそ、《個人活動》が、寂しいんだ。

    「…どうしたの?」
    「え?」
    「足、止まってるよ?」

    いつの間にか、思想にふけって、足の動きがおろそかになっていたらしい。振り返りながら、怪訝そうな顔を向けるその子に、思わず尋ねたくなった。

    ねぇ、私の名前、覚えてる?一緒にジュース買ったの覚えてる?

    でも、そんなこと聞けなかった。
    なんでもない、と笑顔を向ける。

    「ちょと、考え事してただけ」
    「そっか」

    そう言って、彼女は、大して気にした様子もなくまた歩き出す。
    私も、歩き出す。ネガティブな思想は、意識的に追い出す。

    ポニーテールがゆらゆら揺れるのを視界にとらえた。規則正しく揺れるそれ。

    ああ、この子、こんなに髪伸びたんだ。

    四月の頃との違いがはっきりと示されたような気がした。
  • 13 ごん id:gENaqLI0

    2011-07-11(月) 23:31:09 [削除依頼]
    〔3:誤解です。すごくなんか無い〕

    本日は、晴天なり。本日は、晴天なり。
    …ええ、ほんとに、もう、嫌味なぐらいにね。

    太陽の光を遮ってくださるはずの雲様が全く見当たらない。太陽の光が強すぎて、なんだか、世界が白っぽく見える。肌が焼けるように痛い。実際焼けているんだろう。去年たっぷり小麦色に焼けた肌。一冬の間にやっと元の色白の肌に戻ったと思ったのだが。この分だと、すぐにまた小麦肌に戻りそうだ。残念だ。
    ポケットからミニ扇子(百均で購入)を取り出し、パタパタと煽ぐ。パタパタ、パタパタ。
    手首が疲れるからすぐやめようとは思ったが、送られる風の心地よさには敵わない。私は手首の疲れも気にせず、パタパタと煽ぎ続けた。パタパタ、パタパタ。最近、梳いたばかりの前髪がふわりと浮く。
    学校前の交差点で、信号に引っかかってしまった。立ち止まると、日差しの強さがよくわかる。暑くてしょうがない。扇子を煽ぐ力を強くした。パタパタパタパタ…。
    すぐ目の前に、学校が見えるのだけに、拷問のように感じてげんなりとしてしまう。
    暑さのせいか、校門が蜃気楼のように揺らいで見える。
    ぼんやりとしか見えないが、いつもより派手に飾りつけされている校門。
    それを見つめるうちに、ますますげんなりしてくる。

    「…帰りたいな」

    思わず、そんな弱音がもれてしまう。
    半分…、いや八割くらい本気だった。

    踵を返して、帰ろうとした瞬間。

    信号が、青に変わった。思わず、渡り始めてしまう。ああ、失敗した。
    渡り始めてしまうと、今さら帰る気も失せた。
    憂鬱ながら、足を進める。

    信号を渡り、20秒もしないうちに学校へ到着。いつもより千倍派手な装飾の校門を、間近でみて、私は溜息をついた。
    とうとう、この日が来てしまった。
    派手に飾られたアーケードに書かれた文字を目で虚ろに追う。

    『第57回 北商祭』

    今日は、文化祭、なのだ。私にとっては、残念ながら。
  • 14 ごん id:w/r8dKl/

    2011-07-13(水) 22:21:06 [削除依頼]
    教室に入ると、皆すでに着替えていて、ものすごい気合が入っていた。
    女子の髪型の力の入れ具合が、半端ない。
  • 15 ごん id:w/r8dKl/

    2011-07-13(水) 23:04:14 [削除依頼]

    それから、体育館に移動して、開会式が行われた。
    内容は、中学のころとあまり変わりなかった。
  • 16 ごん id:bmmO44K0

    2011-07-15(金) 21:07:14 [削除依頼]
    開会式の後、教室に戻る。教室には、誰もいなかった。
    黒板を見ると、男子の字で荒っぽく、

    《絶対優勝すんぞ!!気合いじゃーーーーー!!!!》

    と書かれていた。そのわきに便乗するようにいろんな書き込みがしてある。
    《勝ったら焼肉!!》《アッツンのおごりで〜》《ヒーローは遅れてやってくる》《皆がヒーローだ!!》
    カラフルに書かれたそれらは、見ているだけで楽しい。
    そして、そんな黒板の右端に申し訳なさそうに書かれた女子の字に気づく。これは、たしか、ルーム長の字だ。

    《最後の練習をするので、体育館裏に集合してください》

    道理で人がいないわけだ。
    私は、机の上に置きっぱなしだったタオルを持って、そのまま教室をでた。
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